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口頭

蛋白質水和水における特異な水素結合の生体水素水和水データベースを用いた研究

大原 高志; 海野 久雄; 玉田 太郎; 黒木 良太

no journal, , 

蛋白質水和水は蛋白質分子及び隣接する水和水と水素結合ネットワークを形成し、プロトンの授受や運動の制御など蛋白質分子の機能発現に重要な役割を果たしていると考えられている。この蛋白質水和水の構造学的研究はおもにX線構造解析を用いた水和水の酸素原子の観察をもとに行われてきた。これに対し、われわれは蛋白質の中性子構造解析結果を収録した「生体水素水和水データベース」を用い、蛋白質水和水と蛋白質分子中のカルボニル基、及び蛋白質水和水同士の水素結合ネットワークについて水素原子位置も含めた統計的解析を行った。その結果、一般的に水素結合におけるX-H...Yの角度は180$$^{circ}$$近傍が安定とされるのに対し、本研究における解析では135から90$$^{circ}$$のO-H...O角度を持つ水素結合が多数分布していた。そこでこの原因について解析を進めたところ、蛋白質水和水が形成する水素結合ネットワーク中において、酸素原子の間に2個の水素原子が存在し、準安定な水素結合様式とされる"Bifurcated"及び"Inversed"水素結合が幾つも存在することが明らかとなった。

口頭

トロンボポエチンの結合によるTN1-Fab断片の結晶構造変化

新井 栄揮; 玉田 太郎; 前田 宜丈*; 黒木 良太

no journal, , 

マウス抗体TN1は、巨核球系細胞の増殖・分化及び血小板産生を促進するサイトカインであるヒト・トロンボポエチン(hTPO)を認識する。われわれは、TN1抗体によるhTPO中和活性の発現機構の解明のために、TN1由来Fab単体のX線結晶構造を2.1オングストローム分解能で決定し、TN1由来Fab-hTPO複合体中のFabの構造と比較した。その結果、TN1抗体によるhTPO認識は、超可変領域(CDR領域)の主鎖構造がほとんど変化せず、ごくわずかに生じた側鎖レベルでのInduced-fitに基づくことが明らかになった。一方、抗原結合時と比較して、非結合時はFabのFv領域$$cdot$$C1領域の相対位置が大きくずれることも明らかになった。(抗原結合・非結合時のFab全体のC$$alpha$$を比較すると、RMSDは2.4オングストロームである。)本発表では、Fabの構造解析結果を詳細に報告するとともに、抗原結合・非結合時におけるFabの構造変化について、結晶内分子のパッキングの影響などに着目して議論する。

口頭

リボソーム新生ペプチドトンネルの静的及び動的構造の解析

石田 恒; 堤 遊*; 松本 淳; 由良 敬

no journal, , 

近年、電子顕微鏡単粒子構造解析及びX線結晶構造解析によりさまざまな状態のリボソーム立体構造が明らかにされている。それらのデータから、リボソームはラチェット様の動きをすることがわかってきているが、その動きがタンパク質生合成機能とどのように関係しているかは定かではない。そこでわれわれは、真正細菌のリボソームの電子顕微鏡低分解能像とX線結晶解析像とを組合せて、さまざまな状態のリボソームの高分解能構造を構築するとともに、分子動力学シミュレーションを用いて、リボソームトンネルを通る新生ペプチド鎖が、どのようにして移動するかを明らかにする研究を開始した。トンネル内の新生ペプチド鎖をモデリングし、新生ペプチド鎖のあるリボソームとないリボソームについて、水分子も含めた超大規模分子動力学シミュレーションを実行した結果、水分子が通る細いトンネルが複数存在していることがわかってきた。これらの細いトンネルは、新生ペプチド鎖がトンネルを通る際に必要な溶媒を供給していると考えられる。

