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山本 風海; 荻原 徳男*; 倉持 勝也*
e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 21(4), p.359 - 364, 2023/07
イオン加速器では、ビームの加速効率の向上、ビーム電流の蓄積等を目的に、イオンの価数を変換する手法(荷電変換手法)が良く用いられる。荷電変換はイオンビームと薄膜等の物質との相互作用で行うが、加速器の大強度化に伴い、ビーム負荷に耐えるターゲットの開発が必要となっている。真空中で破損しない薄膜として、エタノールおよび水銀の流体を検討した。これら二種の液体を真空中で流し、安定に膜を形成することを確認した。成膜中の圧力は、各液体の蒸気圧に近い値となった。エタノールに関しては、さらに良い圧力を得るために、低温下での蒸気圧の評価を行った。水銀に関しては、水銀蒸気を拡散させないトラップを開発し、98%以上の捕集効率を得られることを確認した。
神谷 潤一郎; 高野 一弘*; 和田 薫; 柳橋 享*
e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 21(3), p.144 - 153, 2023/06
J-PARC加速器等の超高真空装置の到達圧力は、表面から熱脱離する吸着気体分子量と材料内部の気体分子成分の表面への拡散・放出量で決まるといわれている。先行研究ではvacuum firingとよばれる高真空下での高温熱処理により材料中の水素を低減できることがわかっているが、各ガス種の放出ガス量の低減効果やその原因解明といった、さらなる超高真空化を実現するために必要な研究事例はこれまでなかった。今回、超高真空材料として最も利用されるステンレス鋼について、vacuum firingの放出ガス量への効果とその機構解明を目的に研究を行った。その結果、真空容器のビルドアップ試験によりvacuum firingは各種ガスの放出ガス量を有意に低減できることがわかった。さらに昇温脱離分析と表面分析により、vacuum firingは材料中の水素の拡散放出、材料表面の各種ガスの熱脱離をさせたうえで、表面に鉄酸化膜・クロム酸化膜を形成し、それらの表面が拡散障壁ならびに再吸着防止の役割をしていること示唆する結果を得た。この結果は、今後J-PARC加速器真空システムの超高真空維持の基盤となる成果である。
神谷 潤一郎; 仁井 啓介*; 株本 裕史; 近藤 恭弘; 田村 潤; 原田 寛之; 松井 泰; 松田 誠; 守屋 克洋; 井田 義明*; et al.
e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 21(4), p.344 - 349, 2023/05
原子力機構東海タンデム加速器には、40台の超伝導Quarter Wave Resonator(QWR)によって重イオンを10MeV/uまで加速するブースターリニアックがあるが、2011年の震災以降、運転を停止している。近年ウラン等のより重い核種を加速するため、タンデム加速器のアップグレードが精力的に検討され、QWR再稼働の必要性が高まっている。現在、運転時に必要な加速電圧とQ値を得るため、QWR内面荒さを低減するための電解研磨条件を検証している。一方で電解研磨はNb中水素を増加させ、水素病と呼ばれるQ値の減少を引き起こす可能性がある。真空中高温焼鈍で水素を放出させることで水素病を抑えることができるが、QWRのクラッド材を構成するNbとCuの熱膨張差による空洞破損の危険性がある。そのため表面粗さの低減とNbバルク中の水素の増加を最小限に抑えるため、研磨条件を最適化する必要がある。我々はこれまで水素吸蔵量および脱離機構を昇温脱離分析(TDS)により検証できることに着目し、研究を行ってきた。発表では異なる条件で研磨したNb材料のTDS結果、表面観察結果、表面粗さの相関について得られた成果を発表する。
津田 泰孝; 吉越 章隆; 小川 修一*; 坂本 徹哉*; 高桑 雄二*
e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 21(1), p.30 - 39, 2022/11
We irradiated n-Si(001) with a 0.06 eV supersonic O molecular beam and characterized the SiO surface and SiO/Si interface using real-time X-ray photoemission spectroscopy. The molecularly-adsorbed O was observed not only during the Si surface oxidation process but also during the SiO/Si interface oxidation process, suggesting that trapping-mediated adsorption occurs at SiO/Si interface as well as on the Si surface. We found a good linear correlation between the SiO/Si interface oxidation rate and the amount of molecularly-adsorbed O, revealing that the double-step oxidation loop exclusively proceeds through P-paul formation and minority carrier trapping at room temperature. The offset of the linear correlation indicates the presence of ins-paul on the SiO surface, which has nothing to do with the double-step oxidation loop because point defect generation is not affected by the volume expansion of ins-paul oxidation in the flexible SiO network.
