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松枝 誠; 青木 譲; 小荒井 一真; 寺島 元基; 高貝 慶隆*
Analytical Sciences, 38(11), p.1371 - 1376, 2022/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Chemistry, Analytical)IのICP-MS分析はキセノン-129(
Xe)と過剰な安定同位体
Iから発生する
IH
により妨害される。本研究では、ICP-MS/MS内のダイナミックリアクションセルにO
+CO
の混合ガスを導入することで、
Iと干渉物質(
Xeと
IH
)を気相反応により分別した。その結果、(m/z129のバックグラウンドノイズ強度)/
Iの比は4.6
10
となった。本法を用いて、100mg/L
Iと10mBq/L
Iを添加した雨水試料を分析し、9.8mBq
Iの良好な定量値を得た。
山下 健仁; 横山 文*; 高貝 慶隆*; 牧 翔太; 横須賀 一裕; 福井 雅裕; 家村 圭輔
JAEA-Technology 2022-020, 106 Pages, 2022/10
福島第一原子力発電所事故に伴い発生した放射性固体廃棄物は、津波や海水の放水によって塩分を多く含んでいる可能性があるとともに、今後の廃止措置に係る作業や放射性廃棄物を処理する際の閉じ込めにはポリ塩化ビニル(PVC)製品を使用することも想定される。固体廃棄物の処理方法のうち、廃棄物の減容・安定化の効果が優れている焼却法は、検討を進めるべき手法の一つではあるが、塩素成分を含む超ウラン元素(TRU)固体廃棄物の処理には、放射性核種及び塩素成分の廃ガス処理系への移行挙動や塩素成分による機器の腐食の程度等を把握した上で、設置する処理施設の構造、使用材料などを決めていく高度な技術が求められる。そこで、国内で唯一、塩素成分を含むTRU固体廃棄物を焼却可能な設備である、核燃料サイクル工学研究所プルトニウム廃棄物処理開発施設(PWTF)の第2難燃物焼却設備を用い、廃棄物中塩素成分の廃ガス処理系移行挙動試験、焼却設備の金属材料選定に資する腐食試験及び廃棄物中プルトニウムの廃ガス処理系への分布調査を実施することとし、処理設備の設計検討に必要な種々のデータを蓄積することとした。本報告書は第2難燃物焼却設備を用いたこれらの試験により得られた焼却設備廃ガス処理系への塩素成分の移行挙動、適した耐食材料選定のための金属材料の評価、プルトニウムの分布調査の結果をまとめたものである。
松枝 誠; 川上 智彦*; 小荒井 一真; 寺島 元基; 藤原 健壮; 飯島 和毅; 古川 真*; 高貝 慶隆*
Chemistry Letters, 51(7), p.678 - 682, 2022/07
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Chemistry, Multidisciplinary)誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)を用いて、複雑な同位体干渉を受けることなく、様々なPu同位体を同時に同定するための新しい方法論を開発した。ICP-MS/MS及びDRC内でのCOガス反応を用いて、Pu同位体分析(
Pu,
Pu,
Pu,
Pu,
Pu)におけるAm, Cm, Uなどの同重体干渉によるバックグラウンドノイズ強度を除去した。
柳澤 華代*; 小田島 瑞樹*; 松枝 誠; 古川 真*; 高貝 慶隆*
Talanta, 244, p.123442_1 - 123442_7, 2022/07
被引用回数:1 パーセンタイル:59.33(Chemistry, Analytical)オンライン固相抽出(SPE)-ICP-QMSとSr-88/Sr-86比を用いた同位体希釈(ID)法の組合せにより、低濃度のSr-90定量を達成した。本法は放射性標準物質や検量線が不要でデータ取得もワンショットで行うことができる。また、同重体のZr-90などの有意な干渉が存在しても、Sr-90を15分以内で定量する。Sr-90の検出下限値は10mL注入で5.6Bq/Lであり、注入量を増やすとさらに改善する。
松枝 誠; 柳澤 華代*; 小荒井 一真; 寺島 元基; 藤原 健壮; 阿部 寛信; 北村 哲浩; 高貝 慶隆*
ACS Omega (Internet), 6(29), p.19281 - 19290, 2021/07
被引用回数:1 パーセンタイル:15.16(Chemistry, Multidisciplinary)多段階分離を用いた干渉物質(Ru及び