口頭

中性子結晶構造解析を目的としたタンパク質工学によるヒト酸性FGF結晶の成長性の改変

安達 基泰; 本庄 栄二郎; 玉田 太郎; Blaber, M.*; 黒木 良太

no journal, , 

繊維芽細胞成長因子(FGF)は、細胞の増殖や分化を促進する因子であり、さまざまな生命活動に関与する多機能性分泌因子として注目されている。本研究では、ヒト酸性FGFの中性子構造解析によって全原子立体構造を明らかにし、ヒト酸性FGFの構造活性相関を解明することを目的とする。タンパク質を中性子構造解析するためには、体積の大きな結晶の作成が必要である。ヒト酸性FGFの結晶は1方向に薄い板状を示すので、分子接触面の改変により成長性の改変を試みた。X線結晶構造解析により既に得られているヒト酸性FGFの原子座標をもとに結晶内の分子パッキングを解析した結果、結晶のB軸方向に垂直な面において、分子間接触面積が小さく、しかも結晶学的対称軸付近で2つのGlu81の側鎖が隣接していた。そこでGlu81をAla, Val, Leu, Ser, Thr残基に置換したところ、Ser, Thrに置換した変異体において、より厚みを増した結晶が得られた。両変異体のX線結晶構造解析の結果、変異導入したSer及びThr側鎖のOH基が沈殿剤として使用している蟻酸を介して水素結合を形成していることが明らかとなった。

口頭

エラスターゼ及び薬物候補化合物複合体の中性子構造解析

玉田 太郎; 木下 誉富*; 多田 俊治*; 栗原 和男; 大原 高志; 黒木 良太

no journal, , 

エラスターゼは、古くから構造情報を基盤とした創薬手法いわゆるStructure-Based Drug Design (SBDD)研究が盛んに行われているセリンプロテアーゼである。したがってエラスターゼの活性部位に存在する触媒基の解離状態を調べることは、SBDDによる創薬に重要な知見を与えると考えられる。そこで、エラスターゼの活性部位の詳細な構造を水素原子の情報を含めて詳細に明らかにするために、中性子構造解析を実施した。結晶化試料はブタ由来のエラスターゼを用い、薬物候補化合物との複合体結晶を作成した。取得した結晶はマクロシーディング法を繰り返すことにより3mm$$^{3}$$程度まで成長させた後に回折実験に供した。中性子回折実験は日本原子力研究開発機構の研究用原子炉(JRR3)にある中性子回折計(BIX3)で行い、重水溶液に浸漬させた結晶を用いて室温で実施した。1.75$AA $分解能で${it R}$ $$_{merge}$$=9.5%, completeness=92%の回折データを収集した。得られた核密度から、全原子の半分に相当する約1,700個の水素及び重水素原子を同定し、活性残基であるヒスチジン残基(His45)のプロトン化の状態が明らかになった。

口頭

THCA合成酵素のX線結晶構造

正山 祥生; 玉田 太郎; 竹内 彩子*; 田浦 太志*; 安達 基泰; 正山 征洋*; 黒木 良太; 森元 聡*

no journal, , 

THCA合成酵素は、大麻の幻覚活性を司るTHCAの生産を制御する酵素であり、基質となるCBGAを酸化的に閉環しTHCAを合成する。THCA合成酵素の反応メカニズムを解明するため、本酵素を昆虫細胞によって分泌発現させ、目的酵素試料を調製した。この試料を用いて結晶化条件を検討したところ、タンパク質濃度20mg/mL, 0.1M HEPES緩衝液pH7.5, 1.3Mクエン酸ナトリウム塩の条件で結晶化に成功した。得られた結晶を用いてX線回折実験を行ったところ、本結晶は空間群P432に属し、格子長a=b=c=179であり2.8$AA $分解能の回折データを得た。この回折データを用いて、アミノ酸配列に23%の相同性を有すGlucooligosaccharide Oxidaseの立体構造を用いて、分子置換法による解析を行い、得られた解をもとに初期モデルを構築し、精密化を行った。最終的に立体構造モデルをR-factor19.6%(R free 24.2%)まで精密化した。得られた構造情報をもとに活性部位の検討を行い、部位特異的変異導入によってTyr-484が活性に重要な残基であることを明らかにした。これらの知見から、THCA合成酵素の反応メカニズムについて考察した。

