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論文

Molecular geochemistry of radium; A key to understanding cation adsorption reaction on clay minerals

山口 瑛子; 栗原 雄一*; 永田 光知郎*; 田中 万也; 桧垣 正吾*; 小林 徹; 谷田 肇; 小原 義之*; 横山 啓一; 矢板 毅; et al.

Journal of Colloid and Interface Science, 661, p.317 - 332, 2024/05

 被引用回数:0

ラジウム(Ra)は放射性元素であり、放射性廃棄物処理やウラン鉱山周辺の環境問題で重要なため、環境中Ra挙動の解明は急務である。しかし、Raは安定同位体が存在しないため分子レベルの実験が難しく、環境中で重要と考えられる粘土鉱物への吸着反応についても詳細なデータは得られていない。本研究では、広域X線吸収微細構造(EXAFS)法によりRaの分子レベルの情報を得る手法を確立し、さらに第一原理計算を利用することでRaの粘土鉱物への吸着構造を明らかにした。また、同族元素との比較を行い、粘土鉱物への吸着反応の系統的な理解に資する結果を得た。

論文

水に溶けたラジウムを分子レベルで初観測

山口 瑛子; 奥村 雅彦; 高橋 嘉夫*

Isotope News, (789), p.20 - 23, 2023/10

ラジウムはウランやトリウムから生成する放射性元素であり、ウラン鉱山周辺の環境汚染問題や地層処分で重要な元素である。さらにラジウムは放射年代測定やがん治療にも利用されるため、環境化学だけでなく、地球化学や核医学を含む多くの分野で重要となっている。しかし、ラジウムは安定同位体のない放射性元素であるため、分光法の測定が難しく、分子レベルの情報はこれまでほとんど得られていなかった。本研究では広域X線吸収微細構造法による測定と第一原理分子動力学シミュレーションを併用することで水和ラジウムの分子レベルの情報を世界で初めて明らかにした。

論文

High-sensitive XANES analysis at Ce L$$_{2}$$-edge for Ce in bauxites using transition-edge sensors; Implications for Ti-rich geological samples

Li, W.*; 山田 真也*; 橋本 直; 奥村 拓馬*; 早川 亮大*; 新田 清文*; 関澤 央輝*; 菅 大暉*; 宇留賀 朋哉*; 一戸 悠人*; et al.

Analytica Chimica Acta, 1240, p.340755_1 - 340755_9, 2023/02

 被引用回数:2 パーセンタイル:31.9(Chemistry, Analytical)

希土類元素は放射性元素であるアクチノイドのアナログ元素としてしばしば利用される。セリウム(Ce)は希土類元素の中でも+3価と+4価の両方をとり得る特別な元素である。環境試料中のCeの+3価と+4価の比を調べる手段としてX線吸収端近傍構造(XANES)が有力であったが、チタン濃度が高いと蛍光X線の干渉のために測定ができないという問題があった。本研究では、L$$_{3}$$吸収端だけでなくL$$_{2}$$吸収端を調べ、さらに新しい検出器であるtransition-edge sensor (TES)を利用することでこれまでは測定が難しかった試料も測定可能にした。この結果は様々な環境試料に応用可能である。

論文

Improvement of the stability of IO$$_{3}$$$$^{-}$$-, SeO$$_{3}$$$$^{2-}$$-, and SeO$$_{4}$$$$^{2-}$$-coprecipitated barite after treatment with phosphate

徳永 紘平; 田中 万也; 高橋 嘉夫*; 香西 直文

Environmental Science & Technology, 57(8), p.3166 - 3175, 2023/02

 被引用回数:1 パーセンタイル:52.26(Engineering, Environmental)

