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鈴木 美寿; 井原 均
Journal of Power and Energy Systems (Internet), 2(2), p.899 - 907, 2009/00
大型の先進再処理施設においては、Puの取扱量が増大することにより、保障措置クライテリアの計量管理基準の達成が課題となる。核物質の転用が無いことを証明するためには、多量の化学分析や査察活動が必要となり、高コスト要因となっている。封じ込め・監視,プロセスモニタ,Cmバランス等が用いられているが、定量的な規制基準・定式化が為されていないために、費用対効果を考えることが困難である。核不拡散センターでは、保障措置システムシュミレータの開発に着手した。シュミレータの近実時間計量管理コアは既に開発が済み、各種施設の計量管理特性を調べた。ウエーブレット展開を利用した多変量・多重尺度コアを開発して、異常検知手段への適用性を評価した。多目的関数コアの考えを、確率論的リスク解析による保障措置の定式化に適用し提案する。また、流量計や非破壊検査機器は、費用対効果の観点から優れていることを示す。将来の展開として、目的指向型の仮想設計モデルをシュミレータに組み込み、コストパフォーマンスに優れたシステムの開発及び仮想的に建物の内部を歩くことが体験できるようなモデル開発を目指す。
山口 徹治; 中山 真一; Vandergraaf, T. T.*; Drew, D. J.*; Vilks, P.*
Journal of Power and Energy Systems (Internet), 2(1), p.186 - 197, 2008/00
高レベル放射性廃棄物地層処分の安全評価では、長寿命の放射性核種は廃棄体から溶出し周辺岩盤中を移行するかもしれないことが考慮される。そこで、処分場周辺岩盤内で水みちとなっている亀裂中における放射性核種の移行を理解する必要がある。そのために、日本原子力研究所(日本原子力研究開発機構に改組)とカナダ原子力公社(AECL)は5年間の協力研究でAECLの地下実験施設の地下240mの原位置条件下において、切り出し花崗岩ブロック内核種移行実験を行った。水みちとなっている亀裂帯から切り出した亀裂を含む1mの花崗岩ブロックを用いて、Br, 模擬コロイド,
H,
Sr,
Tc,
Np及び
Puの移行実験を行い、移行実験後に亀裂面の放射能分布を分析した。放射性核種の移行については、巨視的な機械的分散,マトリクス拡散,元素ごとに特徴的な収着の影響が見られた。コロイドの移行については沈着とよどみ領域への拡散が影響した複雑な挙動が見られた。
青山 佳男; 宮本 泰明; 山口 大美; 佐野 明*; 内藤 晋*; 隅田 晃生*; 泉 幹雄*; 前川 立行*; 佐藤 光吉*; 南部 健一*; et al.
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 6 Pages, 2007/04
線標準線源でイオン電流を校正し求めたウランが付着したサンプルの放射能は、化学分析で求めた放射能から約40%低かった。そこで、ひとつのサンプルの化学分析結果を用いてイオン電流を再校正した結果、すべてのサンプルの
放射能を誤差10%以内で評価できることを確認した。
梅木 博之; 内藤 守正; 牧野 仁史; 大澤 英昭; 中野 勝志; 宮本 陽一; McKinley, I. G.*
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/04
事業段階へ移行した21世紀に入ってから、日本の地層処分計画を取り巻く状況は急速に変化し、とりわけパブリックアクセプタンスへの関心が高まり、また原子力ルネサンスとも関連して処分技術に求められる要件への柔軟性を確保することの必要性が大きくなっている。このため、そのような複雑なプロジェクトを支援するための研究開発を進めるうえで、要件や成果の品質,知識ベースなどを体系的に管理することが極めて重要となってきている。本稿では、現行の4万本のガラス固化体を処分する処分場概念を出発点に、廃棄物の多様化,次世代の処分場概念とその構築に必要な設計/安全評価のツールとデータベース,意思決定の支援に必要な管理ツールなど、幾つかの重要な課題について包括的に論じる。
白数 訓子; 蔵本 賢一; 中野 佳洋; 山下 利之; 小川 徹
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 7 Pages, 2007/04
岩石型燃料の照射挙動を評価するために、照射後試験を行った。試験に供した燃料はUO固溶安定化ジルコニア(U-YSZ)単相燃料,U-YSZの粉砕片とスピネル又はコランダムを混合した粒子分散型燃料の計3種である。照射は、JRR-3にて約280日行った。燃焼度はおよそ11%FIMAである。パンクチャーテストにてガス放出率を測定した結果、コランダム型燃料が極めて高いガス放出率を示すことが明らかになった(88%)。また、ジルコニア単相燃料は、その低い熱伝導率より一番高い温度での照射となったが、大変低いガス放出率を示した(5%)。SEMやEPMAを用いて燃料の微小分析を行った。1400K以下の照射温度では、スピネルの分解及び組織の再編成は見られなかった。コランダム型燃料の組織も一様であり、組織変化は見られなかった。