関口 哲弘; 横山 啓一; 矢板 毅
e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 20(3), p.186 - 195, 2022/07
Cs-135を含む長寿命核種の同位体分離に関する技術開発は放射性廃棄物の減容化および中性子照射による長寿命核種の核変換消滅の要素技術として重要である。THzレーザー光をヨウ化セシウム分子Cs(-133/-135)Iに照射することにより同位体選択的な解離反応を引き起こすことができる。しかし問題として、選択的に生成するCs-135原子は安定同位体から成るCs(-133)I分子との衝突により、同位体交換を起こす。よって我々はCs原子のみを選択的に吸蔵材料に回収し、衝突を回避する試みを検討している。Cs原子は炭素(C)吸蔵材料内の数100オングストロームの深部まで侵入する。それに対しCsI分子は材料内に浸透しない。しかし室温ではCsI分子が堆積する問題が残された。本研究では加熱によりCsI堆積を防ぐことを検討した。X線光電子分光(XPS)測定を行い、材料の組成,深さ濃度分布,膜厚を評価した。Cs蒸着後の加熱アニーリング効果およびCs蒸着中の加熱効果を調べた。CsI分子が表面に残らず、Csが炭素材料に残存する可能性について検討した。
寺澤 知潮; 福谷 克之; 保田 諭; 朝岡 秀人
e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 20(4), p.196 - 201, 2022/07
グラフェンは、気体に対しては完全な不透過膜であるが、水素イオンに対しては透過性を示す。水素イオンの透過には同位体効果があり、重陽子は陽子より遅くグラフェンを透過する。しかし、この同位体効果がどのようなメカニズムで生じるのか、また、その起源はまだ不明である。そこで、超低速・単色・質量選択的な水素イオンビームを用いたイオン源を開発し、グラフェンへの水素イオン透過機構を議論する戦略を提案した。イオン源に半球型モノクロメーターとウィーンフィルターを採用し、エネルギー分解能0.39eV、質量分解能1 atomic mass unitを達成した。エネルギー的に鋭いイオンビームにより、グラフェンの透過率を高精度に直接測定できることが期待される。
石川 法人; 藤村 由希; 近藤 啓悦; Szabo, G. L.*; Wilhelm, R. A.*; 小河 浩晃; 田口 富嗣*
Nanotechnology, 33(23), p.235303_1 - 235303_10, 2022/06
被引用回数:6 パーセンタイル:59.05(Nanoscience & Nanotechnology)高速重イオンを微小入射角で照射したNb添加SrTiOの表面ナノ構造を調べた成果についてまとめた。セラミックスに対して高速重イオンを微小入射角で照射すると、ヒロックチェーン(イオンの飛跡に沿って、複数個並んで形成されるナノヒロック)が表面付近に形成されることが知られている。我々は、ヒロックチェーンの形態・性状をAFM(原子間力顕微鏡)とSEM(走査型電子顕微鏡)を利用して、詳細に調べた。その際に、全く同じヒロックチェーンを、AFMとSEMのそれぞれで観察することに成功した。AFMの観察データは、先行研究の示す通りに、ヒロックチェーンが形成されていることを示している一方で、SEMの観察データは(同じヒロックチェーンを観察しているにもかかわらず)ヒロックチェーンをつなぐ黒い線状コントラストも現れることが判明した。これらの新しい損傷データをもとに、ヒロックチェーンの形成メカニズムについて推論した。さらにTEM(透過型電子顕微鏡)観察し、微小入射角で照射した際に形成される特殊なイオントラック損傷の形成プロセスを明らかにした。
神谷 潤一郎; 高野 一弘*; 油座 大夢*; 和田 薫
e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 20(2), p.107 - 118, 2022/05
チタンは放出ガスが少ないため超高真空容器としての利用が真空装置において広がっている。我々はチタン表面の酸化膜を除去することで、チタン製真空容器自体を気体吸着型真空ポンプとして活用する開発を行っている。光電子分光測定で、チタンを真空中加熱することで表面酸化酸化物が内部へ拡散し金属チタンが真空面に露出することを明らかにした。そのうえでチタン製真空容器を加熱することで、真空封止しても高真空を長時間維持できることを実証した。別の手法として、アルゴンスパッタリングにより表面酸化膜を除去することによるチタン製真空容器の超高真空ポンプ化に成功した。大気開放による表面の再酸化を防ぐために、酸化膜を除去したチタン表面に低温ゲッター材をコーティングすることを発案した。このような表面改質を施した真空容器を用いて、10回以上の大気開放を繰り返しても10-8Pa台の到達圧力が維持できること実証した。本成果はJ-PARC加速器真空システムの安定運転維持につながるとともに、既存の真空ポンプがなくても高真空を維持することが可能となることから、持続可能な開発目標に寄与するイノベーション技術へとつながる案件である。
伊藤 孝
e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 20(3), p.128 - 134, 2022/05
A recent muon spin rotation (SR) study on a paramagnetic defect complex formed upon implantation of pseudo-proton into SrTiO is reviewed with a specific focus on the relation with experimental signatures of coexisting delocalized and localized electrons in hydrogen-irradiated metallic SrTiO films. The paramagnetic defect complex, composed of interstitial and Ti small polaron, is characterized by a small dissociation energy of about 30 meV. Density functional theory (DFT) calculations in the generalized gradient approximation (GGA) + scheme for a corresponding hydrogen defect complex reveal that a thermodynamic donor level associated with electron transfer from an H-Ti complex to the conduction band can form just below the conduction band minimum for realistic values. These findings suggest that the coexistence of delocalized and localized electrons can be realized in hydrogen-irradiated SrTiO in electron-rich conditions.
