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佃 諭志*; 高橋 亮太*; 関 修平*; 杉本 雅樹; 出崎 亮; 吉川 正人; 田中 俊一郎*
Radiation Physics and Chemistry, 118, p.16 - 20, 2016/01
被引用回数:1 パーセンタイル:9.88(Chemistry, Physical)ヘキサクロロ白金(IV)酸を添加したポリビニルピロリドン(PVP)薄膜に高エネルギーイオンビームを照射することによってPVP-Ptナノ粒子ハイブリッドナノワイヤを作製した。一個のイオンを照射するとその飛跡に沿って、PVPの架橋反応とPt の還元反応によるPt粒子の析出が同時に起こるため、現像処理後、基板にPtナノ粒子を包含するPVPナノワイヤを得ることができた。ヘキサクロロ白金(IV)酸の添加量を増加するとナノワイヤの直径が減少し、ナノワイヤの単離が困難となることが明らかになったが、イオン照射後、電子線を照射することによってナノワイヤの直径の制御およびナノワイヤの単離が可能であることを見出した。
大道 正明*; 麻野 敦資*; 佃 諭志*; 高野 勝昌*; 杉本 雅樹; 佐伯 昭紀*; 酒巻 大輔*; 小野田 晃*; 林 高史*; 関 修平*
Nature Communications (Internet), 5, p.3718_1 - 3718_8, 2014/04
被引用回数:36 パーセンタイル:77.24(Multidisciplinary Sciences)高分子薄膜に入射するイオンの飛跡に沿って直径ナノオーダーの架橋体を形成し溶媒抽出する方法(SPNT)を、人由来血清アルブミン(HSA)やアビジン等のタンパクに適用した結果、タンパクナノワイヤーの形成が確認できた。得られたタンパクナノワイヤーに、リジン・アルギニン残基のペプチド結合を選択的に切断するトリプシンを用いた加水分解反応を適用したところ、反応時間の経過とともにナノワイヤーの断片化が進行し、反応開始20分で完全に消失した。また、HSAとアビジンの混合物から作製したハイブリッドのナノワイヤーでは、ペルオキシダーゼ活性等の生物学的な性質を示すとが確認できた。これらの結果は、SPNTで作製されたタンパクナノワイヤーはタンパク質の基本構造であるペプチド結合を保持していることを示唆している。このSPNTによる作製技術は、任意のタンパク質分子を大きな比表面積のナノワイヤーに成形し、その表面に機能性を付与する基礎技術として幅広い活用が期待できる。
前吉 雄太*; 佐伯 昭紀*; 諏訪 翔太郎*; 大道 正明*; 丸井 裕美*; 麻野 敦資*; 佃 諭志*; 杉本 雅樹; 岸村 顕広*; 片岡 一則*; et al.
Scientific Reports (Internet), 2, p.600_1 - 600_6, 2012/08
被引用回数:46 パーセンタイル:71.36(Multidisciplinary Sciences)高分子薄膜に入射するイオンの飛跡に沿って生じる高濃度活性種により直径ナノオーダーの架橋体を形成し、これを溶媒抽出する方法を用いて、フラーレン(C)やその誘導体である[6,6]phenyl C butyric acid methyl ester (PCBM)のナノワイヤーの作製を試みた。C及びPCBMを0.14mの厚さに成膜し、Xe 450MeVあるいはOs 490MeVイオンを照射した結果、半径811nmのナノワイヤーの作製に成功した。また、有機半導体の原料であるポリチオフェンに、長さ120mのPCBMナノワイヤーを数密度110cmで混合して試作した有機薄膜太陽電池は、ナノワイヤーを混合しない場合に比べて約7%変換効率が増大することを見いだした。これは、ポリチオフェン中に、PCBM分子が個々に分散しているよりも、ナノワイヤーとして混合する方が電子の移動度が大きくなるためと考えられる。微細加工が困難なフラーレン誘導体から、イオンビームを用いた技術によりナノワイヤーが作製可能で有り、これを有機薄膜太陽電池へ応用することで、変換効率が向上できることを実証できた。
佃 諭志*; 麻野 敦資*; 杉本 雅樹; 出崎 亮; 関 修平*; 田中 俊一郎*
