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佐藤 達彦; 橋本 慎太郎; 稲庭 拓*; 高田 健太*; 熊田 博明*
International Journal of Radiation Biology, 97(10), p.1450 - 1460, 2021/10
被引用回数:6 パーセンタイル:76.87(Biology)確率論的マイクロドジメトリ運動学(SMK)モデルは、粒子線治療(CRT)やホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の生物学的線量を最も精度よく推定できるモデルの一つである。しかし、SMKモデルは、計算時間が掛かるため治療計画システムに導入することは困難であった。そこで、テイラー展開や高速フーリエ変換を用いて単純化したSMKモデルを開発し、それらを原子力機構が中心となって開発している汎用放射線挙動解析コードPHITSに組み込んだ。これにより、SMKモデルに基づく生物学的線量を簡単に短時間で導出可能となり、PHITSを用いたより高度な治療計画システムの開発が可能となった。
高田 健太*; 佐藤 達彦; 熊田 博明*; 櫻井 英幸*; 榮 武二*
Journal of Physics; Conference Series, 1662, p.012004_1 - 012004_6, 2020/10
筑波大学では、PHITSを計算エンジンとしたBNCT用の治療計画システム開発を進めている。そのシステムは、BNCTに加えてX線、陽子線及び炭素線ビームの治療への適用も計画されており、PHITSのマイクロドジメトリ機能を用いて、物理的なエネルギー付与を表現する吸収線量に加えて、放射線の種類による生物学的効果を考慮した線量(RBE加重線量)を計算することができる。本研究では、開発中のシステムを使ってX線,陽子線,炭素線の照射、BNCTに対してRBE加重線量、線エネルギー付与の確率分布をそれぞれ計算し、相互比較した。発表では、それらの計算結果を説明すると共に、実験値との比較結果についても紹介する。
高田 昌二; Ngarayana, I. W.*; 中津留 幸裕*; 寺田 敦彦; 村上 健太*; 沢 和弘*
Mechanical Engineering Journal (Internet), 7(3), p.19-00536_1 - 19-00536_12, 2020/06
高温工学試験研究炉(HTTR)を使った炉心冷却喪失試験では、財産保護上の観点から、炉容器冷却設備(VCS)において自然対流により加熱される構造物の温度分布の評価精度向上を課題としている。伝熱流動数値解析コードFLUENTをHTTRのVCSに適用するために、予測精度を維持しつつ計算資源を節約できる合理的な2次元モデルの構築を始めた。本評価モデルの検証のため、HTTR用VCSの1/6スケールモデルによる構造物の温度に関する試験結果を使用し、解析による計算結果と比較した。本試験データは、圧力容器の温度を200C前後に設定することで、全除熱量における自然対流伝熱の割合を20%前後と有意なレベルの伝熱現象として測定したものである。自然対流による上昇流の影響で高温となる圧力容器上部の伝熱流動特性の評価精度向上のためには、実形状の模擬および自然対流に適した乱流モデルの選定が重要となる。乱流モデルとして、剥離,再付着及び遷移流れを考慮できる
-
-SSTモデルを選定し、従来の
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モデルでは再現されなかった圧力容器の温度分布の試験結果とよく一致していることを確認した。この結果、圧力容器上部にホットスポットがなく、模擬炉心により加熱された高温のヘリウムガスが乱流によりよく混合され圧力容器上部を均一に加熱する様子を適切に評価した。
高田 昌二; Ngarayana, I. W.*; 中津留 幸裕*; 寺田 敦彦; 村上 健太*; 澤 和彦*
Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 13 Pages, 2019/05
