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論文

Speciation of cesium in a radiocesium-bearing microparticle emitted from Unit 1 during the Fukushima nuclear accident by XANES spectroscopy using transition edge sensor

高橋 嘉夫*; 三浦 輝*; 山田 真也*; 関澤 央輝*; 新田 清文*; 橋本 直*; 蓬田 匠; 山口 瑛子; 岡田 信二*; 板井 啓明*; et al.

Journal of Hazardous Materials, 495, p.139031_1 - 139031_19, 2025/09

 被引用回数:5 パーセンタイル:75.73(Engineering, Environmental)

本発表では、2011年の福島第一原子力発電所事故で放出された放射性セシウム含有微粒子(CsMP)中のセシウムの化学状態を、高分解能X線吸収分光法(XANES)とマイクロX線蛍光($$mu$$-XRF)を用いて解析した。その結果、主にガラス中に溶解したセシウムと、内部空隙表面に濃縮したセシウムの2種が確認された。後者はもともと気体として存在し、溶けたガラスが冷えて固まる際に濃縮したと考えられる。これらの知見は、事故時のCsMP形成過程や今後の廃炉作業、安全評価に重要である。

論文

Application of transition-edge sensors for micro-X-ray fluorescence measurements and micro-X-ray absorption near edge structure spectroscopy; a case study of uranium speciation in biotite obtained from a uranium mine

蓬田 匠; 橋本 直; 奥村 拓馬*; 山田 真也*; 竜野 秀行*; 野田 博文*; 早川 亮大*; 岡田 信二*; 高取 沙悠理*; 磯部 忠昭*; et al.

Analyst, 149(10), p.2932 - 2941, 2024/03

 被引用回数:5 パーセンタイル:42.16(Chemistry, Analytical)

本研究では、ウラン鉱山より採取した黒雲母に含まれるUの分布状態と化学種を分析するため、超電導転移端センサー(TES)をマイクロビーム蛍光X線分光分析時の検出器として用いる手法を開発した。通常のシリコンドリフト検出器(SDD)の約220eVのエネルギー分解能の蛍光X線スペクトルでは、13.615keVのU L$$alpha$$$$_{1}$$線の蛍光X線と13.395keVのRb K$$alpha$$線の蛍光X線を分離することは困難であった。一方、TESを用いることにより13keVのエネルギー領域で50eVのエネルギー分解能が達成され、U L$$alpha$$$$_{1}$$とRb K$$alpha$$の蛍光X線を完全に分離することができた。このTESを用いたピーク分離により、マイクロ蛍光X線分析における微量Uの正確なマッピング解析と、マイクロX線吸収端近傍構造分光における信号対バックグラウンド比の減少を達成できた。

論文

High-sensitive XANES analysis at Ce L$$_{2}$$-edge for Ce in bauxites using transition-edge sensors; Implications for Ti-rich geological samples

Li, W.*; 山田 真也*; 橋本 直; 奥村 拓馬*; 早川 亮大*; 新田 清文*; 関澤 央輝*; 菅 大暉*; 宇留賀 朋哉*; 一戸 悠人*; et al.

Analytica Chimica Acta, 1240, p.340755_1 - 340755_9, 2023/02

 被引用回数:20 パーセンタイル:78.35(Chemistry, Analytical)

希土類元素は放射性元素であるアクチノイドのアナログ元素としてしばしば利用される。セリウム(Ce)は希土類元素の中でも+3価と+4価の両方をとり得る特別な元素である。環境試料中のCeの+3価と+4価の比を調べる手段としてX線吸収端近傍構造(XANES)が有力であったが、チタン濃度が高いと蛍光X線の干渉のために測定ができないという問題があった。本研究では、L$$_{3}$$吸収端だけでなくL$$_{2}$$吸収端を調べ、さらに新しい検出器であるtransition-edge sensor (TES)を利用することでこれまでは測定が難しかった試料も測定可能にした。この結果は様々な環境試料に応用可能である。