平田 洋介*; 中原 克彦*; 佐野 明*; 佐藤 光吉*; 青山 佳男; 宮本 泰明; 山口 大美; 南部 健一*; 高橋 浩之*; 小田 昭紀*
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 6 Pages, 2007/04
大型廃棄物のクリアランス検認を可能にする計測システムの実用性を確認するため、実ウランサンプルを使用して放射能を測定した。本件は、測定に対応して行った、実廃棄物に対する3次元CFDシミュレーションの結果についての報告である。構築したイオン輸送モデルを用い、2種類の廃棄物パイプに対してイオンの輸送効率を計算して実験と比較し、妥当な結果を得た。
佐藤 治夫
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 7 Pages, 2007/04
スメクタイトは、地層処分において使用される人工バリア材及び埋め戻し材を構成する重要粘土鉱物である。本研究では、熱力学理論とスメクタイト中の層間水の熱力学データに基づいてベントナイト緩衝材の膨潤圧を解析した。スメクタイトの乾燥密度0.6-0.9Mg/mの範囲において、含水比をパラメータにスメクタイト表面の水の相対部分モルギブスの自由エネルギー(
G)を測定した。
Gは含水比の減少に伴い低下し、過去に報告されたクニピアFと同様な傾向であった。水と含水したスメクタイト間での平衡状態における水の化学ポテンシャルバランスから
Gに基づいて膨潤圧を計算し、さまざまな種類のベントナイトや種々の条件で取得された実測値と比較した結果、計算値は実測値と一致した。このことは、さまざまなベントナイトの圧縮条件における膨潤圧を含水比に対する
Gとの関係に基づいて評価できることを示している。さらに、膨潤圧に及ぼすイオン強度の影響やエンタルピー及びエントロピーについても検討する。
田中 忠夫; 中山 真一
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 7 Pages, 2007/04
再処理施設等から発生するTRU廃棄物のうち、アルファ核種濃度が低い廃棄物の相当量は浅地中処分が対象となる。TRU核種は浅地中環境で種々の化学形態をとるばかりではなく、土壌や岩石との相互作用も複数のメカニズムが関与しているとされている。このようなTRU核種の移行現象は、固液間相互作用として従来から用いられている単一の分配係数を用いるモデルでは十分に説明できない。本研究では、種々の土壌を対象としてアメリシウムの移行挙動をカラム実験で調べ、さらにカラム内移行メカニズム及び収着メカニズムを検討した。また、実験結果に基づき、移行現象を説明するための現象解析モデルを提案し、その適用性を検証した。
小林 登; 大貫 晃; 大久保 努; 内川 貞夫
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 6 Pages, 2007/04
革新的水冷却炉(FLWR)の高転換型炉心の熱設計を実施した。高転換型FLWR炉心は炉システムを変更することなく燃料集合体を入替えるだけで増殖型炉心に移行できることが要求されている。高転換型炉心は増殖型炉心と燃料棒間ギャップが大きく異なるが、高転換型炉心には増殖型炉心と同じ自然循環冷却を適用する。熱設計には、TRAC-BF1コードを用いた。高転換型炉心と増殖型炉心で、自然循環を駆動するためのチムニー長さ及び炉心入口オリフィスの設定を同じにし、下部タイプレートの形状損失係数をそれぞれの炉心に適したものにすることで、自然循環流量を制御することとした。高転換型炉心では、平均ボイド率を低下させるため、給水温度を調節した。TRAC計算結果から、同一の炉システムで高転換型炉心及び増殖型炉心とも自然循環冷却可能な設計を実現できる見通しを得た。
佐藤 博之; 大橋 弘史; 坂場 成昭; 西原 哲夫; 國富 一彦
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/04
日本原子力研究開発機構は高温ガス炉に水素製造システムを接続する研究開発を行っており、水分解熱化学ISプロセスは水素製造システムの最有力候補である。高温ガス炉接続ISプロセスでは、ISプロセスにおいて異常事象が発生した場合においても原子炉の運転を継続するためのシステムを確立することが必要である。本研究では、ISプロセスで想定される異常事象を摘出し、新しく開発した動特性解析コードを用いて評価を行った。本研究により、蒸気発生器と放熱器による冷却システムが、ISプロセスの異常事象に原子炉の運転に対して優れた性能を持つことを証明することができた。
高松 邦吉; 中川 繁昭; 武田 哲明
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/04