Mo)の除去を利用した完全自動のオンライン固相抽出ICP-MS分析法を開発した。
TcのICP-MS分析では試料中に大過剰に含まれるMo由来の同重体(MoH)が定量を阻害するが、本法は
Tc/Mo = 1.5
10
のアバンダンス比を得ており、ICP-MSの適用範囲を拡張した。検出下限値は50 mL導入で9.3pg/L、測定時間は24分であった。
松枝 誠; 高貝 慶隆*
ぶんせき, 2021(4), p.160 - 161, 2021/04
東京電力福島第一原子力発電所(1F)の事故から2021年で10年を迎えようとしている。1F事故直後は、日本分析化学会にも多くの課題が投げかけられ、多くの会員がそれぞれの専門分野や様々な立場で活動を行った経緯がある。これらの課題は、汚染水対策のような事故直後の喫緊の課題やトリチウム分離や高放射線環境下での分析のように10年を経た今でも中々解決に至らない中長期的な課題などに大別されるが、分析化学を始めとする多くの技術者・専門家がこの課題に今なお奮闘している。このミニファイルでは、分析化学の観点からこの10年間に構築されてきた計測技術を一部紹介する。
柳澤 華代*; 松枝 誠; 古川 真*; 高貝 慶隆*
Analytical Sciences, 36(9), p.1131 - 1135, 2020/09
被引用回数:4 パーセンタイル:33.36(Chemistry, Analytical)固相抽出とO酸化反応を組み合わせた誘導結合プラズマ質量分析(カスケードICP-MS)を用いたSr-90の迅速分析におけるオンライン水希釈システムを開発した。このシステムは分析時間を延ばすことなく、自動で最大3.3倍の高い希釈倍率を得ることができる(15分以内)。検出下限値は2.7Bq/kg生である。回収試験結果においては2種類の異なるスパイク濃度で実施した。
高貝 慶隆*; 古川 真*; 亀尾 裕; 松枝 誠; 鈴木 勝彦*
分析化学, 66(4), p.223 - 231, 2017/04
被引用回数:5 パーセンタイル:21.9(Chemistry, Analytical)2つ以上の異なる原理による濃縮法や分離法を結合したカスケード濃縮分離法は、分析機器の感度と分析性能を飛躍的に向上させることができる。本論文では、東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所事故を発端として開発されたカスケード濃縮分離法を内蔵したICP-MSによる放射性ストロンチウム(Sr)分析法について論じた。併せて、本分析法の特徴である混合ガス効果、内標準補正シグナル積算法、スプリットラインを利用する定量と回収率の同時測定法などについて総説した。これらを統合して使用する本分析法の
Srに対する検出下限値は、20分程度の測定で0.056ppq(0.28Bq/L)が達成可能である。また繰り返し分析精度(n=10)は、10ppq(50Bq/L)に対して相対標準偏差2.9%が得られる。
高貝 慶隆*; 古川 真*; 亀尾 裕; 鈴木 勝彦*
Isotope News, (721), p.2 - 7, 2014/05
福島第一原子力発電所の事故以降、環境中に放出されたSrの測定が急務となっており、著者らは汎用性の高いICP-MSを利用した迅速分析法の開発と実用性の検証を進めてきた。本法では、測定装置内に、「オンライン濃縮分離機能」と「リアクション機能」の2つのSr認識機能を備えることで、段階的にSrの選択性を向上させ、大幅な高感度化を達成した。本法は、放射化学分離を行う従来法に比べ短時間で
Srを測定することが可能であるため、緊急時の環境・食品調査等における活用が期待できる。本著では、分析法の概要と実験データについて解説する。
高貝 慶隆*; 古川 真*; 亀尾 裕; 鈴木 勝彦*
Analytical Methods, 6(2), p.355 - 362, 2014/01
被引用回数:61 パーセンタイル:97.45(Chemistry, Analytical)誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-QMS)の前段にカスケード分離工程としてキレートカラムおよび酸素リアクションセルを付加し、原子力発電所の事故により環境中に放出されたSrを定量した。カスケード分離工程を実装したICP-QMSの水試料に対する検出限界(DL)は、2.85Bq/L(0.56ppqに相当)であった。またマイクロ波加熱分解により前処理された土壌に対しては、4.73Bq/kg(0.93ppq)のDLが得られた。実際に福島県において採取された土壌サンプルを本法と従来法により分析した結果、両分析法による定量値は98%信頼水準において一致した。
