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佐藤 勇; 田中 康介; 小山 真一; 松島 健一*; 松永 純治*; 平井 睦*; 遠藤 寛*; 羽賀 一男*
Energy Procedia, 82, p.86 - 91, 2015/07
被引用回数:2 パーセンタイル:16.69(Nuclear Science & Technology)高速炉シビアアクシデントの加熱条件を模擬した実験が照射燃料を用いて、これまでに行われている。本研究では、照射燃料に含まれている核分裂生成物(FP)の化学形を熱化学的平衡計算で評価した。温度2773Kと2993Kでは、Cs, I, Te, Sb, Pd及びAgのほとんどは気体状の成分でである。CsとSbは温度勾配管(TGT)で検出されているが、その化学形としては元素状Cs, CsI, CsMoO, CsO及び元素状Sb, SbO, SbTeと推測される。実験結果と計算結果を比較すると、CsIは熱化学的に振る舞い、TGTで捕捉されるが、一方で、元素状Csは微粒子状で移動する傾向にある。気相のFPの移動挙動は、熱化学的のみならず、粒子動力学にも従うものと考えられる。
宇都野 穣; 清水 則孝*; 大塚 孝治*; 江幡 修一郎*; 本間 道雄*
Progress in Nuclear Energy, 82, p.102 - 106, 2015/07
被引用回数:8 パーセンタイル:53.98(Nuclear Science & Technology)線は核反応に伴って発生するため、線の反応断面積は原子力科学における基礎的なデータである。この研究では、カルシウム同位体を取り上げ、現時点で最も高度な原子核理論計算が光核反応断面積をどれくらい記述できるかを調べた。光核反応の主な励起成分はE1励起であるため、偶偶核では状態を非常に多数求める必要がある。これら負パリティ状態の記述のために基底状態からの励起を完全に取り入れた大きな模型空間を採用した大規模殻模型計算をBX900などのスーパーコンピュータを用いて行った。計算の結果、実験値のあるCaに対しては、巨大双極共鳴のピークをよく再現した。また、中性子過剰核では中性子分離エネルギー近傍にピグミー共鳴と呼ばれる小さなピークが存在することを予言した。
吉岡 研一*; 北田 孝典*; 長家 康展
Progress in Nuclear Energy, 82, p.7 - 15, 2015/07
被引用回数:1 パーセンタイル:9.26(Nuclear Science & Technology)使用済み燃料の減少とウラン資源の効率的利用のために低減速軽水炉の研究が進められている。この炉心の特徴は、負のボイド反応度係数を改善するために、チャンネルストリーミング概念が採用されていることである。この概念は、炉心の非均質性を高め、燃料棒周方向中性子束分布の傾きを急なものとする。このような周方向中性子束分布計算の妥当性を評価するために、低減速軽水炉格子を用いた臨界実験を行い、燃料棒の周方向中性子束分布を測定した。実験は、東芝のNCA臨界実験装置を用いて行い、箔放射化法を用いて中性子束分布を測定した。炉心は、低減速炉心を模擬するために、中央に三角形状の稠密な格子を配置し、その周りを四角形状格子で取り囲んだ2領域炉心とした。ボイド領域を模擬するため、中央の三角格子領域にポリスチレン板のパイルを設置した。周方向中性子束分布は、プラスティックシンチレータで測定された小さい箔の放射能から評価した。測定結果は、連続エネルギーモンテカルロコードMVPとJENDL-3.3を用いて計算した結果と比較し、よく一致することを確認した。
湊 太志; 岩本 修
Progress in Nuclear Energy, 82, p.112 - 117, 2015/07
被引用回数:1 パーセンタイル:9.26(Nuclear Science & Technology)自己無撞着QRPA法を用いて、球形を仮定した中性子過剰核の崩壊率と遅延中性子放出率を調べた。娘核(先行核)の高い励起状態からの粒子蒸発の計算には、Hauser-Feshbach統計モデルを用いた。この研究では特に、核構造に関連した2つの効果について議論をする。一つはテンソル力である。これは従来のQRPA法では考慮されていなかった力であり、閉殻構造を持った原子核の崩壊半減期を再現するために重要なファクターである。もう一つは、アイソスピンの有限レンジ力の対相関である。テンソル力もの対相関も、先行核の励起状態のエネルギーを下げるという重要な効果を持っている。さらに、それらの効果は、中性子しきい値以上の励起状態へ崩壊する分岐比を減らし、結果として、遅延中性子数の予測値は、テンソル力と有限レンジ力の対相関を考慮しなかった場合に比べて、小さくなるということがわかった。今回の研究内容は、将来的に核分裂生成物の遅延中性子量評価データへ応用する。
古川 智弘; Rouillard, F.*
Progress in Nuclear Energy, 82, p.136 - 141, 2015/07
