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報告書

3GeVシンクロトロンビーム入射部における放射線遮蔽体の検討及び設置作業報告

仲野谷 孝充; 神谷 潤一郎; 吉本 政弘; 高柳 智弘; 谷 教夫; 古徳 博文*; 堀野 光喜*; 柳橋 享*; 竹田 修*; 山本 風海

JAEA-Technology 2021-019, 105 Pages, 2021/11

JAEA-Technology-2021-019.pdf:10.25MB

J-PARC 3GeVシンクロトロン加速器ではビーム出力の増強に伴い、ビーム入射部付近では放射化による機器の表面線量と空間線量率が年々増加している。一方でビーム入射部には人の手によるメンテナンスが欠かせない機器が多数存在しており、作業者の被ばく低減が重要な課題であった。そのため、本加速器施設を管理するJ-PARCセンター加速器ディビジョン加速器第二セクションにおいて、作業者の被ばく低減のための遮蔽体設置を目的としたワーキンググループ「入射部タスクフォース」を設立し、遮蔽体の構造や設置方法等について検討を重ねてきた。結果、ビーム入射部の構造を一部更新し、必要な際に容易に取付けが可能な非常設型の遮蔽体を設置することとした。そして、2020年夏期メンテナンス期間に遮蔽体の設置に必要な更新作業を実施し、遮蔽体の設置を行った。更新作業は高線量下で長期間に渡るため、作業員の被ばく量を抑えることが重要な課題であった。このため、事前に入念に作業計画と作業手順を作成し、作業期間中も様々な被ばく低減対策と個々の被ばく管理を行った。これにより、作業者の被ばく線量を管理目標値以下に抑えることができた。本作業の実施により、ビーム入射部に取付け取外し可能な遮蔽体を設置できるようになった。この遮蔽体により入射部近傍での作業時の被ばく線量の低減に寄与できることが確認できた。夏期メンテナンス期間中のほぼすべてで入射部を占有する大規模な作業となったが、今後の保守作業における被ばく抑制のためには非常に有意義な作業であったと考えられる。

論文

3GeVシンクロトロンビーム入射部への遮蔽体設置作業

仲野谷 孝充; 神谷 潤一郎; 吉本 政弘; 高柳 智弘; 谷 教夫; 古徳 博文*; 堀野 光喜*; 柳橋 享*; 竹田 修*; 山本 風海

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.238 - 242, 2021/10

J-PARC 3GeVシンクロトロン加速器ではビーム出力の増強に伴い、ビーム入射部付近では放射化による機器の表面線量と空間線量率が年々増加している。一方でビーム入射部には人の手によるメンテナンスが欠かせない機器が多数存在しており、作業者の被ばく低減が重要な課題であった。特に今後、本加速器の設計値である1MWで定常的な運転をしていくとさらなる機器の放射化が予想されるため、作業者の被ばくを低減するには遮蔽体の設置が必須である。遮蔽体の形状、設置方法等について検討を重ねた結果、ビームライン架台に対して取り外し可能な遮蔽体を設置することとした。そして、2020年夏季メンテナンス期間に遮蔽体の設置作業を実施した。遮蔽体の設置作業は高線量下で行われるため、作業員の被ばく量を抑えることが重要な課題であった。被ばく低減を図るため、入念に作業計画と作業手順を作成し、また、作業期間中も様々な被ばく低減対策と個々の被ばく管理を行った。これにより、作業者の最大の被ばく線量を管理目標値以下に抑えて作業を完遂することができた。遮蔽体設置後に遮蔽効果を検証した結果、この遮蔽体によって入射部近傍での被ばく線量が大幅に低減することが確認できた。本発表では設置した遮蔽体の概要、設置作業に係る作業管理・放射線管理及び遮蔽効果について報告する。

報告書

2020年度夏期休暇実習報告; HTTR炉心を用いた原子力電池に関する予備的検討; 核設計のための予備検討,3

石塚 悦男; 満井 渡*; 山本 雄大*; 中川 恭一*; Ho, H. Q.; 石井 俊晃; 濱本 真平; 長住 達; 高松 邦吉; Kenzhina, I.*; et al.

