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中村 武彦; 片西 昌司; 加島 洋一; 谷内 茂康; 吉永 真希夫; 寺門 義文
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(3), p.264 - 272, 2002/03
被引用回数:9 パーセンタイル:50.69(Nuclear Science & Technology)原研NSRRでは制御系を改造し、異常過渡時の燃料挙動を調べるための高出力過渡運転(台形パルス運転)を実現した。この運転により、数ミリ秒間で最高出力23GWに達する単一パルス運転に加え、最高出力10MWの高出力運転を数秒間程度続ける運転が可能となった。この運転のために開発した1点動特性モデルによるシミュレータを用いた計算と運転試験により、台形パルス運転でのNSRRの特性を評価した。本報では、台形パルス運転でのNSRRの能力,運転限界,制御棒価値やフィードバック反応度等の特性について議論する。また、この台形パルス運転によりBWRの出力振動を模擬した運転が可能となった。
中村 武彦; 草ヶ谷 和幸*; 吉永 真希夫; 上塚 寛
JAERI-Research 2001-054, 49 Pages, 2001/12
冷温起動時の反応度事故を模擬した条件で高燃焼度BWR燃料をパルス照射し、燃料の温度,変形,破損,FPガス放出挙動を調べた。本研究で用いた燃焼度56GWd/tUまでの国産BWR燃料では、被覆管の水素吸収量は約100ppm以下であり脆化が小さいため、ピーク燃料エンタルピ607J/g(145cal/g)までの実験条件の範囲ではペレット-被覆管機械的相互作用(PCMI)による被覆管の脆性的な割れ(PCMI破損)は生じなかった。さらに燃焼度の高い燃焼度61GWd/tUのBWR燃料では、水素吸収量が150ppmを超え、燃料エンタルピ260~360J/g(62~86cal/g)でPCMI破損が生じた。この高燃焼度BWR燃料の破損挙動は本実験により初めて見いだされたものである。また、照射後試験の結果、BWR燃料では水素化物分布が比較的ランダムに分布していたためPWR燃料に比べて低い水素吸収量で破損が生じたものと判断された。また、実験と解析コードによる計算結果の比較により、PCMI破損をもたらす被覆管の変形は主にペレットの熱膨張によってもたらされること、被覆管の温度が上昇した場合にはFPガスによる変形が顕著になることなどが明らかになった。
草ヶ谷 和幸*; 中村 武彦; 吉永 真希夫; 小此木 一成*; 上塚 寛
JAERI-Research 2001-010, 44 Pages, 2001/03
2種のジルコニア型岩石燃料の反応度事故条件下における挙動を原子炉安全性研究炉(NSRR)を用いたパルス照射実験により調べた。その結果、これらの燃料の破損しきいピーク燃料エンタルピ(単位燃料体積あたり)は、ともに10GJ/m以上で、UO
燃料のそれと同等あるいはそれ以上であることがわかった。しかし、これらの破損形態はUO
燃料とは異なり、燃料ペレットの大半の溶融及びその破損開口部から冷却水中への放出が見られた。高温に達し強度の低下した被覆管が内圧により破裂したものと推察される。燃料の放出に伴う機械的エネルギーの発生は、本実験の範囲(12GJ/m
以下)では観測されなかった。
中村 武彦; 草ヶ谷 和幸*; 吉永 真希夫; 上塚 寛; 山下 利之
Progress in Nuclear Energy, 38(3-4), p.379 - 382, 2001/02
被引用回数:8 パーセンタイル:51.84(Nuclear Science & Technology)イットリア安定化ジルコニア(YSZ)及びYSZ/スピネル型の岩石型(Rock-like Ocide: ROX)燃料の反応度事故時挙動を調べるため、パルス照射実験をNSRRで実施した。ROX燃料の破損は、体積エンタルピ10GJ/m以上の実験で被覆管の破裂により生じた。破損しきい値は体積エンタルピで見るとUO
燃料と同等であった。しかしながら、ROX燃料の破損は、かなりの燃料溶融を伴っており、被覆管の溶融及び酸化脆化に起因するUO
燃料の破損とは大きく異なっていた。低いROX燃料の融点の影響が破損モードの違いに表れているものと思われる。ROX燃料は破損時に溶融した燃料のかなりの部分が噴出した。しかし、溶融燃料と水の相互作用による機械的エネルギ発生は12GJ/m
以下の実験では見られなかった。
中村 武彦; 高橋 正人*; 吉永 真希夫
JAERI-Research 2000-048, 77 Pages, 2000/11