論文

Electronic effects of nitrogen atoms of supports on Pt-Ni rhombic dodecahedral nanoframes for oxygen reduction

加藤 優*; 中干場 亮太*; 小倉 和也*; 徳田 翔一*; 保田 諭; 東 晃太朗*; 宇留賀 朋哉*; 上村 洋平*; 八木 一三*

ACS Applied Energy Materials (Internet), 3(7), p.6768 - 6774, 2020/07

 被引用回数:22 パーセンタイル:57.47(Chemistry, Physical)

Ptベースのナノ構造触媒の触媒活性に対する窒素ドープおよびポリマーコーティングされたカーボン担体の電子効果を理解するために、酸素還元反応(ORR)にポリベンゾイミダゾール(PBI)コーティングおよびコーティングされていないカーボンナノチューブ上に担持されたPt$$_{3}$$Niナノフレーム(NF)を調製した。それらの触媒活性および電子特性を、窒素ドープおよびドープされていないカーボン担体に固定化されたNFの触媒活性および電子特性を評価し比較検証した。PBIコーティングと窒素ドーピングは、共にNFの触媒活性を向上させることが分かったが、${it ex-situ}$ X線光電子分光法と${it in-situ}$ X線吸収分光法により、窒素ドーピングがNFに電子効果を示すのに対し、PBIコーティングはNFの電子状態にほとんど影響を与えないが、電気化学的条件下でPt(OH)$$_{rm ad}$$種を安定化することが分かった。我々の研究は、触媒/担体界面における窒素原子の微視的環境の違いが、Ptベースの電極触媒に対する担体の電子効果に敏感であることを示したものである。

論文

Phase-change materials; Vibrational softening upon crystallization and its impact on thermal properties

松永 利之*; 山田 昇*; 小島 理恵*; 社本 真一; 佐藤 真直*; 谷田 肇*; 宇留賀 朋哉*; 小原 真司*; 高田 昌樹*; Zalden, P.*; et al.

Advanced Functional Materials, 21(12), p.2232 - 2239, 2011/06

 被引用回数:124 パーセンタイル:95.27(Chemistry, Multidisciplinary)

相変化材料のアモルファスと結晶状態の熱特性は顕著な違いを示しており、それは結晶相におけるより大きな温度因子であり、またより際立った非調和的な振舞いである。これらの発見は結晶化における結合の変化に関連している。

論文

Depth-resolved XAFS analysis of SrTiO$$_3$$ thin film

米田 安宏; 谷田 肇*; 高垣 昌史*; 宇留賀 朋哉*

Transactions of the Materials Research Society of Japan, 35(1), p.99 - 102, 2010/03

SrTiO$$_3$$薄膜の基板効果を明らかにするためにXAFSを行った。レーザーMBEで作製した薄膜は基板効果によって生じる格子歪みが緩和されるのに500-2500${AA}$必要であるとされている。この緩和機構を局所構造から観測することを試みた。蛍光XAFSを2次元検出器を組合せることによって、薄膜中のどの深度からの蛍光X線かを選別することができる。こうして得られた深さ依存の動径分布関数は、基板効果よりもむしろ表面における再構成構造に強く変調されていることがわかった。

論文

Neutron diffraction and X-ray absorption study of Ag$$_{5}$$Pb$$_{2}$$O$$_{6}$$

吉井 賢資; 水牧 仁一朗*; 加藤 和男*; 宇留賀 朋哉*; 阿部 英樹*; 中村 彰夫; 下条 豊; 石井 慶信; 森井 幸生

Journal of Solid State Chemistry, 180(1), p.377 - 381, 2007/01

 被引用回数:6 パーセンタイル:22.50(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

標記の銀鉛酸化物につき、中性子散乱と放射光を用いた吸収分光法により、その結晶構造と電子状態を観測した。中性子散乱からは、結晶構造は三方晶${it P}$ $$bar{3}$$1m構造であり、これは過去のX線回折の結果と一致する。求まった結晶パラメータから、銀及び鉛イオンの原子価は約1+及び3.7+であった。X線吸収分光からは、銀の原子価はほぼ1+、鉛の原子価は3+と4+の中間であった。これらの結果は、鉛電子がこの物質の金属伝導と超伝導の期限であることを示唆するものであり、バンド計算の結果とも定性的に一致する。

