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五十嵐 誉廣; 大谷 恭平; 加藤 千明; 坂入 正敏*; 富樫 侑介*; 馬場 和彦*; 高木 周作*
ISIJ International, 61(4), p.1085 - 1090, 2021/04
被引用回数:1 パーセンタイル:8.06(Metallurgy & Metallurgical Engineering)水溶液中の金属カチオン(Zn, Mg, Na)が鉄への水素透過に及ぼす影響を明らかにするために、鉄表面からの水素透過量をレーザーアブレーションを用いた電気化学試験により測定した。また、金属カチオンによる水素透過の基本的なメカニズムを得るために、第一原理計算を使用して金属カチオンの吸着ポテンシャルと鉄表面周辺の電子状態を取得した。実験解析から、溶液中のZnによって鉄表面の陽極反応が抑制されることがわかった。また量子解析から、ZnイオンはNa, Mgイオンよりも鉄表面に強く結合することがわかった。これより、鉄の溶解反応はZn層の形成により抑制され鉄への水素透過の抑制につながることが示唆された。
吉川 博; 榊 泰直; 佐甲 博之; 高橋 博樹; Shen, G.; 加藤 裕子; 伊藤 雄一; 池田 浩*; 石山 達也*; 土屋 仁*; et al.
Proceedings of International Conference on Accelerator and Large Experimental Physics Control Systems (ICALEPCS '07) (CD-ROM), p.62 - 64, 2007/10
J-PARCは多目的科学研究のために日本で建設されている大規模陽子加速器施設である。この施設は3つの加速器と3つの実験施設から成り、現在建設中である。リニアックは稼動開始して1年が経過し、3GeVシンクロトロンはこの10月1日に試験運転が開始されたところで、施設全体の完成は来年の夏の予定である。加速器の制御システムは、初期の試運転に必要な性能を実現させた。この制御システムに求められる最も重要な機能は加速器構成機器の放射化を最小限に食い止めることである。この論文では、調整運転の初期の段階において、制御システムの各部分が達成した性能を示す。
川名 大地*; 桑原 慶太郎*; 佐藤 正志*; 高木 正俊*; 青木 勇二*; 神木 正史*; 佐藤 英行*; 佐賀山 基*; 長壁 豊隆; 岩佐 和晃*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 75(11), p.113602_1 - 113602_4, 2006/11
被引用回数:11 パーセンタイル:56.33(Physics, Multidisciplinary)充填スクッテルダイト化合物PrFePは常圧で金属状態であり、T=6.5K以下で非磁性秩序相を持つ。P=2.4GPaの圧力下でこの非磁性秩序相は消失し、高温下では金属状態であるが、低温下で絶縁体秩序相へと相転移する。われわれはこの物質に対し、単結晶X線回折実験を行った。その結果、P以上で、金属-絶縁体転移が生じる温度で、立方晶から斜方晶への結晶構造の転移を発見した。同時に格子定数の不連続な飛びを観測し、この圧力下での転移が一次転移であることを発見した。また、P及びT以下の非磁性秩序相で観測された(100)超格子反射が、P以上で低温下の絶縁体相で消失することを発見した。格子定数の変化や超格子ピークが消失する実験事実は、P以上で低温下の絶縁体相が(高圧下中性子回折実験で明らかにされた)反強磁性秩序相であることを考慮すると、よく説明されることがわかった。
中野 隆史*; 荒川 和夫; 桜井 英幸*; 長谷川 正俊*; 湯浅 和久*; 斎藤 悦子*; 高木 均*; 長嶺 竹明*; 草壁 孝彦*; 高田 久嗣*; et al.
