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二川 正敏; 粉川 広行; 長谷川 勝一; 池田 裕二郎; Riemer, B.*; Wendel, M.*; Haines, J.*; Bauer, G.*; 直江 崇; 沖田 浩平*; et al.
Journal of Nuclear Materials, 377(1), p.182 - 188, 2008/06
被引用回数:28 パーセンタイル:84.24(Materials Science, Multidisciplinary)水銀ターゲットの圧力波によるキャビテーション損傷について、ロスアラモス研究所の陽子加速器を用いたイオンビーム実験を実施し、著者らが考案した音響振動計測に基づいた損傷ポテンシャルの計測及び評価を行った。水銀流動条件による損傷の程度は、流れなしの場合に最も大きく、流れ有り、さらに気泡を注入したときに、一層低下することが、光学的な損傷観察結果よりわかった。これらの傾向は、損傷ポテンシャルの計測結果とよく一致した。これより、音響振動から評価した損傷ポテンシャルはキャビテーション損傷に関するその場診断技術として有効であること、また気泡混入法が損傷低減技術として期待できることを示した。
粉川 広行; 菖蒲 敬久; 二川 正敏; Ahmed, B.*; 羽賀 勝洋; 直江 崇*
Journal of Nuclear Materials, 377(1), p.189 - 194, 2008/06
被引用回数:12 パーセンタイル:60.60(Materials Science, Multidisciplinary)微小気泡注入は、核破砕中性子源の水銀ターゲット中の圧力波抑制に効果的である。微小気泡注入技術開発の観点から、水銀中でノズルからの気泡生成、及び成長挙動を理解することが重要である。水銀中での気泡生成の観測は、水銀が不透明であるので、SPring-8高強度X線を用いて可視化実験を行った。内径100m、及び外径200
mのステンレス鋼製のノズルを、水銀で満たした容器の底にノズル先端を上向きに設置し、ヘリウムガスをノズルから水銀に注入して気泡生成挙動を観測し、光学的に観察した水中での気泡成長挙動と比較した。水銀中での気泡成長挙動は、水中のそれと全く異なった。すなわち、水中ではノズル先端から気泡が噴出するように成長するが、水銀中ではノズル外側を囲みながら気泡は成長した。ステンレス鋼に対する水銀の濡れ性は悪いため、ヘリウムガスはステンレス鋼表面に沿って容易に広がり、気泡はノズルを囲むように成長した。
粉川 広行; 長谷川 勝一; 二川 正敏; Riemer, B.*; Wendel, M.*; Haines, J.*
Journal of Nuclear Materials, 377(1), p.195 - 200, 2008/06
被引用回数:3 パーセンタイル:22.89(Materials Science, Multidisciplinary)水銀ターゲットの圧力波問題に関して、ロスアラモス研究所の陽子加速器を用いたオンビーム実験を実施し、キャビテーション損傷評価とともにループターゲットのひずみ計測を行った。陽子ビーム照射位置から350mm離れた位置での最大ひずみは、陽子ビーム照射後5.5msで発生し、その伝播速度は、応力波や圧力波の伝播速度(それぞれ、5000m/s, 1500m/s)よりも遅い65m/sであることがわかった。数値解析を行い、伝播速度の低下は、水銀とループ壁の相互作用によることを明らかにした。
菊地 賢司; 鎌田 勤也*; 小野 幹訓*; 北野 照明*; 林 健一*; 大井川 宏之
Journal of Nuclear Materials, 377(1), p.232 - 242, 2008/06
被引用回数:19 パーセンタイル:74.95(Materials Science, Multidisciplinary)F82HとJPCAの腐食特性を流動鉛ビスマスループ中で調べた。材料は日本のADSビーム窓候補材であり、電子溶接部も含む。高温部の試験温度は最高450と500度で低温部との温度差は100度である。主流の流速は毎秒0.4から0.6mであり、酸素濃度は2から410
mass%に制御した。試験片は丸棒型である。試験後、光学,SEM,X線解析,X線回折により腐食被膜の特性を調べた。その結果、ADSのビーム窓を設計する場合の腐食速度は時間に対して線形則が推奨されるという結論を得た。
義家 敏正*; Xu, Q.*; 佐藤 紘一*; 菊地 賢司; 川合 將義*
Journal of Nuclear Materials, 377(1), p.132 - 135, 2008/06
被引用回数:11 パーセンタイル:57.82(Materials Science, Multidisciplinary)800MW熱出力のADSにおけるビーム窓材料の損傷の予測を反応速度論で実施した。パラメータは、STIP-IとII実験でのEC316LNとF82H陽子照射の結果より適合させた。F82Hではバブルの密度はほぼ一定で、大きさが大きくなった。一方、浸入型の転位ループ密度は増え大きさは0.003から300dpaの間で一定であった。EC316LN材もほぼ同様なバブル密度と転位ループ挙動を示した。スエリングは673Kから773Kの間では3dpa以上で照射量に比例して増加することがわかった。
