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Ugolini, D.; 吉川 信治; 小澤 健二
PNC TN9410 96-109, 12 Pages, 1996/05
本報では、並列動作する複数のモジュール間の切り替えによる(MPS:Multiple Parallel Switching)制御システムの概念設計と試験的モデルの開発について述べる。非線形で動的な系をより広い条件範囲、より高い精度で制御するための新たな制御方式がいくつか提案されている。しかし、他の手法よりも常に優れた性能を示す独自の制御器を設計することは不可能であり、多くの場合、動作条件や制御対象となる動的な系の固有の性質や挙動によって、制御器の得失は変わる。最良の制御を連続して行うために複数の制御動作を結合したいという工学上の要求から、MPSの開発が始められた。MPS制御システムは、それ自身単独で機能しうる制御モジュールを複数有し、これらを並列に動作させ、この中から、人工知能(AI)技術に基づいて動的な選択を行うものである。選択機構は各制御モジュールの出力を分析し、その中から最も望ましい制御を達成する信号を選択する。MPS制御システムの特徴として、信頼性の低下したモジュールを切り離してもなお制御動作を継続できる点が挙げられる。MPS制御システムの成立性と性能を実証するために、高速増殖炉の蒸発器のオンライン制御のシミュレーションを行った。
Ugolini, D.; 吉川 信治*; 小沢 健二
Proceedings of 10th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC 1996), Vol.1, p.201 - 208, 1996/00
本報告は、制御における方式の多様化、つまり単一の対象に対して互いに原理の異なる複数の制御モジュールを並列動させ、それらから出力された複数の制御信号から最適なものを動的に選択して対象に印加する手法の有効性を評価するものである。この方式の多様化は、多様な物理的条件のそれぞれで最適な手法の適用を可能とし、また広い範囲の情報を参照することから、信頼性向上をもたらす概念として期待されている。評価は計算機上のシミュレーションによって行い、制御対象として高速炉の蒸気発生器を、制御モジュールとして従来型のPI制御、ニューラルネットワークを用いたモデル適応制御、及び線形化モデルに基づくLQG制御モジュールを選択した。複数の信号間の選択機構としては、ニューラルネットワークによる蒸気器の出口蒸気温度予測と制御目標値との差を指摘とするものを用いた。実験の結果、3者のいずれを単で使用す場合よりも正確な可能なこ
Ugolini; 吉川 信治; 小澤 健二
PNC TN9410 95-253, 13 Pages, 1995/10
本報告書は、ニューラルネットワークに基づいたモデル適応制御システム(MRACnn)の、高速増殖炉用ビルディングブロックタイプ(BBT)シミュレータへの実装について述べる。本報告の目的は、この制御手法が高速増殖炉もんじゅの3基の蒸発器の出口蒸気温度の制御性能をなお一層向上させることを、BBTシミュレータを用いて示すことである。MRACnnシステムとBBTシミュレータは、外部共有メモリを両者がアクセスすることにより結合された。その上で、MRACnnシステムは、BBTシミュレータで構築されたもんじゅプラント内のPID制御システムに替わって給水調整弁の開度を算出して蒸発器を制御している。MRACnnは2種類の実験を通じて評価された。その1つは、1ループの蒸発器のみをMRACnnで制御して他の2基の蒸発器は従来のPIDシステムによって制御する実験であり、他方は3基の蒸発器全てをMRACnnで制御する実験である。双方の実験で、対象とした全ての過渡条件下で、MRACnnが蒸発器の蒸気出口温度をPIDよりも設定値に近く保つことが確認された。
Ugolini; 吉川 信治; 小澤 健二
PNC TN9410 95-210, 11 Pages, 1995/09
蒸気発生器の出口蒸気温度の正確な制御は、原子力発電所の水/蒸気系全体の性能を向上させるために重要である。本報告書では、制御対象の挙動予測及び制御対象の上流で時間的に先行して観測される境界条件をニューラルネットワークによって制御信号に反映させるアルゴリズムについて述べる。このアルゴリズムはニューラルネットワークを用いたモデル適応制御法(MRACnn)に組み込まれている。MRACnnが原子炉の蒸気発生器のような非線形な機器をも制御できることは既に報じられているが、MRACnnシステムの性能向上のためにニューラルネットワークの特性を更に利用する手法については今まで考えられてはいなかった。本報告書に述べるMRACnnの改良型は高速炉プラントシュミレータと接続して、蒸気発生器出口蒸気温度の制御に用いられた。この結果、制御対象の挙動予測及び制御対象の上流で時間的に先行して観測される境界条件を制御信号に反映させることが制御性能を向上させることを確認した。
Ugolini; 吉川 信治; 小沢 健二
動燃技報, (95), p.59 - 62, 1995/09
原子力プラントの安全性・信頼性の確立のためには、プラント内に各機器の制御技術に向上が重要である。本報では、ニュートラルネットワークを用いたモデル適応制御技術の開発と、その高速炉用蒸発器出口温度制御への適用性評価について述べる。この制御手法は、ニュートラルネットワ-クを対象機器の挙動予測を行うモデルとして用いて臨時モデルを更新してモデルの精度向上とより広い範囲への適応を自動的に行うような制御手法である。本報では、この制御手法を高速炉プラントの冷却系において重要性が高く、且つ非線形性の強い機器である蒸発器の出口蒸気温度制御に適用し、従来の制御手法に比べて目標値からの変位を1/10以下に低減できることを確認した。
