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馬場 祐治; 関口 哲弘
Surface Science, 433-435, p.843 - 848, 1999/00
被引用回数:6 パーセンタイル:38.03(Chemistry, Physical)電子物性が全く異なる金属、半導体及び絶縁体表面に単層物理吸着したCCl分子に放射光軟X線を照射した時の解離・脱離反応過程の違いを調べた。絶縁体(SiO)表面ではCl 1s励起による主な脱離イオン種はCl及びCClであるのに対し、金属(Cu)及び半導体(Si)表面からの脱離イオン種は、Clのみであった。これらの事実とオージェ電子スペクトルの測定結果から次の2点を明らかにした。(1)軽い原子イオン(Cl)の脱離は、表面における伝導電子の遮蔽効果(スクリーニング効果)に影響されない速いCCl結合解裂に起因する。(2)分子イオン(CCl)は質量が大きいため移動速度が遅く、金属、半導体表面ではスクリーニング効果により励起状態(イオン化状態)が消失するため脱離しない。
山本 博之; 馬場 祐治
Surface Science, 433-435, p.890 - 895, 1999/00
被引用回数:4 パーセンタイル:28.64(Chemistry, Physical)数mA/cm以上の電流密度のイオンが表面に衝突した場合、励起された原子の一部はクラスターとして表面を離脱する。本研究では、1A/cm程度の電流密度においてSF等の分子イオンをSi(100)に照射し、Si(n≦8)クラスターを得た。これに対しXe等の単原子イオン照射では、顕著なクラスター生成は認められない。これらの結果から、分子イオン照射においてはイオンの径に応じた極めて高密度の励起領域が表面に形成されるためにクラスターの生成が促進されるものと考えられる。さらに、得られたクラスターイオンの運動エネルギー分布から、分子イオン照射に伴うSiクラスターの脱離過程について検討した結果、Si原子はいったん個々の単原子として表面を離脱した後、再結合-分解の過程を経て観測されることが示唆された。
関口 哲弘; 馬場 祐治
Surface Science, 433-435, p.849 - 853, 1999/00
被引用回数:14 パーセンタイル:61.12(Chemistry, Physical)内殻励起領域でのイオン脱離反応における吸着環境の影響を調べた。試料としてSi-F結合とSi-C結合の選択励起のできるSi(CH)F(SiMeF)を使用し、低温冷却したCu表面上にSiMeFを吸着量を制御して吸着させた。Si K殻励起領域の脱離イオン収量スペクトル及び質量スペクトルを種々の吸着量について測定した。単分子吸着系では軽いイオンが観測され、空軌道への共鳴励起によりF脱離収量が増加した。多層吸着では重いイオンが顕著に脱離し、収量の励起エネルギー依存性がほとんどない。単分子吸着系では基板との相互作用による脱励起過程が顕著であることにより励起状態の反結合性がより重要となる。多分子層ではイオン収量は終状態の性質よりむしろ平均電荷数により決まる。約3分子層吸着すると生成物パターンは大きく変化した。これは吸着種-基板間相互作用から分子間相互作用に敏感に変化したことを示す。