論文

Pressure-induced site-selective disordering of Ge$$_{2}$$Sb$$_{2}$$Te$$_{5}$$; A New insight into phase-change optical recording

Kolobov, A.*; Haines, J.*; Pradel, A.*; Ribes, M.*; Fons, P.*; 富永 淳二*; 片山 芳則; Hammounda, T.*; 宇留賀 朋哉*

Physical Review Letters, 97(3), p.035701_1 - 035701_4, 2006/07

 被引用回数:98 パーセンタイル:91.91(Physics, Multidisciplinary)

われわれは、DVD-RAMなどの相変化光記録媒体に使われているGe$$_{2}$$Sb$$_{2}$$Te$$_{5}$$(GST)が、圧力を加えることによってアモルファスになりうることを示した。この構造変化は、GSTの準安定な正方晶相の長距離秩序を決定している非常に強い第2最近接Te-Te相互作用及び空孔の存在によるものであることが議論される。この新しく発見された現象は、圧力がアモルファス相を生成するための重要な因子であることを示唆するものであり、相変化による光学記録の機構について新しい洞察に導くものである。

論文

Investigation of structural and electronic properties in Ru perovskite oxides by XAFS measurements

水牧 仁一朗*; 吉井 賢資; 日夏 幸雄*; 土井 貴弘*; 宇留賀 朋哉*

Physica Scripta, T115, p.513 - 515, 2005/00

ルテニウムを含むペロブスカイト酸化物について、放射光を用いたX線吸収(XAS)を用いて電子構造の観測を行った。測定はRu-K吸収端で室温にて行った。$$A$$$$_{2}$$($$A$$=Ba, Sr)LnRuO$$_{6}$$及び$$A$$($$A$$=Ca, Ba, Sr)RuO$$_{3}$$におけるルテニウムの酸化数は4+であることがわかった。また、Ln$$_{3}$$RuO$$_{7}$$のルテニウムは5+であった。PbRuO$$_{3}$$においては、ルテニウムイオンは4+と5+の間の状態であった。スペクトルの理論計算などの解析により、これら酸化物の電子状態及び中性子散乱などで求められている結晶構造の妥当性について議論する。

論文

Beamline for surface and interface structures at SPring-8

坂田 修身*; 古川 行人*; 後藤 俊治*; 望月 哲朗*; 宇留賀 朋哉*; 竹下 邦和*; 大橋 治彦*; 大端 通*; 松下 智裕*; 高橋 直*; et al.

Surface Review and Letters, 10(2&3), p.543 - 547, 2003/04

 被引用回数:143 パーセンタイル:96.15(Chemistry, Physical)

SPring-8に建設された表面界面の結晶構造決定用の新しいビームラインのあらましを述べる。ビームライン分光器のステージは、X線による表面研究のために、強度がより安定になるよう改造を施した。X線エネルギーの関数として、絶対光子密度を測定した。新しい超高真空装置、並びに、それを用いて得られたPt(111)上の酸素分子吸着構造のX線回折測定の結果を紹介する。

論文

Standard X-ray mirror systems for SPring-8 beamlines

宇留賀 朋哉*; 谷田 肇*; 米田 安宏; 竹下 邦一*; 後藤 俊治*; 石川 哲也*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part1), p.782 - 784, 2001/07

 被引用回数:9 パーセンタイル:54.53(Instruments & Instrumentation)

SPring-8は多くの光学素子の標準化をはかっているが、偏向電磁石ビームラインの全反射ミラーもそのひとつである。ミラーの立ち上げビームラインとなったBL01B1における性能チェックの結果、設計どおりの並行性のミラーとなっていた。このミラーは後に、原研ビームライン,Bl14B1にもインストールされることになる。