永田 將*; 西 剛史*; 太田 弘道*; 五十嵐 誉廣; 三宅 修吾*
Proceedings of 34th International Microprocesses and Nanotechnology Conference (MNC 2021) (CD-ROM), 2 Pages, 2021/10
電子機器の発熱密度の増加により、Carbon-fiber-reinforced Plastic(CFRP)は、その高い熱伝導率、高い異方性、および高強度により、熱放散材料として注目を集めている。CFRPを使用して目的の放散方向に熱を伝導できれば、より効率的な熱設計が可能となる。熱伝播を制御するには、各繊維角度でのCFRP内の熱伝播挙動を理解し熱配向と呼ばれる熱伝播の方向を決定する必要がある。我々は以前の研究で、CFRPの熱伝播を炭素繊維方向と繊維-マトリックス界面の方向の2つの方向に分類する周期的加熱法を使用して熱配向を決定するアプローチを示し、繊維とマトリックスの界面は、CFRPの熱伝播に大きな影響を与え、CFRPの厚さが増すにつれてその影響は大きくなることを示した。しかし、CFRPの厚さが熱配向に及ぼす影響については不明な点が多い。本研究では、さまざまな厚さのCFRPに対して周期的加熱法による熱物性測定を行い、繊維とマトリックスの界面が熱配向に及ぼす影響を調査した。
Li, R.*; 鳴海 一雅*; 千葉 敦也*; 平野 優*; 津谷 大樹*; 山本 春也*; 斎藤 勇一*; 大久保 成彰; 石川 法人; Pang, C.*; et al.
Nanotechnology, 31(26), p.265606_1 - 265606_9, 2020/06
被引用回数:6 パーセンタイル:33.94(Nanoscience & Nanotechnology)材料中に埋め込まれた金ナノ粒子に4MeV Cイオンと200MeV Xeイオンを照射した時の伸長変形現象について、3つの材料(アモルファスカーボン,CaF,結晶酸化インジウムスズ(ITO))について調べ、その材料依存性を調べた。どの材料についても、イオン照射に伴って結晶性を失う傾向が見られた。ITOが、最も金ナノ粒子の変形が顕著であり、かつ照射後にもかかわらず結晶性を保っていた。結晶性の材料において金ナノ粒子の変形を報告する初めて報告例となる。
乗松 航*; 松田 啓太*; 寺澤 知潮; 高田 奈央*; 増森 淳史*; 伊藤 圭太*; 小田 晃司*; 伊藤 孝寛*; 遠藤 彰*; 舟橋 良次*; et al.