NSRRでは照射済燃料を用いたパルス照射実験により、燃焼の進んだ燃料の反応度事故時挙動を調べている。反応度事故の大きさはパルス状の出力上昇によって燃料に付与される発熱量あるいはピーク燃料エンタルピで示される。照射済燃料の場合、燃焼度に応じて残留核分裂性物質の量及び中性子吸収体として働く核分裂生成物(FP)の量及びその分布が変化するため、炉出力と発熱量の関係は燃焼度、濃縮度等によって異なる。特に低濃縮の発電用燃料の場合、定常照射中の中性子スペクトルの違いが核分裂性物質の大部分を占めるプルトニウム(Pu)の生成量に影響するため燃焼挙動は複雑で、その評価は特に重要である。本研究では、NSRR照射済BWR燃料実験に用いた燃料を対象にORIGEN2,RODBURN,SWATの3種のコードによる燃焼計算結果を実測した組成と比較し、計算の妥当性を検討した。さらに、得られた組成を用いてNSRRパルス照射時の発熱量を計算し、FP測定により実験的に評価した値と比較検討した。この結果、ボイド率の違いによる中性子スペクトルの変化が、燃焼及びPuの生成に大きく影響し、その結果NSRR実験での発熱量を変化させることを示した。また、ボイド率等を適正に評価することにより、発熱量を実験評価上十分な精度で評価できることを明らかにした。本研究では、実験上重要であるが実測が困難な半径方向の出力分布、FP生成量の分布等が評価され、燃焼特性及びFPガス放出挙動を評価するうえで重要な知見が得られた。
中村 武彦; 池田 良和; 谷内 茂康; 大河原 正美; 吉永 真希夫; 田苅子 功; 豊川 俊次; 片西 昌司; 傍島 眞
JAERI-Tech 2000-019, p.162 - 0, 2000/03
軽水炉の運転により生成されるプルトニウムの利用及びアメリシウム等の長半減期放射性物質の消滅処理の担い手として期待される高速炉の実用化にあたっては、軽水炉とは大きく異なる事故時燃料挙動等の解明及びこれに基づく安全評価指針類の整備が不可欠である。原研の原子炉安全性研究炉(NSRR)では、高速炉燃料をナトリウム冷却条件でパルス照射して、過渡出力事故時の燃料挙動を解明するためのナトリウム取り扱い設備として、(1)純化・充填及び試験部循環設備、(2)試作ナトリウム・カプセルの開発と製作・設置を行った。本報告書は、この内、ナトリウムの純化運転等を行う(1)純化・充填及び試験部循環設備の開発及び製作・設置について、その目的、概要、仕様、性能、運転結果等をまとためものである。純化・充填設備はNSRR原子炉施設の一部であり、同設備により照射用カプセルへのナトリウムの注入が可能となった。また、試験部循環設備では、実験燃料を模擬としたヒーターピンを用いて伝熱特性試験や実験用計装の各種開発試験を行う。さらに、照射実験を実現するためには、パルス照射後の燃料やナトリウムで汚染されたカプセル等を取り扱う解体設備等を整備する必要がある。
吉永 真希夫; 中村 武彦; 山崎 利*
JAERI-Tech 2000-017, p.59 - 0, 2000/03
軽水炉の運転により生成されるプルトニウムの利用及びアメリシウム等の長半減期放射性物質の消滅処理の担い手として期待される高速炉の実用化にあたっては、軽水炉とは大きく異なる事故時燃料挙動等の解明及びこれに基づく安全評価指針類の整備が不可欠である。原研の原子炉安全性研究炉(NSRR)では、高速炉燃料をナトリウム冷却条件でパルス照射して、過渡出力事故時の燃料挙動を解明するためのナトリウム取り扱い整備として、(1)純化・充填及び試験部循環設備、(2)ナトリウム・カプセルの開発と製作・設置を行った。本報告書は、この内(2)ナトリウム・カプセルの試作品の開発及び製作について、その目的、概要、仕様、性能、運転結果等をまとめたものである。
中村 武彦; 吉永 真希夫; 高橋 正人*; 小此木 一成*; 石島 清見
Nuclear Technology, 129(2), p.141 - 151, 2000/02
被引用回数:14 パーセンタイル:66.08(Nuclear Science & Technology)燃焼度41-45GWd/tUのBWR燃料の冷温待機条件から反応度事故時挙動を調べる実験をNSRRで実施した。実験には福島第一発電所3号機で照射した現行の国産燃料である88BJ型(StepI)燃料を実験的に短尺化して用いた。実験ではパルス照射により、ピーク燃料エンタルピ293~607J/g(70-145cal/g)となる発熱を約20ms間に与えた。燃料被覆管は、最高約1.5%の塑性変形を生じたが、十分な延性を保っており、ペレット-被覆管機械的相互作用による破損は生じず、健全であった。パルス照射によるFPガス放出はピークエンタルピと定常照射条件に依存し3.1~8.2%であった。
小此木 一成*; 中村 武彦; 吉永 真希夫; 細山田 龍二*
JAERI-Data/Code 99-018, 112 Pages, 1999/03
NSRRでは、照射済燃料実験の一環として、発電用原子炉で実際に使用された燃料に加え、高濃縮度燃料をJMTRであらかじめ照射した燃料(JMTR予備照射燃料)を用いた実験を実施している。JMTR予備照射終了時の燃料の状態は、NSRRパルス照射実験の初期状態であり、その状態の把握は実験燃料の発熱量及びFP量の評価上、極めて重要である。そこで今回、JMTR炉心の核計算を行い、反射体領域での中性子スペクトルを評価し、この中性子スペクトルを用いたJMTR予備照射燃料の燃焼計算法を開発した。本報告書では、JMTR予備照射燃料の燃焼計算に必要な断面積ライブラリ、燃焼計算用入力フォーマット(ORIGEN2コード用)及びJCL(動作環境:原研-AP3000)を用意した。
