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吉越 章隆; 寺岡 有殿
no journal, ,
Si(111)-77表面の酸素分子の室温吸着ダイナミクスに関して、初期吸着確率及び飽和吸着量の広い入射エネルギー(0.03eV
2.3eV)依存性を調べた。実験は、SPring-8のBL23SUの表面反応分析装置にて行った。吸着酸素量が飽和に達するまで高分解能放射光を用いてO1s及びSi2p光電子スペクトルを交互に時分割測定した。測定した入射エネルギーに対して、吸着酸素量の時間変化が解離吸着型ラングミュアー速度式で説明できた。0.03eVから0.06eV付近まで初期吸着確率が大きく減少したことから、前駆的吸着状態を経由した吸着過程が支配的と考えた。一方、0.06eVより大きな入射エネルギーでは初期吸着確率が増加したことから、直接吸着が支配的になることを明らかにした。一方、前駆的吸着状態を経由した吸着過程が支配的と思われる0.03eVから0.06eV付近では吸着サイト密度に若干の減少傾向が見られるもののおおむね0.4eVまで初期吸着確率と同じ傾向であったが、0.4eVから1.7eV付近まで吸着サイト密度は緩やかに増加し、最終的に1.8倍程度に増加することがわかった。また、高分解能O1s光電子スペクトルの解析の結果、入射エネルギーが2.3eVでは高結合エネルギー側に「ins
2-tri」ケミカルシフト成分が0.03eVに比べて増加していることを明らかにした。これらの結果から、0.4eVをエネルギー閾値としてそれ以上において直接活性化吸着反応が起きることを見いだした。
末光 眞希*; 加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 成田 克*
no journal, ,
次世代CMOSテクノロジーのキーテクノロジーと目されるSi(110)表面の初期ドライ酸化過程を、放射光光電子分光を用いて調べた。高温・低圧反応領域におけるSi(110)表面酸化物の時間発展は、3種類の時間領域からなることが明らかになった。これは従来のSi(001)表面が単独の時間領域を示すことと対照的である。Si(110)初期酸化の特徴は、同表面の原子構造によって理解可能である。
田川 雅人*; 横田 久美子*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿
no journal, ,
Si(001)表面に5eVの酸素原子ビームを照射して室温で形成した極薄SiO膜を放射光光電子分光法(SR-PES)と結晶切断ロッド(CTR)散乱プロファイル法で評価した。SR-PESスペクトルからは酸化膜中のサブオキサイドが界面より表面に集中していることがわかった。CTR散乱データからは酸化膜中にはよく並んだSiO
構造が少ないことがわかった。これは酸化速度論で登場する格子間シリコンの逆拡散で説明できる。
高橋 真*; 藤本 洋介*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 有賀 哲也*
no journal, ,
超音速酸素分子線と高分解能XPSを用いることにより、酸化したRu(0001)表面の高い酸素被覆率領域(0.5ML以上)における吸着過程を検討した。その結果、この領域内では分子の振動励起により吸着が促進されることを見いだした。すなわち、この条件下では前駆体を経由した解離吸着過程(Trapping mediated precursor process)が支配的である可能性を示唆している。
盛谷 浩右; 岡田 美智雄*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 笠井 俊夫*
no journal, ,
本研究では 銅単結晶表面の酸化に伴う表面再構成について調べるために、酸化には超熱酸素分子ビーム(HOMB)を用い、表面の観察には放射光光電子分光法(SR-XPS)と低エネルギー電子回折(LEED)を用いた。Cu(111)表面に0.5eVのHOMBを照射した結果、Cu(111)表面の銅原子が(001)表面構造のように再構成した特異な再構成構造が形成されることがわかった。また0.5eV以上の超熱酸素分子線の照射がこのような表面再構成を誘起していることがわかった。またCu(110)表面にHOMBを照射した結果、酸化の速度は酸素分子ビームの入射方向に依存することがわかった。表面の[100]方向に沿って入射した場合は表面に垂直に入射した場合と反応が進行する速度は変わらないが[110]方向に沿って入射した場合は反応速度が小さくなることがわかった。これは酸素吸着時にできる[100]方向に沿った-Cu-O-原子列構造が障害となり酸素が活性サイトにアクセスするのを妨害しているためと考えられる。
Wilde, M.*; 福谷 克之*; 盛谷 浩右; 吉越 章隆; 寺岡 有殿
no journal, ,
NiAl(100)表面酸化過程に見られる水素の影響をリアルタイムXPSを用いて調べた。酸素分子線及び水分子線を用いて表面を酸化し、膜厚が飽和した試料について酸化膜由来のAl信号強度と基板由来のAl
信号強度の取り出し角依存性を測定した。その結果、水分子線を用いて酸化した試料の方がAl
信号強度が強く、飽和酸化膜厚が厚いことがわかった。このことは、表面にOH基が形成されそれに基づく強い電場のために酸化が促進されるというモデルを支持すると考えられる。