Ugolini, D.; 吉川 信治; 佐伯 昭
3rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-3), Vol.3, p.1545 - 1549, 1995/00
原子力は、将来において根幹をなし、最も合理的なエネルギー源であることは疑いのないものになりつつある。しかし、不幸なことに公衆の意見は、しばしば原子力の展開を好まない場合がある。そこで、プラントの制御システムの改良が原子力プラントの安全性と信頼性を向上させること並びにPAの向上の意味で、極めて重要である。このことから人工知能のような新技術の開発が、現時点のみならず次世代原子力プラントの運転等において、多大な貢献を果たすであろう。人工知能技術の分野においても注目を浴びているニューラルネットワーク技術(ANN)は、事業団においても自律型プラントの概念構築の一環として研究が行われている。本報告では、モデルベースト適応制御技術(MRAC)にANNを組み合わせたシステム制御技術を用いたところ、その制御性が向上したことを報告する。MRACシステムは、線形事象によく適用される。
Ugolini, D.; 吉川 信治; 遠藤 昭
PNC TN9410 94-069, 30 Pages, 1994/02
本報告書は、人工的に構築されたニューラルネットワーク(ANN: Artificial Neural Network)を用いた間接的モデル適応制御(MRAC)システムと、これの、ヘリカルコイル型のナトリウム-水伝熱管を有する貫流型蒸気発生器の出口蒸気温度の制御への応用について議論する。このシステムでは、ニューラルネットワークは対象の特性の同定を行なう部分と制御を行なう部分の2ヵ所に組込まれている。蒸気発生器は非線形の動的なモジュラー型モデルで模擬している。このモデルでは伝熱部が水/蒸気側の状態-サブクール水、飽和水/蒸気、過熱蒸気-によって3領域に分割されて計算され、各領域間の境界は動的に変化する。本報告書の要点は、間接的モデル適応制御の蒸気発生器モデルの出口蒸気温度制御への有効性を示したことと、この手法においてニューラルネットワークで実現されている重要な機能を示したことである。ニューラルネットワークの適応と学習の能力はこの間接的モデル適応制御の制御性能の改善に貢献している。間接的モデル適応制御へニューラルネットワークを組込んだことにより、強力な制御システムが実現した。この制御システムの重要な特徴は、これが蒸気発生器モデルの入力変数と出力変数の全てを必要とはしないということである。本研究においては、これらの変数として、実機の環境で計測あるいは算出可能なものだけを選択した。したがって、内部の変数は、モデルの開発には必要であるが、実機の環境では計測や算出がほぼ不可能であるので、この間接的モデル適応制御システムには用いられていない。この間接的モデル適応制御手法を蒸気発生器モデルへ適応した結果は極めて良好であった。蒸気発生器モデルを、境界条件の変化や内部パラメータの変化によって、強制的に平衡状態から離脱させた場合でも、出口蒸気温度はほぼ完全に設定値に保たれた。また、この結果から間接的モデル適応制御システムの全体の制御動作においてニューラルネットワークの果す役割の重要性が示された。ニューラルネットワークの各ノードの結合係数や偏差は、蒸気発生器モデルの過渡変化中に起こり得る特性の変化に追従するために自ら変化する。本システムの制御動作の効率と精度は、この結合係数や偏差の自動調整を担うニューラルネットワークのオンラインでの特性同定プロセスに強く依存している。
Ugolini; 吉川 信治; 小沢 健二
9th Power Plant Dynamics, Control & Testing Symposium, ,
モデル適応制御(MRAC)に、対象機器へある時間遅れを伴って到達する物理量の情報と、対象機器の挙動に関する予測とに基づく制御信号の補正機能を組み込む手法を提案し、この手法をFRRプラントの蒸発器への適用検証結果を述べる。このMRAC制御では制御システム内部のモデルとしてニューラルネットワークを用いる。シミュレーションデータによりオフラインの学習を行い、この後に実際の対象機器の制御を、オンラインの学習と並行として行うことにより、高い精度と対象機器の特性変化への適用能力を有する制御手法として提案されたものである。本報告書では、対象機器に印加される過去及び未来の境界条件をもニューラルネットワークに学習させてその柔軟な学習機能を活用し、制御性能を高める手法を開発し、その有効性をFBRプラントの蒸発器への適用性を通じて検証する。
吉川 信治; 佐伯 昭; Ugolini; 小沢 健二
原子炉の監視と診断に関する第7回シンポジウム(SMORN 7), ,
ニューラルネットワークを用いた異常検知手法、モデルベース異常診断用推論手法、直接適用可能な診断ルールを物理知識から生成する手を組み合せた、原子炉異常診断技術を提案する。ニューラルネットワークによる異常検知手法は、対象機器の特性の変化に対してもこれをオンラインで学習することにより精度の高い検知能力を維持出来る。モデルベースの推論によっては、未経験の異常をも診断の対象とすることができる。また、診断ルールを物理知識からオフラインで生成する手法により、診断対象を詳細に記述した場合でも診断の迅速性を確保できる。これは、数値モデルや、人間の経験のみに基づくエキスパートシステム等の従来の診断手法に比して大きな優位性を有する。