口頭

中性子を用いたタンパク質の立体構造解析の現状と新展開

黒木 良太; 安達 基泰; 本庄 栄二郎; 栗原 和男; 大原 高志; 玉田 太郎

no journal, , 

中性子回折法で蛋白質の立体構造を解析すれば、タンパク質を取り巻く水和水の構造や水素結合・アミノ酸の解離状態など興味深い情報が得られる。しかしながら中性子結晶解析は、中性子を用いて得られる回折強度がX線と比べてはるかに弱いため、回折データ収集に2mm$$^{3}$$以上の大きさの結晶を必要とすることや、データ収集に極めて長い時間がかかることから、構造生物学研究への寄与は限定的であった。しかしながら、この状況は次第に変わりつつある。その一つは2008年稼働予定の大型陽子加速器施設(J-PARC)である。J-PARCには新型の中性子回折計が設置予定であり、この装置の稼働によって回折データ収集に要する時間はこれまでの研究用原子炉と比べて約1/50となることが試算されている(2か月$$rightarrow$$2日)。ただ、上記の測定効率を達成するためには、依然として「結晶の大型化」が大きな問題として残っている。われわれはこの解決のために、従来の結晶化相図作成やマクロシーディング法に加えて「結晶格子工学:結晶中の分子接触面へのパッキング促進変異導入」による大型結晶作成や完全重水素化試料の調製法の確立も併せて実施している。本発表では中性子構造生物学の現状とより高度な利用を目的としたわれわれの取り組みについて紹介する。

口頭

生体高分子用単結晶中性子回折装置による回折実験とその成果

栗原 和男; 玉田 太郎; 大原 高志; 黒木 良太

no journal, , 

水素原子及び水和水分子は、生体内反応において重要な役割を有す。特に水素原子は水素結合を通してタンパク質の立体構造形成や安定性に大きく寄与し、分子認識における重要な担い手でもある。そこで、われわれは生体高分子用単結晶中性子回折装置(BIX-3, 4, JRR-3内設置)を開発し、蛋白質やDNAなどの中性子構造解析を行ってきた。その結果、水素原子が関与する立体構造(水素結合,解離性側鎖の水素原子,メチル基水素原子の構造、及び水素/重水素置換の詳細など)について多くの知見が得られた。例えば、高分解能構造解析からは、水和水の核密度の形状が4種類に分類されることがわかった。これは蛋白質表面における水和水の動的振る舞いの違いから説明可能と考えられる。発表では、中性子回折実験の詳細を示すとともに、測定に必要な結晶サイズや測定時間などを算出するマップ(フルデータ測定した13サンプルの結果から作成)を紹介する。また、J-PARC(大強度陽子加速器施設。JAEA内)に建設が進められている「茨城県生命物質解析装置」(2008年3月完成予定)についても紹介する。この装置は測定対象を単位格子長が135${AA}$となる試料まで広げ、測定効率はBIX-3, 4より50倍以上(1MW運転時)の向上を見込んでいる。

口頭

蛋白質-DNA認識における配列依存的DNAリン酸骨格コンフォーメーションの役割

藤井 聡*; 河野 秀俊; 竹中 繁織*; 郷 信広; 皿井 明倫*

no journal, , 

DNAが関係する多くの生体機能には、DNAの配列依存的な構造や物性が関係している。例えば、小分子や蛋白質とDNAとが相互作用する際、DNAの構造特性が影響することが知られている。そのような認識において、DNAの外観、つまりDNAのリン酸骨格のコンフォーメーションも重要な役割を果たしていると考えられる。そこで、このようなDNAの配列依存的な構造特性を調べるためにFreeのDNAに対して分子動力学計算を行い、リン酸骨格の構造に着目して解析を行った。ユニークなテトラマー136種類(AATT, AAAC, CGATなど)を含む12塩基対の二本鎖DNA d(CGCGWXYZCGCG)2 (WXYZ:テトラマー)について、それぞれ10ns分子動力学計算を行い配列ごとのtorsion angleの分布を比較した。特徴的であったのは、$$varepsilon$$/$$zeta$$における2個のコンフォーメーションの安定状態(BI/BII)であった。このBII状態を取る頻度には配列依存性が現れていた。また、蛋白質-DNA複合体の結晶構造を調べたところ、BII構造が特徴的な部位に存在していた。したがって、蛋白質-DNA認識においてこのようなリン酸骨格の構造特性が重要であると考えられる。

