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論文

直接処分システムに対する地震波モニタリング情報の適用可能性評価

芝 知宙; 富川 裕文; 山口 知輝

第41回日本核物質管理学会年次大会会議論文集(インターネット), 4 Pages, 2020/11

Nuclear security and safeguards of the direct disposal facility need to be considered at the early stage in the design. In this paper, the applicability of seismic wave monitoring information to nuclear security and safeguards is examined in order to detect secretly excavating tunnels and access to disposed fuel.

論文

第7章 核不拡散・核セキュリティに関する研究開発の状況と国際協力

富川 裕文; 小泉 光生; 玉井 広史

原子力平和利用と核不拡散・核セキュリティ; NSAコメンタリーシリーズ, No.25, p.167 - 174, 2020/06

核不拡散・核セキュリティ強化に貢献する核物質の測定・検知、核鑑識等の研究・技術開発及び国際協力の日本の取り組みについて、原子力機構が実施している具体的な事例を中心に紹介する。

論文

Nuclear forensics capability building efforts by the Integrated Support Center for Nuclear Non-proliferation and Nuclear Security at the Japan Atomic Energy Agency

木村 祥紀; 松井 芳樹; 富川 裕文

ITWG Nuclear Forensics Update (Internet), (15), p.4 - 7, 2020/06

In Japan, national nuclear forensics capability building efforts mainly based on research and development have been conducted since 2010. Most of that work is undertaken at the Integrated Support Center for Nuclear Non-proliferation and Nuclear Security (ISCN) at the JAEA in close cooperation with the National Research Institute of Police Science (NRIPS). The JAEA is Japan's only comprehensive nuclear research institution. The NRIPS is an agency attached to the national police organization. These institutes from different research backgrounds cooperate on activities such as information exchange and joint research projects. The joint research results improve national capabilities and enhance international nuclear security. In this article, nuclear forensics capability building efforts by ISCN has been introduced.

報告書

Final report on feasibility study of Pu monitoring and solution measurement of high active liquid waste containing fission product at Reprocessing Facility

関根 恵; 松木 拓也; 鈴木 敏*; 蔦木 浩一; 西田 直樹; 北尾 貴彦; 富川 裕文; 中村 仁宣; LaFleur, A.*; Browne, M.*

JAEA-Technology 2019-023, 160 Pages, 2020/03

JAEA-Technology-2019-023.pdf:9.43MB

国際原子力機関(IAEA)は、再処理施設の保障措置をより効果的・効率的に実施するための手法として、再処理施設全体の核物質の動きをリアルタイムに監視する測定技術開発の必要性を研究開発計画(STR-385)で技術的課題として掲げている。この課題に対応するため、日本原子力研究開発機構(JAEA)では、再処理施設の入量計量槽を含めFP及びマイナーアクチニド(MA)存在下においてもPu量のモニタリングが可能な検出器の技術開発を、2015年から3年間の計画で、東海再処理施設の高放射性廃液貯蔵場にて日米共同研究として実施した。まず、MCNPシミュレーションモデルを作成するためにサンプリングによる高放射性廃液(HALW)組成・放射線調査及びHALW貯槽の設計情報の調査を実施し、シミュレーションモデルを作成した。一方、検出器設計とこのモデルの妥当性を確認するため、コンクリートセル壁内外における線量率分布測定を実施した。さらに、新しく設計された検出器を使用して、コンクリートセル内外においてガンマ線と中性子線を連続的に測定し、放射線特性を把握するとともに検出器の設置位置を最適化した。最後に、シミュレーション結果とガンマ線及び中性子線測定結果に基づいて、Puモニタリング技術への適用性を評価した。その結果、ガンマ線測定と中性子線測定の両方を組み合わせることで、溶液中のPu量の変化を監視できる可能性があることが分かった。この研究において、FPを含むPuを扱う再処理工程全体の保障措置を強化するためのPuモータリングが適用可能であることが示唆された。本稿は、本プロジェクトの最終報告書である。