被引用回数:38 パーセンタイル:95.18(Nuclear Science & Technology)ナトリウム冷却高速炉の蒸気発生器に代えて超臨界COガスタービンシステムを適用することが検討されている。このシステムの一つの課題として、高温における超臨界CO中での構造材料の腐食があげられている。著者らは、これまでに高クロムマルテンサイト鋼及びステンレス鋼を対象に、大気圧から最大25MPaのCO中にて材料腐食試験を実施し、本システムの基本設計用の暫定腐食しろ(腐食評価式)を提案してきた。本研究では、初めにわれわれが取得した最も長時間となる8010時間浸漬材を対象とした金属組織観察の結果について報告する。そのうえで、超臨界COガスタービンシステムの設計用腐食評価の観点から、材料表面に形成された酸化層の成長挙動について報告する。
佐藤 博之; 大橋 弘史; 中川 繁昭; 橘 幸男; 國富 一彦
Progress in Nuclear Energy, 82, p.46 - 52, 2015/07
被引用回数:13 パーセンタイル:71.17(Nuclear Science & Technology)本報告では、熱化学法ISプロセスによる水素製造施設を高温ガス炉に接続する上での安全設計に対する考え方を具体化するとともに、安全設計方針及び適合のための設計方針、水素製造施設を非「原子炉施設」として扱うための条件とこれに応じた設計対応を示した。また、実用高温ガス炉水素製造システムGTHTR300Cを対象に、水素製造施設の非「原子炉施設」化のための設計対応及び安全設計方針適合のための設計方針が工学的に成立することを明らかにした。
大西 貴士; 小山 真一; 三村 均*
Progress in Nuclear Energy, 82, p.69 - 73, 2015/07
被引用回数:6 パーセンタイル:43.95(Nuclear Science & Technology)これまでの研究において、特定の元素のみと選択的に相互作用する抽出剤や無機イオン交換体をアルギネートゲルで賦形化し、発熱性元素や希少元素のみを選択的に分離するプロセスが提案されている。しかしながら、担体であるアルギネートゲルも陽イオン交換体としての特性を有するため、ジルコニウムやルテニウムを吸着し、選択的分離を阻害することが懸念されている。よって、本研究においては、選択的分離工程の前に、アルギネートゲルによるジルコニウムの除去工程を提案し、その可能性を検討した。その結果、ジルコニウムは酸性溶液中ではZrとなり、2価や3価の陽イオンよりもアルギネートゲルに強く吸着することを明らかにした。また、アルギネートゲル充填カラムを使用して、照射燃料溶解液中のジルコニウムを選択的に除去できることを見出した。
岩元 大樹; Stankovskiy, A.*; Uyttenhove, W.*
Energy Procedia, 71, p.33 - 41, 2015/05
被引用回数:1 パーセンタイル:67.41(Energy & Fuels)A sensitivity and uncertainty analysis was performed for a critical configuration of the VENUS-F facility with three major nuclear data libraries (JENDL-4.0, ENDF/B-VII.1, and JEFF-3.1.2) and the JENDL-4.0 covariance data. Differences in between nuclear data libraries are smaller than those between geometric models/calculation methodologies. Both the deterministic and Monte-Carlo methodologies in criticality calculation provide similarity for differences in between the nuclear data libraries. Major contributors to these differences were identified with the sensitivity method. Among nuclear data parameters, it is found that of the VENUS-F core is sensitive to the fission cross section, fission neutron multiplicity, and capture cross section of uranium and the elastic scattering cross section and average cosine of the scattered neutron of lead and Fe. The analysis with the sensitivity coefficients shows that these parameters have considerable impact on the differences in . Based on the JENDL-4.0 covariance data, the total uncertainty induced by nuclear data is evaluated at 833 pcm (1), and this uncertainty in is largely dominated by lead, uranium, and Fe.
