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論文

Decadal operation of the cesiated RF-driven ion source for negative hydrogen ions at J-PARC

神藤 勝啓; 大越 清紀; 柴田 崇統*; 南茂 今朝雄*; 川井 勲*; 池上 清*; 高木 昭*; 浅野 博之*; 上野 彰; 小栗 英知

JPS Conference Proceedings (Internet), 45, p.011137_1 - 011137_10, 2026/06

実験施設からのビーム強度増強の必要性に応える形で、J-PARCでは2014年秋にセシウムを導入した高周波(RF)駆動の負水素(H$$^-$$)イオン源の運転を開始した。RF駆動のイオン源は、ビームエネルギー50keV、最初は33mAで、2016年1月より47mAで、2018年10月以降は60mAのビーム電流でH$$^-$$ビームを引き出してきた。最後のビーム電流値は、リニアックが所期設計時のビーム電流である50mAのH$$^-$$ビームを、早い繰り返しの3GeVシンクロトロン(RCS)に入射する条件を満たしている。2021年/2022年の運転までは、1年間の運転期間に1から3回のイオン源の交換を行ってきた。その理由は、RF駆動型イオン源が利用運転を止めてしまうような深刻な問題を起こさずにビームを送ることができる運転寿命を明確に示すことが困難だったからである。しかしながら、2022年/2023年の運転以降は、期間を通して単一のRF駆動型負水素イオン源による連続運転でビームを供給できてきた。この10年間では、3回のRFアンテナコイルの破損といくつかの問題に出くわした。本発表では、RF駆動型H$$^-$$イオン源の運転に関する統計データとともに、ビーム電流の増強化などの将来のJ-PARCアップグレードやJ-PARC製RFアンテナコイルの開発状況を報告する。

論文

J-PARCにおけるH$$^-$$イオン源の運転状況

柴田 崇統*; 大越 清紀; 上野 彰; 池上 清*; 神藤 勝啓; 南茂 今朝雄*; 川井 勲*; 小栗 英知

加速器, 21(2), p.94 - 100, 2024/07

2022年11月10日から2023年6月22日までのJ-PARCの利用運転では、高周波負水素イオン源を用いて負水素イオン源からビーム電流60mAで4,412時間の連続運転を達成した。今回が初めての年間を通して利用運転期間に1台のイオン源での運転であった。J-PARCでの将来のアップグレードの要件を満たすために、現在のイオン源を構成する機器の健全性評価を行った。また、新たに製作している高周波アンテナコイルを用いたRFイオン源を現在試験中である。

論文

New SiC kicker power supply for J-PARC

高柳 智弘; 小野 礼人; 杉田 萌; 山本 風海; 小栗 英知; 金正 倫計; 堀野 光喜*; 植野 智晶*; 小田 航大*; 徳地 明*; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 2687(8), p.082021_1 - 082021_7, 2024/01

 被引用回数:2 パーセンタイル:86.21(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)

J-PARCでは、次世代パワー半導体(SiC-MOSFET)を用いたキッカー電源の高度化を進めている。SiC-MOSFETは、既設のキッカー電源で使用している大電力用放電型サイロトロンスイッチを、寿命に優れた半導体スイッチに代替することを可能とする。新電源のベース回路は、このSiC-MOSFETと、誘導電圧を重畳して高電圧を出力するLTD方式を採用し、また、出力時の低ノイズ化を実現する放射対称型構造とした。さらに、キッカー電源の主要回路であるサイラトロン、充電用のPFN回路、反射波を吸収するエンドクリッパーの3つの機器をモジュール化して1つの回路で構成した。出力波形のパルス型を形成する主回路モジュール基板の32枚と、平坦部の垂れを補正する補正回路モジュール基板の20枚を階層的に直列接続し、キッカー電源に求められる出力電圧40kV、出力電流2kA、パルス幅1.2usを実現した。さらに、コロナ放電を抑制し、長時間の連続運転に耐える導体用絶縁筒を開発した。

論文

機械学習を用いたJ-PARC RCS用ペイントバンプ電源の波形パターン制御

杉田 萌; 高柳 智弘; 植野 智晶*; 小野 礼人; 堀野 光喜*; 金正 倫計; 小栗 英知; 山本 風海

Proceedings of 20th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.519 - 522, 2023/11