論文

使用済燃料直接処分施設に適用する保障措置・核セキュリティ技術の検討

芝 知宙; 富川 裕文

日本核物質管理学会第40回年次大会プロシーディングス集, 3 Pages, 2019/11

使用済燃料が処分容器に封入された後、地層処分場で処分されるシナリオにおいて、保障措置上の懸念事項の1つは、使用済燃料の知識の継続性を再検証することである。本研究では、超音波探傷技術を用いた内部溶接部の検査に着目し、その保障措置への適用性を調査した。本報告は、この要件を満足させるための手段として、溶接部に自然に発生する溶接欠陥等の固有の特徴、または溶接内部に人工的に付与する固有の特徴を処分容器のIDとして適用することの可能性、その特徴を検査するための手段として超音波検査技術を適用することの可能性について研究した結果を示したものである。シミュレーション解析の結果、溶接内部の特性と超音波技術は、廃棄物キャニスターのID検証手段として利用できる可能性があることが明らかとなった。さらに、核セキュリティの観点から、使用済燃料に起因する周辺線量を導出するための手法も開発しており、併せて紹介する。

論文

Proliferation resistance and safeguardability of very high temperature reactor

芝 知宙; 富川 裕文; 堀 雅人

Proceedings of IAEA Symposium on International Safeguards; Building Future Safeguards Capabilities (Internet), 6 Pages, 2018/11

In this study, we evaluate the proliferation resistance (PR) of VHTR in order to analyse diversion/acquisition paths and we reflect the outcome in the design of a safeguards approach, using an estimation method recently developed in JAEA for the $$gamma$$-rays emitted from spent fuel. For this purpose, we firstly evaluated the intrinsic PR of plutonium (Pu) material against various burnups using some PR evaluation methods. In addition, we assessed the safeguardability of the pebble bed type VHTR (PBR). The PBR loads new fuel online, in the form of spheres, at the top of the reactor and discharges spent fuel spheres with high burnup from the base of the reactor. Given such an online refueling, it is not possible to implement item-based safeguards. As the safeguardability was assessed, we revealed the necessity for a new type of burnup monitoring technology, to measure the burnup level of fuel spheres just after discharge, taking into consideration the threat of diversion/weaponization scenarios particularly with spent fuel at lower burnup. Therefore, we developed an advanced burnup monitoring method.

論文

Feasibility study result of advanced solution measurement and monitoring technology for reprocessing facility

関根 恵; 松木 拓也; 鈴木 敏*; 蔦木 浩一; 富川 裕文; 中村 仁宣; LaFleur, A.*; Browne, M.*

Proceedings of IAEA Symposium on International Safeguards; Building Future Safeguards Capabilities (Internet), 8 Pages, 2018/11

国際原子力機関(IAEA)は、再処理施設の保障措置をより効果的・効率的に実施するための手法として、再処理施設全体の核物質の動きをリアルタイムに監視するための測定技術開発の必要性を研究開発の長期課題としている。原子力機構は、日本原燃と精製後の核分裂生成物(FP)を含まないPu溶液について、中性子同時計数法を用いた測定システムを開発した。さらに再処理施設全体に適用可能な技術を開発するため、適用性調査研究を米国エネルギー省との共同研究の一環として実施し、核物質生成物が含まれるPu溶液に対してモニタリングが可能となる検出器の開発を行った。本研究開発では、東海再処理施設の高放射性貯蔵場を試験場所とした。まず、HAW貯槽のMCNPシミュレーションモデルを作成するために、HAW貯槽の設計情報の及びHAW組成、放出される放射線の調査を実施した。一方、コンクリートセル内にの検出器の設計及びMCNPモデルの妥当性確認のため、セル内における線量率分布を測定した。設計した検出器を用いて、検出器の設置位置の最適化及びモニタリングに利用可能な放射線を調査するため、セル壁内外において$$gamma$$線スペクトル・中性子線測定を実施した。これらシミュレーション及びセル壁内外における$$gamma$$線及び中性子線測定の結果を用いて、Puモニタリング技術への適用性を評価した。その結果、$$gamma$$線と中性子測定を組み合わせることにより溶液内のPu量の変化をモニタリングできることが分かった。この結果は、再処理施設におけるFPを含むPu溶液のモニタリングへの適用性があることも示唆している。本論文では、本技術開発のまとめを発表する。

論文

Demonstration of $$gamma$$-ray pipe-monitoring capabilities for real-time process monitoring safeguards applications in reprocessing facilities

Rodriguez, D.; 谷川 聖史; 西村 和明; 向 泰宣; 中村 仁宣; 栗田 勉; 高峰 潤; 鈴木 敏*; 関根 恵; Rossi, F.; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 55(7), p.792 - 804, 2018/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)