高貝 慶隆*; 古川 真*; 長橋 良隆*; 高瀬 つぎ子*; 敷野 修*; 亀尾 裕
分析化学, 60(12), p.947 - 957, 2011/12
被引用回数:13 パーセンタイル:42.57(Chemistry, Analytical)マイクロウェーブ分解/ICP-MS分析による土壌中のU及び
Uの同位体比分析法を開発した。マイクロウェーブ加熱分解では、硝酸-過酸化水素の混酸を用いることで、ケイ酸塩中の天然ウランの溶解を抑制した。岩石標準物質中のウラン同位体比を実試料の同位体比の指標とした結果、放射能を含む標準線源を使用せずに、0.37%の精度でウランの同位体比を測定できることがわかった。
U及び
Uの検出下限値はそれぞれ0.010
g/kgであった。本法は、従来法である完全酸分解/ICP-MSあるいは
線スペクトロメトリーと比較し、迅速な分析が可能である。
青木 譲; 阿部 未姫*; 佛願 道男*; 大沼 知沙*; 藤原 健壮; 高貝 慶隆*
no journal, ,
福島第一原子力発電所の廃止措置を行う上で、デブリ等の高線量放射性廃棄物の安全な処理処分は、重要な課題である。現在、放射性廃棄物の吸着材として用いられているゼオライトはアルカリ金属イオンにのみ高い選択性を示す。そのため、本研究では、高原子価金属イオンと安定で強固な錯体を形成するデスフェリオキサミンBをマイクロポリマーに固定化したDFB-EG80(S)を用いて、放射性廃棄物の安全な処理処分に向けた元素別分離のため、酸性条件下で安定に存在するPu(IV)の模擬として、ジルコニウム(Zr)イオン, ハフニウム(Hf)イオンの吸着を検討した。実験手法は、ディスポーサブル遠沈管にDFB-EG80(S)を3mgと10ppbの52種類の金属元素10mL加え、振蕩恒温槽にて50C、160rpmにて20分間振蕩を行った。その結果、Zr及びHfイオンを最大96.7%及び97.9%吸着可能であった。また、70
Cで振蕩を行うと、ランタニドをはじめとした52種類の金属元素52元素からZr, Hf, Nb, Taの4元素に分離することが可能となった。
岡崎 航大*; 川上 智彦*; 長山 咲子*; 阿部 雄太; 大高 雅彦; 幕内 悦予*; 大石 佑治*; 高貝 慶隆*
no journal, ,
レーザー誘起ブレークダウン分光法(LIBS)は試料の前処理が不要で分析精度も兼ね備えたその場計測手法である。本報では、ホウ素系化合物を測定対象として、その硬さとホウ素濃度との相関性に着目し、LIBSで得られる元素組成情報(ホウ素/金属比)とビッカース硬さ情報の同時計測手法としての適用検討結果を報告する。
松枝 誠; 柳澤 華代*; 小荒井 一真; 寺島 元基; 藤原 健壮; 阿部 寛信; 北村 哲浩; 高貝 慶隆*
no journal, ,
Tcの主要なモニタリング手法として誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)が用いられるが、同重体(
Ruや
MoH)が定量を妨害するのが問題となる。特に、環境中のMoは
Tcに対して最大10
倍存在するため、完全な分離は困難だった。本研究では、高効率かつ迅速な同重体除去を目的とした自動分析法を構築した。フローインジェクション(FI)装置に装着した
Tcを選択的に吸着する樹脂を充填したカラムではMo, Ruを粗分離し、ICP-MS内部の反応セル内にO
を導入することでMoを精密に除去した。これらの一連の分離工程を自動化し1.5
10
の
Tc/Mo比まで測定可能となった。さらに既知濃度の
Tcを含む海水(IAEA-443,
Tc報告値: 159-250mBq/L)を測定し、本法の適用性を調べた結果、200.1
9.6mBq/Lの値を得たことから良好な定量性を有することが実証された。
中川 太一; 鈴木 怜花*; 松枝 誠; 寺島 元基; 飯島 和毅; 高貝 慶隆*
no journal, ,
福島第一原子力発電所の廃炉に向けて、炉内滞留水中金属微粒子の組成から燃料デブリの性状を把握するための手法開発を進めている。しかし、滞留水中金属微粒子は極めて希薄であると予想されるため、その分析には濃縮が必要である。一方、金や銀のナノ微粒子の分離・抽出には界面活性剤の温度相転移現象を利用した曇点抽出法が適用できることが示されているが、滞留水中に存在すると予測される高原子価金属酸化物微粒子への適用に関する知見は得られていない。本研究では、核燃料ペレット被覆管の材料として使用されるジルコニウムに着目し、その酸化物微粒子抽出に対する両性イオン界面活性剤(3-(nonyldimethylammonio)propyl sulfate: C-APSO
)の適用性を調査した。酸化ジルコニウム微粒子(粒子径119
48nm)をC