International Journal of PIXE, 16(1&2), p.69 - 76, 2006/00
高度な加速器及びイオンビーム技術を利用して放射線腫瘍学,核薬学の新しい医学の科学の一分野を創出する新しい研究プログラムが開始され、その中の重要なテーマの一つである大気マイクロPIXE分析システムでは、マイクロビーム走査の範囲で厚みに変動のあるサンプルの元素マッピングの精度を向上するための高度化を行った。他方、本プログラムでは、癌に関する重要な生物医学課題にアプローチするため、本システムを使用して病気の発展に伴う微量元素の細胞内挙動を調べた。この論文では、このプログラムについて概説し、システム高度化の内容、及び課題に関する予備的な研究結果を示す。
片山 昌治*; 高松 邦吉; 沢 和弘; 高木 直行*; 大岡 靖典*; 山崎 正俊*
no journal, ,
豊田通商及び原子燃料工業との共同研究を通して、今後、自動車を代表とする日本のハイテク産業に役に立つ高温ガス炉の新たな利用として、豊田通商を中心とした(1)HTTRを用いたシリコンドーピング,(2)特定希土類の核変換による物質創成技術の開発、さらに原子燃料工業を中心とした(3)トリウムを含む新型燃料の利用の技術開発について検討を進めることとした。具体的には、(1)回転照射及び軸方向に濃度の異なるボロンフィルターを適用することで径・軸方向ともに均一度の高いSi半導体を製造可能であること、(2)相場価格と比較するためのSmとLuの生成コスト、(3)照射ブロックにおける燃料核をトリウム80%、ウラン20%の混合燃料核とした場合、許認可上の反応度欠損上限である1.8%dk/kに比べ小さく、HTTRへの装荷・運転が可能であること等がわかった。将来、ハイテク産業と原子力産業が一体となって、地球温暖化対策、資源の有効利用等で、持続可能な社会の構築に貢献できる可能性があり、本報では全体概要を紹介する。
大岡 靖典*; 田中 秀樹*; 山崎 正俊*; 後藤 実; 植田 祥平; 高木 直行*; 片山 昌治*
no journal, ,
高温工学試験研究炉(HTTR)を利用するシリコンドーピングによる物質創成や、希土類資源調達に伴い発生するトリウムを核燃料として有効に利用することを検討している。その中で、新型燃料としてトリウムを高温ガス炉の燃料に利用することを検討した。本報では、HTTRを用いた燃料照射試験における核的評価,燃料製造についての検討結果を報告する。
篠原 正憲; 柴田 大受; 片山 昌治*; 高木 直行*; 大岡 靖典*; 山崎 正俊*
no journal, ,
高温工学試験研究炉(HTTR)を用いた核変換による半導体及び希土類元素の製造の実現可能性について照射方法を検討した。その結果、Si半導体を製造するためには、短時間照射のためラビット照射設備のようなSi半導体の炉外への出し入れが可能な設備を設置することが望ましい。また、長時間の照射が必要である希土類元素の核変換には、I-I型材料照射試験用設備及びバスケット型照射試験用設備が有望である。
後藤 実; 植田 祥平; 片山 昌治*; 高木 直行*; 大岡 靖典*; 山崎 正俊*
no journal, ,
高温ガス炉燃料の多様化に関するHTTRの利用可能性の検討を、トリウム燃料の利用に着目して行った。トリウム燃料の利用においては、その核特性を精度よく計算することが重要な課題の一つである。黒鉛減速体系のトリウム炉心の核特性に関しては、臨界集合体のデータが測定され、計算結果との比較が報告されている。一方、実機の高温ガス炉のトリウム装荷炉心に関する核特性に関しては公開されたものがほとんどない。本報では、トリウム燃料を装荷した高温ガス炉の核特性計算の検証に用いることを目的とし、高温工学試験研究炉(HTTR)を用いたトリウム炉心の核特性データの測定について述べる。
片山 昌治*; 高松 邦吉; 沢 和弘; 高木 直行*; 大岡 靖典*; 山崎 正俊*
no journal, ,
豊田通商,東海大学,原子燃料工業及び原子力機構は、高温ガス炉の燃料の多様化に関して、高温工学試験研究炉(HTTR)の利用の可能性を検討した。具体的には、シリコンドーピング,特定希土類の核変換による物質創成技術の開発、及びトリウムを含む新型燃料の利用であり、自動車産業と高温ガス炉を結ぶ新たな利用の可能性が見いだされた。
植田 祥平; 後藤 実; 片山 昌治*; 高木 直行*; 大岡 靖典*; 山崎 正俊*
no journal, ,
高温ガス炉燃料の多様化に資するため、トリウムを高温ガス炉燃料として利用する場合の健全性や照射挙動の確認を目的として、高温工学試験研究炉(HTTR)を利用したトリウム燃料の照射試験を計画し、試験方法や核特性評価を検討した。日本原子力研究開発機構のHTTR原子炉並びに原子燃料工業が所有する燃料製造施設では許可上、ウラン・トリウム混合酸化物燃料の取扱いが可能である。照射試験においては、燃料破損検出装置(FFD)による燃料健全性の連続監視を行うとともに、照射後に取り出した試験燃料は、ホットラボ施設において健全性評価、照射量評価が可能である。トリウム:ウラン混合比4:1、ウラン235濃縮度20%のトリウム燃料を用いたピンインブロック型試験燃料体を燃料カラムへ最大3体装荷する照射試験について、トリウム燃料の照射量の予測評価を行った結果、原子炉出力30MWで照射期間660日、燃焼度約21GWd/tのトリウム照射が可能であると評価された。