再処理施設の核物質に対しては、ランダムサンプル検認と、追加的な重要タンク内溶液の体積、質量のみの連続監視システムによる"知識の連続性"保持により、保障措置が掛けられている。核物質溶液がタンク及び工程装置を結ぶ配管を流れる際に、特徴的な$$gamma$$を測定し、核物質を実時間で検認することで、工程監視を改善できる可能性がある。われわれは、東海再処理工場の転換技術開発施設で、この$$gamma$$パイプモニタリングを、硝酸Pu移送の際に試した。この際$$gamma$$測定は、ランタン・ブロマイド検出器、及び$$gamma$$の計数時刻とエネルギーを記録するリストモード・データ取得システムを用いて実施した。この測定結果とその分析は、配管内溶液の同位体組成、工程移動時刻、(単位時間当たりの)溶液流量及び移動溶液量を求められる能力を実証するものであり、実際に適用可能な保障措置検認工程監視の導入に繋がる。

論文

Feasibility study of technology for Pu solution monitoring including FP; Development of gamma spectra detector for high active liquid waste

関根 恵; 松木 拓也; 所 颯; 蔦木 浩一; 北尾 貴彦; 中村 仁宣; 富川 裕文

Proceedings of INMM 59th Annual Meeting (Internet), 10 Pages, 2018/07

再処理施設においては、プルトニウム(Pu)モニタリングのさらなる適用拡大を図るため、核分裂生成物(FP)を含むPu溶液中のPu量を測定可能な検出器開発が必要である。Puモニタリングに適用可能な$$gamma$$線を調べるため、高線量下、広範囲のエネルギーが測定可能かつ高い分解能を持つCe:GAGG (Ce:Gd$$_{3}$$Al$$_{2}$$Ga$$_{3}$$O$$_{12}$$)シンチレータを装備した検出器(対象:高放射性廃液)を新たに設計・開発した。その検出器を用いて東海再処理施設の高放射性廃液のコンクリートセル内で、同廃液に対し800keV以上の$$gamma$$線スペクトル測定を実施したところ、Eu-154由来と考えられるピークを検出した。この測定結果は、中性子の測定結果とMCNPシミュレーションを組み合わせ、Puモニタリング技術開発へ適用していく。本発表では、検出器の選定,設計、$$gamma$$線スペクトル測定結果、Puモニタリングへの適用性評価について報告する。本技術開発は、文部科学省核セキュリティ補助金事業の一環として実施している。

論文

Development of detection and measurement technologies for Nuclear Non-proliferation and Security at JAEA

小泉 光生; 瀬谷 道夫; 富川 裕文; 堀 雅人; 直井 洋介

Proceedings of INMM 59th Annual Meeting (Internet), 8 Pages, 2018/07

原子力機構では、文部科学省の核セキュリティ強化等推進事業費補助金の下、核不拡散・核セキュリティのための非破壊分析技術開発を進めている。「核蛍光非破壊測定技術実証試験」では、重遮蔽中に隠蔽された核物質を検知する技術開発を行っている。「アクティブ中性子非破壊測定技術の開発」では、DT中性子源からの中性子を利用して低線量から高線量までの核物質等を分析するためのアクティブ法の技術開発を行っている。また、「先進的プルトニウムモニタリング技術開発」では、高い放射能を持つPu溶液の非破壊・継続的監視、検認を行うための技術開発を進めている。本発表では、補助金事業における核検知・測定技術開発プロジェクトの概略を紹介する。

論文

FPを含むPu溶液のモニタリング技術に係る適用性調査研究; GAGG検出器の設計及びガンマスペクトル測定

関根 恵; 松木 拓也; 所 颯; 蔦木 浩一; 富川 裕文; 中村 仁宣

日本核物質管理学会第38回年次大会論文集(インターネット), 9 Pages, 2018/04

再処理施設においては、プルトニウム(Pu)モニタリングのさらなる適用拡大を図るため、核分裂生成物(FP)を含むPu溶液中のPu量を測定可能な検出器開発が必要である。中性子測定とあわせて定量化を目指し、Puモニタリングに適用可能な$$gamma$$線を調べるため、高線量下、広範囲のエネルギーが測定可能かつ高い分解能を持つCe:GAGG (Ce:Gd$$_{3}$$Al$$_{2}$$Ga$$_{3}$$O$$_{12}$$)シンチレータを装備した検出器(対象:高放射性廃液)を新たに設計・開発した。その検出器を用いてコンクリートセル内で、同廃液に対し$$gamma$$線スペクトル測定を実施したところ、高エネルギー$$gamma$$線(約9.5MeV)を測定可能とし、FPによる$$gamma$$線以外の3MeVを超える高エネルギー$$gamma$$線スペクトルを初めて確認することができた。本発表では、検出器の設計、$$gamma$$線スペクトル測定結果、Puモニタリングへの適用性評価及び今後の計画について報告する。(本技術開発は、文部科学省核セキュリティ補助金事業の一環として実施している。)