Journal of Photopolymer Science and Technology, 23(2), p.231 - 234, 2010/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Polymer Science)高分子薄膜に入射するイオンビームの飛跡に沿って生じる高濃度活性種により直径ナノオーダーの高分子架橋体を形成し、これを溶媒抽出してナノワイヤー化する単一粒子ナノ加工法では、その太さをイオンビームの線エネルギー付与(LET)により制御できる。このナノワイヤーを触媒材料へ応用するには、金属を内包させ直立構造に形成する必要があるが、現在イオン加速器で利用可能なLETの上限は約15,000ev/nmであり、直立構造を形成するために必要な太さのナノワイヤーが得られていない。そこで、ナノワイヤー径の制御範囲を拡張する方法として、イオン照射後に線照射を行う新たな方法を開発した。ポリスチレン薄膜にXe 450MeVを照射した後、不活性ガス雰囲気で1Gy/sの線を照射し、溶媒で未架橋部分を除去してナノワイヤーを作製したところ、線の吸収線量に伴ってナノワイヤーの半径が増大し、170kGyで線未照射試料に比べ約2倍に増大することが明らかになった。これは、架橋が不十分で溶媒で除去されていた外周部の分子鎖が、線照射による架橋で溶媒除去の際に溶け残るようになったためである。今後この方法を、金属元素を内包したセラミックス前駆体高分子材料へ適用し、ナノワイヤー触媒材料の作製を試みる予定である。
杉本 雅樹; 吉川 正人; 佃 諭志*; 関 修平*
Transactions of the Materials Research Society of Japan, 33(4), p.1027 - 1030, 2008/12
MeVオーダーのイオンビーム照射により、前駆体高分子材料からセラミックナノファイバーを合成する新規合成法及びその形状制御法を開発した。SiCセラミックスの前駆体高分子であるポリカルボシラン(PCS)の薄膜にイオンビームを照射すると、その飛跡に沿ってナノオーダーの架橋部が形成され、未架橋部を溶媒で除去することで直径数十ナノメートルの高分子ナノファイバーが得られた。これを不活性ガス中、1000Cで焼成することで、SiCナノファイバーに転換でき、その耐熱性は1200C以上であることが明らかになった。また、焼成で得られたSiCナノファイバーの直径は、イオンビームの線エネルギー付与及び高分子の分子量と架橋効率で、長さはPCS薄膜の厚さにより制御可能であった。
関 修平*; 佃 諭志*; 田川 精一*; 杉本 雅樹; 佐藤 隆博; 及川 将一*; 酒井 卓郎
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 145, 2007/02
種々の分子量のポリスチレン(PS)薄膜にイオンビームを照射したときに得られたナノワイヤーの長さや太さを原子間力顕微鏡で観測し、その結果をイオントラックのエネルギー付与モデルと高分子ゲル化理論から考察した。得られたナノワイヤーの直径は、イオンビームのLET、及びPS薄膜の分子量に比例して増大した。また、その形状は、PS薄膜の分子量が大きい場合にはロッド状に、小さい場合には縮れたワーム状となることが明らかになった。薄膜の分子量の違いを積極的に利用することで、個々のイオンビームから、異なった形態を有するナノ構造物を形成できる可能性のあることがわかった。
佃 諭志*; 関 修平*; 杉本 雅樹; 田川 精一*
Journal of Physical Chemistry B, 110(39), p.19319 - 19322, 2006/10
被引用回数:23 パーセンタイル:50.09(Chemistry, Physical)高エネルギーイオンビームによりケイ素系高分子薄膜中に形成されるナノワイヤーは、その長さが薄膜の厚さで、その太さがイオントラックに与える線エネルギー付与密度や分子量等で制御可能であることがわかっている。本稿はこの製造工程中において、ワイヤー同士を直接結合する新規な形状制御法について報告する。平滑な基板上にケイ素高分子薄膜を形成し、その上に膨潤しやすい親水性の高分子、さらにケイ素高分子を塗布した3層構造の高分子薄膜を作製した。これにイオンビームを照射してナノサイズの架橋部を形成し、未照射部分を溶媒で洗浄除去したところ、親水性の中間層部分に対応するナノワイヤーが縮れて凝集し、ケイ素高分子ナノワイヤーが凝集点で複数束ねられたナノ構造体(多岐ナノワイヤー)を得ることに成功した。
関 修平*; 佃 諭志*; 田川 精一*; 杉本 雅樹
Macromolecules, 39(21), p.7446 - 7450, 2006/10