論文

EXAFS spectra above Pb and Pt $${it K}$$ edges observed at low temperature

西畑 保雄; 水木 純一郎; 江村 修一*; 宇留賀 朋哉*

Journal of Synchrotron Radiation, 8, p.294 - 296, 2001/03

 被引用回数:7 パーセンタイル:42.60(Instruments & Instrumentation)

重い元素のK吸収端のEXAFSは高エネルギー領域での測定を行うことになる。高エネルギー領域では、吸収原子から放出される光電子の平均自由行程が短くなるため、一般にEXAFS信号は観測されにくい。ここでは、Pt(78.4keV)及びPb(88.0keV)の室温及び12KでのX線吸収スペクトルを測定し比較したので報告する。高エネルギーEXAFSは不確定性原理に起因するエネルギーのボケのために、高波数領域の解析を行うことなり、温度因子(デバイワーラー因子)の影響が大きい。また今回報告するPbのK吸収端のEXAFSはエネルギーの世界最高記録である。

論文

EXAFS study on local structural changes in amorphous Fe-Zr-B alloys

中田 芳幸*; 原 尚之*; 広津 禎彦*; 江村 修一*; 牧野 彰宏*; 宇留賀 朋哉*; 原田 誠*; 西畑 保雄; 米田 安宏; 久保園 芳博*

Japanese Journal of Applied Physics, 38(Suppl.38-1), p.404 - 407, 1999/06

非晶質合金Fe-Zr(7at%)-B(3at%)と693K及び773Kにて1時間熱処理された試料について、局所構造の変化を明らかにするために、Zr-K吸収端でのEXAFSスペクトルを調べた。解析により次のことが示された。Fe-Zr及びZr-Zrの原子間距離は熱処理によって伸び、Fe$$_{3}$$ZrまたはFe$$_{2}$$Zr金属間化合物での原子間距離に近付く。この原子間距離の変化は中距離の秩序化したクラスターが熱処理中に成長していることを示唆している。

論文

Eu ${it K}$-XAFS of europium dioxymonocyanamide with the convension He$$^+$$ ion yield method

高橋 昌男*; 原田 誠*; 渡辺 巌*; 宇留賀 朋哉*; 谷田 肇*; 米田 安宏; 江村 修一*; 田中 庸裕*; 木村 英和*; 久保園 芳博*; et al.

Journal of Synchrotron Radiation, 6(3), p.222 - 224, 1999/05

 被引用回数:11 パーセンタイル:60.26(Instruments & Instrumentation)

SPring-8の先行立ち上げビームラインであるBL01B1を用いたデモンストレーション実験。SPring-8の高エネルギーを利用したEuのK吸収端を使ってXAFSを行った。測定には、一般に偏向電磁石ビームラインでの使用は不向きといわれるイールド法を用いているが、質の良いデータがとれていることから、SPring-8の偏向電磁石ビームラインの迷光の少なさがうかがえる。

論文

XAFS study on RbC$$_{60}$$

久保園 芳博*; 三村 和江*; 高林 康裕*; 前田 裕宣*; 柏野 節夫*; 江村 修一*; 西畑 保雄; 宇留賀 朋哉*; 田中 庸裕*; 高橋 昌男*

Journal of Synchrotron Radiation, 6(Part3), p.564 - 566, 1999/05

擬一次元系ポリマーであるRbC$$_{60}$$の約50Kでの金属-絶縁体相転移の起源を明らかにするために、RbC$$_{60}$$安定相のRb-K吸収端でのXAFSが、14.6から210Kの温度範囲で測定された。XAFSによって決められたRbとCの原子間距離と平均自乗変位は50Kで異常を示さず、その金属-絶縁体相転移はSDW不安定性を起源としていることが示唆される。

論文

The XAFS beamline BL01B1 at SPring-8

宇留賀 朋哉*; 谷田 肇*; 米田 安宏; 竹下 邦和*; 江村 修一*; 高橋 昌男*; 原田 誠*; 西畑 保雄; 久保園 芳博*; 田中 庸裕*; et al.