論文

A Simple method to create gamma-ray-source spectrum for passive gamma technique

芝 知宙; 前田 茂貴; 相楽 洋*; 石見 明洋; 富川 裕文

Energy Procedia, 131, p.250 - 257, 2017/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Energy & Fuels)

福島第一原子力発電所から出る燃料デブリ中に含まれる核物質量測定技術の一つとして、パッシブガンマ測定法が開発されている。本研究では、パッシブガンマ測定法の開発に用いるシミュレーション用$$gamma$$線源の作成を行い、その線源を用いて収納缶に封入された燃料デブリから漏洩する$$gamma$$線のシミュレーションを行った。一般的に、シミュレーション用$$gamma$$線源の作成は多大な労力を要する。本研究ではORIGEN2コードの連続スペクトルと着目する$$gamma$$線の線スペクトルを融合し、簡便かつ精度の良いシミュレーション用$$gamma$$線源作成手法を開発した。また、本手法は制動放射線を考慮に入れることができる。本手法で作成した$$gamma$$線源を用いて、Peg検出器の検出器応答を計算した。結果は実際の照射済み燃料の$$gamma$$線測定実験の結果と比較され、よく一致した。また、制動放射のX線は検出器応答にほとんど影響を及ぼさなかった。

論文

Characterization study of four candidate technologies for nuclear material quantification in fuel debris at Fukushima Daiichi Nuclear Power Station

長谷 竹晃; 米田 政夫; 芝 知宙; 名内 泰志*; 前田 亮; 相楽 洋*; 小菅 義広*; 呉田 昌俊; 富川 裕文; 奥村 啓介; et al.

Energy Procedia, 131, p.258 - 263, 2017/12

 被引用回数:10 パーセンタイル:97.64(Energy & Fuels)

This paper provides an interim report for characterization study of four candidate technologies for nuclear material quantification in fuel debris at Fukushima Daiichi Nuclear Power Station (1F). The severe loss-of-coolant accidents of 1F produced fuel debris in the reactor cores of Units 1-3. Because the fuel debris would contain unknown amounts of minor actinides, fission products and neutron absorbers and the mixing rate of them would vary significantly, accurate quantification of nuclear material in fuel debris would be difficult by applying a single measurement technology. Therefore, we consider that an integrated measurement system that combines several measurement technologies would be required to complement the weakness of each technology. For consideration of an integrated measurement system, we conducted a characterization study for each technology. In order to compare the results of applicability evaluation of each technology, common set of simulation models for fuel debris and canister were developed. These models were used for the applicability evaluation of each technology. Then, the comparative evaluation of the result of applicability evaluation among four technologies was conducted.

論文

New approach for monitoring of nuclear material in nitric acid solution using $$^{14}$$N(n,$$gamma$$)$$^{15}$$N reaction

関根 恵; 富川 裕文

Energy Procedia, 131, p.274 - 278, 2017/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Energy & Fuels)

IAEAは保障措置技術開発に係る長期計画の中に、核物質の連続モニタリングの重要性を示している。再処理施設の湿式プロセスにおいて、使用済み燃料はHNO$$_{3}$$の溶液の状態でパイプを流れる。核物質が湿式プロセス中に盗まれることを防ぐため、液量を連続モニタリングするための方法の一つとして、硝酸溶液の構成元素である窒素Nから発生する$$^{14}$$N(n,$$gamma$$)$$^{15}$$Nの反応から発生する10.8MeV$$gamma$$線のモニタリングを提案する。一般的に使用済み燃料から発生する高レベルの$$gamma$$線が3MeV以下において支配的であるが、高エネルギー側にそれらのピークは表れないため、モニタリングに効果的だと考えられる。まず第一段階として、$$^{252}$$Cfの中性子を用い、モンテカルロシミュレーションを用いて、10.8MeVを検出するための検出器の種類及び、検出器体系の最適化の結果を報告する。

