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大野 英雄; 小原 真司*; 梅咲 則正*; 鈴谷 賢太郎
Journal of Non-Crystalline Solids, 293-295, p.125 - 135, 2001/11
被引用回数:26 パーセンタイル:72.79(Materials Science, Ceramics)溶融塩並びにガラスなどランダム系物質の構造解析を、SPring-8放射光から発生する高エネルギーX線(37.8keV, 61.7keV)を用い行った。SPring-8における高エネルギーX線回析,JRR-3M及び米国アルゴンヌ国立研究所パルス中性子源IPNSを用いた中性子解析、並びに逆モンテカルロ法計算機シミュレーションを併用し、溶融塩並びに各種ガラス構造を総合的に解明したものである。
大野 英雄; 小原 真司*; 梅咲 則正*; 鈴谷 賢太郎
Journal of Non-Crystalline Solids, 293-295, p.125 - 135, 2001/11
鉛ケイ酸塩ガラス(PbO-SiO)は、広い組成範囲でガラス化するため、高濃度PbOガラス中で、Pb
イオンの構造について、これまで多くの研究が行われているがその内容は明らかにされていない。そこで、中性子と高エネルギーX線回折を併用することでPb
イオン回りの酸素の環境構造を決定することに成功した。その結果、Pb
イオンは、ゆがんだPbO
ユニットを形成しており、2つの酸素はPb
イオンから2.2Åのところに、さらに2つの酸素が2.6Åのところに存在していることが明らかになった。
鈴木 喜博*; 高瀬 桂一*; 秋山 功*; 鈴谷 賢太郎; 梅咲 則正*; 大鳥 範和*
Materials Transactions, 42(11), p.2242 - 2246, 2001/11
被引用回数:7 パーセンタイル:46.64(Materials Science, Multidisciplinary)PO
ガラスの短範囲構造を、2体クーロン・ポテンシャルを用いた分子動力学シミュレーション法によって再現することに成功した。P
O
ガラスの最隣接原子相関P-Oは、P原子周りのO原子の配位数が4配位のPO
四面体を形成しており、そのうち3配位のO原子は他のPO
四面体と頂点共有で架橋(bridging)している架橋酸素(Bridging Oxygen)O
であり、残りの1配位のO原子は非架橋の酸素(terminal Oxygen)O
であることが構造化学的に予測され、パルス中性子回折実験の結果からもその短範囲構造は支持されている。われわれは、簡単な2体クーロン・ポテンシャルを用いた分子動力学シミュレーションを行い、パルス中性子回折実験による構造因子のhigh-Q側をよく再現する構造モデルを得た。このモデルの短範囲構造は、距離の長いP-O
が3つと距離の短いP-O
が1つからなる非対称なPO
四面体構造を形成しており、その距離及び配位数は実験結果とよく一致した。このことは、P
O
ガラスの短範囲構造は、単に原子(イオン)の持つ電荷とサイズのみから決まっていることを意味している
小原 真司*; 鈴谷 賢太郎; 柏原 泰治*; 松本 徳真; 梅咲 則正*; 坂井 一郎*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part.2), p.1030 - 1033, 2001/07
被引用回数:143 パーセンタイル:99.11(Instruments & Instrumentation)高エネルギーX線の利用は液体やガラスなどの回折測定において、透過法で高いQまで測定できるため、正確な構造解析を可能にする。そこで、われわれは高強度の高エネルギーX線が利用できるSPring-8の偏向電磁石ビームラインBL04B2に液体・非晶質専用の水平型2軸回折計を設計、製作した。湾曲Si(111)モノクロメーターによる37.7keV及び湾曲Si(220)モノクロメーターによよる61.7keVの高エネルギーX線単色光を用いた回折実験を行い、標準試料であるシリカ(SiO)ガラスで、Q
=30Å
を超える高Q領域まで精度よく構造因子S(Q)を決定することに成功した。
鈴谷 賢太郎; 柴田 薫*; 梅咲 則正*; 北村 直之*; 小原 真司*
Journal of the Physical Society of Japan, Vol.70, Supplement A, p.256 - 258, 2001/05