J-PARC RCSでは、ペイント入射のビーム軌道偏向にペイントバンプ電磁石を用いている。ペイントバンプ電磁石用の電源は、IGBT制御のチョッパ回路で構成され、指令電流と指令電圧のパターンにより、ビーム軌道を時間変化させる出力電流波形(ペイントパターン)を作成することができる。ビーム軌道の制御精度は、指令電流と出力電流の波形の形状差(出力電流偏差)で決まる。現在のペイントパターン調整では、電源制御の応答関数に応じてパターンを調整するソフトを用いたうえで手動調整を行い、要求精度を達成している。しかし、この調整に1時間程度を要しており、更なる調整時間の短縮を行いたい。また、より最適な調整方法によりビームロスの低減を実現するために、従来の要求より10倍精密な出力電流偏差を実現したい。高精度なペイントパターンの作成には、負荷側のインピーダンスの解析モデルが必要になるが、時間変化する非線形のペイントパターンにおいてはインピーダンスが変化するため、解析モデルの構築は非常に困難である。機械学習では、負荷の解析モデルを構築せずとも学習によって非線形な応答を高速かつ高精度で得ることが可能である。機械学習を用いて台形波の出力パターン調整を行ったところ、学習を重ねることで立ち上り直後のリンギングを抑制した出力パターンの作成に成功した。本発表ではシステムの現状と今後の展望について報告する。

論文

120 mA operation of J-PARC cesiated RF-driven H$$^{-}$$ ion source

上野 彰; 大越 清紀; 池上 清*; 小栗 英知

Journal of Instrumentation (Internet), 18(8), p.C08002_1 - C08002_8, 2023/08

 被引用回数:2 パーセンタイル:12.84(Instruments & Instrumentation)

2020年、J-PARCセシウム添加型高周波(RF)駆動H$$^{-}$$イオン源(IS)による高周波四重極線形加速器に適したエミッタンスを有する65keV 110mAビームの安定運転結果を報告した。J-PARC ISでは、2MHz RF電力50kWでの3ヶ月以上の安定プラズマ生成、高いRF電力効率(2.6mA/kW以上)、及び、引出&加速電圧(V$$_{E}$$&V$$_{A}$$)増強によるビーム引出部での空間電荷限界ビーム電流(エミッタンス増大を招くビーム電流)引き上げが可能なことが実証されている。2MHz RF整合器周りでの放電箇所を特定し、対策を施すことで可能となった69.9keV 120mAビーム運転結果を報告する。このビームの107.8mAが、RFQ設計に使用されるエミッタンス内と測定された。

論文

J-PARCにおける加速器用パルス電源の半導体化

高柳 智弘; 小野 礼人; 不破 康裕; 篠崎 信一; 堀野 光喜*; 植野 智晶*; 杉田 萌; 山本 風海; 小栗 英知; 金正 倫計; et al.

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.242 - 246, 2023/01

J-PARCでは、放電管のサイラトロンを用いたビーム取り出し用キッカー電磁石電源を代替する半導体短パルススイッチ電源、および既設のクライストロン電源システムを小型化・省電力化する半導体長パルス電源の高度化を進めている。キッカー用半導体スイッチ電源においては、誘導電圧重畳回路(LTD)方式を採用した40kV/2kA/1.2$$mu$$sの実機仕様のユニット電源を製作し、必要な性能を確認した。そこで、本電源のメンテナンス性の向上と更なる安定化を目的とし、絶縁油を使わず、絶縁体構造のみでコロナ放電を抑制する高耐圧絶縁筒碍子の製作を進めている。また、クライストロン用半導体パルス電源においては、MARX方式を採用し、8kV/60A/830$$mu$$sの矩形パルス出力用主回路ユニットと、矩形波電流の一様性を10%から1%に改善する800V/60Aの補正回路ユニットを製作した。さらに、本MARX電源用に2.2kV/2.4kWの高耐圧SiCインバータ充電器を製作し、組み合わせ試験による特性評価を進めている。発表では各試験の評価結果と、パルス電源の半導体化について今後の展望を報告する。

