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論文

Simulation of the effect of plasma flows in DIII-D, JET, and JT-60U

Porter, G. D.*; Rognlien, T. D.*; Rensink, M. E.*; Loarte, A.*; 朝倉 伸幸; 竹永 秀信; Matthews, G.*; Contributors to JET-EFDA Workprogramme*

Journal of Nuclear Materials, 313-316, p.1085 - 1088, 2003/03

 被引用回数:24 パーセンタイル:81.71(Materials Science, Multidisciplinary)

周辺プラズマにおけるプラズマ流の方向と速度は、ダイバータにおけるプラズマ粒子束の非対称性や不純物イオンの遮蔽効果に大きく影響し、現在はドリフト運動の寄与が大きいと考えられるようになった。2次元流体プラズマ・シミュレーションコード(UEDGE)にドリフト運動の効果を導入し、DIII-D, JET, JT-60Uの周辺プラズマにおけるプラズマ流を計算した。おもにJT-60UのLモードプラズマをモデル化した計算結果では、ドリフト運動により輸送されるプラズマ粒子束は、磁力線方向に輸送されるSOL流の粒子束よりも大きい。また、プライベート部を内側ダイバータへ輸送される粒子束も大きく、内側ダイバータでの粒子束が大きくなる現象を説明可能である。さらに、炭素イオンの輸送に関して、ドリフト効果を導入し計算した結果、プライベート部を内側ダイバータへ輸送され、内側ダイバータでの炭素量が増加する結果を得た。

論文

${bf E}$ $$times$$ ${bf B}$-drift, current, and kinetic effects on divertor plasma profiles during ELMs

Rognlien, T. D.*; 嶋田 道也

Journal of Nuclear Materials, 313-316, p.1000 - 1004, 2003/03

 被引用回数:8 パーセンタイル:49.75(Materials Science, Multidisciplinary)

周辺局在モード(Edge Localised Mode, ELM)による熱負荷の低減は、核融合炉の第一壁設計において重要な課題である。ELMが発生すると、ペデスタルの高温高密度のプラズマがスクレイプオフ層に押し出される。イオンは電子に比べて磁力線方向の動きが遅いので、磁力線方向にプレシース電場が発生し、イオンを加速する。回転変換が存在するので、プレシース電場はポロイダル方向の電場となり、トロイダル磁場の中で高温高密度プラズマは径方向に移動する。この移動距離は、ITERの場合径方向の移動距離は1cm程度と予測されるが、プラズマの場所によって電場の大きさが異なるので、ELMの熱流束が拡散する可能性もある。径方向に1cm程度であれば、ダイバータ板の上では3cm程度となるので、無視できない効果である。二次元のダイバータ輸送コードUEDGEを用いてITERにおける効果を定量的に予測し、報告する。

論文

Radiation enhancement and impurity behavior in JT-60U reversed shear discharges

久保 博孝; 櫻井 真治; 東島 智; 竹永 秀信; 伊丹 潔; 木島 滋; 仲野 友英; 小出 芳彦; 朝倉 伸幸; 清水 勝宏; et al.

Journal of Nuclear Materials, 313-316(1-3), p.1197 - 1201, 2003/03

 被引用回数:20 パーセンタイル:77.04(Materials Science, Multidisciplinary)

負磁気シア放電は、定常トカマク型核融合炉の運転シナリオに対する有力な候補である。一方、ダイバータ板への熱負荷の低減には、不純物入射による放射損失の増大が有効である。JT-60では、高閉じ込めの負磁気シア放電に、Ne及びArを入射し、放射損失を増大した。Ne入射の場合には、X点MARFEの発生により放射損失が増大し、ダイバータプラズマが非接触状態になった。この非接触ダイバータを維持しつつ、内部輸送障壁が成長し、閉じ込め改善度が1.3から1.8に増大した。この時、Ne及びCの密度分布に内部輸送障壁が観測されたが、その密度分布は電子密度分布とほぼ同じで、不純物の選択的な蓄積は観測されなかった。一方、Ar入射の場合には、放射損失は内部輸送障壁の内側で増大し、軟X線発光分布からも主プラズマ中心部でのArの蓄積が示唆された。

