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論文

シリカがタイヤを高性能化する秘密を中性子と水素のスピンで解明

熊田 高之; 岩原 大輔*

Isotope News, (798), p.26 - 27, 2025/04

自動車用タイヤでは、シリカ微粒子をゴム材料中に添加することによりグリップ性能を損なうことなく燃費性能を改善させている。その鍵となるのが、シリカとゴムを結び付けるシランカップリング剤(SCA)である。SCAは脱水反応によってシリカと反応し、架橋や相互浸透によってゴム材料と結合する。ゴム材料と架橋できる適切な官能基を持たない長鎖アルキルSCAでは、ゴム材料との相互浸透が結合を支配する。我々は、スピンコントラスト変調中性子反射率法で、ブタジエンゴムとシリカの界面に生成したわずか2 nm厚のSCA層の膜厚と組成を決定できることを示した。

論文

量子ビームによる漆のナノ構造解析

南川 卓也

Isotope News, (797), p.16 - 17, 2025/02

日本の漆技術は縄文時代から始まる長い歴史や伝統がある。漆は現在の石油製品より優れた耐性を持ち、何百年も姿を変えずに存在することが知られている。また漆器は様々な非常に美しい色を発する。このような漆の優れた物性は知られてはいるが、漆の構造測定が非常に困難であるため、物性発現のメカニズムを深く追求する人は少ない。本研究では、微量の鉄を添加した黒漆の黒色発現のメカニズムについて、色の違いを生じるナノ構造を量子ビームで解明した。

論文

土壌の金属イオンの吸着挙動を解明

山口 瑛子; 高橋 嘉夫*; 奥村 雅彦

Isotope News, (796), p.21 - 23, 2024/12

粘土鉱物は土壌中に豊富に存在し、多くの陽イオンを吸着することから様々な元素の環境動態を支配している。粘土鉱物の吸着の強さは分子レベルの吸着構造によって異なるため、分子レベルの吸着構造が何によって決定するのか、系統的な理解が重要である。本研究では、広域X線吸収微細構造(EXAFS)測定と第一原理シミュレーションを用いて、ラジウムをはじめとした多くの陽イオンの吸着構造を系統的に解明した。その結果、吸着構造の決定には吸着イオンの大きさと水和エンタルピーが重要であるということを示した。

論文

新シミュレーション手法開発; 次世代革新炉の設計支援

内堀 昭寛; 岡野 靖

Isotope News, (793), p.32 - 35, 2024/06

AI支援型革新炉ライフサイクル最適化手法ARKADIAの基盤技術として、ナトリウム冷却高速炉のシビアアクシデント発生時に原子炉容器内外で進展する事象を一貫してシミュレーションする手法(SPECTRAコード)を開発している。本手法は、安全性と経済性を両立させる最適な機器設計条件を探索することに有用である。本研究では、Na漏えい・燃焼を含む仮想的な事故を例題として、複数の設計条件に対する解析を実施し、安全性を保ったまま経済性を向上できる小型格納容器及び安全対策の設計条件を発見できた。これにより、ARKADIAの設計最適化プロセスに対する本手法の有効性を確認した。

論文

変形その場パルス中性子回折実験により高強度マグネシウム合金の強度増加機構を解明

Harjo, S.

Isotope News, (793), p.13 - 16, 2024/06

高強度マグネシウム(Mg)合金の高温押出加工による大幅な強度増加の機構を引張変形その場中性子回折実験によってどのように解明したかについて紹介する。高温押出加工の条件により組織が複雑化し、構成相それぞれの組織からの強度への寄与について解説する。

論文

$$beta$$, $$gamma$$, X線同時解析による迅速多核種分析技術

大島 真澄*; 後藤 淳*; 早川 岳人*; 浅井 雅人; 金 政浩*; 篠原 宏文*

Isotope News, (790), p.19 - 23, 2023/12

放射性廃棄物や燃料デブリなど多くの放射性核種が様々な濃度で含まれる試料を分析する場合、一般的なスペクトル解析では限界があり、個々の核種を化学分離したのち定量する必要がある。特に液体シンチレーションカウンタ(LSC)を用いた分析では化学分離は必須である。本著では、筆者らが開発したスペクトル全体をフィットして定量するスペクトル定量法(SDM法)について解説し、LSCで測定した$$beta$$線及びX線スペクトルとゲルマニウム半導体検出器で測定した$$gamma$$線スペクトルをSDM法を用いて統合解析することで、40核種が2桁の強度比で混入した試料中の放射能を定量できることを示し、化学分離を簡素化した新しい放射性核種定量法として有効であることを示した。