核燃料の核分裂生成核種の中には半減期が極めて長いものが存在し、それらの適切な処理処分方法の開発は重要な課題である。特に福島第一原子力発電所での汚染水処理において問題となるセレン79($$^{79}$$Se)やヨウ素129($$^{129}$$I)は、核分裂生成核種の中でも半減期が特に長く、かつ水溶液中からの除去が困難な陰イオンとして存在する(ヨウ素酸(IO$$_{3}$$$$^{-}$$)、亜セレン酸(SeO$$_{3}$$$$^{2-}$$)、セレン酸(SeO$$_{4}$$$$^{2-}$$))。本研究では、これら長半減期の陰イオン系核種に対する新規の処理処分法として、極めて安定な鉱物であるバライト(BaSO$$_{4}$$)中にこれらの陰イオンを水溶液中から効果的に取り除いた後に、鉱物の構造内で長期間安定に保持する技術の開発を行った。実験の結果、バライトへのヨウ素酸、亜セレン酸、セレン酸の分配は競合イオンの存在下においても高い除去効率を示した一方、時間の経過に伴う固相からのイオンの溶出が問題として生じた。特に電荷の小さなヨウ素酸に対してその影響は顕著であり、純水条件においては約20%、塩化物イオンや硝酸イオンの競合イオンをそれぞれ含む溶液中においては約60%と固相からの高いヨウ素の溶出が示された。一方で、バライト共沈試料を希薄なリン酸イオン溶液に添加することで、純水のみでの溶出に比べて、陰イオンの溶出量が著しく減少する結果が得られた。これはリン酸イオンがバライト全体を安定化させたことを示しており、他の鉱物では強い抽出剤として働くリン酸イオンが、バライトに対してはイオンの溶出を低減化させることを示している。この効果を系統的に明らかにするために、XAFS法による、バライト表面でのリン酸イオンの吸着メカニズムの解明を行ったところ、リン酸イオンはバライト表面から数ナノメートルの深さにおいてバリウムのリン酸塩の化学形態で存在することが示された。このリン酸イオンの吸着によるバライト表層での二次的な沈殿相の形成により、固相からの元素の溶出が制限され、バライト全体が安定化されたと考えられる。この効果はセレン酸、亜セレン酸、ヨウ素酸の陰イオンを含んだバライト共沈試料においても同様に確認されており、バライトへの共沈とリン酸イオン吸着を合わせた処理を行うことで、放射性陰イオン系核種の溶液中からの効果的な除去と、鉱物構造内での長期的な安定化が可能となる。

論文

Arsenic and iron speciation and binding in the surface soils in Ningyo-toge mill tailings pond using X-ray absorption fine spectroscopy

徳永 紘平; 高橋 嘉夫*; 香西 直文

Journal of Nuclear and Radiochemical Sciences (Internet), 23, p.14 - 19, 2023/00

The mobility of arsenic (As) in the environment is generally controlled by its association with iron minerals through adsorption, coprecipitation, or surface precipitation. In this study, the host phases of As in the surface soil of a mill tailings pond in Ningyo-toge center (Okayama, Japan) were determined using X-ray absorption fine structure (XAFS) spectroscopy. The XAFS analyses showed that (i) Fe is mainly present as Fe(III) (hydr)oxides such as ferrihydrite and goethite, (ii) As occurs as As(V) and may be retained on such (hydr)oxides via adsorption, and (iii) ferrihydrite and goethite are the host phases of As in the surface soil. Although As(V) retention by ferrihydrite in this mill tailings pond has already been reported, this is the first study to demonstrate As(V) retention by goethite in the field.

論文

Application of high-energy-resolution X-ray absorption spectroscopy at the U L$$_{3}$$-edge to assess the U(V) electronic structure in FeUO$$_{4}$$

蓬田 匠; 秋山 大輔*; 大内 和希; 熊谷 友多; 東 晃太朗*; 北辻 章浩; 桐島 陽*; 河村 直己*; 高橋 嘉夫*

Inorganic Chemistry, 61(50), p.20206 - 20210, 2022/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:36.89(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

近年、U(VI)が(IV)に還元される時の中間体や、長期安定性をもつU(V)化合物の特異的な物性に関する研究が注目されている。しかし、U(V)の電子状態を詳細に分析した例は少ない。本研究では、U(V)の化合物のFeUO$$_{4}$$中のU(V)の電子状態を高エネルギー分解能蛍光検出(HERFD)-X線吸収端微細構造分光法(XANES)によって調べた。X線発光分光器を用いて取得したFeUO$$_{4}$$中のUのL$$_{3}$$端HERFD-XANESスペクトルから、従来のXANESスペクトルにはないピーク分裂をはじめて観測することができた。理論計算によるXANESスペクトルのシミュレーションの結果、このピーク分裂が良く再現でき、6d軌道の分裂によるものであることが明らかになった。この発見により、環境中で従来検出が困難であったU(V)の検出が容易になると期待され、環境科学をはじめとした幅広い分野での応用が期待される。

論文

Measurement of the transverse asymmetry of $$gamma$$ rays in the $$^{117}$$Sn($$n,gamma$$)$$^{118}$$Sn reaction

遠藤 駿典; 奥平 琢也*; 安部 亮太*; 藤岡 宏之*; 広田 克也*; 木村 敦; 北口 雅暁*; 奥 隆之; 酒井 健二; 嶋 達志*; et al.