JAEA-Technology 2021-016, 16 Pages, 2021/09

JAEA-Technology-2021-016.pdf:1.8MB

2020年度の夏期休暇実習において、昨年度に引き続きHTTR炉心を原子力電池に見立てた場合の核的な予備検討として、MVP-BURNを用いて炉心の小型化について検討した。この結果、$$^{235}$$U濃縮度20%、54燃料ブロック(18$$times$$3層)炉心、半径1.6mのBeO反射体を使用すれば5MWで30年の連続運転が可能になることが明らかとなった。この小型炉心の燃料ブロック数は、HTTR炉心の36%に相当する。今後は、更なる小型化を目指して、燃料ブロックの材料を変更したケースについて検討する予定である。

論文

Improved vacuum system for high-power proton beam operation of the rapid cycling synchrotron

神谷 潤一郎; 古徳 博文*; 黒澤 俊太*; 高野 一弘; 柳橋 享*; 山本 風海; 和田 薫

Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 24(8), p.083201_1 - 083201_23, 2021/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.03(Physics, Nuclear)

J-PARC 3GeVシンクロトロンのビーム運転実績を積み重ねるにつれ、大強度陽子ビームの運転が真空システム対して当初の想定よりもより大きな影響があることがわかった。これらの影響は大強度ビームによる装置の誤動作とビームラインの圧力上昇という、2つのカテゴリーに分けられる。前者の典型例は、大強度ビーム起因の放射線によるターボ分子ポンプコントローラーの故障およびそれに伴うポンプ本体のタッチダウンによる故障である。我々はこの問題をコントローラーとポンプ間のケーブルを200mまで長尺化することに加え、高強度のタッチダウンベアリングを開発することで解決した。後者の典型例は、ビーム強度の増加に伴うビームラインの急激な圧力上昇である。我々は蓄積したデータの傾向を詳細に分析しイオン衝撃ガス脱離モデルを適用することで、この動的圧力の機構解明を行った。さらに圧力上昇抑制には表面分子量の低減と排気速度増加が重要であることを示し、実際のビームラインに対して両者を実現できる非蒸発型ゲッターポンプをインストールした。結果、大強度ビーム運転時の圧力上昇を大幅に低減することに成功した。

論文

Local structure investigations of accumulated damage in irradiated MgAl$$_{2}$$O$$_{4}$$

吉岡 聰*; 鶴田 幸之介*; 山本 知一*; 安田 和弘*; 松村 晶*; 杉山 武晴*; 大場 洋次郎; 石川 法人; 小林 英一*; 奥平 幸司*

Journal of the American Ceramic Society, 103(8), p.4654 - 4663, 2020/08

 被引用回数:2 パーセンタイル:40.39(Materials Science, Ceramics)

高速重イオン照射によりMgAl$$_{2}$$O$$_{4}$$スピネルに形成された損傷組織をX線吸収端近傍構造解析(XANES)とX線小角散乱法(SAXS)を用いて調べた。照射量が増加するとSAXSとXANESの両方で変化が見られた。SAXSでは、照射部に直径5nmの円柱状のイオントラックが観測された。XANESの結果は、四面体位置と八面体位置の間でカチオンの無秩序化が生じていることを示すものであった。さらに、XANESスペクトルの定量的な解析により、高照射量ではカチオンが八面体位置を優先的に占有することがわかった。

論文

New design of vacuum chambers for radiation shield installation at beam injection area of J-PARC RCS

神谷 潤一郎; 古徳 博文; 菖蒲田 義博; 高柳 智弘; 山本 風海; 柳橋 亨*; 堀野 光喜*; 三木 信晴*

Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012172_1 - 012172_7, 2019/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.07