鹿島 陽夫; 須山 賢也; 望月 弘樹*
Energy Procedia, 71, p.159 - 167, 2015/05
被引用回数:2 パーセンタイル:82.27(Energy & Fuels)福島第一原子力発電所事故により日本では核燃料サイクル計画が停滞しているが、過剰なプルトニウムを減らすためにMOX燃料として使用する必要がある。また、福島第一原子力発電所ではMOX燃料を使用していたということからも、MOX燃料の燃焼解析の精度は重要である。したがって、計算コードとライブラリの精度評価が必要である。そこで、使用済燃料組成測定(ARIANE: Actinides Research in a Nuclear Elements)のデータを解析することにより、統合化燃焼計算コードシステム(SWAT4: Step Wise Burnup Analysis Code System 4)の検証を行った。解析の結果、主要なウラン,プルトニウム同位体の実験値と計算値の差は5%以下であった。これは、ウラン燃料の場合と同程度の精度であり、SWAT4はMOX燃料の燃焼解析に対して十分な精度を持っていることが分かった。
田中 康介; 吉持 宏; 大林 弘; 小山 真一
Energy Procedia, 71, p.282 - 292, 2015/05
被引用回数:2 パーセンタイル:82.27(Energy & Fuels)MA含有MOX燃料の酸化特性に関する基礎データを取得するため、Am含有MOX燃料ペレットの高温酸化試験を実施し、UO燃料及びMOX燃料の挙動と比較した。
橋本 慎太郎; 岩本 修; 岩元 洋介; 佐藤 達彦; 仁井田 浩二*
Energy Procedia, 71, p.191 - 196, 2015/05
被引用回数:4 パーセンタイル:92.78(Energy & Fuels)陽子あるいは重陽子入射反応を用いた加速器中性子源は、核融合炉材料照射試験やボロン中性子捕捉療法といった基礎研究や医療の分野で利用されている。特に、Li標的の陽子入射反応による準単色中性子は、検出器の校正や中性子の断面積測定に活用される重要なビーム源となる。PHITSは、さまざまな物理モデルを適用して入射陽子と2次中性子の輸送を扱い、ビームライン上の粒子束や遮へい材における付与エネルギーを評価できる。このため、中性子源の設計の際には、本コードによる解析結果が重要な役割を果たすことが期待できる。しかし、従来、PHITSに組み込まれている核内カスケード等の核反応モデルはLi(,)Beの遷移過程を考慮していないため、中性子スペクトル上のピーク構造を再現できなかった。そこで、量子力学計算である歪曲波ボルン近似(DWBA)により評価したピークを追加する機能の開発を進めている。その結果、これまでに50MeV以下の入射エネルギーにおける陽子及び重陽子入射反応にこの機能を適用し、実験値を再現することを確認した。そこで今回、Li(,)反応について適用入射エネルギーを400MeVまで拡張しその有効性を検証した結果を報告する。
小浦 寛之; 千葉 敏*
Energy Procedia, 71, p.228 - 236, 2015/05
被引用回数:1 パーセンタイル:67.41(Energy & Fuels)遅発中性子のための崩壊の理論的研究を行う。崩壊は原子核崩壊の一つであるが、弱い相互作用で崩壊するという、原子核において特異なプロセスである。原子炉運転の安全性においてきわめて重要な役割を果たす平均遅発中性子放出数は総和計算という考えで理解することができ、それはが核分裂生成物の個々の核種の遅発中性子放出割合と累積核分裂収率との積の総和で与えることができるというものである。この内遅発中性子割合が崩壊の随伴現象であり、崩壊理論を用いて記述できる。本発表ではこの総和計算の考えの元、遅発中性子割合を崩壊の大局的理論を用いて扱い、崩壊確率および遅発中性子放出割合の現状について考察した。両者とも大局的理論計算における改善が矛盾なく有意になされることが可能であることを示し、その方策について述べる。
中山 梓介*; 荒木 祥平*; 渡辺 幸信*; 岩本 修; Ye, T.*; 緒方 一介*
Energy Procedia, 71, p.219 - 227, 2015/05
被引用回数:10 パーセンタイル:97.66(Energy & Fuels)中性子核データ評価用計算コードシステムを拡張し、ゼロレンジDWBAを用いて残留原子核の束縛状態へのストリッピング反応を適切に計算できるようにした。このコードシステムをAlに対し入射エネルギー100MeVまでの陽子誘起反応に適用した。DWBA解析の結果、得られた分光学的因子がエネルギー依存性を持つことが分かった。また、本コードを用いた計算は25.5, 56, 100MeVの(d,xp)反応二重微分断面積の測定データ及びしきいエネルギーから20MeVまでの入射エネルギーでのAl生成断面積を再現した。
今野 力; 前田 茂貴; 小迫 和明*