被引用回数:15 パーセンタイル:42.14(Polymer Science)高エネルギーイオンビームによりケイ素高分子薄膜中にナノサイズの架橋体を形成し、未架橋部を溶媒で除去することでナノワイヤーの形成が可能である。しかしながら、溶媒により未架橋部の除去を行うと、ナノワイヤーが膨潤して縮れ、波打った表面形状のナノワイヤーしか得られなかった。そこで、異なる分子量のケイ素高分子薄膜でナノワイヤーを作製し、その表面形態を原子間力顕微鏡で観察して膨潤のメカニズムを探った。その結果、ナノワイヤー側面の粗さと分子量に明確な相関関係が認められ、マルク-ホウインクの式により評価可能であることがわかった。ナノワイヤー側面の粗さの制御は、ナノリソグラフィーなどへの応用において重要な技術になると考えられる。
佃 諭志*; 関 修平*; 田川 精一*; 杉本 雅樹; 出崎 亮; 田中 茂; 大島 明博*
Journal of Physical Chemistry B, 108(11), p.3407 - 3409, 2004/03
被引用回数:51 パーセンタイル:71.13(Chemistry, Physical)高エネルギーイオンビームによるケイ素系高分子薄膜へのナノワイヤー合成について議論した。種々のイオン種及びエネルギーにより、イオントラックに与えるエネルギー付与密度を変化させると、ケイ素系高分子中に生成するナノワイヤーの直径が変化することが確認できた。また、分子量の異なるポリメチルフェニルシラン,ポリカルボシラン,ポリビニルシランに照射した場合、放射線に対する架橋のしやすさに対応して、ナノワイヤーの直径が大きくなることが明らかになった。これらの結果から、イオンビームのエネルギー及びターゲットとなるケイ素高分子の構造により、ナノワイヤーの直径が制御可能であることが明らかになった。
杉本 雅樹; 吉川 正人; 佃 諭志*; 関 修平*; 田川 精一*
no journal, ,
MeVオーダーの重イオンビーム照射により、前駆体高分子材料からセラミックナノワイヤーを合成する新規合成法を開発した。SiCセラミックスの前駆体高分子であるポリカルボシランの薄膜にイオンビームを照射すると、その飛跡に沿ってナノオーダーの架橋体が形成される。未架橋部を溶媒で除去し焼成することで、架橋部をセラミックナノワイヤーに転換できる。ナノワイヤーの直径は、イオンビームの線エネルギー付与及び高分子の分子量と架橋効率で、長さはケイ素高分子薄膜の厚さにより制御可能である。
杉本 雅樹; 吉川 正人; 関 修平*; 佃 諭志*; 田中 俊一郎*
no journal, ,
炭化ケイ素(SiC)セラミックスの前駆体高分子材料であるポリカルボシラン(PCS)の薄膜に、イオンビームを照射すると、その飛跡に沿って直径数十ナノメートルのPCS架橋体が形成される。照射後、未架橋部分を溶媒で除去し、PCS架橋体をナノファイバーとして得た後、高温焼成することでSiCセラミックナノファイバーが作製できる。本講演では、このSiCセラミックナノファイバーの作製技術について解説する。はじめに、放射線架橋した前駆体高分子材料の焼成転換技術を述べた後、イオンビームによるSiCセラミックナノファイバーの作製工程を紹介し、その形成密度を照射量で、長さを膜厚で、太さをイオンビームが高分子材料に付与するエネルギー量(LET)及び高分子材料の分子量と架橋効率で制御できることを示し、イオンビームによるSiCセラミックナノファイバーの作製技術の特徴を解説する。最後に、触媒金属を含有させた混合高分子材料を薄膜の原料に用いて、金属担持セラミックナノファイバーを作製する試み等について取り上げ、応用技術の開発状況と今後の方向性について述べる。
吉村 公男; 杉本 雅樹; 出崎 亮; 吉川 正人; 佃 諭志*; 関 修平*
no journal, ,
焼成転換により高耐熱の金属含有SiCナノファイバーが形成できる可能性を調べるため、スピンコート法によりシリコン基板上にPCS薄膜を形成した後、450MeVのXeイオンビームを照射して、薄膜中に直径約7nmの円筒状架橋部を形成した。これをグラフトモノマーのメタクリル酸グリシジルと溶媒を混合した溶液に浸漬して、溶媒に可溶な未架橋部の除去と同時に円筒状架橋部へのグラフト重合反応を進行させ、直径約20nmのグラフト化PCSナノファイバーを作製した。グラフト鎖部分にPdイオンを配位させたPCSナノファイバーを1000Cで焼成し、SiCナノファイバーへと転換した。得られた試料をFE-SEM観察した結果、ナノファイバー上に二次電子を多く放出する、Pd微粒子と考えられるコントラストの強い直径約5nmの粒子状物質の存在が確認された。SiCナノファイバー上に金属を分散,担持させる手法が確立できた。