ガラス・非晶質物質の(結晶と比しての)特異性は、その動的構造・ダイナミックスにあると言われる。しかし、周期構造を有していない非晶質物質のダイナミックスの構造的起源を解明することは難しい。そこで、われわれは、配化物ガラスに高圧力を加えて圧縮し高密度ガラスを作製し、高密度化することによって中性子非弾性散乱スペクトルが、ノーマルなガラスからどのように変化したかを知ることによって、ダイナミクスの構造的起源を探った。その結果、E20MeVの領域の低エネルギー励起の強度が低下し、ピークが高エネルギー側にシフトすること、E
20MeVの領域のGe-O-Geに対応する光学振動モードが、その角度(
=LGe-O-Ge)が小さくなる方向にそれぞれシフトすることを見いだした。これらは、GeO
四面体間の角度
の減少によって圧縮がおこっており、同時に構造的な局所ゆらぎ(中距離構造)が小さくなったことを示している。
梅咲 則正*; 喜多 善史*; 飯田 孝道*; 半田 克巳*; 小原 真司*; 鈴谷 賢太郎; 福永 俊晴*; 三沢 正勝*
Physics and Chemistry of Glasses, 41(5), p.304 - 308, 2000/10
アルカリボレート(KO 10, 30mol %-B
O
)ガラス及び融体の構造をパルス中性子回折で調べた。K
Oの量が増加することによって、動径分布関数のB-O相関に関する最接距離のピークが長い距離側にふくらみはじめ非対称なピークへ変化することがわかった。これは、アルカリ酸化物K
Oの添加によって、B
O
ガラスのユニット構造であるBO
三角形の一部が、BO
四面体へと、変化したことを意味している。また、アルカリ金属イオンK
の局所構造を調べるため、KのK吸収端でのEXAFS測定を行った。その結果、K-Oの原子間距離は2.83~2.86Åであり、Oは、Kの周り八面体的に6配位していることがわかった。
米田 安弘*; 小原 真司*; 鈴谷 賢太郎; 梅咲 則正*
Physics and Chemistry of Glasses, 41(5), p.282 - 285, 2000/10
シンクロトロン放射光からの高エネルギーX線による回折実験は、これまで液体や非晶質の構造解析の手段として強力な役割を担ってきたパルス中性子回折と並ぶ、あるいは一部それを上回る実験手段である。これまで、第3世代放射光施設を利用していくつかの成果が出されている。本研究では、大変強い高エネルギーX線単色光が得られるSPring-8においてBO
ガラスの回折実験を行った。B
O
ガラスは、典型的かつ基本的なネットワークガラスの一つで、数多くの構造研究がなされているが、BO
が自由につながっているのか、B
O
のボロクソールリングがユニットを形成しているのか、未だに決着がついていない。そこで、本研究では、高エネルギーX線回折の結果とパルス中性子回折の結果を併用し逆モンテカルロ法を両データに同時に適用することにより信頼性の高い構造モデルを得ることを試み、新しい知見を得た。
梅咲 則正*; 喜多 善史*; 半田 克己*; 小原 真司*; 鈴谷 賢太郎; 福永 俊晴*; 三沢 正勝*; 飯田 孝道*
電気化学および工業物理化学, 67(6), p.541 - 546, 1999/00
ホウ酸塩(BO
)ガラス及び融体へのアルカリ金属酸化物(K
O)添加の構造への影響を中性子回折によって調べた。K
O~10mol%では、Bの回りのOの配位数は3.0であり、B
O
と同様BO
三角形が構造ユニットであるが、K
O~30mol%では配位数が3.4であり増加を示した。これは、K
Oの添加によってBO
ユニットがBO
四面体ユニットに一部変化したことを意味している。こうした構造変化は、ラマン散乱やNMRの結果から推定されていたが、本研究によって定量的に初めて明らかになった。
半田 克巳*; 喜多 善史*; 小原 真司*; 鈴谷 賢太郎; 福永 俊晴*; 三沢 正勝*; 飯田 孝道*; 岩崎 博*; 梅咲 則正*
Journal of Physics and Chemistry of Solids, 60(8-9), p.1465 - 1471, 1999/00
被引用回数:17 パーセンタイル:65.73(Chemistry, Multidisciplinary)アルカリホウ酸ガラスMO-B
O
(M: Na, K) 及び融体の構造をパルス中性子全散乱によって調べた。M
Oの量(10~30mol%)が増加するにつれて、g(r)のB-Oに相当する第1ピークが非対称に分裂していくのが見いだされ、配位数N
も3.0から3.5に変化した。これは明らかに、BO
のユニットに対して新たにBO
のユニットが生成したことを意味している。つまり、M
Oの添加によって、B
O
ガラスのBO
ユニットがBO