論文

水に溶けたラジウムを分子レベルで初観測

山口 瑛子; 奥村 雅彦; 高橋 嘉夫*

Isotope News, (789), p.20 - 23, 2023/10

ラジウムはウランやトリウムから生成する放射性元素であり、ウラン鉱山周辺の環境汚染問題や地層処分で重要な元素である。さらにラジウムは放射年代測定やがん治療にも利用されるため、環境化学だけでなく、地球化学や核医学を含む多くの分野で重要となっている。しかし、ラジウムは安定同位体のない放射性元素であるため、分光法の測定が難しく、分子レベルの情報はこれまでほとんど得られていなかった。本研究では広域X線吸収微細構造法による測定と第一原理分子動力学シミュレーションを併用することで水和ラジウムの分子レベルの情報を世界で初めて明らかにした。

論文

重粒子線治療の全身被ばく線量評価システムRT-PHITS for CIRTの開発

古田 琢哉

Isotope News, (787), p.20 - 23, 2023/06

炭素線治療は従来の放射線治療よりも腫瘍部への線量が集中する優位性を持つが、正常組織での二次的ながんの発生原因となり得る照射を完全に無くすことは困難である。現状の線量評価では治療効果と周辺重要臓器の急性障害の回避を目的に治療部位近傍に限定した評価が行われており、2次発がんなどの副作用に影響する低線量の領域まで評価が行われていない。そこで、重粒子線治療の計画データを基に、重粒子ビーム照射体系を再構築し、PHITSによって、2次粒子の挙動も含めて重粒子線治療を正確に再現するシステムRT-PHITS for CIRTを開発した。このシステムを用いることで、過去に実施された重粒子線治療の患者全身における線量評価が可能で、評価結果を治療後の2次がん発生等の疫学データと組み合わせることで、放射線治療後の副作用と被ばく線量の相関関係を明らかにすることができる。

論文

過酷環境における「その場」$$alpha$$エアロゾルモニタリング

坪田 陽一

Isotope News, (787), p.28 - 31, 2023/06

東京電力ホールディングス(株)福島第一原子力発電所(以下、「1F」)の廃炉作業における燃料デブリ取出し作業では、格納容器(PCV)内で放射性微粒子が発生する。特に内部被ばく影響が大きい$$alpha$$核種を含む微粒子($$alpha$$エアロゾル)のPCV内の閉じ込め対策に加え濃度のモニタリングが重要である。原子力機構の研究グループは1F-PCV内の過酷環境で$$alpha$$エアロゾルを測定するための要求事項を「高湿度環境での確実な動作」、「ろ紙を使わない$$alpha$$エアロゾル測定」、「高濃度の$$alpha$$エアロゾル測定」、「$$alpha$$エアロゾルの選択的測定」の4つに整理し、それらを満足する機器としてIn-situ Alpha Air Monitor (以下、「IAAM」)を開発した。IAAMは空気加熱、扁平型流路、$$alpha$$エアロゾルの直接測定、多チャンネル光電子増倍管、シンチレータ厚の最適化等を組み合わせた「その場」$$alpha$$エアロゾル測定装置として開発された。性能検証試験により、同機を用いた空気中の$$alpha$$エアロゾル濃度のリアルタイム測定が可能であり、1F-PCV内の想定値の30倍以上の$$alpha$$エアロゾル濃度を測定可能であることが実証された。今後は様々な現場における$$alpha$$エアロゾル濃度測定の実証をすすめ、現場への適用を目指す。

論文

微小核物質粒子の同位体組成分析; 目に見えない小さな粒子から隠した核活動を見つけ出す

宮本 ユタカ; 鈴木 大輔; 富田 涼平; 富田 純平; 安田 健一郎

Isotope News, (786), p.22 - 25, 2023/04

IAEAが核不拡散条約に基づき、IAEAに未申告の原子力活動を探知するための技術としてIAEAが実施している「保障措置環境試料」の分析について、技術的な側面から概要を述べるとともに、国際協力の一環として日本のIAEAネットワーク分析所として活動している原子力機構の分析技術について解説する。特に微小核物質粒子の検知および核物質の同位体組成分析技術に焦点を当てて解説する。