杉本 雅樹; 吉村 公男; 出崎 亮; 吉川 正人; 麻野 敦資*; 関 修平*; 佃 諭志*; 田中 俊一郎*
no journal, ,
セラミックス前駆体高分子材料のポリカルボシラン(PCS)にイオンビームを照射すると、イオンの飛跡に沿って円筒状の架橋体が形成され、未架橋部分を溶媒で除去後に焼成することでSiCナノファイバーが作製可能である。このSiCナノファイバーの直径は、イオンビームの線エネルギー付与(LET)により制御できる。しかし、現在のイオン加速器で利用可能な最大LET(約15,000ev/nm)のイオンビームを用いても、得られるSiCナノファイバーの直径は20nm以下であり、溶媒洗浄の工程で基板上に倒れてしまうため、触媒材料へ応用する際に必要となる直立構造の形成には至っていない。そこで、SiCナノファイバーの直径を増大させる方法として、イオン照射に電子線照射を組合せた作製方法を開発した。PCS薄膜にオスミウム(Os)490MeVを照射した後、電子線を2.4MGy照射し、未架橋部分を溶媒で除去後に1273Kで焼成したところ、得られたSiCナノファイバーの直径は、電子線を照射しない場合に比べて約2倍の40nmまで増大することが明らかになった。これは、架橋が不十分で溶媒で除去されていた外周部のPCS分子鎖が、電子線照射による架橋で溶媒除去の際に溶け残るようになったためである。
杉本 雅樹; 吉川 正人; 佃 諭志*; 田中 俊一郎*; 関 修平*
no journal, ,
高分子薄膜に入射するイオンの飛跡に沿って直径ナノオーダーの架橋体を形成し、これを溶媒抽出する方法によりナノファイバーを作製できる。このナノファイバーに高濃度で金属微粒子を内包させ、それを表面へ析出できれば、大きな比表面積を活かした触媒基材等へ応用できると考えられるが、十分な濃度の金属微粒子を内包するナノファイバーは得られていない。そこで本研究では、水溶性の高分子材料であるポリビニルピロリドン(PVP)とテトラクロロ金(III)酸(HAuCl)の混合溶液から、Au粒子を内包するナノファイバーの作製を試みた。PVPに対してHAuClを2.5, 5, 10, 15mass%となるよう調整した混合溶液をシリコン基板にスピンコートして薄膜を作製し、490MeVのOsイオンを照射してナノファイバーを形成した。その結果、HAuClの混合量にかかわらずナノファイバーが形成され、TEM観察によりナノファイバーにAu粒子が内包されていることが確認できた。従来ナノファイバーが作製できなかった10mass%以上の混合量でも作製できたことから、金属微粒子の凝集により表面へ析出させるブリードアウト等の技術を組合せることで、触媒能を有するナノファイバーの作製技術へ活用できると期待できる。
石川 法人; 河裾 厚男; 高垣 昌史*; 鈴木 基寛*; 水木 純一郎; 図子 善大*; 藤田 直樹*; 堀 史説*; 関 修平*; 佃 諭志*; et al.
no journal, ,
Fe-50at.%Rh合金を高エネルギーイオン照射することにより磁性変態温度が変化する現象をすでに見いだしているが、その振る舞いを磁気力顕微鏡観察によって、より詳細に調べた。その結果、照射後に微細磁気構造が観測されること、それが照射量に依存して変化すること、またFe-richな強磁性Fe-45at.%Rh合金と異なる磁気構造を持つことがわかった。
杉本 雅樹; 吉川 正人; 佃 諭志*; 関 修平*
no journal, ,
高分子薄膜に入射するイオンビームの飛跡に沿って生じる高濃度活性種で直径ナノオーダーの架橋部分を形成し、これを溶媒抽出することでナノファイバーを作製できる。このナノファイバーの太さは、イオンビームの線エネルギー付与量により増減できるが、自立したナノファイバーを形成するために必要な太さに制御することは困難であった。そこで、イオンビームを照射後さらに電子線を照射する2段階の照射を行って、ナノファイバー径の増大を試みた。セラミックスの前駆体材料として用いられているポリカルボシラン(PCS)の薄膜に、490MeV Osを照射して作製したナノファイバーの半径は約11nmであったが、イオン照射後に2MeVの電子線を2.4MGyまで照射すると約1.5倍に増大した。これは、イオンの飛跡から11nm以上離れた架橋度の低い部分が、電子線照射により架橋されて溶媒抽出の際に不溶になるためと考えられる。径の増大に伴って強度が増大し、直立形状のナノファイバーが形成できる可能性が有ることから、ナノファイバーの大きな比表面積を活かした触媒や吸着材料等への応用が期待できる。