論文

Characterization study of four candidate technologies for nuclear material quantification in fuel debris at Fukushima Daiichi Nuclear Power Station, 3; Numerical simulation of passive gamma technique

芝 知宙; 相樂 洋*; 富川 裕文

Proceedings of International Nuclear Fuel Cycle Conference (GLOBAL 2017) (USB Flash Drive), 3 Pages, 2017/09

福島第一原子力発電所の溶融燃料(デブリ)取出しの始まりは2021年に予定されている。そのため、デブリ内に含まれる核燃料物質の定量技術の確立が、核物質管理の観点から必要になると推測される。本論文では、候補技術の一つであるパッシブ$$gamma$$法の概要を紹介し、長谷らが開発した共通モデルを用いたシミュレーションのフェーズ1および2の結果を述べる。また、本研究には、新たに開発されたカップリング法と呼ばれるシミュレーション用$$gamma$$線源作成手法が適用された。フェーズ1の結果として、デブリの組成の変動は、収納缶からの漏えい$$gamma$$線に影響を与えないことが明らかとなった。フェーズ2の結果として、デブリが収納缶内に極端に内側に偏在した場合でも、Eu-154の主要なピークである1.27MeVの$$gamma$$線は、明確に観測されることが明らかとなった。加えて、デブリが収納缶内で非均質に配置された場合であっても、収納缶を回転させて測定することで、その影響を補正できることが明らかとなった。

論文

Feasibility study of advanced measurement technology for solution monitoring at reprocessing plant; Dose rate measurement for the solution including Pu with FP

松木 拓也; 山中 淳至; 関根 恵; 鈴木 敏*; 安田 猛; 蔦木 浩一; 富川 裕文; 中村 仁宣; LaFleur, A. M.*; Browne, M. C.*

Proceedings of INMM 58th Annual Meeting (Internet), 8 Pages, 2017/07

東海再処理施設(TRP)では、高放射性廃液貯槽(HAW貯槽)で貯蔵している核分裂生成物(FP)を含んだ高放射性廃液(HALW)中に含まれるプルトニウム(Pu)量の監視を目的とした新たな検出器の開発を2015年から2017年までの計画で進めている。これによりHALW中のPu量をリアルタイムに監視することが可能となるため、国際原子力機関が長期課題として掲げている「より効果的・効率的な再処理施設の保障措置」に貢献することが可能となる。本計画の第2段階では、第3段階として予定しているHAW貯槽を格納しているセル内の放射線(中性子及び$$gamma$$線スペクトル)測定用検出器の遮へい設計及び設置位置の検討に必要なセル内の線量分布を調査するため、HAW貯槽セル内に設置しているガイドレール中の線量測定、及び線量分布のMCNPシミュレーション計算結果との比較を実施した。本論文では、セル内の線量測定結果、シミュレーション計算結果との比較により明らかとなったシミュレーションモデルの改良点、今後の展開について報告する。

論文

Prospective features for integration of nuclear forensics capability in national framework

玉井 広史; 大久保 綾子; 木村 祥紀; 篠原 伸夫; 田崎 真樹子; 清水 亮; 須田 一則; 富川 裕文

Proceedings of INMM 58th Annual Meeting (Internet), 6 Pages, 2017/07

核鑑識は、不法に使用された核物質等の試料を分析・照合し、その起源、経路等を解明して犯罪者等の摘発に資する技術的手段であり、警察・司法組織との緊密な連携が必須である。このための国内体制の整備がIAEAをはじめ国際的な協力のもとで進められており、各国の実情に応じた技術的な対応能力の強化・推進の方策に関する考察及び地域協力の在り方に関する検討結果を報告する。

論文

Applicability evaluation of candidate technologies for nuclear material quantification in fuel debris at Fukushima Daiichi Nuclear Power Station; Passive gamma technique

芝 知宙; 富川 裕文; 相楽 洋*; 石見 明洋

57th Annual Meeting of the Institute of Nuclear Materials Management (INMM 2016), Vol.1, p.365 - 374, 2017/02

