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廣木 章博; 佐藤 裕一*; 長澤 尚胤; 太田 朗生*; 清藤 一; 山林 尚道*; 山本 幸佳*; 田口 光正; 玉田 正男; 小嶋 拓治
Physics in Medicine & Biology, 58(20), p.7131 - 7141, 2013/10
被引用回数:17 パーセンタイル:54.54(Engineering, Biomedical)New polymer gel dosimeters consisting of 2-hydroxyethyl methacrylate (HEMA), triethylene glycol monoethyl ether monomethacrylate (TGMEMA), polyethylene glycol 400 dimethacrylate (9G), tetrakis (hydroxymethyl) phosphonium chloride as an antioxidant, and gellan gum as a gel matrix were prepared. They were optically analyzed by measuring absorbance to evaluate a dose response. The absorbance of the polymer gel dosimeters that were exposed to Co-rays increased with increasing dose. The dosimeters comprising HEMA and 9G showed a linear increase in absorbance in the dose range from 0 to 10 Gy. The dose response depended on the 9G concentration. For others comprising HEMA, 9G, and TGMEMA, the absorbance of the polymer gel dosimeters drastically increased above a certain dose, and then leveled off up to 10 Gy. The optical variations in these polymer gel dosimeters were also induced by X-irradiation from Cyberknife radiotherapy equipment. Furthermore, the exposed region of the latter polymer gel dosimeter exhibited a thermo-responsive behavior.
広田 耕一; 箱田 照幸; 島田 明彦; 田口 光正; 木村 敦; 小嶋 拓治
Proceedings of 12th International Conference on Radiation Curing in Asia (RadTech Asia 2011) (Internet), p.108 - 109, 2011/06
電子線によるVOC処理において最も困難なプロセスに、VOCの電子線照射によって生成する副産物の処理がある。この副産物を完全に酸化するため、オゾン分解触媒である二酸化マンガン触媒を導入した。この触媒は、照射により生成するオゾンを分解して活性酸素を発生させ、これにより副産物を酸化することができる。そこで、ガス処理専用の電子加速器と二酸化マンガンを備えたハイブリットVOC処理装置用いてトルエンとキシレンの混合ガスを処理したところ、11kGyでVOCを完全に無機化することができた。また、電子線によるダイオキシン類分解に関する研究では、高浜クリーンセンターの実ガス1,000m/hを用いてパイロット試験を行った。その結果、14kGyで排ガスに含まれるダイオキシン類の90%以上を分解することができた。
Hoang, H. M.*; Solomon, H. M.*; 田口 光正; 小嶋 拓治
Radiation Physics and Chemistry, 77(4), p.457 - 462, 2008/04
被引用回数:39 パーセンタイル:90.88(Chemistry, Physical)数百Gyレベルの低線量域の測定のため、ロイコマラカイトグリーン(LMG)含有ポリビニルブチラル(PVB)フィルムを開発した。このフィルムは、可視領域における顕著な色変化を示し、また、抱水クロラールあるいは2,2,2-トリクロロエタノールなどの化合物を添加することにより吸収線量に対する感度が高くなった。このフィルムは、例えば食品照射や環境放射線防護などにおける線量測定に有用と考えられる。
近藤 孝文*; Yang, J.*; 菅 晃一*; 吉田 陽一*; 柴田 裕実*; 田口 光正; 小嶋 拓治
JAEA-Review 2007-060, JAEA Takasaki Annual Report 2006, P. 160, 2008/03
