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香田 有哉
no journal, ,
「ふげん」の廃止措置に伴う機器等の解体撤去に伴い、基礎架台コンクリート等についても順次解体撤去する計画である。これらのコンクリートが経年変化等により表層にヒビ割れを有する場合、放射性物質がヒビ割れ部に浸透している可能性が必ずしも否定できないことから、「放射性廃棄物でない廃棄物(NR)」として処理・処分するためには、当該ヒビ割れ部位を物理的に分離する必要がある。ただし、原子炉施設内でこの分離作業を実施する場合、放射性物質を含有する可能性のある粉じんの拡散防止を考慮のうえ、作業を安全かつ合理的に実施する手法の確立が課題である。本件は、上述の方策を具現化するため、第29回オープンセミナーにて技術課題として提示するものである。
門脇 春彦
no journal, ,
本件では配管内の放射性腐食生成物の物理除染にかかわる要素技術を検討する。具体的には先端にブラシ又はカッターを備え、圧縮空気又は電気によって動作するブラシヘッドを持つチューブを配管に導入し、ブラシ又はカッターで配管内表面を斫(ハツ)り、物理除染することを想定する。斫りにより生じた金属粉は、ノズルヘッドより噴出される空気により移送されるか、あるいは吸引用ヘッドを付属して吸引回収される。本件では以下の2件のテーマについて第29回オープンセミナーにて技術的解決案を募集するものである。(1)ヘッドの誘導:配管はT字及び十字など迷路状になっており、汚染がある部分まで除染ノズルを誘導する必要がある。本テーマでは除染目標とする部分までヘッドを導入する技術を検討する。(2)配管内の粉塵の回収:物理除染により配管内表面が斫られ、汚染粉塵が生じる。廃棄物量を低減するためには、この粉塵は水等の輸送媒体は使用せず、圧縮空気又は吸引によって粉塵を回収することが合理的である。本テーマでは上記のような方法を用いて、合理的に粉塵を回収する方法を検討する。
岩井 紘基; 中村 保之; 佐野 一哉
no journal, ,
「ふげん」原子炉本体は、圧力管型炉であり、224の燃料チャンネルは圧力管とカランドリア管の二重管となっている。二重管を同時に把持して、二重管を同時切断することが解体工期を短縮することに繋がることから、二重管の同時把持が可能かつ、把持した状態で内管内に切断装置(75mm程度を想定)を挿入可能な構造を有する把持装置が必要となる。本件は、原子炉解体技術開発の一環として、技術課題解決促進事業の公募のために実施される第29回オープンセミナーにおいて、上述の二重管同時把持装置の設計及び試作を提案するものである。
中村 保之; 岩井 紘基; 佐野 一哉
no journal, ,
原子力施設の解体は、ARALAの考え方に基づきできる限り被ばく量を少なくして作業を進めている。特に原子炉本体は放射線量が高く遠隔で解体する計画としており、マニピュレータ等に切断装置及び把持装置を装着して解体を行う必要がある。しかしながら、マニピュレータには可搬重量の制限があり、装着する把持装置が重い場合は、把持可能な解体機器の重量が小さくなる課題があることから、汎用多関節ロボットに装着可能であり、本体重量以上の平板及び配管等の異形状に対応できる小型かつ軽量な把持装置が必要となる。本件は、原子炉解体技術開発の一環として、技術課題解決促進事業の公募のために実施される第29回オープンセミナーにおいて、上述の汎用多関節ロボットに装着して使用できる異形状型把持装置の設計及び試作を提案するものである。
松嶌 聡
no journal, ,
ふげんでは、内部に放射性物質を内包する系を隔離するため、配管を切断し切断面を溶接等により閉止(隔離)する作業を進めている。これまでは、比較的小口径の配管を対象としていたため、既存の切断工具(パイプカッター,バンドソー等)で、配管を切断し、食い込み継手により隔離・閉止していた。しかし、今後対象となる大口径(呼び径16B等)配管については、従来の工法によれば閉止板を配管開口部に(一箇所の隔離について二箇所の閉止が必要)溶接することとなり、そのための作業スペースを確保するためには、比較的長い配管部分を切断(一箇所の隔離に対し二箇所切断)撤去する必要がある。このため、比較的広い作業エリアが必要となり、汚染を内包する配管の開放時間も長くなるため、特に気体と同様に拡散するトリチウムを内包する系においては、拡散防止のための排気設備や作業ハウスの設置等大規模な汚染拡大防止措置が必要となる。以上の課題を解決するために、例えば配管を切断した隙間(一箇所)に閉止板を挿入し溶接する等、切断・隔離工程を簡略化し、作業スペースを少なくする工法を検討する。