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田久 創大*; 松本 謙一郎*; 平出 哲也; 錦戸 文彦*; 赤松 剛*; 田島 英朗*; 高橋 美和子*; 山谷 泰賀*
Japanese Journal of Applied Physics, 63(8), p.086003_1 - 086003_8, 2024/08
被引用回数:1 パーセンタイル:40.97(Physics, Applied)陽電子と電子は、生体内で結合状態をとることがあり、ポジトロニウム(Ps)と呼ぶ。三重項Ps(ortho-Ps)が消滅するのにかかる時間はortho-Psピックオフ消滅寿命と言い、周囲の電子密度に応じて変化する。この寿命値はPETスキャン情報に新しい生物学的情報を追加できる可能性がある。ortho-Ps寿命による生体内の(フリー)ラジカルの定量化の実現可能性を議論するために、我々は臨床PETシステムを使用してラジカルを含む水溶液中のPs寿命を測定した。結果は、陽電子消滅イベントの計数統計が10イベント以上であれば、数mMオーダーの水溶液中のラジカル濃度の差はoetho-Ps寿命によって定量化できることを示唆した。しかし、この濃度は、生体の生理機能で生成されるラジカル濃度よりも高かった。
栗田 圭輔; 三好 悠太*; 長尾 悠人*; 山口 充孝*; 鈴井 伸郎*; 尹 永根*; 石井 里美*; 河地 有木*; 日高 功太*; 吉田 英治*; et al.
QST-M-29; QST Takasaki Annual Report 2019, P. 106, 2021/03
Research on the distribution and dynamics of photoassimilates in plants, especially those in fruits, is important for improving food production. Positron emission tomography (PET) and carbon-11 (C) isotope technique are valuable to obtain 3-D images of photoassimilates. For plant experiments, however, it is important to adjust a system to plant's growth environment. General PET devices, even small-animal PET devices, are not suitable for plant studies. This can be solved by using a small OpenPET prototype which is a compact PET device that has an open space in its field of view (FOV). In this work, we upgraded the OpenPET system for the PET study of fruits and successfully realized the 3-D imaging of a photoassimilate labeled with
CO
in a fruit of a strawberry plant.
三好 悠太*; 栗田 圭輔; 長尾 悠人*; 山口 充孝*; 鈴井 伸郎*; 尹 永根*; 石井 里美*; 河地 有木*; 日高 功太*; 吉田 英治*; et al.
no journal, ,
イチゴ生産において、光合成産物の転流は果実の肥大成長や物質集積を支配し、収量や品質に直接影響を及ぼす重要な生理機能である。高収益安定生産の実現のためには、光合成産物の転流におけるソース(各葉位)とシンク(各果実、根、新葉など)の対応関係を明らかにし、葉から果実への転流を適切に制御することが望まれる。我々はこれまでの研究で、植物に投与した放射性同位元素の動態を植物が生きたままの状態で可視化できるポジトロンイメージング技術(PETIS)を用い、イチゴの葉位によって異なる果実への転流動態を明らかにしてきた。その過程で、葉に投与したCがイチゴ果実の特に種子へ集積している様子を発見した。本研究では、イチゴの種子を除去し、除去前と除去後それぞれの
C転流動態をPETISおよび開放型ポジトロン断層撮影装置(Open-PET)を用いて撮像し定量解析した。イチゴ種子の除去によって
C転流量が22%低下した。果実に対する種子の乾物割合は約16%であり、イチゴ種子は果実よりも強いシンクとして働いている可能性が示唆された。
田久 創大*; 平 義隆*; 平出 哲也; 錦戸 文彦*; Kang, H. G.*; 田島 英朗*; 小畠 藤乃*; 松本 謙一郎*; 高橋 美和子*; 山谷 泰賀*
no journal, ,
陽電子寿命から生体内の新しい生化学的情報を取り出す量子PET(Q-PET)の実現を目指している。しかしながら、例えば、測定した寿命値から、どんな病気なのか、という基礎データは現状全くない。それは、生体内で生きたままの生体組織の陽電子寿命分析が困難であるからである。分子研の極端紫外光研究施設(UVSOR)の6.6MeVガンマ線ビームを利用した、生体を含む試料深部の3次元分析を可能とする陽電子寿命イメージング分析技術を提案する。具体的には、このビームを試料に照射し、PETの原理でイメージングして、陽電子寿命の3次元画像化を実現する。その初期実験結果について報告する。
栗田 圭輔; 三好 悠太*; 長尾 悠人*; 山口 充孝*; 鈴井 伸郎*; 尹 永根*; 石井 里美*; 河地 有木*; 日高 功太*; 吉田 英治*; et al.