論文

高レベル放射性廃液中の元素を光で選別

松田 晶平; 横山 啓一

Isotope News, (786), p.6 - 9, 2023/04

高レベル放射性廃液に含まれるアクチノイドやランタノイドは化学的な性質(イオン半径)がほぼ同じため、通常の化学的な手法で分別するのは難しい。一方、各元素は吸収する光の波長が異なるため、光吸収により元素を選んでエネルギーを付与できる。この特徴が分別に役立つと考えられたが、単純な光吸収ではエネルギーが足りないため化学反応を誘起できず分別の原理としては不完全であった。我々は、エネルギーを補うための別の光吸収を同時に起こすことで、アメリシウムの光誘起反応の観測に世界で初めて成功した。また、この原理を使い、ランタノイドが共存する溶液中から光反応したアメリシウムだけ回収できることを実証した。放射性廃棄物分別工程の簡素化や希少金属の超高純度精錬への貢献が期待される。

論文

放射線測定器のJIS登録試験所開設

吉富 寛

Isotope News, (786), p.26 - 29, 2023/04

日本原子力研究開発機構放射線標準施設棟(FRS)は、2022年6月に国内初となる放射線測定器のJIS試験所として登録された。放射線の利用が原子力のみならず医療や工業など社会のさまざまな分野で拡大するに伴い、測定すべき放射線のエネルギー範囲も広がり放射線測定器の試験の需要が高まっている。一方で、近年、放射線測定の信頼性の確保がますます重要視されるようになっているが、こうした試験を高い品質で公正に実施し、公的な証明書を発行できる機関が国内にはこれまでになかった。本稿ではこうした背景を踏まえ、FRSにおける放射線測定器のJIS登録試験所を構築するために実施した事項を詳説するとともに、開設したJIS登録試験所の概要を報告する。

論文

局所域高分解能大気拡散・線量評価システムLHADDAS; 建物を考慮した詳細な放射性物質の拡散計算に基づく線量評価を初めて実現

中山 浩成; 小野寺 直幸; 佐藤 大樹

Isotope News, (785), p.20 - 23, 2023/02

LHADDASは、現実気象条件下で建物影響を考慮した放射性物質の大気拡散の詳細評価が可能なLOHDIM-LES、建物遮蔽効果を考慮して迅速に空間線量率評価が可能なSIBYL、及び都市大気拡散の即時解析が可能なCityLBMの計算コードを統合したシステムであり、ユーザの目的に応じて計算コードの柔軟な選択が可能である。このため、LHADDASは、原子力施設の立地審査のための従来手法に代わるより現実的な事前解析、原子力緊急時対応のための対策立案や影響評価、都市市街地拡散テロにおける即時解析など局所域大気拡散の様々な課題の解決に活用できる有用性を有する。LHADDASは、放出率・気象データ・地理情報データ・線量率寄与応答関数の入力ファイルの処理や計算条件等の入力データの設定を行うプリプロセス、LOHDIM-LES・CityLBMによる大気拡散計算のためのソルバー、SIBYLによる空間線量率空間分布を詳細評価するポストプロセスの3つのパートにより構成されている。計算シミュレーションに必要な入出力ファイルを整合させ、それらを公開データから生成可能とすることで、簡易工程でシミュレーション実行が可能な統合システムを完成させた。

論文

多核子移行反応における角運動量の付与; 超重元素領域にある安定の島をめざすには

西尾 勝久

Isotope News, (785), p.36 - 40, 2023/02

多核子移行反応は、中性子数の多いアクチノイドおよび超重元素同位体を生成する方法として注目を集めている。反応の直後、高励起状態の複合核が生成されるが、これらが核分裂することなく中性子を放出して冷え固まることで中性子過剰核が生成される。ここで、複合核に付与される角運動量が大きいと、核分裂で壊れて何も残らない。本研究は、多核子移行反応における角運動量の付与を定量的に示した研究成果の解説である。

論文

放射線の挙動を原子サイズで計算できるPHITSの新機能

小川 達彦; 平田 悠歩; 松谷 悠佑; 甲斐 健師

Isotope News, (784), p.13 - 16, 2022/12

入射荷電粒子が二次電子を生じる過程を原子サイズで明示的に計算する飛跡構造解析計算は、放射線生物影響,材料照射効果,放射線検出などの研究にとって重要な技術であり、近年主著者らの研究で新しい飛跡構造解析計算コードが開発された。従来の飛跡構造解析計算は標的物質の誘電関数を基に断面積を計算するため、誘電関数が良く測定されている水以外に、適用できるモデルは限られていた。本研究では誘電関数を使うことなく、二次電子エネルギー分布の系統式と阻止能を基に飛跡構造解析計算を行う手法により、誘電関数の測定値の有無にかかわらず、任意の物質で飛跡構造解析計算を実行することを可能とした。こうして開発したモデルで、陽子による水中の動径線量分布や二次電子生成量を計算したところ、従来のコードや実験値とよく一致した。このモデルは原子力機構の放射線輸送計算コードであるPHITS Ver3.25以降に実装され、任意物質に適用できる世界初の汎用飛跡構造解析コードとしてユーザーに提供されている。

