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報告書

HTTR後備停止系不具合の調査報告書

濱本 真平; 飯垣 和彦; 清水 厚志; 澤畑 洋明; 近藤 誠; 小山 直; 河野 修一; 小林 正一; 川本 大樹; 鈴木 尚; et al.

JAEA-Technology 2006-030, 58 Pages, 2006/03

JAEA-Technology-2006-030.pdf:10.69MB

日本原子力研究開発機構が所有する高温工学試験研究炉(HTTR)の反応度制御設備は、制御棒系と後備停止系の、動作原理の異なる二つの独立した系統で構成されている。通常運転時、原子炉の反応度を制御するとともに、運転時の異常な過渡変化時及び事故時に安全かつ確実に原子炉を停止させるものである。後備停止系は、万一制御棒系のみで原子炉を停止できない場合に、中性子吸収材である炭化ホウ素ペレットを炉心内に重力落下させ、いかなる運転状態からも原子炉を停止する機能を有するものであり、炭化ホウ素ペレットと、ペレットを収めるホッパ,電動プラグ,後備停止系駆動機構,ガイドチューブ等で構成されている。HTTRでは、平成16年7月26日から平成17年3月4日までの計画で、施設定期検査を実施してきたところ、2月21日の後備停止系の作動試験時に、本装置の16基のうち1基が正常に動作しないことがわかった。調査の結果、後備停止系が正常に動作しなかった原因は、後備停止系を駆動するモータの上部のオイルシールが変形したことによってグリースから分離した油がブレーキに到達し、ブレーキの磨耗した粉と混合することによって粘着物となり、粘着物がブレーキの解除を阻害したことによって、モータの駆動を妨げたことがわかった。

報告書

HTTRの原子炉入口温度制御系の試験結果

齋藤 賢司; 中川 繁昭; 平戸 洋次; 近藤 誠; 澤畑 洋明; 土山 賢*; 安任 敏雄*; 茂木 利広; 水島 俊彦; 中澤 利雄

JAERI-Tech 2004-042, 26 Pages, 2004/04

JAERI-Tech-2004-042.pdf:1.16MB

HTTRの原子炉制御系は、原子炉出力制御系,原子炉入口温度制御系及び1次冷却材流量制御系等から成り立っており、1次冷却材流量一定条件の下に、原子炉出力30MW,原子炉出入口冷却材温度850$$^{circ}$$C/395$$^{circ}$$Cを達成している。本報告書は、原子炉制御系のうち、原子炉入口温度制御系について、HTTRの出力上昇試験において実施した制御特性試験の結果を示すものである。試験の結果、外乱に対して原子炉入口冷却材温度を安定に制御できる制御パラメータを選定することができた。また、選定した制御パラメータにより、原子炉入口温度制御系が定められた制御変動幅内での安定した温度一定運転ができること、及び原子炉運転中の外乱に対して、原子炉入口冷却材温度を発散させることなく、安定に追従できることを確認した。

報告書

HTTR自動停止(2003年5月21日発生)の原因調査結果

平戸 洋次; 齋藤 賢司; 近藤 誠; 澤畑 洋明; 茂木 利広; 土山 賢*; 安任 敏雄*; 水島 俊彦; 中澤 利雄

JAERI-Tech 2004-037, 33 Pages, 2004/04

JAERI-Tech-2004-037.pdf:4.08MB

HTTR(高温工学試験研究炉)は、並列運転モードでの運転経験の蓄積と安全性実証試験の実施を目的として、平成15年5月6日から平成15年6月18日までの予定で、原子炉の運転を行っていた。5月21日、原子炉出力約60%(約18MW)で原子炉の運転を行っていたところ、「1次加圧水冷却器ヘリウム流量低」スクラム信号により原子炉が自動停止した。原子炉自動停止の原因は、1次ヘリウム循環機Aが自動停止したことにより、1次加圧水冷却器のヘリウム流量が低下したためであった。調査の結果、1次ヘリウム循環機Aが自動停止した原因は、1次ヘリウム循環機Aの動力電源ラインにある遮断器の制御電源を監視している補助リレーが、常時励磁され発熱している他の電気部品と接近して設置され、使用温度の上限に近い温度条件下で使用されてきたために性能が劣化し、誤動作したためであることが明らかになった。

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