論文

Ablative removal of codeposits on JT-60 carbon tiles by an excimer laser

洲 亘; 川久保 幸雄*; 正木 圭; 西 正孝

Journal of Nuclear Materials, 313-316(1-3), p.584 - 587, 2003/03

 被引用回数:22 パーセンタイル:79.59(Materials Science, Multidisciplinary)

JT-60の水素プラズマ実験で生成した共堆積層を用いてレーザーアブレーションによる共堆積層除去の効果を調査した。7.6J/cm$$^{2}$$のレーザーフルエンスの場合、共堆積層の除去レートは1.1$$mu$$m/パルスに達する結果を得た。共堆積層の除去レートとレーザーフルエンスの関係から、共堆積層のレーザーアブレーション閾値及び波長193nmの紫外線レーザー吸収係数として、それぞれ1.0J/cm$$^{2}$$と1.9$$mu$$m$$^{-1}$$という値を得た。また、照射中に共堆積層から放出した水素(トリチウム)はほとんど元素状ガスの形であることを測定し、2次汚染の可能性の高いトリチウム水がほとんど生成されないことを確認した。さらに、レーザー照射中の材料表面の温度上昇を、プランクの放射法則に基づいて高速赤外素子InGaAsにより測定した。

論文

Tritium permeation study through tungsten and nickel using pure tritium ion beam

中村 博文; 洲 亘; 林 巧; 西 正孝

Journal of Nuclear Materials, 313-316(1-3), p.679 - 684, 2003/03

 被引用回数:17 パーセンタイル:72.59(Materials Science, Multidisciplinary)

核融合炉においては構成材料からのトリチウムの透過評価が安全確保のうえで重要である。このためプラズマ対向材料であるタングステンと代表的材料である鉄及びニッケルについて純トリチウムのイオン注入透過挙動に関する実験的研究を行った。また、全く同一の装置・条件下で重水素のイオン注入透過挙動の測定を行い、同位体効果の調査を行った。定常透過量に関しては、トリチウムと重水素で顕著な差は無くほぼ同様であるとの結果を得た。過渡挙動の解析からは、タングステン及びニッケル中のトリチウムの拡散係数が700Kの測定温度範囲内において重水素の係数より数%から数十%大きいという結果を得た。また、拡散の活性化エネルギーについては、トリチウムに関し、ニッケルでは重水素より5kJ/mol程度小さく、タングステンでは逆に5kJ/mol程度大きい値を得た。これらの過渡挙動解析から得た結果は、拡散係数が質量の1/2乗に逆比例し活性化エネルギーは等しいとする古典拡散理論を単純には適用できないことを示すものである。

論文

Impact of armor materials on tritium breeding ratio in the fusion reactor blanket

佐藤 聡; 西谷 健夫

Journal of Nuclear Materials, 313-316, p.690 - 695, 2003/03

 被引用回数:11 パーセンタイル:59.22(Materials Science, Multidisciplinary)

核融合炉ブランケットのトリチウム増殖率は、アーマ材により大きく影響されることが予想される。核融合炉全体で1以上のトリチウム増殖率を得ることが必要であるが、それを達成するブランケットの開発が重要課題である。本研究ではモンテカルロ計算によりアーマ材のトリチウム増殖率への影響を体系的に調べた。核融合実証炉用のアーマ材として有望なタングステンを、原研が開発を進めている固体増殖材ブランケット表面に設置した場合のトリチウム増殖率への影響を、アーマ材の厚さを関数として、定量的に明らかにした。タングステンをアーマ材として用いた場合トリチウム増殖率は減少するのに対して、核融合実験炉用のアーマ材として有望なベリリウムを用いた場合、トリチウム増殖率が増加することがわかった。

論文

Influence of Plasma-wall interactions on the behaviour of ELMs in JT-60U

Chankin, A. V.; 朝倉 伸幸; 福田 武司; 諫山 明彦; 伊丹 潔; 鎌田 裕; 久保 博孝; 三浦 幸俊; 仲野 友英; 大山 直幸; et al.