論文

Impurities reduction conditionings to recover best beam quality of J-PARC cesiated RF-driven H$$^{-}$$ ion source with new parts exposed to plasma

上野 彰; 大越 清紀; 池上 清*; 小栗 英知

Journal of Physics; Conference Series, 2244, p.012029_1 - 012029_5, 2022/04

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Engineering, Electrical & Electronic)

Cs添加型RF駆動J-PARC H$$^{-}$$イオン源は、J-PARC LINACの50mA運転のために、デューティファクタ1.25% (0.5ms$$times$$25Hz)で約58mAビームを安定に供給している。J-PARC運転に使用されているプラズマ容器(PCH)は、全10個の内、#7, #8と#9PCHの3個のみである。理由は不明だが、これらで生成されたビームの横方向エミッタンスが他よりも優れている為である。しかし、VCR真空接手での空気リークを解決するためにプラズマ電極(PE)温度制御板(PETCP)を新品に交換した#7PCHでは、約16%エミッタンスが増大してしまった。プラズマに晒された新品部品からの不純物がこの劣化の原因と考えられた。48時間の新しい2MHz RF電力スキャン不純物削減コンディショニングにより、新品のPETCHを設置した#4PCHで、ほぼ最小エミッタンスのビーム生成に成功した。プラズマ損失を削減するためのPE温度制御空気用ステンレス管を覆う99.7%アルミナセラミックス管の代わりに、不純物削減が期待されるサファイヤ管も使用された。

論文

110 mA operation of J-PARC cesiated RF-driven H$$^{-}$$ ion source

上野 彰; 大越 清紀; 池上 清*; 高木 昭*; 神藤 勝啓; 小栗 英知

AIP Conference Proceedings 2373, p.040002_1 - 040002_8, 2021/07

2018年、J-PARCセシウム添加型高周波(RF)駆動H$$^{-}$$イオン源(IS)による高周波四重極線形加速器に適したエミッタンスを有する62keV 100mAビームの安定運転結果を報告した。J-PARC ISでは、2MHz RF電力50kWでの3ヶ月以上安定プラズマ生成、高いRF電力効率(2.4mA/kW以上)、及び、引出&加速電圧増強によるビーム引出部での空間電荷限界ビーム電流(エミッタンス増大を招くビーム電流)引き上げが可能なことが実証されている。一方、現状の2MHz RF整合器、及び、高電圧電源の安定運転耐電圧が、RFプラズマ生成時、約66kVと測定されている。現状での最高ビームエネルギー65keV運転で、RFQに適したエミッタンスを有する110mAビームでの安定生成に成功したので報告する。このビームの102.5mAが、RFQ設計に使用されるエミッタンス内と測定されたので、このイオン源による次世代100mA LINACが可能と考えられる。

論文

Status of the J-PARC RF-driven H$$^{-}$$ ion source

小栗 英知; 大越 清紀; 神藤 勝啓; 柴田 崇統*; 南茂 今朝雄*; 池上 清*; 高木 昭*; 上野 彰

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011008_1 - 011008_7, 2021/03

J-PARCリニアックのビーム電流を増強するために、2014年9月よりセシウム添加型高周波駆動負水素イオン源の使用を開始した。本イオン源は主に、ステンレス製のプラズマ生成室、ビーム引出系及び真空差動排気用1500L/sターボ分子ポンプ設置用の大型真空容器で構成される。本イオン源はビーム電流33mAでビーム利用運転を開始し、その後徐々にビーム電流及び連続運転時間を増やしていった。2018年7月に、ビーム電流47mA,パルス幅300$$mu$$s,パルス繰り返し率25Hzの運転条件で約2,200時間の連続運転を達成した。2018年10月からイオン源は、ビーム電流を定格値である約60mAに上げて加速器にビームを供給している。