Physical Review C, 106(6), p.064601_1 - 064601_7, 2022/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:52.69(Physics, Nuclear)

熱外中性子入射により形成される複合核において観測された、空間反転対称性の破れの大きな増幅は、今のところ複合核状態の入射チャネルにおけるパリティの異なる部分波の混合の結果として説明されている。さらに時間反転対称性の破れも同様のメカニズムで増幅されることが示唆されている。この入射チャネルにおける混合は、複合核共鳴から放出される個々のガンマ線のエネルギー依存なスピン-角相関を引き起こす。本研究ではJ-PARC・MLF・ANNRIにて偏極熱外中性子ビームを用い、$$^{117}$$Sn($$n,gamma$$)$$^{118}$$Sn反応におけるガンマ線強度分布が、中性子の偏極方向に依存することを確認した。

論文

Design and actual performance of J-PARC 3 GeV rapid cycling synchrotron for high-intensity operation

山本 風海; 金正 倫計; 林 直樹; Saha, P. K.; 田村 文彦; 山本 昌亘; 谷 教夫; 高柳 智弘; 神谷 潤一郎; 菖蒲田 義博; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 59(9), p.1174 - 1205, 2022/09

 被引用回数:6 パーセンタイル:84.97(Nuclear Science & Technology)

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、最大1MWの大強度ビームを25Hzという早い繰り返しで中性子実験及び下流の主リングシンクロトロンに供給することを目的に設計された。2007年の加速器調整運転開始以降、RCSではビーム試験を通じて加速器の設計性能が満たされているかの確認を進め、必要に応じてより安定に運転するための改善を行ってきた。その結果として、近年RCSは1MWのビーム出力で連続運転を行うことが可能となり、共用運転に向けた最後の課題の抽出と対策の検討が進められている。本論文ではRCSの設計方針と実際の性能、および改善点について議論する。

論文

Extended X-ray absorption fine structure spectroscopy measurements and ${it ab initio}$ molecular dynamics simulations reveal the hydration structure of the radium(II) ion

山口 瑛子; 永田 光知郎*; 小林 恵太; 田中 万也; 小林 徹; 谷田 肇; 下条 晃司郎; 関口 哲弘; 金田 結依; 松田 晶平; et al.

iScience (Internet), 25(8), p.104763_1 - 104763_12, 2022/08

 被引用回数:9 パーセンタイル:68.46(Multidisciplinary Sciences)

ラジウム(Ra)は環境汚染やがん治療の観点から注目を集めている元素である。しかし、安定同位体が存在せず扱いが難しいことから、物理化学的に重要な水和構造さえも原子レベルでの観測が行われていない。本研究では、世界で初めて、広域X線吸収微細構造(EXAFS)法を用いたRa水和構造の解明を行った。また、第一原理計算による水和構造解明も実施し、実験ではわからない水分子のダイナミクスの解明を行った。両者の比較も行ったところ、実験と計算の結果はよく一致し、Raの第一水和圏における配位数や酸素との距離を解明した他、アナログ元素であるバリウムに比べて水分子の配位が弱いことがわかった。これらはRaの環境挙動解明やがん治療開発等に資する結果である。

論文

Microbial influences on manganese deposit formation at Yunotaki Fall, Japan

白石 史人*; 千原 亮二*; 谷本 理沙*; 田中 万也; 高橋 嘉夫*

Island Arc, 31(1), p.e12448_1 - e12448_9, 2022/05

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Geosciences, Multidisciplinary)

北海道オンネトー湯の滝では、藻類が光合成により放出する酸素がマンガン酸化細菌によるマンガン酸化物形成を支えていると考えられてきた。しかし、実際にこうした光合成由来の酸素がマンガン酸化物形成にどの程度寄与しているのかは不明であった。本研究では、こうした藻類由来の酸素がマンガン酸化物形成に与える影響について微小電極を用いた局所化学分析,バルク分析,DNA解析を組み合わせて調べた。その結果、オンネトー湯の滝では光合成由来酸素の寄与ははっきりせず、マンガン酸化細菌による直接的なマンガン酸化物形成が支配的であることが分かった。