日本原子力研究開発機構核不拡散・核セキュリティ総合支援センターは、東京工業大学と共同で、パッシブ$$gamma$$法の研究開発を担っている。核分裂生成物(FP)のうち、ユウロピウムやセリウムといった元素は、原子炉のシビアアクシデント時の高温環境下でも、非常に低揮発性であると考えられており、ウランやプルトニウムといった核物質と化学的に随伴していると考えられている。我々のパッシブ$$gamma$$法では、まず、FPから放出される$$gamma$$線を計測することにより、その重量と燃焼度を推定する。その値に核物質対FPの重量比を乗ずることにより、目的の核物質量を得る。本検討では、仮想的なデブリ組成とキャニスターモデルを用いて、漏洩$$gamma$$線のシミュレーションを行った。そのために、まず、$$gamma$$線源となるスペクトルをデブリ組成から導出し、続いて光子輸送計算をMCNPコードを用いて行った。加えて、高速実験炉「常陽」で照射された健全燃料から出る$$gamma$$線測定を実施し、実験値と計算値の比較から、シミュレーションの妥当性の確認を行った。

論文

核鑑識の対応体制に求められる技術・制度的要件

玉井 広史; 大久保 綾子; 木村 祥紀; 小鍛治 理紗; 篠原 伸夫; 富川 裕文

第37回核物質管理学会日本支部年次大会論文集(CD-ROM), 8 Pages, 2017/02

核物質等の不法な移転に対する取組である核鑑識能力の構築が国際的な協力の下で進められているが、核鑑識を効果的に機能させるために、押収した核物質等の分析を行う技術開発と並行して、事象に対する初動から裁判に至るまでの総合的な対応体制の整備が各国に求められている。これは、事象現場での試料収集、ラボにおける分析、試料の保管、その後の捜査、裁判等の手続きにおいて、Chain of Custody(管理の連鎖)と呼ばれる厳正な証拠保全を確実に行うためのもので、関係機関の緊密な連係・情報共有が必須である。IAEAは実施手引きを発行して核鑑識の行動計画のモデルを示し各国の制度整備等の支援に努めている。核鑑識の国内対応体制の整備が進んでいる欧米諸国は、自国における強化と合わせ国際的な連係・協力のもとで各国の技術力の向上、意識の醸成を図っている。これらの動向について実例を挙げて紹介し、将来的に望まれる技術・制度について考察を行う。

論文

Feasibility study of advanced technology for Pu with FP solution monitoring; Overview of research plan and modelling for simulation

関根 恵; 松木 拓也; 鈴木 敏; 谷川 聖史; 安田 猛; 山中 淳至; 蔦木 浩一; 中村 仁宣; 富川 裕文; LaFleur, A. M.*; et al.

EUR-28795-EN (Internet), p.788 - 796, 2017/00

国際原子力機関(IAEA)は、再処理施設の保障措置をより効果的・効率的に実施するための手法として、核物質の動きを監視するため、リアルタイム測定技術開発の必要性を長期課題として掲げている。この課題を解決するため、日本原子力研究開発機構(JAEA)では、核分裂性物質(FP)を含まない精製後のPuを含む溶液中のPu量を監視するシステム(中性子同時計数法)を設計・開発している。再処理施設にはFP及びPuを含む溶液も存在することから、FP存在下においてもPu量の測定が可能な検出器の技術開発を日米共同研究として、2015年から3年間の計画で東海再処理施設の高放射性廃液貯蔵場(HALW)にて実施している。まず、第一段階として、検出器開発のための放射線輸送計算コード(MCNP)計算モデルの作成に必要となる、高レベル放射性廃液(HALW)貯槽の設計情報の調査及び、実際の廃液を採取し、Pu濃度、密度、同位体組成比、核種等の特定を行った。また、Ge半導体により分析したスペクトルデータから各ピークを抽出し、高射性溶液から放出される$$gamma$$線源ファイルを、PHITSを用いて作成した。これらの結果は、検出器選定、その遮蔽及び検出器の設置場所を選定するために実施するMCNPの基礎データとして利用する予定である。さらに、検出器の設置場所の検討として、廃液貯槽があるセル外壁において利用可能な放射線を調査するため、$$gamma$$線及び中性子検出器による連続測定を実施し、シミュレーションと比較した。$$gamma$$線測定についてFP由来の$$gamma$$線の影響を受けないとされる3MeV以上の高エネルギー領域も測定した結果、セル外における廃液貯槽由来の放射線測定は難しいことが分かった。本発表においては、研究計画、HALWの組成調査結果及び高放射性溶液の線源ファイルの作成、セル外壁における放射線測定結果について報告する。

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