論文

若手企画; 研究者のキャリアパス

岡 壽崇

Isotope News, (784), p.43 - 44, 2022/12

第59回アイソトープ・放射線研究発表会で開催された「若手企画☆「研究者のキャリアパス」」に参加した。4名の講師の先生のお話を伺い、学生の博士課程進学を後押しをどのように行うかなどについて議論した。

論文

地下深部の岩盤における地下水の流れの有無を水の安定同位体比から判別する

望月 陽人; 石井 英一

Isotope News, (784), p.23 - 27, 2022/12

Isotope News誌の「Tracer」欄において、亀裂を通じた地下水の流れの有無を水の安定同位体比を利用して判別する方法に関する論文(Mochizuki and Ishii, 2022, https://doi.org/10.1007/s10040-022-02466-9)を紹介するものである。

論文

福島の森林資源における放射性セシウム汚染の新たな計算モデル構築

太田 雅和; 小嵐 淳

Isotope News, (784), p.28 - 31, 2022/12

福島第一原子力発電所事故の影響を受けた森林では、沈着した放射性セシウム($$^{137}$$Cs)による樹木汚染が問題となっている。しかしながら、森林内の各$$^{137}$$Cs移行過程が樹木(特に、福島の林業で重要な資源である幹の木部)の汚染に及ぼす影響については、十分な理解が得られていない。本研究では、森林樹木-リター層-土壌系における$$^{137}$$Csの動態を計算するモデル「SOLVEG-R」を提案し、これを福島県内のスギ植林地および天然のブナ林に適用した事例を紹介する。モデル計算の結果および計算と現地観測の結果の比較から、森林に沈着した$$^{137}$$Csの樹木への移行においては、事故時に葉あるいは樹皮に補足された$$^{137}$$Csの表面からの取り込みがそのほとんど($$>$$99%)を占めることが示された。一方で、根による土壌中$$^{137}$$Csの取り込みは少なく、事故後の50年間にわたり、表面からの取り込みよりも数桁小さい値を保つことが示された。これらの結果、樹木の内部汚染が、事故直後に樹木表面から取り込まれた$$^{137}$$Csの内部再循環(転流)によって引き起こされることが分かった。樹皮を介した表面からの取り込みの重要性も明らかとなり、樹木による$$^{137}$$Cs取り込みの100%(事故時に葉が無かったブナ)あるいは30%(事故時に展葉していたスギ、残りの70%は葉の表面からの取り込み)を占めた。試験地の樹木について、2021年時点では、$$^{137}$$Csの放射壊変と樹木成長に起因する希釈効果の影響によって樹幹木部の$$^{137}$$Cs放射能濃度が年あたり3%で低下していることが示された。

論文

最新の汎用核データライブラリJENDL-5の公開

岩本 修

Isotope News, (783), p.2 - 5, 2022/10

2021年12月に公開した汎用核データライブラリJENDL-5ではこれまでの汎用核データファイルの枠を超えて、特殊目的ファイルとして公開してきた核データを統合している。また、これまで原子炉ではあまり重要でない核種の中性子反応データも追加を行った。汎用性を高めたJENDL-5の概要について紹介する。

論文

二酸化炭素地中貯留のキーマテリアルである非晶質炭酸マグネシウムの構造とその特性

興野 純*; 山本 弦一郎*; 米田 安宏; 岡田 慧*

Isotope News, (783), p.23 - 27, 2022/10

二酸化炭素の地中貯蔵法として鉱物トラップが注目されている。二酸化炭素を含んだ地下水と玄武岩を反応させてマグネサイトを形成させる。形成される炭酸マグネシウム相は多様に変化するが、そのすべてがアモルファス炭酸マグネシウムを経るためその構造を明らかにすることを試みた。高エネルギーX線回折を用いた2体相関分布関数からアモルファス炭酸マグネシウムはハイドロマグネサイトと同様の構造を持つことが明らかとなり、長期的にも安定な構造であることからマグネシウムを含んだ炭酸塩化は二酸化炭素貯留技術として安全な隔離法と言える。

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