試料溶液の上面にモニター光を発するためのCaF2(Eu)を設置した、発光観測による初期活性種測定法の開発を行った。重イオンが光源であると同時に照射源であることが原因となっている、分析光強度測定の困難を克服するために、測定する波長領域で吸収も発光もほとんどない塩化メチレンを溶媒として用いた。溶質として100mMピレンを用いた。重イオン特有の効果を解明するために、電子線パルスラジオリシスも行いその結果を比較検討した。220MeV Cイオン照射と30MeV電子線照射で得られた、440nmでの過渡光吸収を比較すると減衰特性に顕著な違いが見られた。電子線照射の場合長寿命成分が現れるのに対し、高速重イオンビームでは指数関数に近い、比較的速い減衰が観測された。重イオン照射では、ピレンカチオンラジカルとカウンターとなる電子も同時に高密度に生成するために再結合反応が優位に起こりやすく、電子線照射の場合と比較して短寿命で消滅すると思われる。また、過渡吸収はピレン濃度に依存して増加した。
田口 光正; 小嶋 拓治
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 62, 2007/02
OHラジカルとの反応速度定数が大きいフェノールについて、その濃度の異なる水溶液試料に50MeV Heイオン照射を行い、その生成物の分析からOHラジカル生成について、入射エネルギーで微分したG値を求めた。照射イオンの比エネルギーの増加に伴い微分G値が増加すること、また入射イオンの有功電荷あるいは照射後の経過時間の増加により微分G値が減少することがわかった。この結果は水溶液中のエネルギー付与分布及びラジカルの分布に起因すると考えられる。
近藤 孝文*; Yang, J.*; 菅 晃一*; 吉田 陽一*; 柴田 裕実*; 田口 光正; 小嶋 拓治
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 141, 2007/02
発光観測による重イオン照射初期活性種測定法の開発の一環として、重イオンが光源であると同時に励起源であることが原因となっている。分析光強度測定上の困難を克服するために、測定する波長領域で吸収も発光もほとんどないシクロヘキサンを溶媒として用いた。溶質としてピレン及びビフェニルを用いた。本手法では、ビーム強度が一定ならば、試料以外の光源や励起源やバックグランドは同一条件とみなせるので光吸収強度の計算が可能となることが期待された。しかし、今回の実験では分析光量,活性種濃度に直接関係するビームカレントの変動が大きく、光吸収強度を正確に求めることができなかった。
木村 敦; 田口 光正; 大谷 仁己*; 平塚 浩士*; 小嶋 拓治
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 61, 2007/02
水環境保全に関する研究の一環として、実排水中の内分泌撹乱化学物質(EDCs)の放射線照射による無害化処理技術の開発を行った。EDCsの中でも最も活性が高く人畜由来の女性ホルモンである17-エストラジオール(E2)、及び工業目的として人工的に作られ、環境中の存在量が最も多いEDCsの一つとして挙げられる-ノニルフェノール(NPs)を放射線照射し、その分解挙動を明らかにするとともに、ヒト及びメダカレセプターを用いたYeast two-hybrid assayによってそれらの分解生成物を含めた毒性を評価した。この結果から、夾雑物の指標となる総有機炭素量(TOC)と無害化に必要となる線量の相関関係を明らかとした。さらに、これに基づき、実際にEDCsを含む実排水を電子ビームを用いて分解するモデルプロセスについて、コスト評価を行った。
広田 耕一; 田口 光正; 箱田 照幸; 小嶋 拓治
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 59, 2007/02
ごみ焼却施設である高浜クリーンセンターから排出される1000m/hの排ガスに電子ビーム照射し、排ガス中のダイオキシン類を分解する試験を行った。その結果、所期の目的であった90%以上の分解率がダイオキシンでは12kGy、フランでは16kGyでそれぞれ得られた。この吸収線量の相違の原因を突き止めるため、同族体別にダイオキシン及びフランの分解挙動を調べた。その結果、ダイオキシンはおもに排ガスへの照射により生成するOHラジカルにより酸化分解しているのに対し、フランは照射後4塩素化同族体の濃度が増加したことなどから、おもに脱塩素反応を起こしていることを明らかにした。また、経済性評価を行い、既存施設に付設する場合現在普及しているバグフィルター法に比べ、電子ビーム法は7%程度年間コストを低く抑えることができることがわかった。
中川 清子*; 太田 信昭*; 田口 光正; 小嶋 拓治
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 142, 2007/02
ヒドロキシマレイミドを2-プロパノールに溶解し窒素置換した後、線及び220MeV, Cイオンを照射し生成物収率の比較を行った。線照射によるヒドロキシマレイミドの分解のG値は0.5であり、Cイオン照射ではその1/10以下であった。また、Cイオンの照射エネルギーが低いほど、G値はわずかに小さくなることがわかった。すなわち、LETが高くなると微分G値が小さくなると考えられる。また、線照射での主反応生成物であるヒドロキシスクシンイミドは、Cイオン照射ではほとんど生成せず、未同定の新しい生成物が観測されることが見いだされた。
田口 光正; 小嶋 拓治
Nuclear Science and Techniques, 18(1), p.35 - 38, 2007/02