吉永 真希夫; 田村 格良; 米田 政夫; 山本 和喜; 佐川 尚司
no journal, ,
JRR-3の高性能化として冷中性子ビームの強度を上げることが計画されている。そのため、冷中性子源発生装置(CNS)の既存の水筒型減速材容器から取り出せる冷中性子の強度を約2倍にすることができる新しい減速材容器を設計・製作し、その耐圧試験を行った。耐圧試験は、「JSME S NA-1-2005『発電用原子力設備規格 維持規格』」及び「15科原安第13号『試験研究用原子炉施設に関する構造等の技術基準』」に従い、最高運転圧力0.3MPaの1.5倍の0.45MPaまで昇圧し、20分間保持した後に圧力を開放する条件で実施した。この間の容器の変位及び歪み等の変化を測定した。その結果、変形は弾性変位の範囲内であり、耐圧試験上問題のないことを確認した。また、実験解析をABAQUSコードを用いて行い、計算結果とよく一致している。本発表は、これらの結果について報告する。
山本 和喜; 吉永 真希夫; 田村 格良; 米田 政夫; 佐川 尚司
no journal, ,
既存のJRR-3の冷中性子源装置の水素冷却系の大幅な変更を避け、高性能な減速材容器に変更することで、中性子源強度を2倍にする計画を進めている。ビームを増強するため、本容器はビーム取り出し側を窪ませた薄肉中空(厚さ2mm)の特異な形状をしている。しかし、内圧が付加された場合、容器の一部に応力が集中することがわかった。従来解析モデルでは応力集中が生じていた部分の曲率が1.5cmであったが、これを2.0cmに変更し、ABAQUS(Ver6.4)にて計算を行った。有限要素法の解析では3次元シェル要素(四辺形,1次要素,要素数11,885個,接点数11,670点)を使用し、解析条件として上端部を完全拘束し、水素冷却系の最大使用圧力0.45MPaを加圧することとした。評価基準は「試験研究用原子炉施設に関する構造等の技術基準」に準拠して評価した。曲率を2cmとした本容器形状を採用することによって、高性能減速材容器は一次応力評価及び二次応力評価ともに判断基準を満足した。
吉永 真希夫; 田村 格良; 米田 政夫; 山本 和喜; 佐川 尚司
no journal, ,
原子力機構のJRR-3では、冷中性子源発生装置(CNS)から発生した冷中性子を中性子導管により輸送し、各実験装置に供給している。このCNSの性能は、取り出せる冷中性子数が多いほど良く、冷中性子数は、減速材容器の材料, 寸法, 形状, 位置, ボイド率等に大きく左右される。JRR-3の冷中性子ビーム10倍化計画の中で中性子数を現行容器の2倍の強度にする減速材容器の高性能化を進めており、アルミ材で船底形状の減速材容器の設計を行い、試作器を製作した。設計上、液体水素を貯留している減速材容器は、原子炉の炉心を囲む重水タンク内に設置された構造をもっている。このため、設計・製作するうえで「JSME S NA-1-2005『発電用原子力設備規格 維持規格』」及び「15科原安第13号『試験研究用原子炉施設入棺する構造等の技術基準』」に従った容器強度が求められる。そこで、これらの技術基準に従い、最高運転圧力0.3MPaの1.5倍である0.45MPaまでの内圧条件と運転時最大0.2MPaの外圧が生じるため、0.2MPaの外圧条件でABAQUSコードを用いた解析を行った結果、どちらも弾性範囲内での変形であった。また、実際に行った耐圧試験も弾性変形範囲内で変形挙動も解析と一致しており、原子炉構造に対する両技術基準上問題ないことを確認した。
田村 格良; 山本 和喜; 羽沢 知也; 吉永 真希夫; 米田 政夫; 佐川 尚司
no journal, ,
JRR-3の高性能化の一環として冷中性子ビームの増強計画を進めており、このためには、実験装置までの冷中性子ビームの輸送効率を上げることが重要となっている。そこで、これまでシミュレーションによりそれぞれの実験装置に適切な冷中性子ビームを供給する中性子導管の仕様を検討してきた。冷中性子ビームの輸送効率改良のため、現在のNiミラーから、スーパーミラー(3Qc, 80%)を使用した中性子導管に置換することが現実的な仕様と判断した。中性子導管は長さ850mmの鏡管ユニットを約30本接続しており、今後、増強計画を効率的に進めるために、一部分をスーパーミラー使用の鏡管ユニットに置換した場合の冷中性子ビーム輸送効率の計算を行った。その結果、中性子導管の断面積が同じ場合、C3-2ビームポートにおいてはすべて置換することで5.8倍の増強が得られるが、曲導管部のみの交換でも2.1倍の増強が得られることが明らかになった。また、生体遮蔽内に設置してある中性導管の性能が輸送効率に大きな影響を与えることが明らかになり、上流から鏡管ユニットを置換することが望ましいことがわかった。