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)における一つの課題はビーム入射部における高放射線レベルである。これはビームが荷電変換膜により散乱され、周辺機器が放射化されることが原因である。入射部での作業時の被ばくを低減するために放射線遮蔽体が必要であるが、現在の入射部では遮蔽体を設置する場所が非常に限られている。そのため、ビーム入射点のチタン製真空容器および周辺のシフトバンプ電磁石, セラミックス製ビームパイプを新しく設計し、有効な遮蔽体が設置できる空間を確保する検討を進めている。ビーム入射点の真空容器は断面を円型から矩形へ変更し、ビーム方向の長さを長くする設計とした。大気圧による真空容器の内部応力解析を行い、材料強度に対して十分に低い応力であることを明らかにした。セラミックスビームパイプは、抵抗を有したRFシールドを設置することでパルス磁場による誘起電圧をダンピングできる設計とした。これにより、新しい入射部の系では非対称となるバンプ電磁石による誘起電圧のビームへの悪影響を取り除くことができる。本報告では入射部遮蔽体設置に関わるこれらの真空機器の改造について発表する。

論文

The Surface composition of asteroid 162173 Ryugu from Hayabusa2 near-infrared spectroscopy

北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 荒井 武彦*; 仲内 悠祐*; 中村 智樹*; 松岡 萌*; et al.

Science, 364(6437), p.272 - 275, 2019/04

 被引用回数:140 パーセンタイル:99.81(Multidisciplinary Sciences)

小惑星探査機はやぶさ2のターゲット天体であるリュウグウは、始原的な炭素質物質で構成されていると考えられている。はやぶさ2に搭載された近赤外分光計(NIRS3)によって、天体の表面組成を得た。天体全体の観測で、弱く細い吸収が2.72ミクロンに確認され、OHを含む鉱物の存在を示している。弱いOH吸収と低いアルベドは熱やショックによって変質を受けた炭素質コンドライトに似ている。OHバンドの位置はほとんど一定であり、衝撃片の集合によって形成されたリュウグウは組成的に均質であることを示している。

論文

Activation in injection area of J-PARC 3-GeV rapid cycling synchrotron and its countermeasures

山本 風海; 山川 恵美*; 高柳 智弘; 三木 信晴*; 神谷 潤一郎; Saha, P. K.; 吉本 政弘; 柳橋 亨*; 堀野 光喜*; 仲野谷 孝充; et al.

ANS RPSD 2018; 20th Topical Meeting of the Radiation Protection and Shielding Division of ANS (CD-ROM), 9 Pages, 2018/08

J-PARC 3GeVシンクロトロンは1MWのビーム出力を中性子ターゲットおよび主リングシンクロトロンに供給するためにビーム調整を進めている。現在は最大500kWの出力で運転を行っているが、現状最も放射化し線量が高い箇所はリニアックからのビーム軌道をシンクロトロンに合流させる入射部である。この放射化はビーム入射に使用する荷電変換フォイルとビームの相互作用によるものであるが、フォイルを使う限り必ず発生するため、周辺作業者への被ばくを低減するための遮蔽体を設置できる新しい入射システムの検討を行った。フォイル周辺は入射用電磁石からの漏れ磁場で金属内に渦電流が流れ、発熱することがこれまでの経験から判っているため、その対策として金属の遮蔽体を層状に分け、その間に絶縁体を挟む構造を考案した。遮蔽計算の結果から、9mmのステンレスの間に1mmの絶縁体を挟んでも遮蔽性能は5%程度しか低下しないことがわかった。

論文

RCSビーム入射部における低放射化・保守性向上のための真空容器のアップグレード

神谷 潤一郎; 山本 風海; 柳橋 亨*; 佐藤 篤*; 三木 信晴*

Proceedings of 15th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.645 - 648, 2018/08