Journal of Nuclear Materials, 313-316, p.828 - 833, 2003/03

 被引用回数:21 パーセンタイル:78.32(Materials Science, Multidisciplinary)

JT-60におけるタイプ1ELMでは、プラズマ中性粒子相互作用によりエッジプラズマ密度の過渡的上昇が起き、内側コードのプラズマ密度干渉計(FIR1)の数msのスパイクとして観測される。プラズマの密度上昇は、SOL及びセパラトリクスすぐ内側、ただしHモードのペデスタルより外側で起こる。中性粒子が即時にイオン化することによるエッジ密度の上昇はMHD安定性に影響を及ぼし、より低いペデスタル温度・圧力でトリガーされる2次的なELMあるいは、タイプ3ELMの連なり、あるいはLモード状態がもたらされる。これらの現象は壁のコンディションに依存することが観測された。

論文

Two-dimensional particle simulation of the flow control in SOL and divertor plasmas

滝塚 知典; 細川 哲也*; 清水 勝宏

Journal of Nuclear Materials, 313-316(1-3), p.1331 - 1334, 2003/03

 被引用回数:15 パーセンタイル:68.93(Materials Science, Multidisciplinary)

トカマク核融合研究において粒子と熱の制御が最重要課題の一つである。ヘリウム灰排気と不純物のダイバータ領域内保留はダイバータ板に向かうプラズマ流で決まる。板上の局所的熱負荷は流れのパターンに依存する。したがって、SOLとダイバータプラズマの流れの適切な制御によって粒子と熱の制御ができる。この論文では、PARASOLコードを用いた2次元粒子シミュレーションにより流れの制御を研究した。トカマクのダイバータ配位に似たセパラトリクスのある磁場配位を与えている。主プラズマ中に熱粒子源がある。ダイバータ板近傍にリサイクリング冷粒子源がある。SOLプラズマ中に流れ制御のためにガスパフ粒子源をおく。板上の静電ポテンシャルを変えてダバータバイアシングが可能である。ガスパフとバイアスの流れへの影響を調べた。シミュレーション結果から制御性を評価した。

論文

Suppression of hydrogen absorption to V-4Cr-4Ti alloy by TiO$$_{2}$$/TiC coating

廣畑 優子*; 元嶋 大*; 日野 友明*; 仙石 盛夫

Journal of Nuclear Materials, 313-316(1-3), p.172 - 176, 2003/03

 被引用回数:13 パーセンタイル:64.52(Materials Science, Multidisciplinary)

核融合炉材料候補材の一つである低放射化バナジウム合金(V-4Cr-4Ti)の、降温時における水素吸収を低減させるために酸化チタン層コーティングを試みた。この層の組成はTiO$$_{2}$$とTiCであり、そのうちTiO$$_{2}$$は80%である。コーティング層の厚さを増大させるに従いバナジウム合金の水素吸収率は大幅に低減され、厚さ0.5$$mu$$m,温度 573Kではコーティングしない場合の1/50までとなった。

論文

Control of divertor heat load by Ar injection with keeping high performance in ELMy H-mode plasmas on JT-60U

東島 智; 朝倉 伸幸; 久保 博孝; 三浦 幸俊; 仲野 友英; 木島 滋; 伊丹 潔; 櫻井 真治; 竹永 秀信; 玉井 広史; et al.