論文

J-PARC負水素イオン源の運転状況

大越 清紀; 神藤 勝啓; 南茂 今朝雄*; 柴田 崇統*; 池上 清*; 高木 昭*; 上野 彰; 小栗 英知

Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.554 - 557, 2019/07

大強度陽子加速施設(J-PARC)リニアックのセシウム添加高周波駆動型(RF)負水素イオン源は、2014年9月から運転を開始し、ビーム電流と連続運転時間を徐々に更新してきた。昨年のRUN#79(2018年4月$$sim$$7月)では47mAのビーム条件下で2,201時間稼働し、更にRUN#80(2018年10月$$sim$$12月)ではビーム電流を60mAに増やし、1,791時間の連続運転を達成している。一方、RUN#81(2019年1月$$sim$$3月)とRUN#82(2019年4月$$sim$$7月)でそれぞれ一度、RFアンテナが破損し、臨時にイオン源を交換するトラブルが発生した。実機のイオン源運転と並行して自主開発アンテナの耐久試験をテストスタンドで行っており、これまでの運転時間は2,083時間に到達している。本発表では、RF負水素イオン源の最近一年間の運転実績及びトラブル報告の他、自主開発アンテナの耐久試験状況等について報告する。

論文

Solving beam intensity bottlenecks and 100 mA operation of J-PARC cesiated RF-driven H$$^{-}$$ ion source

上野 彰; 大越 清紀; 池上 清*; 高木 昭*; 神藤 勝啓; 小栗 英知

AIP Conference Proceedings 2052, p.050003_1 - 050003_7, 2018/12

 被引用回数:3 パーセンタイル:76.36(Physics, Applied)

J-PARCセシウム添加型高周波駆動H$$^{-}$$イオン源のビーム強度ボトルネックを特定するため、引出電圧と加速電圧(V$$_{rm E}$$とV$$_{rm A}$$)に、設計値の10kVと40kVより高い値での試験を行った。V$$_{rm E}$$とV$$_{rm A}$$として、12.4kVと49.6kVを使用することで、デューティ5%(1ms $$times$$ 50Hz)で、安定100mAビーム運転を達成した。そのビームの約93mAは、一般的なRFQ設計に使用される横方向エミッタンスと同等以下であった。この大きな進歩は、引出ギャップと加速ギャップ中での空間電荷制限ボトルネックに関する重要な情報を提供し、高電流運転時の最適電極形状と高エネルギー・高強度H$$^{-}$$LINACS用基準イオン源の実現に寄与する。

論文

Progress of the J-PARC cesiated rf-driven negative hydrogen ion source

神藤 勝啓; 大越 清紀; 柴田 崇統*; 南茂 今朝雄*; 池上 清*; 高木 昭*; 滑川 裕矢*; 上野 彰; 小栗 英知

AIP Conference Proceedings 2052, p.050002_1 - 050002_7, 2018/12

 被引用回数:7 パーセンタイル:92.35(Physics, Applied)

J-PARCセシウム添加型高周波駆動負水素イオン源は、大きなトラブルを起こすことなく、2017/2018年の運転期間に3回の2000時間以上の連続運転を達成した。本期間の最終日には、リニアックコミッショニングGrがリニアック出口でビーム電流60mA引き出しをしめすために、イオン源より72mAの負水素イオンビームを生成した。J-PARC製の高周波用内部アンテナの開発も進めており、これまでに1400時間の運転を行った。

論文

How to make extraction electrode current lower than beam and corresponding beam qualities in J-PARC cesiated RF-Driven H$$^{-}$$ ion source 66 mA operation

上野 彰; 大越 清紀; 池上 清*; 高木 昭*; 神藤 勝啓; 小栗 英知

AIP Conference Proceedings 2011, p.050002_1 - 050002_5, 2018/09

J-PARC Cs添加型高周波駆動H$$^{-}$$イオン源を66mAビーム強度で安定に運転するために、ビームと同時に引き出される電子が主成分の引き出し電極電流(I$$_{EE}$$)を最小化する条件を調べた。ロッドフィルター磁場(RFF)、Cs密度、軸磁場補正(AMFC)を最適化することで、約40mAとこれ迄の運転条件時の1/4程度のI$$_{EE}$$で、安定運転できることが分かった。特に、40Gauss程度の少ないAMFCによるI$$_{EE}$$の縮小効果(約1/3)は、最も有効であった。この条件での95%ビーム横方向エミッタンスは、強めたRFFと高めたCs密度の影響で、約24%悪化していた。測定結果を基に、安定運転とビーム性能の両立が図られる。