J-PARC 3GeVシンクロトロン(Rapid Cycling Synchrotron: RCS)のビーム入射部は、リニアックからの負水素イオンを陽子へ荷電変換する薄膜によるビーム散乱のため、真空ダクト等が放射化し残留放射線量が高いエリアである。加えて、パルス電磁石であるシフトバンプ電磁石の漏洩磁場で真空ダクトのフランジ温度が100度近くになるため、熱膨張により真空リークが発生しやすい箇所である。今後1MWのビーム出力に向けて安定運転をしていくうえで、このような状況の改善は、保守時の被ばくを低減するという観点で必須である。残留放射線量低減を目的として遮蔽体を常設するために、入射点の真空容器の構造を改良する。フランジの発熱によるリークの問題は、フランジ材料を現在の純チタン2種(耐力:約220MPa)から高強度材料であるTi-6Al-4V(耐力:約920MPa)に変更することで、高トルクでの締め付けにも耐えうるようにする。本会では、これらのアップグレードの状況について報告する。

論文

X-ray absorption near edge structure and first-principles spectral investigations of cationic disorder in MgAl$$_{2}$$O$$_{4}$$ induced by swift heavy ions

吉岡 聰*; 鶴田 幸之介*; 山本 知一*; 安田 和弘*; 松村 晶*; 石川 法人; 小林 英一*

Physical Chemistry Chemical Physics, 20(7), p.4962 - 4969, 2018/02

 被引用回数:4 パーセンタイル:30.21(Chemistry, Physical)

MgAl$$_{2}$$O$$_{4}$$中のカチオン(Mg, Al)は、通常は秩序だったサイトに配置されている。Mgは四面体位置、Alは八面体位置にある。しかし、スピネルに高速重イオンを照射すると、スピネル中のカチオンの配置が無秩序になることが予想される。カチオン配置の秩序度の変化を、放射光を利用したエックス線吸収端近傍構造の測定により評価した。その結果得られた実験データを、第一原理計算の結果と比較することによって、以下のことが分かった。照射に伴うMgの配置の変化とAlの配置の変化が整合しており、MgがAlサイトに、AlがMgサイトに乗り移る無秩序化が進んでいることが分かった。高照射量(1$$times$$10$$^{13}$$ ions/cm$$^{2}$$)では、完全な配置の無秩序化が達成されることがわかった。

論文

SFCOMPO-2.0; An OECD NEA database of spent nuclear fuel isotopic assays, reactor design specifications, and operating data

Michel-Sendis, F.*; Gauld, I.*; Martinez, J. S.*; Alejano, C.*; Bossant, M.*; Boulanger, D.*; Cabellos, O.*; Chrapciak, V.*; Conde, J.*; Fast, I.*; et al.

Annals of Nuclear Energy, 110, p.779 - 788, 2017/12

 被引用回数:32 パーセンタイル:98.69(Nuclear Science & Technology)

SFCOMPO-2.0 is the new release of the NEA database of experimentally measured assays, i.e. isotopic concentrations from destructive radiochemical analyses of spent nuclear fuel samples, complemented with design information of the fuel assembly and fuel rod from which each sample was taken, as well as with relevant information on operating conditions and characteristics of the host reactors, which are necessary for the modelling and simulation of the isotopic evolution of the fuel during irradiation. SFCOMPO-2.0 has been developed and is maintained by the OECD Nuclear Energy Agency (NEA) under the guidance of the Expert Group on Assay Data of Spent Nuclear Fuel (EGADSNF) of the NEA Working Party on Nuclear Criticality Safety (WPNCS). In this paper, the new database is described. Applications of SFCOMPO-2.0 for computer code validation, integral nuclear data benchmarking, and uncertainty analysis in nuclear waste package analysis are briefly illustrated.

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロンビームコリメータの故障原因究明作業

岡部 晃大; 山本 風海; 神谷 潤一郎; 高柳 智弘; 山本 昌亘; 吉本 政弘; 竹田 修*; 堀野 光喜*; 植野 智晶*; 柳橋 亨*; et al.