論文

Radiocesium-bearing microparticles cause a large variation in $$^{137}$$Cs activity concentration in the aquatic insect ${it Stenopsyche marmorata}$ (Tricoptera: Stenopsychidae) in the Ota River, Fukushima, Japan

石井 弓美子*; 三浦 輝*; Jo, J.*; 辻 英樹*; 斎藤 梨絵; 小荒井 一真; 萩原 大樹; 漆舘 理之*; 錦織 達啓*; 和田 敏裕*; et al.

PLOS ONE (Internet), 17(5), p.e0268629_1 - e0268629_17, 2022/05

 被引用回数:3 パーセンタイル:43.07(Multidisciplinary Sciences)

本研究では、福島県太田川で採集した解虫性トビケラ(Stenopsyche marmorata)および肉食性ヘビトンボ(Protohermes grandis)幼虫の水生昆虫個体における$$^{137}$$Cs放射能濃度のばらつきを調査した。トビケラ幼虫は散発的に高い放射能を示したが、ヘビトンボ幼虫ではばらつきは見られなかった。オートラジオグラフィーと走査型電子顕微鏡による分析から、これらのトビケラ幼虫試料には、不溶性のCs含有ケイ酸塩ガラス粒子である放射性Cs含有微粒子(CsMPs)が含まれていることが確認された。また、CsMPsはトビケラ幼虫の餌となりうるペリフィトンや漂流粒子状有機物にも含まれており、幼虫はCsMPsを同サイズの餌粒子とともに摂取している可能性が示唆された。淡水生態系におけるCsMPsの分布や生物による取り込みは比較的知られていないが、本研究はCsMPsが水生昆虫に取り込まれることを実証している。

論文

EXAFSによるRaの水和状態と粘土鉱物への吸着状態の解明

山口 瑛子; 永田 光知郎*; 田中 万也; 小林 恵太; 小林 徹; 下条 晃司郎; 谷田 肇; 関口 哲弘; 金田 結依; 松田 晶平; et al.

放射化学, (45), p.28 - 30, 2022/03

ラジウム(Ra)は環境挙動の解明が急務な元素であるが、安定同位体を持たないため分光法の適用が難しく、水和構造でさえも十分に解明されていない。本研究では、Raの広域X線吸収微細構造(EXAFS)を測定し、世界で初めてRaの水和状態及び粘土鉱物への吸着状態を分子レベルで解明した。水和構造について第一原理計算を実施した結果、実験値と計算値は整合した。粘土鉱物において、Raは内圏錯体を形成し、環境中でRaが粘土鉱物に固定されることが示唆された。本稿では特に水和構造の結果について詳細に述べる。

論文

福島第一原子力発電所事故により放出された不溶性セシウム粒子の環境動態; 河川から海洋への移行とその影響

三浦 輝*; 栗原 雄一; 高橋 嘉夫*

地球化学, 55(4), p.122 - 131, 2021/12

福島第一原子力発電所事故により放出された、放射性セシウムを高濃度に含むガラス状の不溶性微粒子(CsMPs)の発見以来、多くの研究が行われ、環境試料から分離された微粒子の物理的,化学的特性,分布,移動が明らかにされてきた。本論文では、CsMPsの環境中での移動と影響に焦点を当てた研究のレビューを目的している。まず、陸上で発見されたCsMPsの沈着地域と大気プルームの関係を概観することから始め、次に、CsMPsの探索および分離方法について説明する。次に、河川を介した二次輸送と河川中のCsのKd値に対するCsMPsの影響について説明する。最後に、海洋で発見されたCsMPsとその陸上のものとの違いについてまとめる。

論文

Hydration structures of barium ions; ${it Ab initio}$ molecular dynamics simulations using the SCAN meta-GGA density functional and EXAFS spectroscopy studies

山口 瑛子; 小林 恵太; 高橋 嘉夫*; 町田 昌彦; 奥村 雅彦

Chemical Physics Letters, 780, p.138945_1 - 138945_5, 2021/10

 被引用回数:5 パーセンタイル:44.89(Chemistry, Physical)