no journal, ,
果実内における光合成産物の分布や動態を調べるには、放射性同位元素(RI)の分布を経時的に撮像可能なRIイメージング技術が有効である。RIイメージング技術の一つであるPET測定を植物に対して行う際に、小型、かつ検出器リング間に十分な開放部を有するOpenPETであれば、供試植物の生育環境を装置視野内に再現でき、さらに植物への放射性トレーサの投与や、植物のセッティングを容易に行える。植物研究に対するOpenPETの有用性を示すため、果実内の光合成産物のイメージングを試みた。供試植物として矮化処理を施した一季成り性品種"福岡S6号"(あまおう)を用意した。この4葉(果房直下葉)にCO
トレーサガス125MBqを投与し、OpenPETを用いて
Cで標識された光合成産物のイメージングを行った。果実内における
C量の経時的変化を示したグラフやイチゴ果実の断層画像から、OpenPETは果実内の光合成産物のイメージングを行うのに有効なツールであることが示唆された。
田久 創大*; 松本 謙一郎*; 平出 哲也; 錦戸 文彦*; 赤松 剛*; 田島 英朗*; 高橋 美和子*; 山谷 泰賀*
no journal, ,
陽電子断層撮影法(positron emission tomography, PET)は核医学分野で活躍する診断技術の1つである。最近、陽電子が生体中で時々形成するポジトロニウムを活用して、生体中での生化学的情報を取り出す「ポジトロニウムイメージング」に関する研究が注目を集めている。一方で、ポジトロニウムが生体中のどんなバイオマーカーとなるかは明らかとなっていなかった。そこで我々は、ポジトロニウム寿命が水中の酸素分圧に応じて変化することで、腫瘍内酸素分圧のイメージングの可能性を示してきた。本研究では、臨床PET装置を利用して、行った陽電子寿命測定結果について報告する。
三好 悠太*; 栗田 圭輔; 長尾 悠人*; 山口 充孝*; 鈴井 伸郎*; 尹 永根*; 石井 里美*; 河地 有木*; 日高 功太*; 吉田 英治*; et al.
no journal, ,
イチゴ生産において、同化産物の転流は果実の肥大成長や物質集積を支配し、収量や品質に直接影響を及ぼす重要な生理機能である。高収益安定生産の実現のためには、炭素転流におけるソース(各葉位)とシンク(各果実, 根, 新葉など)の対応関係を明らかにし、葉から果実への転流を適切に制御することが望まれる。そこで我々は、植物に投与した放射性同位元素の動態を植物が生きたままの状態で可視化できるポジトロンイメージング技術(PETIS)を用い、イチゴの葉位によって異なる果実への炭素転流動態を明らかにしてきた。その過程で、葉に投与したCが果実へと転流し、特にイチゴ種子へ集積することを発見した。既往の研究では、果托や種子を含むイチゴ果実全体を炭素転流におけるシンクとして捉えているが、真にシンクとしての役割を持つのはイチゴ種子であると考えられる。本研究では、イチゴ果実への炭素転流に対する種子の影響について検討した。"福岡S6号"(あまおう)をプラスチックポットで栽培し、1
3番果が着果した株を実験に供試した。ソース葉は9枚であった。果房直下葉に
CO
を投与し、PETISを用いて果房内の各果実への
C転流動態を撮像した。撮像終了後、
Cの転流が確認された複数のイチゴ果実のうち1果を、開放型ポジトロン断層撮影装置(OpenPET)で撮像し、果実内部における
Cの分配部位を調べた。その後、同個体を用い、OpenPETで撮像した果実の種子を取り除き、果房直下葉に
CO
を投与して再びPETIS及びOpenPETでの撮像を繰り返した。2回のPETIS撮像で、種子を取り除かなかった果実は同様の
C転流動態を示したが、種子を取り除いた果実は
C転流が大きく抑制されていた。種子を取り除いた果実内部の
C分配部位を調べると、果実中心の維管束にごく僅かに転流しているのみであった。イチゴ植物の炭素転流では種子が主なシンクであり、果実への炭素転流を駆動していることが示唆された。