口頭

DNAの柔らかさと水和構造の塩基配列依存性

米谷 佳晃*; 藤井 聡*; 皿井 明倫*; 河野 秀俊; 郷 信広

no journal, , 

DNAの柔らかさは塩基配列に依存し、その配列による違いが蛋白質との複合体形成の親和性を大きく左右することがある。そのため、DNAの柔らかさの塩基配列依存性は、蛋白質との相互作用を考えるうえで重要な性質である。一方、DNAの水和構造も塩基配列に依存することが知られている。例えば、配列5'AATT3'の場合には、副溝に沿って水分子が連なる秩序構造が形成されるが、5'TTAA3'の場合には形成されにくいことが、X線結晶構造解析から示されている。このような水和秩序構造の発見により、それがB型DNAの構造安定性に影響しているのではないかと考えられるようになったが、さまざまな配列における水和構造とDNAの柔らかさの関係についてはよくわかっていない。本研究では、両者の関係を明らかにするために、DNAの柔らかさと水和構造をさまざまな配列について系統的に調査した。DNAの柔らかさについては、既に4塩基配列の全配列パターン(136通り)について分子動力学計算を行い、その配列依存性を導いている。今回は、さらに136通りの配列について水和構造を解析した。導かれた水和構造をDNAの柔らかさと比較し、DNAの柔らかさに対する水和構造の変化とその配列による違いを示した。水和構造とDNAの柔らかさが互いにどのように影響しあっているのかを議論する。

口頭

無細胞タンパク質合成系を用いたホスファターゼJSP-1完全重水素化試料の調製

本庄 栄二郎; 玉田 太郎; 黒木 良太

no journal, , 

JSP-1(JNk Stimulatory Phosphatase-1)は同じタンパク質上のリン酸化されたセリンもしくはスレオニンの脱リン酸化を行う二重特異性チロシンホスファターゼの一つである。JSP-1はJNkを活性化することから、炎症反応やアポトーシスなどを抑制するターゲット分子として着目されている。JSP-1(C末端欠損体)の、6つのへリックス及び5つの$$beta$$ストランドからなる構造はすでに1.5$AA $分解能で明らかにされている。われわれはJSP-1(C末端欠損体)の水分子を含む水和構造を明らかにするためJSP-1の中性子構造解析に向けた完全重水素化JSP-1の試料調製を行っている。JSP-1をコードするDNAをpZWG-SP6PBベクター(ゾイジーン社)に挿入した後、SP6 RNAポリメラーゼでmRNAの合成を行った。JSP-1は小麦胚芽抽出液(ゾイジーン社)及び完全重水素化アミノ酸及びJSP-1 mRNAを用いた透析法(26$$^{circ}$$C, 24h)で合成を行った。合成反応は非ラベル化アミノ酸を用いた場合とほぼ同じ効率であり、合成液1mlあたり0.4mgの完全重水素化JSP-1の合成ができた。現在、重水素化JSP-1試料について大型結晶の作成を行っている。

口頭

大麻ポリケタイド合成酵素の大腸菌発現及び精製

田口 千穂*; 田浦 太志*; 森元 聡*; 正山 祥生; 玉田 太郎; 黒木 良太; 正山 征洋*

no journal, , 

大麻はカンナビノイドと称される二次代謝産物を生産し、これら化合物は多発性硬化症など種々の難治性疾患に著効を示すことから医学生物学的に極めて高い注目を集めている。カンナビノイドの基本骨格はポリケタイドに由来することから、大麻ポリケタイド合成酵素はカンナビノイドの大量生産などバイオテクノロジーへの応用が期待されるキーエンザイムである。われわれは先に、大麻ポリケタイド合成酵素の大麻からのクローニングを検討し、PKS-1と称する新規酵素のcDNAを得た。次いで大腸菌での発現に成功し、組換え酵素の活性を検討したところ、PKS-1は基質特異性及び反応性の両面において既知の植物ポリケタイド合成酵素と異なる新規性の高い酵素であることを明らかにした。さらに、PKS-1の基質特異性及び酵素反応メカニズムを決定している立体構造的基盤を明らかにするため、結晶構造解析を目的として本酵素の大量発現を行うとともに、Niアフィニティーカラム及びイオン交換カラムによる精製法を確立した。この試料を用いて結晶化条件検討を行い、複数の条件で針状結晶を得ることに成功した。

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