論文

Present status of the J-PARC cesiated rf-driven H$$^-$$ ion source

神藤 勝啓; 大越 清紀; 池上 清*; 高木 昭*; 柴田 崇統*; 南茂 今朝雄*; 滑川 裕矢*; 上野 彰; 小栗 英知

AIP Conference Proceedings 2011, p.050018_1 - 050018_3, 2018/09

 被引用回数:3 パーセンタイル:76.36(Physics, Applied)

Operation of a cesiated RF-driven negative hydrogen ion source was initiated in September 2014 in response to the requirements of beam current upgrade in J-PARC linac. Delivery of the required beam current from the ion source to the J-PARC accelerators has been successfully performed. In 2016-2017 campaign, continuous operation of the ion source for approximately 1,840 hours (RUN#75 from April to July 2017) was achieved with beam current, macro pulse width and repetition of 45 mA, 500 $$mu$$s and 25 Hz, respectively. We present the operation status of the ion source and a high current H$$^-$$ beam with 70 mA extracted from the ion source for the further high-power upgrade in J-PARC accelerators.

論文

J-PARC負水素イオン源の運転状況

大越 清紀; 神藤 勝啓; 南茂 今朝雄*; 柴田 崇統*; 池上 清*; 高木 昭*; 上野 彰; 滑川 裕矢*; 小栗 英知

Proceedings of 15th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.889 - 892, 2018/08

大強度陽子加速器施設(J-PARC)のセシウム添加高周波駆動型負水素イオン源は、2017年夏期メンテナンス後の一年間のユーザ運転では、ビーム電流値約47mAで運転を行っている。RUN#75(平成29年4月-7月)で初めて約3ヵ月間の連続運転を試行し、寿命や安定性に問題が無いことが証明されたため、J-PARCではRUN#76からイオン源のメンテナンスを3ヵ月毎に行う方針とした。現在まで3回の3ヵ月連続運転を行い、RUN#79(平成30年4月-7月)ではこれまでの最長時間となる2,201時間を達成した。RUN#79終盤(89日目)には加速器スタディのために、ビーム電流を58mAに増加した。また、RUN最終日(93日目)には、J-PARCの更なる高度化を目指したリニアックの加速器スタディのためにこれまでのイオン源の最大ビーム電流となる72mAに増加し、ビーム強度がRFQ出口で66mA、リニアック出口で60mAを確認した。2018年3月からJ-PARC製高周波アンテナの耐久性を確認するための長時間運転試験も開始し、6月末時点で1,410時間の運転時間を達成している。

論文

J-PARC負水素イオン源の運転状況

大越 清紀; 神藤 勝啓; 池上 清*; 柴田 崇統*; 高木 昭*; 南茂 今朝雄*; 上野 彰; 小栗 英知

Proceedings of 14th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.651 - 654, 2017/12

J-PARCリニアックのセシウム添加高周波駆動型(RF)負水素イオン源は、リニアックビーム増強のアップグレードのために2014年9月からビーム供給運転を開始した。2017年4月から7月までのビーム運転(RUN75)では、ピーク電流47mA条件下でこれまでの最長時間になる約1,845時間のビーム供給を達成した。本学会では、1年間のイオン源の運転実績及び保守等について報告する。

論文

Operation status of the J-PARC RF-driven H$$^{-}$$ ion source

小栗 英知; 大越 清紀; 池上 清*; 高木 昭*; 浅野 博之; 柴田 崇統*; 南茂 今朝雄*; 上野 彰; 神藤 勝啓

AIP Conference Proceedings 1869, p.030053_1 - 030053_7, 2017/08

 被引用回数:6 パーセンタイル:88.41(Physics, Applied)