Proceedings of 14th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.853 - 857, 2017/12

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)には、ビーム損失を局所化し、機器の放射化を抑制するためにビームコリメータが設置されている。RCSにて加速中に広がったビームハローは、すべてコリメータ散乱体によって散乱され、吸収体部にて回収される。2016年4月のコリメータ保守作業時に吸収体部の1つで大規模な真空漏れが発生したため、代替の真空ダクトを設置することで応急的な対処を行い、ビーム利用運転を継続した。取り外したコリメータの故障原因を特定するためには、遮蔽体を解体し、駆動部分をあらわにする必要がある。しかし、故障したコリメータ吸収体部は機能上非常に高く放射化しており、ビームが直接当たる真空ダクト内コリメータ本体では40mSv/hという非常に高い表面線量が測定された。したがって、作業員の被ばく線量管理、及び被ばく線量の低減措置をしながら解体作業を行い、故障したコリメータ吸収体の真空リーク箇所の特定に成功した。本発表では、今回の一連の作業及び、コリメータの故障原因について報告する。

論文

New precise measurement of muonium hyperfine structure interval at J-PARC

上野 恭裕*; 青木 正治*; 深尾 祥紀*; 東 芳隆*; 樋口 嵩*; 飯沼 裕美*; 池戸 豊*; 石田 啓一*; 伊藤 孝; 岩崎 雅彦*; et al.

Hyperfine Interactions, 238(1), p.14_1 - 14_6, 2017/11

 被引用回数:3 パーセンタイル:90.77

MuSEUM is an international collaboration aiming at a new precise measurement of the muonium hyperfine structure at J-PARC (Japan Proton Accelerator Research Complex). Utilizing its intense pulsed muon beam, we expect a ten-fold improvement for both measurements at high magnetic field and zero magnetic field. We have developed a sophisticated monitoring system, including a beam profile monitor to measure the 3D distribution of muonium atoms to suppress the systematic uncertainty.

論文

Improvements of vacuum system in J-PARC 3 GeV synchrotron

神谷 潤一郎; 引地 裕輔*; 滑川 裕矢*; 武石 健一; 柳橋 亨*; 金正 倫計; 山本 風海

Proceedings of 8th International Particle Accelerator Conference (IPAC '17) (Internet), p.3408 - 3411, 2017/06

J-PARC RCSにおける真空システムは、システム完成以来、ビームロスの低減と装置の安定運転という加速器の高度化に寄与するべく、より良い質の真空および真空装置の安定性能の向上を目標に性能向上を進めてきた。真空の質の向上については、(1)H$$^{-}$$の想定外の荷電変換によるビームロスの低減を目的とした入射ビームラインの圧力の改善、(2)パルス磁場による発熱を原因とした真空ダクトの熱膨張によるリークへの対策、(3)放出ガス源であるキッカー電磁石のin-situでの脱ガスを行い、良好な結果を得た。真空装置の安定化については、(1)ゴム系真空シールによりリークを止めていた箇所を、低いばね定数のベローズと超軽量化クランプの開発により金属シールへ変更、(2)長尺ケーブル対応のターボ分子ポンプコントローラーの開発により、電気ノイズによるコントローラーのトラブルを撲滅、(3)複数台のターボ分子ポンプの増設による、システムの信頼性向上、を行ってきた。本発表では、このようなRCS真空システムの高度化について総括的に報告する。

論文

New muonium HFS measurements at J-PARC/MUSE

Strasser, P.*; 青木 正治*; 深尾 祥紀*; 東 芳隆*; 樋口 嵩*; 飯沼 裕美*; 池戸 豊*; 石田 啓一*; 伊藤 孝; 岩崎 雅彦*; et al.

Hyperfine Interactions, 237(1), p.124_1 - 124_9, 2016/12

 被引用回数:6 パーセンタイル:92.96

At the Muon Science Facility (MUSE) of J-PARC (Japan Proton Accelerator Research Complex), the MuSEUM collaboration is planning new measurements of the ground state hyperfine structure (HFS) of muonium both at zero field and at high magnetic field. The previous measurements were performed both at LAMPF (Los Alamos Meson Physics Facility) with experimental uncertainties mostly dominated by statistical errors. The new high intensity muon beam that will soon be available at MUSE H-Line will provide an opportunity to improve the precision of these measurements by one order of magnitude. An overview of the different aspects of these new muonium HFS measurements, the current status of the preparation, and the results of a first commissioning test experiment at zero field are presented.