被引用回数:20 パーセンタイル:78.32(Nuclear Science & Technology)OHラジカルとの反応速度定数が大きいフェノールを選び、その水溶液にAVFサイクロトロンからの50MeV He及び220MeV C, 350MeV Neイオンを照射した。照射後、液体クロマトグラフィーにより、3種類の構造異性体を持つ酸化反応生成物(ハイドロキノン,レソルシノール及びカテコール)について、定性・定量分析を行った。これら生成物収量について、水中で進行方向に連続的に減弱するエネルギーを関数として微分解析し、各生成物の収率(微分G値)を求め、それとの比例関係からOHラジカルの微分G値を求めた。この結果、OHラジカルの微分G値は、個々のイオンについて水中における比エネルギーが減少するに伴い小さくなることがわかった。また、等しい比エネルギーで比較した場合、イオンの質量の増加に伴い微分G値が小さくなることがわかった。平均反応時間1.5から300nsの間では、微分G値はイオン照射直後では比較的大きな値を示したが、時間経過に伴い小さくなった。以上から、これら核種及び比エネルギー,時間がイオン照射特有の反応を解析するうえで、重要なパラメータであることがわかった。
Zhao, C.; 広田 耕一; 田口 光正; 瀧上 真知子*; 小嶋 拓治
Radiation Physics and Chemistry, 76(1), p.37 - 45, 2007/01
被引用回数:13 パーセンタイル:66.15(Chemistry, Physical)ダイオキシン類の分析廃液の処分を目的とした、放射線処理技術を開発した。具体的には八塩素化ダイオキシンとフランの分解についてエタノール,ノナン及びトルエン溶媒中の分解挙動や分解生成物の同定を行った。この結果、同一線量では極性であるエタノール中の方が八塩素化ダイオキシンやフランが分解しやすいことがわかった。さらに、ノナン及びトルエン中のダイオキシンを含む分析有機廃液に、エタノールを加えて放射線照射を行うことにより、廃液中のダイオキシン類を90%分解し、毒性当量濃度を0にできることを明らかにした。
田口 光正; 善如寺 芳弘*; 瀧上 真知子*; Baldacchino, G.*; 木村 敦; 平塚 浩士*; 南波 秀樹; 小嶋 拓治
Radiation Physics and Chemistry, 75(5), p.564 - 571, 2006/03
被引用回数:6 パーセンタイル:41.45(Chemistry, Physical)室温大気圧下において、濃度1040mMのフェノール水溶液に2MeVの電子線及びCo線を照射した結果、白濁が観測された。この試料溶液の分析により、OHラジカルの付加した生成物と直径100-800nm程度の微粒子の生成が認められた。微粒子の直径は高線量になるに伴い増大し、また、同一線量では、フェノールの初期濃度が高いほど粒径が大きくなった。さらに、線量率を変えて照射した場合、線量率が高くなるに伴い平均粒径が小さくなり、かつ分布幅も狭くなった。また、微粒子は分子量1.910程度の分子から構成されていることがわかった。
田口 光正; 小嶋 拓治
JAEA-Review 2005-001, TIARA Annual Report 2004, p.181 - 182, 2006/01
MeV/n級のC及びNeイオンを照射したフェノール水溶液におけるOHラジカル生成の微分G値を、水中で連続的に減弱するイオンエネルギーを関数とした答えを求めることによりトラック内の反応の解析を行った。今回は、OHラジカルの捕捉剤であるフェノールの濃度を変えることで、OHラジカル収率の経過時間依存性をイオンエネルギー依存性とともに検討した。この結果、イオンエネルギーあたりのG値である微分G値は、水中におけるNeイオンの比エネルギーとともに大きくなることがわかった。また、平均反応時間をそれぞれ1.5, 2.5及び15nsと変えた場合、微分G値は、イオン照射直後(1.5ns)では比較的大きな値を示したが、時間経過に伴い小さくなりCo -線で得られたG値(2.7)に近づいた。この結果は、水中に局所的に生成したOHラジカルの拡散挙動を示唆している。
笠原 三紀夫*; Ma, C.-J.*; 奥村 智憲*; 小嶋 拓治; 箱田 照幸; 田口 光正; 酒井 卓郎; 小原 祥裕
JAEA-Review 2005-001, TIARA Annual Report 2004, p.293 - 295, 2006/01
雲の特性を明らかにするために、神石の鉄-銅鉱山にある巨大垂直坑道を用いて人工雲の発生実験を行った。この個々の雲粒子の物理的化学的特徴を、京都大学における顕微分析とTIARA施設におけるマイクロPIXE分析を用いて調べた。雲粒子のサイズ, その分布, 粒子個数濃度、及び粒子中の塩素の分布状態変化の粒子サイズ依存性にかかわる実験結果から、雲の成長過程を明らかにした。
吉田 陽一*; Yang, J.*; 近藤 孝文*; 関 修平*; 古澤 孝弘*; 田川 精一*; 柴田 裕実*; 田口 光正; 小嶋 拓治; 南波 秀樹
JAEA-Review 2005-001, TIARA Annual Report 2004, p.183 - 185, 2006/01