Journal of Nuclear Materials, 313-316, p.1123 - 1130, 2003/03

 被引用回数:18 パーセンタイル:74.27(Materials Science, Multidisciplinary)

トカマク型核融合炉では、ダイバータ板への熱負荷低減が急務であり、そのためには高放射損失パワーが必要である。しかし大型トカマク装置では、高密度・高放射損失パワーを得るためにガスパフを行うと、リサイクリングの増加とともに閉じ込め性能が劣化する。アルゴン入射は、高密度・高放射損失パワー・高閉じ込めを両立する手段として有望である。JT-60Uでは、アルゴンガスをダイバータ配位のELMy Hモードプラズマに入射し、グリーンワルド密度で規格化した電子密度(nGW) が66%,吸収パワーに対する放射損失パワーの割合(frad) が80%で、閉じ込め改善度HH98(y,2)~1 の高性能プラズマを得た。今回、粒子補給を容易にすることを目的に、外側ストライク点がダイバータドーム上にあるドーム配位のELMy Hモードプラズマへ同じくアルゴンをパフした。その結果、nGW~80%,frad≧80%,HH98(y,2)~1と更に高性能のプラズマを生成できると同時に、ダイバータ板へのELM熱負荷を1/3-1/5に低減できた。講演では、アルゴン入射実験の閉じ込め性能の進展とアルゴン入射やプラズマ配位の効果によるダイバータ板熱負荷低減,放射損失の増大,ELM特性の変化についてまとめる。

論文

Boronization effects using deuterated-decaborane (B$$_{10}$$D$$_{14}$$) in JT-60U

仲野 友英; 東島 智; 久保 博孝; 柳生 純一; 新井 貴; 朝倉 伸幸; 伊丹 潔

Journal of Nuclear Materials, 313-316(1-3), p.149 - 152, 2003/03

 被引用回数:29 パーセンタイル:85.55(Materials Science, Multidisciplinary)

JT-60では酸素不純物と粒子リサイクリングを低減するためにデカボラン (B$$_{10}$$D$$_{14}$$) を用いたボロン化処理を行った。しかし、デカボランに含まれる軽水素が重水素プラズマを希釈することが問題であった。調整用トカマク放電数を減少させるために、重水素化デカボラン(B$$_{10}$$D$$_{14}$$)を用いたボロン化処理を近年導入した。本研究では同一放電条件の放電を定期的に繰り返し、重水素化デカボランを用いたボロン化処理の効果の持続性を調べた。中性粒子ビーム加熱4MWのLモード放電において、20gのデカボランを用いたボロン化処理では、主プラズマの酸素量は1.9%から1.3%までにしか減少させることができなかったが、70gのデカボランを用いたボロン化処理では、2.2%から0.5%まで減少させることができた。その後、酸素量は徐々に増加したが、約400ショットの間、約1%以下に抑えることができた。また、10-20gのデカボランを用いたボロン化処理を繰り返すことにって主プラズマの酸素量を約0.5%に維持することに成功した。講演では、構築したデータベースに基づいて、デカボランの使用量と頻度の最適化について議論する。

論文

Asymmetry of dense divertor plasmas influenced by thermoelectric potential and charge-exchange momentum loss

林 伸彦; 滝塚 知典; 細川 哲成*; 清水 勝宏

Journal of Nuclear Materials, 313-316(1-3), p.1041 - 1045, 2003/03

 被引用回数:3 パーセンタイル:25.70(Materials Science, Multidisciplinary)

熱電ポテンシャルと荷電交換運動量損失を考慮した高密度ダイバータプラズマの非対称性を、5点モデルを用いて解析した。ダイバータプラズマの温度が10eV以下になると運動量損失が大きくなる。非対称な平衡の低温側ダイバータでは、プレシース電位が運動量損失によって高くなり、熱電ポテンシャルの低下を補う。プレシース電位の変化により、運動量損失は熱電不安定性を安定化させる働きがあり、非対称性を弱める。平衡の分岐構造のために、一方のダイバータプラズマでリサイクリングを増加させ温度を下げるためには、もう片方のダイバータプラズマを高リサイクリングにさせ運動量損失を増加させると効果的に温度を下げられる。

論文

Impurity desorption behavior from low activation ferritic steel installed in the JFT-2M tokamak

都筑 和泰; 佐藤 正泰; 川島 寿人; 小川 宏明; 木村 晴行; 岡野 文範; 鈴木 貞明; 小又 将夫; 沢畠 正之; 篠原 孝司; et al.