報告書

原子力緊急時支援・研修センターの活動(平成25年度)

佐藤 猛; 武藤 重男; 秋山 聖光; 青木 一史; 岡本 明子; 川上 剛; 久米 伸英; 中西 千佳; 小家 雅博; 川又 宏之; et al.

JAEA-Review 2014-048, 69 Pages, 2015/02

JAEA-Review-2014-048.pdf:13.91MB

日本原子力研究開発機構は、災害対策基本法及び武力攻撃事態対処法に基づき、「指定公共機関」として、国及び地方公共団体その他の機関に対し、災害対策又は武力攻撃事態等への対処において、原子力機構の防災業務計画及び国民保護業務計画に則り、技術支援をする責務を有している。原子力緊急時支援・研修センターは、緊急時には、全国を視野に入れた専門家の派遣、防災資機材の提供、防護対策のための技術的助言等の支援活動を行う。また、平常時には、我が国の防災対応体制強化・充実のために、自らの訓練・研修のほか、国、地方公共団体、警察、消防、自衛隊等の原子力防災関係者のための実践的な訓練・研修、原子力防災に関する調査研究及び国際協力を実施する。平成25年度においては、原子力機構の年度計画に基づき、以下の業務を推進した。(1)国, 地方公共団体等との連携を図った指定公共機関としての技術支援活動、(2)国, 地方公共団体等の原子力防災関係者の人材育成及び研修・訓練、(3)原子力防災に係る調査・研究の実施及び情報発信、(4)国際機関と連携を図ったアジア諸国への原子力防災に係る国際貢献。また、指定公共機関としてこれまでに培った経験及び福島事故への初動時からの対応等を活かし、国レベルでの防災対応基盤の強化に向け、専門家として技術的な支援を行うとともに、支援・研修センターの機能の維持・運営及び国との連携を図った自らの対応能力強化などに重点的に取り組んだ。

論文

Development of the method to assay barely measurable elements in spent nuclear fuel and application to BWR 9$$times$$9 fuel

須山 賢也; 内山 軍蔵; 深谷 洋行; 梅田 幹; 山本 徹*; 鈴木 求*

Nuclear Back-end and Transmutation Technology for Waste Disposal, p.47 - 56, 2015/00

使用済燃料中に含まれる核分裂生成物の中には、中性子吸収効果の大きな安定な同位体がある。しかしながら、それら重要な同位体の中には、分析測定が困難であるものがあることが知られており、世界的に見ても関連するデータが少ない状況にあった。日本原子力研究開発機構では、原子力安全基盤機構からの受託研究により、2008年から4年間にわたって分析測定が困難な、中性子吸収断面積の大きな核分裂生成生物の測定方法の開発を行った。簡便かつ効率的な元素分離スキームと高感度高精度な誘導結合プラズマ質量分析装置を組み合わせた分析方法を確立し、BWR 9$$times$$9型燃料集合体を対象とした測定試験に適用した。この技術は、東京電力福島第一原子力発電所事故への対応にも応用可能であり、今後BWR及びPWR燃料を対象とした測定試験が計画されている。本報告では開発した測定方法と適用試験の概要と共に、今後の原子力機構における試験計画の概要について述べる。

論文

Size and composition analyses of colloids in deep granitic groundwater using microfiltration/ultrafiltration while maintaining in situ hydrochemical conditions

青才 大介*; 山本 祐平*; 水野 崇; 石神 徹*; 松山 秀人*

Colloids and Surfaces A; Physicochemical and Engineering Aspects, 461, p.279 - 286, 2014/11