高温工学試験研究炉(HTTR)を使った炉心冷却喪失試験では、財産保護上の観点から、炉容器冷却設備(VCS)において自然対流により加熱される構造物の温度分布の評価精度向上を課題としている。伝熱流動数値解析コードFLUENTをHTTRのVCSに適用するために、予測精度を維持しつつ計算資源を節約できる合理的な2次元モデルの構築を始めた。本評価モデルの検証のため、HTTR用VCSの1/6スケールモデルによる構造物の温度に関する試験結果を使用し、解析による計算結果と比較した。本試験データは、圧力容器の温度を200C前後に設定することで、全除熱量における自然対流伝熱の割合を20%前後と有意なレベルの伝熱現象として測定したものである。自然対流による上昇流の影響で高温となる圧力容器上部の伝熱流動特性の評価精度向上のためには、実形状の模擬および自然対流に適した乱流モデルの選定が重要となる。乱流モデルとして、剥離,再付着及び遷移流れを考慮できるk-
-SSTモデルを選定し、従来のk-
モデルでは再現されなかった圧力容器の温度分布の試験結果とよく一致していることを確認した。このことから、k-
-SSTモデルは、圧力容器上部の温度分布を剥離、再付着および遷移流れを再現できたと考えられ、本モデルはVCSの温度評価の精度向上に有効であることを明らかにした。
高田 健太*; 佐藤 達彦; 熊田 博明*; 纐纈 純一*; 武居 秀行*; 櫻井 英幸*; 榮 武二*
Journal of Radiation Research, 59(1), p.91 - 99, 2018/01
被引用回数:32 パーセンタイル:88.56(Biology)陽子線や炭素線治療などの治療計画では、物理線量のみならず生物学的効果比(RBE)を考慮したRBE加重線量を評価する必要がある。本研究では、粒子・重イオン輸送計算コードPHITSとマイクロドジメトリ運動学モデル(MKM)を組み合わせたRBE加重線量計算手法の精度検証を陽子線治療に対して実施した。その目的のため、筑波大学陽子線治療センターのビームラインを詳細に模擬した幾何形状をPHITS内で構築し、155MeV陽子の単色ビームと拡大ブラッグピーク(SOBP)ビームに対する物理線量及びRBE加重線量を計算した。計算値と過去における測定値を比較した結果、物理線量及びRBE加重線量に対して最大でそれぞれ3.2%及び15%程度の過大評価が見られるものの、両者は概ねよく一致することが分かった。この成果により、PHITSとMKMを組み合わせたRBE加重線量計算手法が陽子線治療に対しても十分な精度を有することが実証され、様々な放射線治療法の治療計画において本手法が有用となることが示された。
高田 孝; 高田 毅士*; 成宮 祥介*; 神谷 昌伸*; 神保 雅一*; 牟田 仁*; 林 健太郎*
no journal, ,
我が国においては、地震は避けることのできない自然ハザードであることから、原子力発電所の地震安全確保は最重要課題である。2016年4月に地震工学会は「地震安全基本原則研究委員会」を設け、地震安全に関わる広範な分野の密接な連携の下、多様で深い議論を通して、地震安全に関わる基本原則を明らかにし、それを共有化した上で原子力発電所の安全確保の実践の研究を行うこととした。本セッションでは、地震安全基本原則案の概要について議論の様を示した上で、原子力発電所の安全確保に関する立場の異なる多様な専門家の講演と参加者との議論を通して、地震安全基本原則に反映すべき課題についても意見を交わす。
原田 正英; 杉原 健太*; 勅使河原 誠; 高田 弘; 池田 裕二郎
no journal, ,
J-PARCの物質・生命科学実験施設の将来計画として、第2核破砕中性子源(TS2)の検討を開始した。検討では、3GeV陽子ビームを標的に入射させ、液体水素減速材により冷熱中性子ビームを取り出す既存システム基本構成を踏襲した。中性子標的の候補として、高電流密度の陽子ビームを受けられると期待される回転式タングステンを選択した。まず、中性子強度を最大とする標的形状の最適化を行った。評価では、粒子輸送計算コードPHITSを用い、回転標的(直径90cm、厚さ8cmの円盤状)の下部に、液体水素減速材(12cm角の立方体)を設置し、ベリリウム反射体(外形:直径60cm、高さ60cmの円柱状)及び鉄反射体(外形:直径1.5m、高さ1.5mの円柱状)で囲った簡素なモデルを用い、3GeVの陽子ビームを入射させた。ポイントタリー及び面タリーを用いて、減速材表面から漏洩する中性子強度を計算した。標的の表面材質、位置、サイズ及び陽子ビームプロファイル等をパラメータとして、中性子強度が最大となる条件を求めた。中性子強度は、標的の表面材質や陽子ビームプロファイルにはあまり依存性が無く、標的厚さが6cmのときに最大になることが分かった。