Journal of Nuclear Materials, 313-316, p.177 - 181, 2003/03

 被引用回数:9 パーセンタイル:53.15(Materials Science, Multidisciplinary)

低放射化フェライト鋼は核融合原型炉の候補材料であるが、ステンレス鋼と比較して錆びやすく酸素の吸蔵量も大きい。そのため、実際に装置に導入する場合、設置作業中の錆びの発生やそれに伴う真空特性の劣化が懸念される。また、プラズマ実験中は、物理及び化学スパッタリングによる不純物放出も懸念される。JFT-2Mにおいては、先進材料プラズマ試験の第二段階においてフェライト鋼を真空容器内に部分的に設置し、真空特性,及びプラズマ実験中の不純物放出が問題にならないレベルであることを実証してきた。第三段階ではフェライト鋼を全面的に設置したが、表面積が大きく設置作業期間も長いので、より大きな影響がでる可能性がある。実験に先立ち予備排気試験を行い、2か月程度大気にさらしたフェライト鋼が問題なく排気できることを確認した。講演では第三段階の初期結果も示し、不純物放出の観点からの低放射化フェライト鋼のプラズマへの適用性を議論する。

論文

Sputtering of carbon-tungsten mixed materials by low energy deuterium

谷口 正樹; 佐藤 和義; 江里 幸一郎; 横山 堅二; 大楽 正幸; 秋場 真人

Journal of Nuclear Materials, 313-316(1-3), p.360 - 363, 2003/03

 被引用回数:10 パーセンタイル:56.31(Materials Science, Multidisciplinary)

次期核融合実験装置においては、ダイバータ用アーマ材として炭素,タングステン等複数の材料を併用することが考えられている。この場合、アーマ表面には損耗したこれらの構成元素が再付着することにより材料混合膜が形成されると考えられている。しかしながら混合膜に対する低エネルギー水素の照射効果についてはほとんど研究例がなく、ダイバータ開発に必要なデータは不足しているのが現状である。そこで炭素,タングステン電極間で重水素雰囲気下でアーク放電を生じさせ、昇華,蒸発する炭素,タングステンをモリブデン基盤上へ堆積させることにより模擬炭素-タングステン混合膜を作成し、その低エネルギー水素による損耗特性を調べた。その結果、炭素膜中にタングステンが混入することにより、損耗が大きく減少することがわかった。これは、タングステン-炭素結合の形成により水素による化学スパッタリングが抑制されたためであると考えられる。

論文

Tritium distribution in JT-60U W-shaped divertor

正木 圭; 杉山 一慶*; 田辺 哲朗*; 後藤 純孝*; 宮坂 和孝*; 飛田 健次; 三代 康彦; 神永 敦嗣; 児玉 幸三; 新井 貴; et al.

Journal of Nuclear Materials, 313-316, p.514 - 518, 2003/03

 被引用回数:55 パーセンタイル:94.89(Materials Science, Multidisciplinary)

トリチウム残留量の評価及び吸蔵過程の解明のために、JT-60U W型ダイバータタイルにおけるトリチウム分布を、イメ-ジングプレ-ト技術(TIPT)及び燃焼法により測定した。その結果、発生したトリチウムの約10%がダイバータ領域に残留し、そのトリチウム濃度は、ドーム頂部及び外側バッフル板タイルで高く($$sim$$60 kBq/cm$$^{2}$$)、ダイバータターゲットタイルでは低かった($$sim$$2 kBq/cm$$^{2}$$)。DD反応で生成されるトリトンの粒子軌道計算の結果、第一壁及びダイバータタイルに打ち込まれるトリトンの粒子束分布は、TIPT及び燃焼法で得られたポロイダル分布結果と一致した。また、このトリチウム分布は、測定された再堆積層の分布状態との相関は認められなかった。これらの結果から、JT-60Uでのトリチウム分布は、プラズマ中におけるトリトンの粒子損失を反映していることがわかった。

論文

Hydrogen isotope behavior in in-vessel components used for DD plasma operation of JT-60U by SIMS and XPS technique

大矢 恭久*; 廣畑 優子*; 森本 泰臣*; 吉田 肇*; 児玉 博*; 木津 要; 柳生 純一; 後藤 純孝*; 正木 圭; 奥野 健二*; et al.