Energy Procedia, 71, p.213 - 218, 2015/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Energy & Fuels)複数温度に対する多群断面積を格納したMATXSファイルに関する問題について報告する。この問題は、高速実験炉常陽を簡略化したモデル内の全中性子束,全線束を、MATXSLIB-J40(JENDL-4.0からNJOY99で作成された300, 600, 900, 1200, 1800Kの多群断面積)を使い、300K, 600Kの温度条件で、DORTコードで計算した際に新たに見つかった。計算で得られた全中性子束は300Kでも600Kでもほとんど同じであったが、600Kのときの全線束は300Kの時の全線束に比べ10%大きくなった。この違いの原因を調べた結果、MATXSファイルの生成のデータ構造とMATXSファイルを処理するTRANSXコードの間で一部整合性がとれていない箇所があることが判明した。この問題を解決するため、MATXSファイルのデータを修正するプログラムを作成した。MATXSLIB-J40はこのプログラムを用いて修正される予定である。
三輪 周平; 山下 真一郎; 石見 明洋; 逢坂 正彦; 天谷 政樹; 田中 康介; 永瀬 文久
Energy Procedia, 71, p.168 - 181, 2015/05
被引用回数:18 パーセンタイル:99.47(Energy & Fuels)福島第一原子力発電所でのシビアアクシデントを経験した照射済み燃料材料の安全な取扱い技術の構築に向けて、原子力機構大洗研究開発センターの照射後試験施設を利用した幾つかの基礎研究を進めてきている。本論文では、基礎研究のうち、特に原子力機構大洗研究開発センターの照射後試験施設を利用することで効果的に研究を進めている3つの研究プログラムについて、全体概要の他、先行的に得られている試験結果や今後予定している計画を紹介する。
西尾 勝久
no journal, ,
Fission fragment mass distributions for compound nuclei populated by multi-nucleon transfer reaction of O+U were measured at the JAEA tandem facility. Twelve compound nuclei for uranium, neptunium and plutonium were populated, and their fragment mass distributions in fission were measured as a function of excitation energy. The symmetric fission yield increases with excitation energy, showing the damping of the shell-correction energy. Future programs will be discussed.
野田 秀作; 橋本 慎太郎; 佐藤 達彦; 仁井田 浩二*
no journal, ,
高エネルギー電子加速器などの施設において、光核反応により種々の高エネルギー2次粒子が生成される。そのため、光核反応によって2次的に発生した陽子や中性子の線量を正確に見積もることが必要とされている。現在、PHITSコードは、150MeV以下のエネルギーの光子入射によって引き起こされる巨大共鳴反応と準重陽子崩壊反応を正確に取り扱うことができる。しかし、150MeV以上のエネルギーを持つ光子が原子核に入射した際に核子共鳴を起こしてパイオンが生成される反応について、これを模擬するモデルはPHITSに含まれていない。そこで、本研究によりPHITSコードへのパイオン生成反応モデルの組み込みを行う。この方法において、パイオン生成全断面積は核種ごとに系統式を用いて決定する。また、高エネルギー光子入射による共鳴反応で生成されるデルタ粒子の崩壊でパイオンが生成される過程はJQMDモデルで再現する。このパイオン生成反応モデルを組み込んだPHITSの計算結果は、光子入射陽子生成又は中性子生成断面積と比較する。
岩月 仁; 野口 弘喜; 久保 真治; 笠原 清司; 田中 伸幸; 竹上 弘彰; 小貫 薫; 稲垣 嘉之
no journal, ,
熱化学水素製造法ISプロセスの主要課題の一つに、極めて腐食性の強いプロセス流体(ハロゲンなど)を取り扱うための反応機器開発が挙げられる。高温・強腐食環境における実用材料を用いた反応系機器の健全性試験に供するため、ニッケル基合金製(ハステロイC-276)ヨウ化水素分解反応器を試作した。本器の水素製造能力は150NL/h、設計圧力0.95MPa、設計温度500Cである。反応器を簡素化するため、従来の多管熱交換式・縦型固定層反応器に代え、断熱式・ラジアルフロー型固定層反応器を適用した。この利点は、断熱式にすることで、触媒層に伝熱管がなく構造が簡素化できること、および、ラジアルフロー型にすることで、原料ガスと触媒が均一に接触し、偏流による反応率低下が小さいことである。今後、ヨウ化水素分解試験(100時間)を実施し、供用後の腐食量評価から健全性を示す計画である。