菊地 賢司; 斎藤 滋; 辻本 和文; 川合 將義*; Dai, Y.*
no journal, ,
SINQターゲット3で照射した材料中に残留するヘリウム(4)ガスを質量分析器又は、ヘリウム漏洩検出器により測定した。材料はオーステナイトステンレス鋼のJPCAと核融合材料用に開発された低放射化フェライトマルテンサイト鋼のF82Hである。試料はTEMデスク又は試験後の引張試験片から採取した。試料を2000度まで加熱し、残留ガス全量を放出させた。測定量をこれまでに報告された他の鋼材に残留するガス量と比較した結果、50%以内で一致した。
西原 健司; 菊地 賢司
no journal, ,
800MW加速器駆動炉概念のビーム窓照射損傷を評価した。1.5GeVまでの陽子と中性子の輸送をPHITSコード及びTWODANTコードで計算した。PHITSコードはモンテカルロ輸送コード、TWODANTは決定論的2次元輸送コードである。ビーム窓は加速器駆動炉の中心で20MWの陽子と速中性子によって300炉内実効滞在日にわたって照射される。現実的な陽子ビーム形状を仮定し、はじき出し、水素・ヘリウム元素の生成及び中性子・陽子場を評価した。
菊地 賢司; 斎藤 滋; 濱口 大; 手塚 正雄
no journal, ,
鉛ビスマス材料腐食試験ループJLBL-1において、9000時間にわたり循環した試験中に鉛ビスマスをサンプリングしてきた。その場所は配管,電磁ポンプ,流量計,フィルター,試験管である。これまで、鉄クロムの合金析出が低温部において生じることを報告している。これは高温部で溶解した物質が質量移行したものと考えられる。そこで、鉛ビスマス中に溶解している鋼材元素をICPにより全量化学分析し、析出の因果関係を調査した結果、飽和濃度以上のCr, Feが検出された。
菊地 賢司; 手塚 正雄; 山村 力*
no journal, ,
鉛ビスマスとアルミニウム,ステンレス鋼,鋳鉄との濡れ性実験結果を述べる。条件は、真空雰囲気で500度までである。ヤングの式から定まる固体液体の接触角を測定した。濡れ性の順番はアルミニウム,ステンレス鋼,鋳鉄の順で悪かった。アルミニウムでは温度依存が認められ、高温ほど悪かった。濡れが悪いと腐食は起き難くなり、かつ伝熱特性は悪くなる。したがい、材料選択のパラメータになりうるものである。
勅使河原 誠; 涌井 隆; 前川 藤夫; 二川 正敏; 加藤 崇; 菊地 賢司; 仲村 宏二*; 深井 卓*; 吉田 信俊*; 直江 崇*; et al.
no journal, ,
J-PARCでは中心利用施設の一つとして核破砕中性子源の建設が進められている。高強度でピーク強度の高い中性子ビームを利用者に供給するため1MWのパルス陽子ビームがターゲットに入射される。しかしながら、パルス陽子ビーム入射によって発生した圧力波を起因とし、ターゲット容器にピッティング損傷をもたらし、容器の寿命を短くする。そこで、容器の寿命を予測する診断技術の確立が重要となる。音響診断として用いられるレーザードップラ法は、ピッティング損傷によって発生した振動事象を計測するのに適した方法である。この診断法を可能とするために再帰性ミラーを採用した。有機材での再帰性ミラーは既に確立されているが、放射線損傷の点から、金属材料での開発が望まれていた。われわれは、電鋳法を用いることにより12%の反射率を有するNi材の再帰性ミラーを開発した。しかしながら、ターゲット容器に取り付けるためのロウ付け処理がNi材に再結晶をもたらし、反射率を低下させた。そこで、ロウ付けについて最適化を施すことによって4%の反射率の低下のみで実機のターゲット容器に導入することを可能とした。
大内 伸夫; 吉川 博; 榊 泰直; 上野 彰; 長谷川 和男
no journal, ,
J-PARCは世界最大のビーム強度を有する加速器の一つであるため、運転異常によって加速器表面への深刻な衝突を招く可能性があり、その結果加速器機器への熱的,機械的な損傷をもたらす。これを避けるためには、異常を検知した後速やかにビームを遮断する必要がある。一方、1秒以内に陽子ビームの回復させることは核破砕ターゲットの熱応力の緩和に有効である。加速器を保護するために、ビームの遮断と回復を制御するための機器保護システム(MPS)が開発された。リニアックでは、1パルス内でビームを遮断する必要があり、MPSの高速遮断システムでは数マイクロ秒で遮断することが可能で、これはSDTL以降について有効である。一方、DTLにおいては、許容遮断時間評価値を越えており、現実的なビーム衝突の評価も含めて詳細な検討が必要である。速やかなビーム回復を行うためにビームトリップの時間内でもすべての機器が動作状態を保持するが、最短時間でも数秒を必要とする。最も頻繁にビームトリップをもたらすと想定される高周波放電について、1秒以内のビーム回復を実現するための高速ビーム回復システムをビーム試験期間中に開発,実装する予定である。