-APSO
(相転移温度65
C)と混合し、冷却することで曇点抽出を行った結果、99%の抽出率を得た。
鈴木 怜花*; 中川 太一; 松枝 誠; 阿部 雄太; 平田 岳史*; 古川 真*; 高貝 慶隆*
no journal, ,
福島第一原子力発電所の汚染水中に分散する金属微粒子を測定し、燃料デブリの状態や組成を間接的に推定する研究が行われている。汚染水中の金属微粒子の粒子濃度は希薄で測定が困難であるため、形状を維持したまま濃縮する必要がある。本研究では、両性イオン界面活性剤の温度依存相分離現象を利用した金属微粒子の濃縮と形状観察の結果について報告する。模擬デブリを液中レーザーアブレーション法で水溶液に分散させた後、本法で濃縮し濃縮前後の形状および粒径をTEMで分析した。実質濃縮倍率は15.2倍であり、その微粒子の形状は球状を示し濃縮前後で形状は変化しなかった。粒子径は、濃縮前は21.322.6nm (n=156)、濃縮後は24.0
25.7nm (n=77)であり、濃縮前後で粒子径に大きな変化はなかった。また、ウラン鉱石(自然石)の微粒子を濃縮した結果、実質濃縮倍率は3.4
82.5倍であった。
鈴木 怜花*; 中川 太一; 松枝 誠; 高瀬 つぎ子*; 平田 岳史*; 阿部 雄太; 寺島 元基; 古川 真*; 高貝 慶隆*
no journal, ,
東京電力福島第一原子力発電所(1F)の廃炉作業において、燃料デブリ取り出しを進めるために、デブリ性状を把握することが必要であるが、その状態を直接確認することは困難である。そこで汚染水中の微粒子に着目した。原子炉内の滞留水に含まれる燃料デブリ由来の微粒子は大部分が多核種除去装置などにより除去されるが、ナノメートルレベルのコロイド分散粒子(以降、ナノ粒子と記す)は、フィルターを通過し、処理後の汚染水(処理水)に存在する。処理水中のナノ粒子を分析することにより、燃料デブリの状態や組成の間接的な情報を得られると考えた。しかし、処理水中のナノ粒子濃度は低く、透過型電子顕微鏡(TEM)のような極微小領域の観察において粒子を発見することは困難を極める。そこで、本研究では、液中レーザーアブレーション法(LAL)や遊星ボールミル技術を利用して、模擬デブリやウラン鉱石(自然石)のコロイド溶液を調製し、両性イオン界面活性剤を用いるミセル濃縮を利用することで、水溶液中に分散する微粒子の濃縮・捕集を検討した。
松枝 誠; 川上 智彦*; 小荒井 一真; 寺島 元基; 藤原 健壮; 飯島 和毅; 古川 真*; 高貝 慶隆*
no journal, ,
誘導結合プラズマ質量分析計のDRCにCOを導入することでアクチノイド(Am, Cm, U)由来の干渉物質を除去し、Pu同位体(
Pu,
Pu,
Pu,
Pu, and
Pu)の同時分析を可能にした。
鈴木 怜花*; 中川 太一; 松枝 誠; 寺島 元基; 高瀬 つぎ子*; 高貝 慶隆*
no journal, ,
福島第一原子力発電所における原子炉(事故炉)からのデブリ取出しに向けた研究が精力的に実施されている。デブリ性状解明に向け、汚染水中の金属ナノ粒子(NP)の特性を調べることが有効と考えられるが、その特徴を観察する手法として、透過型電子顕微鏡(TEM)の利用は、有効なツールとして期待が持てる。しかしながら、多核種除去装置等によって処理された処理水のNP濃度は非常に低くなっており、TEM観察の際に粒子を見つけ出すことは困難であると予想されている。さらに、指標となるNP標準物質の市販品は少ないことから溶液調製が難しく、NP分散液の簡単な調製とTEMによる観察容易化の技術開発が望まれている。そこで本研究では、微粒子化と水溶液への分散を同時に簡単に行うことができる粉砕機を用いるNP分散液の調製ならびに両性イオン界面活性剤の相分離現象を利用したNPのTEM観察の容易化のための検討を実施した。
柳澤 華代; 松枝 誠; 古川 真*; 平田 岳史*; 高貝 慶隆*
no journal, ,
Sr-90はCaと類似した化学的性質を持ち、体内へ取り込まれた後は骨や歯へ局所的に沈着するため、福島第一原子力発電所(1F)事故以降、その環境移行や体内代謝に関する研究に関心が集まっている。レーザーアブレーション(LA)-ICP-MSは、優れた感度と空間分解能を持つ固体直接分析法のため、分析対象物表層の元素分布を画像として取得するイメージング分析に有用だが、Sr-90と近い質量電荷数比(m/z)を持つ同重体イオンや多原子イオンによるスペクトル干渉のため、微量のSr-90を正確に検出することは困難だった。本法では、ダイナミックリアクションセル(DRC)を備えたLA-ICP-MS/MSを用いることで干渉元素共存下でも試料表面のSr-90分布状況を把握できることを示した。