高田 孝; 高田 毅士*; 成宮 祥介*; 神谷 昌伸*; 神保 雅一*; 牟田 仁*; 林 健太郎*
no journal, ,
本発表は、日本地震工学会原子力発電所の地震安全の基本原則に関わる研究委員会のうち、地震安全基本原則WG(WG1)で取りまとめられている地震安全原則の概要および論点について議論の現状を取りまとめたものである。
佐藤 達彦; 増永 慎一郎*; 高田 健太*; 熊田 博明*; 浜田 信行*
no journal, ,
ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の治療計画では、4つの線量成分(ボロン, 窒素, 水素, 光子)に対して、これらの物理的な吸収線量のみならず生物学的効果を考慮した光子等価線量を計算する必要がある。原子力機構が中心となって開発しているモンテカルロ計算コードPHITSは、マクロな体系内における放射線挙動を解析可能なため各成分の吸収線量を計算できるのみならず、ミクロな体系内における線量付与を計算する特殊なマイクロドジメトリ機能を有するため光子等価線量も計算可能であり、BNCTの治療計画に極めて有用なツールとなる。本発表では、PHITSのマクロ及びミクロな放射線挙動解析機能について紹介するとともに、PHITSをBNCTの線量評価に応用した例について解説する。
佐藤 達彦; 増永 慎一郎*; 高田 健太*; 熊田 博明*; 浜田 信行*
no journal, ,
BNCTの治療効果は、同じ吸収線量でも線量を与える放射線の種類や薬剤の濃度によって異なることが知られている。そこで我々は、放射線挙動解析コードPHITSとStochastic Microdosimetric Kinetic (SMK)モデルを組み合わせた新たな光子等効果線量評価手法を確立した。そして、その手法を用いて、30ppmのBPAを添加した水ファントムを筑波大学のBNCT用加速器中性子場に設置した場合の線量深度分布を計算した。その結果、光子等効果線量は、照射表面の近くでRBE加重線量より低くなるが、深部ではその関係が逆転することが分かった。発表では、BPA及びBSHを様々な濃度・分布で投与したファントム内の線量深度分布を紹介し、光子等効果線量とRBE加重線量の違いについて考察する。
佐藤 達彦; 増永 慎一郎*; 高田 健太*; 熊田 博明*; 浜田 信行*
no journal, ,
X線治療との生物学的な違いを考慮してホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の治療効果を推定する指標として新たに提案された光子等効果線量は、吸収線量と比例関係にないため、臨床現場への導入が難しい問題点が指摘されていた。これは、BNCTのような高線量1回照射の場合、/
比の小さい基準放射線の治療効果が極めて大きくなり、見かけ上の生物学的効果比が吸収線量の上昇とともに小さくなるためである。しかし、治療効果として比較するべき基準放射線の照射方法は、1回急性照射ではなく多分割照射の方が適切であると考えられる。そこで、本研究では、10%生存率を与える光子の分割照射を基準放射線として光子等効果線量を再評価した。その結果、光子等効果線量は吸収線量にほぼ比例して増加することが分かり、より実用性の高いコンセプトとなった。
佐藤 達彦; 松谷 悠佑; 浜田 信行*; 高田 健太*; 熊田 博明*
no journal, ,
国際放射線防護委員会活動の一環として、我々は、過去50年間における皮膚反応及び皮膚細胞生存率に対する生物学的効果比(RBE)測定結果を網羅的にレビューし、その結果を平均値と標準偏差で再現するマイクロドジメトリ計算モデルを構築した。本研究では、構築した計算モデルを用いて加速器中性子場iBNCTにおける皮膚線量とRBEの相関について検討した。その結果、新しい手法で評価したRBEは線量の増加とともに緩やかに減少するものの、皮膚線量の評価が重要となる線量域においては現行の治療計画で採用されている手法で評価した値と概ね一致することが分かった。