に変化したと考えられる。こうした変化は、融体でも同様に観察された。また、EXAFSによって、添加イオンK
の分布構造を調べたが、K-Oの原子間距離は2.83~2.86Åで、配位数N
は、約6であることが明らかになった。
浦川 啓*; 井川 直樹; 梅咲 則正*; 五十嵐 一男*; 下村 理*; 大野 英雄
High Pressure Research, 14(4-6), p.375 - 382, 1996/12
被引用回数:6 パーセンタイル:52.83(Physics, Multidisciplinary)高温高圧下において熔融KClのX線回折実験を放射光を用いて行った。実験は白色光を用いてエネルギー分散法で行い、4GPaまでの圧力で、融体のX線回折パターンを得た。解析の結果、液体の構造因子S(Q)は4GPaまででは大きな変化を示さないが、S(Q)の第1ピークの強度が圧力と共に大きくなることがわかった。このことから、溶融KCl中では固相で起きるような一次の相転移は生じていないが、局所構造が徐々に変化していると考えられる。また分子動力学法によるシミュレーションの結果とくらべると、S(Q)の圧力による変化は、熔融KCl中の最近接イオンの配位数の連続増加によって説明できることがわかった。
梅咲 則正*; 大野 英雄; 五十嵐 一男*; 古川 和男*
Journal of Non-Crystalline Solids, 150, p.302 - 306, 1992/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Materials Science, Ceramics)溶融珪酸塩と溶融アルカリフロオロベリリウム酸塩の構造は極めて良い類似性を示すことが、X線回折ならびに分子動力学法計算機シミュレーションにより証明された。このことは、高温高圧下での実験が困難なマントル主成分であるアルカリ土類珪酸塩の研究を350-800Cの比較的低温領域でアルカリフルオロベリリウム酸塩(RF-BeF
:R=Li,Na,K)を用いてシミュレーション可能であることを示している。
大野 英雄; 井川 直樹; 石井 慶信; 梅咲 則正*; 時田 棯*
Journal of Nuclear Materials, 191-194, p.525 - 529, 1992/00
フッ化アルミニウム(AlF)系ガラスは赤外領域での光学特性に優れているが、その機械的特性に欠点がある。フッ化ベリリウム(BeF
)を添加することにより機械的特性に優れ、しかも赤外領域で高性能を開発したが、本稿ではこれらのガラスの物理的特性をラマン分光法、エネルギー回折法で解析し、構成元素の三次元的配置、原子間結合の性質などを考察した。また、分子動力学法計算機シミュレーションによるガラス構造の解析も行った。これらの解析から、少量のBeF
を添加することにより六配位構造のAlF
単位がより大きなポリマーである三次元的綱目構造を構成し、このため機械的特性が増大することが明らかになった。
長谷川 孝行*; 上村 雅治*; 竹内 和基*; 小高 拓也*; 深田 昇*; 梅咲 則正*; 福島 整*; 寺岡 有殿; 春山 雄一*; 新部 正人*; et al.
no journal, ,
兵庫県立大学放射光施設(ニュースバル)のBL05では産業界の多様な利用ニーズに対応するため、文部科学省の先端研究基盤共用・プラットフォーム形成事業にて、新たな機器の導入とビームラインの改良により様々な高度化を行った。計算結合型二結晶分光器を5Aブランチに設置してEXAFSの測定を可能とした。グローブボックスを設置して可搬型のトランスファーベッセルを開発したことで試料を大気に曝すことなくXAFS測定を行うことが可能になった。Heで大気圧置換することで液体・湿潤試料を蛍光収量法を用いて吸収分光測定できる液体測定試料システムを5Aブランチに設置した。これにより溶液試料でも固体粉末と変わらない分解能で測定が可能となった。他にビームラインの全ての光学素子、スリット、モニターを遠隔で機器制御する改良を行った。
明珍 宗孝; 小藤 博英; 山名 元*; 白井 理*; 山村 力*; 梅咲 則正*; 松浦 治明*; 梶並 昭彦*; 岩舘 泰彦*; 大鳥 範和*; et al.
no journal, ,
酸化物電解乾式再処理法において、ウラン及びプルトニウムを混合酸化物として陰極上に析出させるMOX共析技術は、核拡散抵抗性及び燃料製造への顆粒供給の観点から優れた技術として注目されている。本報では、MOX共析技術の課題とされる電解効率の低下や電解制御の困難性を解決するために実施している一連の研究開発に関して、その全体概要と電解試験等の実施状況を報告する。