シングルフォトンカウンティングシステムを用いて重イオンパルスラジオリシス技術を開発した。このシステムでは、溶液試料入射前に置かれた薄膜シンチレータにイオンを照射した時にシンチレータから発した光を溶液試料中に生成する初期活性種の検出光源として用いた。このシステムを用いて水中における水和電子の時間過渡吸収の測定が達成でき、これにより本技術の有用性が示された。
木村 敦; 田口 光正; 大谷 仁己*; 瀧上 眞知子; 島田 好孝*; 小嶋 拓治; 平塚 浩士*; 南波 秀樹
Radiation Physics and Chemistry, 75(1), p.61 - 69, 2006/01
被引用回数:13 パーセンタイル:65.83(Chemistry, Physical)Co線照射により、水中濃度1mol dmの水中-ノニルフェノール(NPs)は吸収線量が高くなるに従い指数関数的に減少した。OH付加体と推定される分子量236を有する2つの分解生成物が、LC-MS分析により検出された。5000Gy(J kg)におけるNPsとその照射生成物のエストロジェン活性の消失を、イーストツーハイブリッド法により確認した。これらの結果はNPs処理の放射線利用の基礎データを提供するものである。
田口 光正; 小嶋 拓治
Radiation Research, 163(4), p.455 - 461, 2005/04
被引用回数:25 パーセンタイル:57.4(Biology)OHラジカルとの反応速度定数の大きなフェノールを選び、その水溶液に220MeV C及び350MeV Neイオンを照射し、生成物の定性・定量分析を行った。3種類の構造異性体を持つ酸化反応生成物(ハイドロキノン,レソルシノール及びカテコール)について、その生成収量を、水中で進行方向に連続的に減弱するイオンエネルギーの関数として微分解析し、各生成物の収率(微分G値)を求めた。トラック内に生成した水素原子や水和電子とフェノールとの反応ではこれらの反応生成物は生じないので、生成物収率との比例関係からOHラジカルの微分G値を求めた。この結果、微分G値は、水中における重イオンの比エネルギーが減少するに伴い小さくなることがわかった。また、同じ比エネルギーでは原子番号が大きくなるにつれて、小さくなることがわかった。
木村 敦; 田口 光正; 小嶋 拓治; 平塚 浩士*; 南波 秀樹
JAERI-Research 2004-018, 49 Pages, 2005/01
毒性が高くかつ難分解性である内分泌撹乱化学物質は動物に対して悪影響を及ぼすといわれている。その一つである-ノニルフェノールは、プラスチック及び合成洗剤の原料に用いられ、広く水環境中に排出されている。Co-線照射によって水分子から生成するOHラジカルは非常に高い酸化力を有し、オゾン等の他の処理法では分解が困難な化学物質の分解を可能とする。近年、このOHラジカルを用いた処理法は水環境の保全において非常に注目を集めている。本研究は、水中汚染化学物質の処理法の開発の一環として、線誘起OHラジカルによる-ノニルフェノールの分解の機構解明を行った。-ノニルフェノール,-クレゾール及び4-エチルフェノールをOHラジカルによって酸化分解し、アルキル鎖の長さの違いによる分解機構の差異について考察した。
笠原 三紀夫*; Ma, C.-J.*; 奥村 智憲*; 小嶋 拓治; 箱田 照幸; 田口 光正; 酒井 卓郎; 小原 祥裕
JAERI-Review 2004-025, TIARA Annual Report 2003, p.256 - 258, 2004/11
黄砂発生源である中国における4か所の異なる砂漠地域の砂を対象に、バルクあるいは粒子単体をそれぞれPIXEとマイクロPIXE分析により調べた。この結果、モルフォロジー,色そして大きさといった物理的特性を基本的に決定した。また、それぞれの砂漠のバルク状砂の化学的性質も相対的元素量として特定した。個々の砂粒子に関する元素分布及びスペクトルからは、それらの各特性が明らかになった。以上から、この研究で得られた砂漠砂の物理化学的特性に関する知見は、人為的な環境汚染物質や海塩のどんな種類のものが黄砂に共存しているかを知る一助となると考える。
田口 光正; 小嶋 拓治
JAERI-Review 2004-025, TIARA Annual Report 2003, p.139 - 140, 2004/11
重イオンにより水溶液中に誘起される化学反応は、おもに水から生成したOHラジカルの量や空間分布により支配される。本研究では、OHラジカルとの反応速度定数の大きなフェノールを選び、その水溶液に220MeV Cイオンを照射し、生成物の定性・定量分析を行った。3種類の酸化反応生成物(ハイドロキノン,レソルシノール及びカテコール)について、その生成収量を、水中の進行方向に連続的に減弱するイオンエネルギーの関数として微分解析し、各生成物の収率(微分G値)を求めた。トラック内に生成した水素原子や水和電子とフェノールとの反応ではこれら反応生成物は生じない。ここで、トラック内再結合しなかったOHラジカルが線と同じ反応機構で酸化反応に寄与すると仮定し、OHラジカルの微分G値を求めた。微分G値は、水中における重イオンの比エネルギーが減少するに伴い小さくなることがわかった。さらに、フェノール濃度を0.5から100mMと変えることにより、すなわち平均反応時間を1.5から300nsと変えた場合、微分G値は、イオン照射直後では比較的大きな値を示したが、時間経過に伴い小さくなった。これは、線や電子線などでも観測される一般的な現象である、照射により生成した水素原子や水和電子との反応によりOHラジカルが消滅したと考えられる。