ラジウム(Ra)はウランやトリウムの放射壊変により生成する放射性元素であり、放射性廃棄物の処理や旧ウラン鉱山周辺の環境問題の解決において重要な元素であるが、安定同位体が存在しないといった取り扱いの難しさから、水和構造などの基本的な物理化学的性質さえも不明な点が多い。本研究では、周期律表上でRaより一周期小さいがRaと同族であり、イオンの価数や大きさが類似していることから、アナログ元素としてよく用いられるバリウムに着目し、その水和構造を第一原理分子動力学法のシミュレーションにより解明した。これまで研究が行われていない大きな系について、より水の計算に適している新しい汎関数を用いて第一原理計算を行うことでより高精度のシミュレーションを行い、X線吸収微細構造法の観測も行うことでシミュレーション結果の妥当性を確かめた。

論文

Highly-sensitive analysis of fluorescence XANES at Europium (Eu) L$$_{rm III}$$-edge for the determination of oxidation state for trace amount of Eu in natural samples by bragg-type crystal analyzer system

小長谷 莉未*; 河村 直己*; 山口 瑛子; 高橋 嘉夫*

Chemistry Letters, 50(8), p.1570 - 1572, 2021/08

 被引用回数:3 パーセンタイル:22.95(Chemistry, Multidisciplinary)

アクチノイド元素のアナログ元素としても使用される希土類元素(REE)のうち、ユウロピウム(Eu)だけは+2価をとりえるため特異的な挙動を示すことが知られているが、天然試料中でのEuの化学状態評価は難しく、詳細なメカニズムの解明は行われていない。本研究では、天然試料中のEuの化学状態を高分解能X線吸収微細構造(XANES)法により解明したことを報告する。なお、問題解決に当たっては、ブラッグ式結晶アナライザを用いることで内殻電子寿命に起因するピークのブロード化を抑制し、他元素の干渉影響等を除いたことが糸口となった。得られた知見は、希土類元素やアクチノイド元素の環境動態解明に資する。

論文

Effective removal of iodate by coprecipitation with barite; Behavior and mechanism

徳永 紘平; 高橋 嘉夫*; 田中 万也; 香西 直文

Chemosphere, 266, p.129104_1 - 129104_10, 2021/03

 被引用回数:10 パーセンタイル:52.13(Environmental Sciences)

本研究ではバライトへの共沈を利用することで、長い半減期と高い溶出性を持つ放射性ヨウ素の陰イオン(ヨウ素酸)を効果的な除去する手法を開発することを目的とする。本研究により、競合イオンの共存下でもヨウ素酸を効果的に除去する条件を見出すとともに、従来使用されていたハイドロタルサイトなどの層状鉱物に比べて2桁以上高い分配効率を達成した。また広域X線吸収微細構造法により、バライト構造内においてヨウ素酸は硫酸イオンと置換されて取り込まれており、電荷の過不足はバリウムイオンの周囲に存在するナトリウムイオンにより補われていることが示唆された。これらヨウ素酸のバライトに対する高い分配効率と強い結合性より、バライトは放射性ヨウ素の除去において有効な処理法であることが示された。

論文

Incorporation of U, Pb and rare earth elements in calcite through crystallisation from amorphous calcium carbonate; Simple preparation of reference materials for microanalysis

宮嶋 佑典*; 斉藤 綾花*; 鍵 裕之*; 横山 立憲; 高橋 嘉夫*; 平田 岳史*

Geostandards and Geoanalytical Research, 45(1), p.189 - 205, 2021/03

 被引用回数:5 パーセンタイル:21.77(Geochemistry & Geophysics)

LA-ICP-MSによる方解石の同位体分析における不確実性は、主にデータの正規化と検証のために使われる標準試料の均質性によって支配される。本研究では、元素・同位体組成の均質な方解石の標準試料を作製するために、元素をドープした試薬溶液から沈殿させたアモルファス炭酸カルシウムを経由して、熱と圧力をかけて結晶化し、U, Pbと希土類元素を方解石に取り込ませた。X線吸収スペクトルから、Uは合成された方解石中にU(VI)として存在し、水性のウラニル・イオンとは異なる構造で存在することが示唆された。本研究の方解石へのUの取り込み率は、既報研究に比べ高かった。合成した方解石中の元素濃度のばらつきは12%未満で、概ね7%以内であった。$$^{238}$$U/$$^{206}$$Pb比のばらつきが各元素濃度のばらつきに応じて3-24%程度である一方で、$$^{207}$$Pb/$$^{206}$$Pb比のばらつきは1%以下であった。この合成方解石を標準試料として用いて、天然の方解石標準試料(WC-1)の年代測定を行ったところ、3%以内の不確かさで年代が求められた。本研究で提示した合成手法は、元素濃度を任意に調整した均質な方解石の合成に有効であり、また、合成試料はU-Pb地質年代学のための天然標準試料に代わる有望なものである。