Journal of Synchrotron Radiation, 6(Part3), p.143 - 145, 1999/05

X線吸収スペクトル(XAFS)専用ビームラインBL01B1がSPring-8の偏向電磁石光源に建設され、1997年10月より供用が開始されている。精密ステージや制御プログラムは光学素子を調整するために設計され、さまざまな実験条件下での当初の目的の性能を達成する。一般的なXAFS測定で、4.5から110keVの範囲で質の良いデータを得ることができる。

口頭

超伝導転移端検出器を利用したマイクロ蛍光X線分光法による環境試料中のウランの分析

蓬田 匠; 山田 真也*; 一戸 悠人*; 佐藤 寿紀*; 早川 亮大*; 岡田 信二*; 外山 裕一*; 橋本 直; 野田 博文*; 磯部 忠昭*; et al.

no journal, , 

黒雲母は、人形峠や東濃の旧ウラン鉱床中でウラン(U)を保持するホスト相として知られており、黒雲母中に含まれるUの分布を調べることでUの濃集・長期固定化に関する知見が得られると期待される。しかし、黒雲母は蛍光X線の分析時に測定妨害となるルビジウム(Rb)を含んでおり、通常の半導体検出器を用いた測定では、黒雲母中での正確なU-Rbの分布状態の把握が困難であった。本研究では、超電導転移端センサー(TES)をマイクロビーム蛍光X線分析時の検出器として用いる手法を開発した。TESを検出器として用いることにより、約20eV程度のエネルギー分解能での蛍光X線の検出が可能となり、従来通常の半導体検出器でピーク分離が困難だった13.373keVのRb K$$alpha$$線と13.612keVのU L$$alpha$$線を完全に分離できた。そのため、開発した手法を用いることによって、黒雲母中での正確なU-Rbの分布状態の把握が可能になった。

口頭

先端X線分光を用いた雲母によるウランの還元過程の解明

蓬田 匠; 山田 真也*; 一戸 悠人*; 佐藤 寿紀*; 早川 亮大*; 岡田 信二*; 外山 裕一*; 橋本 直; 野田 博文*; 磯部 忠昭*; et al.

no journal, , 

環境中でのウランの固定化に関する知見を得るため、層状ケイ酸塩鉱物である黒雲母によるウランの還元反応を研究している。黒雲母中に共存するルビジウムの干渉を除去し、ウランの化学種を調べるため、超伝導転移端センサーとX線発光分光器を利用して黒雲母中のウランの化学種を調べた。その結果、旧ウラン鉱床より採取した黒雲母の化学種を調べることが可能になり、黒雲母中のウランの一部が還元されていることを明らかにした。

口頭

チタン酸ストロンチウム薄膜の深さ分解XAFS

米田 安宏; 宇留賀 朋哉*; 谷田 肇*; 高垣 昌史*

no journal, , 

強誘電体薄膜における基板歪みはミスフィット歪みが界面に集積するだけでなく、薄膜表面における再構成層の形成を促進すると考えられる。強誘電体においては界面層や表面再構成層の存在によって分極反転が抑制されると強誘電特性が著しく低下する。この表面再構成層の存在を明らかにするために誘電体薄膜の深さ分解XAFS測定を行った。サンプルとしてLaAlO$$_3$$基板上にMBE法で作製したSrTiO$$_3$$薄膜を選んだ。MBE法は成膜速度が遅く、基板効果を高めるために成膜した薄膜中にもミスフィッ ト歪みが強く残る。ミスフィット歪みによって生じたランダムネスは表面層の再構成を促進する。深さ分解XAFSは薄膜表面にすれすれに入射した放射光X線によって発生する蛍光X線を2次元検出器を用いて観測して行った。蛍光X線の脱出角度は薄膜表面からの深さによって異なることを利用して、深さ方向の分布が約2nm程度の分解能で得られる。その結果、表面より20nm領域においては他とは異なる局所構造を持っており、表面の再構成層の存在を示唆している。

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