HTTRの原子炉動特性と炉心熱流動を解析するACCORDコードは、4本の燃料チャンネルモデルと20個の温度係数を用いることができるよう改良した。さらに、炉心冷却材流量低下試験時の、燃料チャンネルと炉心部の伝熱現象を考慮できるよう、本コードに炉心構造材の解析モデルを追加した。本報告では、反応度添加試験及び循環機1, 2台停止試験の実測値を用いて行った、新しい解析コードの評価結果を述べる。最後に、循環機3台停止試験の事前解析結果についても述べる。原子炉出力は、負の反応濃度フィードバック効果により、30MWから崩壊熱レベルまで低下するが、約5時間後に再臨界となった。しかし、再臨界時の出力ピーク値は、ほんの2MWであった。
久慈 雅栄; 佐藤 稔紀; 見掛 信一郎; 原 雅人; 南出 賢司; 杉原 弘造
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 7 Pages, 2007/04
瑞浪超深地層研究所(MIU)が建設中である。MIUは深さ1,000mの2本の立坑と水平坑道群から構成される。主立坑の直径は6.5m、換気立坑の直径は4.5mである。2本の立坑を接続する水平トンネルは100m間隔で掘削される。深さ約500mに中間ステージ、及び深さ約1,000mに最深ステージが、科学的研究のために設置される予定である。主立坑,換気立坑の2006年11月時点の深度はそれぞれ180mと191mである。掘削の進行に伴い立坑への湧水量が増加し、プロジェクト進行に支障が生じている。湧水量を低減するために、ポストグラウトとプレグラウトが計画されている。換気立坑においてポストグラウト試験施工を実施され、その適用性が評価された。
北村 哲浩; 中道 晋哉; 岡田 尚
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 7 Pages, 2007/04
グローブボックス解体設備におけるグローブボックス解体データを分析し、ある程度の精度で作業単位ごとの必要時間の算出を試みた。例えば、変動差が30%程度以下であれば、ほぼ定型化作業とみなせ作業時間の見積もりが可能である。また変動が大きくとも作業時間が少なければ、ある程度小さな上限値で押さえることができ、作業時間の見積もりが可能である。すなわち、ある程度時間のかかる作業で変動が30%程度以内のものを「作業予測が可能」な作業と定義し、大きな変動はあっても時間のかからない作業を「抑制可能」な作業と定義し、それ以外を、「作業予測が不可能」な作業と定義し分別整理した結果、ほぼすべての作業の推定が可能となることがわかった。
武田 哲明; 一宮 浩一*
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 4 Pages, 2007/04
日本原子力研究開発機構では高温ガス炉(HTGR)により得られる高温の熱を用いて、天然ガスの水蒸気改質法による水素製造システムの技術開発を進めてきた。高温ガス炉水素製造システムでは高温のヘリウムガスにより水蒸気改質器の反応管を加熱する。このシステムでは、水蒸気改質器の反応管外表面に直交フィンを設け、この反応管をガイド管内に挿入した環状流路構造を採用している。しかしながら、フィン付き反応管の製作性や加工に伴う構造強度の低下を考慮しなければならない。そこで、水蒸気改質器の流路構成を模擬した試験装置を用いて伝熱流動実験を行い、高空げき率多孔性材料を用いた伝熱促進法と水蒸気改質器への適用性を検討した。
伊藤 主税; 籠田 栄一; 石田 公一; 北村 了一; 青山 卓史
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 9 Pages, 2007/04
「常陽」では、照射試料を装填しているキャプセルの内部温度をオンラインで制御できるオンライン温度制御型材料照射装置(MARICO)を開発し、炉内クリープ破断試験を実施している。MARICO2号機(MARICO-2)では、混合ガス置換型温度制御キャプセルの温度制御方法の改善、電気ヒータ型温度制御キャプセルの新設、クリープ破断試料の検知・同定方法の高度化等の改良を行った。このMARICO-2を用いて、平成18年4月より、高速炉燃料被覆管材料の候補材である酸化物分散強化型(ODS)フェライト鋼の炉内クリープ破断試験を開始し、MARICO-1を超える750Cの温度条件においても目標温度
4
C以内での温度制御を達成した。また、熱電対の温度ゆらぎ及びカバーガスの放射能測定により試料のクリープ破断を検知するとともに、レーザ共鳴イオン化質量分析法を用いて破断した試料の同定に成功した。
林 孝夫; 櫻井 真治; 正木 圭; 玉井 広史; 吉田 清; 松川 誠
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/04