Journal of Nuclear Materials, 313-316, p.209 - 213, 2003/03

 被引用回数:25 パーセンタイル:82.76(Materials Science, Multidisciplinary)

JT-60UのDD放電実験を行ったダイバータ領域のタイル(ドームユニット,外側ダイバータ,外側バッフル板)中の水素同位体分析について二次イオン質量分析法(SIMS)を用いて行った。また、グラファイト,ボロン,酸素の化学状態についてX線光電子分光法(XPS)を用いて分析した。その結果、タイル内部の水素,重水素量はドームユニット,外側バッフル板で高く、外側ダイバータでは低かった。これらの結果からグラファイトタイル中の水素濃度はDD放電実験時のタイル温度,イオンフラックスなどに大きく影響していると考えられる。また、XPSの結果より、ドームユニットの内側部分においてC-1sピーク位置の大きな変化が見られ、タイル表面では炭化水素が形成されていることが示唆され、これらの結果はSIMSの分析結果とよく一致する結果であった。また表面にはボロニゼーションの結果堆積したと考えられるボロンも存在していることが明らかとなった。

論文

Analyses of erosion and re-deposition layers on graphite tiles used in the W-shaped divertor region of JT-60U

後藤 純孝*; 柳生 純一; 正木 圭; 木津 要; 神永 敦嗣; 児玉 幸三; 新井 貴; 田辺 哲朗*; 宮 直之

Journal of Nuclear Materials, 313-316, p.370 - 376, 2003/03

 被引用回数:46 パーセンタイル:92.91(Materials Science, Multidisciplinary)

JT-60UのW型ダイバータ領域で使用された黒鉛タイル表面上の損耗・再堆積膜分布を測定した。タイルの使用時期は1997年6月-1998年10月のプライベートフラックス領域内側からの片側排気時期で、2度のボロニゼーション、約3000回以上のD-D放電が実施された。トロイダル方向の損耗深さをダイヤルゲージにより、また再堆積膜厚さは断面SEM観察により実測し、膜の元素組成と膜中のホウ素の化学結合状態をX線光電子分光法(XPS)で解析した。外側ダイバータ板表面は損耗が支配的で、最大損耗深さ20マイクロメータが、また内側ダイバータ板では再堆積が支配的で、再堆積膜最大厚さは60マイクロメータであった。再堆積膜の下部は柱状微構造で、厚い膜では層状構造との多層構造が観察された。再堆積膜の組成は主成分の炭素の他、3-4%のホウ素,0.6%以下の酸素、Ni,Fe,Crであり、ホウ素は炭素と結合している可能性が最も高い。一方ドーム領域では、外側ウィング及び頭頂部タイル上では連続的な再堆積膜は観察されず、内側ウィングタイルの上部領域には20マイクロメータ厚さの再堆積膜が認められた。損耗・再堆積のポロイダル非対称性はダイバータ領域におけるプラズマ粒子負荷条件の内外非対称性(内側がより低温・高密度)に起因すると解釈された。

論文

Two-dimensional distribution of divertor radiation in JT-60U

木島 滋; 玉井 広史; 三浦 幸俊; 東島 智; 久保 博孝; 櫻井 真治; 清水 勝宏; 滝塚 知典; 小出 芳彦; 波多江 仰紀; et al.