論文

Thermally altered subsurface material of asteroid (162173) Ryugu

北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 高木 靖彦*; 中村 智樹*; 廣井 孝弘*; 松岡 萌*; et al.

Nature Astronomy (Internet), 5(3), p.246 - 250, 2021/03

 被引用回数:43 パーセンタイル:96.93(Astronomy & Astrophysics)

2019年4月「はやぶさ2」ミッションは、地球に近い炭素質の小惑星(162173)リュウグウの人工衝撃実験を成功させた。これは露出した地下物質を調査し、放射加熱の潜在的な影響をテストする機会を提供した。はやぶさ2の近赤外線分光器(NIRS3)によるリュウグウの地下物質の観測結果を報告する。発掘された材料の反射スペクトルは、表面で観測されたものと比較して、わずかに強くピークがシフトした水酸基(OH)の吸収を示す。これは、宇宙風化や放射加熱が最上部の表面で微妙なスペクトル変化を引き起こしたことを示している。ただし、このOH吸収の強度と形状は、表面と同様に、地下物質が300$$^{circ}$$Cを超える加熱を経験したことを示している。一方、熱物理モデリングでは、軌道長半径が0.344AUに減少しても、推定される掘削深度1mでは放射加熱によって温度が200$$^{circ}$$Cを超えて上昇しないことが示されている。これは、リュウグウ母天体が放射加熱と衝撃加熱のいずれか、もしくは両方により熱変化が発生したという仮説を裏付けている。

論文

First isolation and analysis of caesium-bearing microparticles from marine samples in the Pacific coastal area near Fukushima Prefecture

三浦 輝*; 石丸 隆*; 伊藤 友加里*; 栗原 雄一; 乙坂 重嘉*; 坂口 綾*; 三角 和弘*; 津旨 大輔*; 久保 篤史*; 桧垣 正吾*; et al.

Scientific Reports (Internet), 11, p.5664_1 - 5664_11, 2021/03

 被引用回数:13 パーセンタイル:67.27(Multidisciplinary Sciences)

初めて海洋中の粒子状物質や堆積物から7種類のCsMPs(放射性セシウム含有微粒子)を単離・調査した。元素組成,$$^{134}$$Cs/$$^{137}$$Cs放射能比,単位体積当たりの$$^{137}$$Cs放射能などの結果から、粒子状物質から単離した5つのCsMPsはFDNPPの2号機から放出されたものであり、海洋堆積物から単離した2つのCsMPsは3号機から放出された可能性があることを推測した。CsMPsの存在は、海洋堆積物や粒子状物質中のCsの固液分配係数を過大評価し、海洋生物相の見かけの放射性セシウム濃度係数を高くする原因となる。2号機から放出されたCsMPsは、高濃度汚染地域を流れる河川の河口部で採取されたため、陸上に堆積した後、河川によって運ばれた可能性を示し、一方、3号機から放出されたCsMPsは、風によって東に運ばれ、直接海面に降下した可能性が示唆された。

論文

Speciation of cesium in tree tissues and its implication for uptake and translocation of radiocesium in tree bodies

田中 万也; 金指 努*; 竹中 千里*; 高橋 嘉夫*

Science of the Total Environment, 755(Part 2), p.142598_1 - 142598_8, 2021/02

 被引用回数:5 パーセンタイル:35.21(Environmental Sciences)

本研究では、安定セシウムを樹皮,辺材,心材,樹葉,枝に吸着させてEXAFSスペクトル測定を行った。その結果、すべての部位においてセシウムは外圏型錯体として静電的に吸着していることが明らかとなった。これは酢酸アンモニウムを用いたセシウム脱離実験の結果と整合的であった。また、これらの結果は、常緑樹であるスギ,アカマツと落葉広葉樹であるコナラ,コシアブラのすべての樹種において同様であった。

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