J-PARCリニアックのビーム増強を行うために、セシウム添加型高周波負水素イオン源の運転を2014年9月から開始した。本イオン源は、ステンレス製プラズマ生成室、ビーム引出系及び差動真空排気用大型真空チェンバで主に構成されている。本イオン源は、2014年10月の運転中にアンテナが故障したが、それ以降、現在に至るまで重大なトラブルは発生していない。現状、ビーム電流45mA、デューティーファクタ1.25%(ビーム幅0.5msec、パルス繰り返し率25Hz)にて1,000時間以上の連続運転を達成している。本発表では、本イオン源の長時間運転における運転パラメータや安定性について報告する。

論文

Transverse RMS emittance evaluation based upon explicit and reasonable definitions of 100% and 95% beams

上野 彰; 大越 清紀; 池上 清*; 高木 昭*; 小栗 英知

AIP Conference Proceedings 1869, p.030052_1 - 030052_7, 2017/08

 被引用回数:4 パーセンタイル:80.56(Physics, Applied)

異なるイオン源で生成されたビームの輝度を比較するためには、一貫性があり、異なるバックグラウンドノイズに対して曖昧さの少ない横方向エミッタンス評価手順が必要である。この論文で、J-PARCセシウム添加型RF駆動H$$^{-}$$イオン源のビームエミッタンス評価手順を示す。ビーム信号の基準レベルを合理的に補正し、100%と95%ビームを一意に定義することでエミッタンス評価の曖昧さを除去している。この手順で、セシウム添加条件と2-MHz RF電力がほぼ一致しているが、異なるバックグラウンドノイズで測定された、2つの95%ビームの横方向rmsエミッタンスは、ほぼ同じ値に評価された。

論文

High density plasma calculation of J-PARC RF negative ion source

柴田 崇統*; 浅野 博之; 池上 清*; 内藤 富士雄*; 南茂 今朝雄*; 小栗 英知; 大越 清紀; 神藤 勝啓; 高木 昭*; 上野 彰

AIP Conference Proceedings 1869, p.030017_1 - 030017_11, 2017/08

 被引用回数:4 パーセンタイル:80.56(Physics, Applied)

J-PARCでは2014年9月より、セシウム(Cs)添加型・マルチカスプ・高周波放電型(RF)負水素(H$$^{-}$$)イオン源の利用運転が開始され、電流値45mA、繰返し1.25%(0.5ms, 25Hz)のH-ビームを1000時間連続で引き出すことに成功している。本研究では、J-PARCイオン源内のRFプラズマに対する数値計算モデルを構築することで、プラズマの点火過程と定常状態におけるH$$^{-}$$生成・輸送に関わる物理過程を解明する。シミュレーションモデルでは、(1)荷電粒子(電子,水素陽イオン, Csイオン)、(2)イオン源内に形成される誘導性・容量性電磁場の時間変化、および(3)荷電粒子と水素原子・分子間の衝突過程を同時に計算する。また、同モデルを高エネルギー加速器研究機構並列計算機システムA(32ノード・256GBメモリ)に適用することで、10$$^{18}$$m$$^{-3}$$以上の高密度となるRFプラズマの挙動を十分な統計性を以て計算することが可能である。発表では、RFプラズマの成長過程に重要なプラズマパラメータを、プラズマ温度・密度、および電磁場分布の時間発展とともに示す。

論文

Emittance improvements of cesiated RF-driven H$$^{-}$$ ion source to enable 60 mA operation of high-energy and high-intensity LINACs by plasma impurity controls

上野 彰; 大越 清紀; 池上 清*; 高木 昭*; 小栗 英知

AIP Conference Proceedings 1869, p.030011_1 - 030011_10, 2017/08

 被引用回数:9 パーセンタイル:93.90(Physics, Applied)

J-PARCでは、400-MeV LINACの出射H$$^{-}$$イオンビーム強度60mA運転の検討が行われている。このビーム強度は、J-PARC LINACで達成された50mAより20%高く、世界の同様のLINACでの運転ビーム強度より50%高い。最近、J-PARCセシウム添加型RF駆動H$$^{-}$$イオン源で、この60mA運転を可能にするビームの生成に成功した。水素プラズマ中のアルゴン, 窒素, 水分の不純物の制御とロッドフィルター磁場の調整により、95%-ビーム横方向規格化rmsエミッタンス0.23$$pi$$mm$$cdot$$mradの66-mAビームが生成された。

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