Journal of Nuclear Materials, 313-316(1-3), p.888 - 892, 2003/03

 被引用回数:20 パーセンタイル:77.04(Materials Science, Multidisciplinary)

JT-60Uのダイバータ領域における放射損失を多チャンネル・ボロメータによって計測した。48チャンネルの線積分信号から、トモグラフィー解析によって2次元分布を得ることに成功した。この方法は、JT-60Uのダイバータプラズマを直感的に理解し、また今後シュミレーションコードを構築するうえで極めて有効である。一例として平均密度約3.7$$times$$10$$^{19}$$m$$^{-3}$$の代表的なHモード放電を解析した結果、ダイバータ板の前面約10cmの領域にわたって局在する内側15MWm$$^{-3}$$、外側8MWm$$^{-3}$$程度の強い輝度の放射帯の存在を確認することが出来た。この放射損失は全体で11MWに及び、加熱入力の約70%に相当するパワーがダイバータ部での放射損失によって消費されていることが明らかとなった。さらに密度の高い場合なども報告する。

論文

Plasma flow measurement in high- and low-field-side SOL and influence on the divertor plasma in JT-60U

朝倉 伸幸; 櫻井 真治; 伊丹 潔; 内藤 磨; 竹永 秀信; 東島 智; 小出 芳彦; 坂本 宜照; 久保 博孝; Porter, G. D.*

Journal of Nuclear Materials, 313-316, p.820 - 827, 2003/03

 被引用回数:36 パーセンタイル:89.52(Materials Science, Multidisciplinary)

プラズマ流の方向や速度は、粒子排気や不純物制御へ影響するため、その発生機構の解明とダイバータ・プラズマへの影響の評価が求められている。本論文は、トカマク強磁場側でのプラズマ流測定を含む3か所での測定結果から、プラズマ流の方向や速度を明らかにするとともに、ドリフト運動の影響を評価した。(1)強・弱磁場側SOLにおいてダイバータへ向かう粒子束を、磁力線に沿う流れとドリフトによる流れを考慮して定量的に評価した。さらに、プライベート部におけるドリフト流による粒子束も評価し、この粒子束がダイバータでの粒子束の内外非対称性の発生に寄与することを明らかにした。(2)大量ガスパフとダイバータ排気により、主プラズマ中の不純物イオンを低減できると考えられているが、SOL流と粒子束の変化を、強・弱磁場側で評価した。特に、強磁場側の密度が増加し、ダイバータへの粒子束が増加することを明らかにした。このため、遮蔽効果が改善されると思われる。(3)新たに、ドリフト効果をSOLプラズマ・シミュレーション計算(UEDGE)に導入し、プラズマの逆流などが発生することを見いだした。

論文

Characteristics of boundary plasmas after the removal of divertor baffle plates and boronization on JFT-2M

川島 寿人; 仙石 盛夫; 都筑 和泰; 小川 宏明; 木村 晴行

Journal of Nuclear Materials, 313-316, p.1338 - 1342, 2003/03

 被引用回数:3 パーセンタイル:25.70(Materials Science, Multidisciplinary)

JFT-2Mでは閉ダイバータ形状(CD2)において、Hモードと低温高密度ダイバータの両立性を示した。今回、閉ダイバータを構成する遮蔽板をすべて撤去し(開ダイバータ化:OD)、CD2と比較して、CD2の結果がダイバータ部の粒子保持力なら生じていることを明らかにした。ODでは、定常的Lモード中にダイバータ部に協力ガスパフした場合、中性粒子の主プラズマ側への逆流が2倍増大するとともに主放射損失域が主プラズマ側に移動して、CD2の場合とは対照的になった。Hモード中の強力ガスパフにおいても放射損失割合が急増し、早期にしきい値(Pred/Pin=0.6)を越えH/L遷移して、CD2のような低温高密度ダイバータとHモードの両立は困難だった。この後、JFT-2Mの放射損失レベルを低減するためボロナイゼーションを導入した。ジュール加熱の初期実験では、放射損失割合が50%低減された。今後の高密度高閉じ込め実験が期待される。

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