JT-60SAはDEMO炉に向けてITERに寄与及び補完するトカマク型核融合装置である。JT-60SAの大きな特徴の一つはその高パワー及び長時間放電であり、その結果として、多量のDD中性子が放出される。真空容器の予想線量は、10年運転3か月冷却で1mSv/hを超えるため、人が真空容器内へ入ることは制限される。そのため真空容器内機器を交換及び修理するために遠隔操作システムが必要とされている。本発表は、JT-60SAの遠隔操作システムに関するものであり、特に遠隔操作のレール展開及びダイバータモジュールの交換について詳細に示している。JT-60SAのリモートハンドリング(RH)は、全18セクションのうち4箇所の水平部大口径ポート(高さ1.8m,幅0.6m)を用いる。RH機器は、プラズマ実験期間中は撤去されており、メンテナンスの前後に設置及び撤去を行う。またRH装置は、重量物用と軽量物用のマニピュレータの2種類を備えており、軽作業用のマニピュレータは、重量物用を運搬する際に展開したレール上を自走することができるビークルタイプである。
山野 秀将; 飛田 吉春; 藤田 哲史; 鈴木 徹; 神山 健司; 守田 幸路*; Maschek, W.*; Pigny, S.*
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/04
ナトリウム冷却高速炉の炉心損傷事故における複合現象を模擬するため、JAEAでは二次元多速度場多相多成分オイラー型流体力学コードに燃料ピン及び空間・エネルギー依存核計算モデルを結合したSIMMER-IIIコードを開発してきている。最近では、SIMMER-IIIと同等の物理モデルを有しつつ三次元化されたSIMMER-IVも開発された。本論文では、SIMMER-III/IVのモデル及び手法について、最近のモデル改良を強調して簡単にレビューする。また、コード検証計画の主要な成果を述べた後、コード適用計算例について記述する。SIMMER-IVを用いた三次元計算によって、より現実的な事故シナリオを描くとともに、この計算結果はまた事故後物質移動・再配置過程を研究するための崩壊炉心状態に供される。
五十嵐 誉廣; 三輪 幸夫; 加治 芳行; 塚田 隆
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/04
粒界型応力腐食割れ(IGSCC)の特徴の一つである分岐き裂を再現する2次元粒界型応力腐食割れ進展モデルの開発を行った。モデルでは、粒界の長さ,粒界強度などの「結晶粒スケール」の要因によりIGSCC進展が実現される。特に、粒界腐食と粒界に作用するせん断応力をパラメータとしてモデルに導入した。本モデルを用いて、幾つかの荷重条件,せん断応力条件におけるIGSCC進展の計算機シミュレーション解析を行った。解析結果より、き裂分岐は粒界に対するせん断応力の影響により実現されること、そしてせん断応力と粒界腐食の相乗的影響によって、荷重方向に対し斜めに進展する傾向が見られることがわかった。
松場 賢一; 伊藤 主税; 川原 啓孝; 青山 卓史
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/04
ナトリウム冷却型高速炉では、運転温度が高温であり、原子炉出入口温度差も大きいため、構造材に有意な熱応力が発生する。したがって、高速炉の構造健全性を担保するためには、1次系配管の温度変化や熱応力を監視することが重要である。構造健全性監視技術を高度化する手段として、温度やひずみの連続分布,変位や振動を測定可能な光ファイバを適用することが有効である。高速実験炉「常陽」では、高速炉の構造健全性監視への光ファイバの適用性実証を目的として、FBGセンサを用いた1次系配管の変位及び振動の測定を実施している。原子炉運転に伴う高放射線線量率環境下で測定を行い、原子炉運転約120日分に相当する積算線線量4
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Gyまでの照射では、反射光強度の低下による測定への有意な影響はなかった。また、1次系配管サポートの変位測定結果は、当該部の温度変化量に線熱膨張係数を乗じて求めた熱変位量の計算値とおおむね一致した。さらに、配管サポートの振動スペクトルの主なピーク周波数が加速度計による測定結果とおおむね一致した。これらの測定結果は、高放射線環境下の変位や振動監視への光ファイバの適用性を示すものである。
伊与久 達夫; 野尻 直喜; 栃尾 大輔; 水島 俊彦; 橘 幸男; 藤本 望
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/04
高温ガス炉は高温のヘリウムガスを供給できる可能性を持ちまたその固有の安全性から魅力的な炉型として注目されている。そこで、高温工学試験研究炉(HTTR)がJAEAの大洗研究開発センターに建設された。HTTRは定格出力30MWと原子炉出口温度850Cを2001年12月7日に達成した。その後数サイクルの運転を経て、2004年4月14日に原子炉出口温度950
Cを達成した。これは原子炉圧力容器外の温度としては世界最高である。HTTRではさらなる試験が計画されており、また核熱を利用した水素製造施設といった熱利用系を接続することも計画されている。