AA2014-0448.pdf:0.9MB

 被引用回数:9 パーセンタイル:27.22(Chemistry, Physical)

地下水中のコロイドを対象とした研究では、サンプリングの過程における大気への暴露や圧力解放よりコロイドの特性が変化することが問題となっている。本研究では、原位置の環境を維持した状態で地下水を限外ろ過しつつ、コロイドをサンプリングする手法を開発した。また、開発した手法を瑞浪深地層研究所の地下施設から得られる地下水に適用した。その結果、地下水中のコロイドは主にFe, Al, Mg, Siから成る無機コロイドおよび有機コロイドからなり、様々なサイズに分布していることがわかった。また、これらのコロイドが希土類元素と錯体を形成し、特に10kDaから0.2$$mu$$mの画分に存在するコロイドと軽希土類元素が錯形成していることが明らかとなった。

論文

広角X線回折および広角中性子回折に基づく高分子結晶構造の精密解析

田代 孝二*; 塙坂 真*; 山元 博子*; Wasanasuk, K.*; Jayaratri, P.*; 吉澤 功徳*; 田中 伊知朗*; 新村 信雄*; 日下 勝弘*; 細谷 孝明*; et al.

高分子論文集, 71(11), p.508 - 526, 2014/11

 被引用回数:5 パーセンタイル:22.7(Polymer Science)

高分子結晶構造の詳細を、水素原子位置まで含めて明らかにすることを目的とし、高エネルギーX線および中性子回折データの収集ならびにそれらの解析結果を、さまざまの結晶性高分子を例として総合的に記述した。まず、最近にまで至る高分子構造解析手法の発展について概要を述べるとともに、それらの各段階における問題点について考察した。斜方晶型ポリエチレン、アタクティックポリビニルアルコール、ポリ乳酸およびそのステレオコンプレックスなど、いろいろの意味で重要な高分子について、これまでに提案されてきた構造を再吟味するとともに、新たに提案した構造について記述した。水素原子位置についても精確に決定された場合は、それらの構造情報に基づく極限力学物性の定量的予測を行った。さらにはポリジアセチレンの場合について、X線および中性子構造解析によって得られた精密な電子密度分布および原子位置座標の情報にいわゆるX-N法を適用し、主鎖骨格に沿った結合電子密度分布についての導出についても言及した。構造物性相関解明における高分子結晶構造解析の今後の展開についても言及した。

報告書

原子力緊急時支援・研修センターの活動(平成24年度)

佐藤 猛; 武藤 重男; 奥野 浩; 片桐 裕実; 秋山 聖光; 岡本 明子; 小家 雅博; 池田 武司; 根本内 利正; 斉藤 徹; et al.

JAEA-Review 2013-046, 65 Pages, 2014/02

JAEA-Review-2013-046.pdf:11.18MB

原子力機構は、指定公共機関として、国及び地方公共団体その他の機関に対し、災害対策又は武力攻撃事態等への対処において、防災業務計画及び国民保護業務計画に則り、技術支援をする責務を有している。原子力緊急時支援・研修センターは、緊急時には、専門家の派遣、防災資機材の提供、防護対策のための技術的助言等の支援活動を行う。また、平常時には、我が国の防災対応体制強化・充実のために、自らの訓練・研修の他、国、地方公共団体、警察、消防、自衛隊等の原子力防災関係者のための訓練・研修、原子力防災に関する調査研究及び国際協力を実施する。平成24年度においては、上記業務を継続して実施するとともに、国の原子力防災体制の抜本的見直しに対し、これまでに培った経験及び東京電力福島第一原子力発電所事故への対応を通じた教訓等を活かし、国レベルでの防災対応基盤の強化に向け、専門家として技術的な支援を行うとともに、当センターの機能の維持・運営及び国との連携を図った自らの対応能力強化などに取り組んだ。なお、福島事故への対応については、人的・技術的な支援活動の主たる拠点が福島技術本部に移行することとなったため、平成24年9月をもって終了した。

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