Nanotechnology, 31(14), p.145711_1 - 145711_7, 2020/04
被引用回数:7 パーセンタイル:38.96(Nanoscience & Nanotechnology)炭化珪素(SiC)基板上にエピタキシャル成長した炭化ホウ素(BC)薄膜の熱分解によって、ホウ素をドープしたエピタキシャルグラフェンが成長することを示した。SiC上のBCとBC上のグラフェンの界面は、一定の方位関係を持ち、ダングリングボンドのない安定した構造を局所的に持っていた。BCの最初の炭素層はバッファー層として機能し、その上にグラフェンが積層していた。BC上のグラフェンは、ホウ素が高濃度にドープされており、正孔濃度は210 - 210 cmの広い範囲で制御できた。高濃度にホウ素をドープしたグラフェンはスピングラス挙動を示し、これはスピンフラストレーションシステムにおける局所的な反強磁性秩序の存在を示唆している。炭化物の熱分解は、さまざまな用途向けの新しいの機能エピタキシャルグラフェンをウェーハスケールで得るための技術であると期待できる。
Li, R.*; Pang, C.*; 雨倉 宏*; Ren, F.*; Hbner, R.*; Zhou, S.*; 石川 法人; 大久保 成彰; Chen, F.*
Nanotechnology, 29(42), p.424001_1 - 424001_8, 2018/10
被引用回数:5 パーセンタイル:23.34(Nanoscience & Nanotechnology)銀イオン注入法と高速重イオン照射法を組み合わせることで、Nd:YAG(Nbをドープしたイットリウム・アルミニウム・ガーネット)結晶中に埋め込まれている銀ナノ粒子を制御性良く変形させることができた。本研究では、Nd:YAG結晶中に埋め込まれた球形状の銀ナノ粒子に高速重粒子線を照射することで、銀ナノ粒子を変形させることを試みた。今回、照射前後の表面プラズモン共鳴の微小な変化を検知できることを利用して、照射による金属ナノ粒子のわずかな変形を検出することにも成功した。また、離散双極子近似(DDA)計算と組み合わせることで、その変形度を定量化する手法を開発した。
矢野 雅大; 魚住 雄輝*; 保田 諭; 朝岡 秀人; 塚田 千恵*; 吉田 光*; 吉越 章隆
e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 16, p.370 - 374, 2018/08
Real-time scanning tunneling microscope (STM) measurements are performed during the thermal decomposition of an oxide layer on Si(110). Voids in which only oxide is removed are formed during the real-time measurements, unlike the thermal decomposition in which bulk Si is desorbed with oxide. Analysis of the STM images reveals that the measurement induces the decomposition of the oxide layer resulting from electron injection into the defect sites. The activation energy of thermal decomposition decreases by 0.4 eV in the range of 700-780C.
深谷 有喜
e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 16, p.111 - 114, 2018/04
最近、2次元トポロジカル絶縁体等の新奇電子・スピン物性の発現が期待される、IV族元素を用いた2次元原子シートの創製が様々な基板表面上で試みられている。それらの基板上の原子シートは、基板元素との結合性や相互作用を通して様々な原子配置をとりうる。特に、原子シートのバックリング配置や基板との間隔などの構造パラメータは、その物性をつかさどる重要な因子である。本レビュー論文では、全反射高速陽電子回折(TRHEPD)を用いた金属基板上のグラフェン,シリセン,ゲルマネンの構造決定について報告する。
馬場 祐治; 下山 巖
e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 16, p.53 - 59, 2018/03
固体を真空中で加熱すると吸着物質の一部がイオンとして脱離する現象は「表面電離」として知られているが、化合物など複雑な系では、その機構はわかっていない。本研究では、塩化セシウムおよび他のアルカリ金属塩化物の表面電離について調べた。塩化セシウムの場合、中性Csは塩化セシウムの融点に近い摂氏645度で脱離するが、Csイオンの脱離は、摂氏400度から観測された。脱離するイオンと中性粒子の比(Cs/Cs )は、410度で最大となった。Cs/Cs 比の温度依存性を、Saha-Langmuirの式で解析した結果、この現象は、塩化セシウムの構造変化に伴う表面の仕事関数変化によるものであることがわかった。
石川 法人; 田口 富嗣*; 大久保 成彰
Nanotechnology, 28(44), p.445708_1 - 445708_11, 2017/11
被引用回数:23 パーセンタイル:69.35(Nanoscience & Nanotechnology)近年、照射材料工学研究グループは、高速重イオン照射したセラミックスの表面ナノ構造(ヒロック)を透過型電子顕微鏡で直接観察できる手法を初めて開発した。この手法を用いた観察の結果、非晶質化する材料であるYFeO(YIG)ではヒロックも非晶質化していること、一方、非晶質化しないCaF等のフッ化物ではヒロックも非晶質化せず結晶性を有していることを発見した。さらに、YIGではヒロックの直径とイオントラック損傷の直径が同じであるのに対して、フッ化物ではヒロックの直径がイオントラック損傷の直径より常に大きいことを見出した。非晶質化する/しないという材料特性が、照射で形成されるナノ構造の寸法に影響を与えるという結果は、イオンの飛跡に沿って局所的に融解した後の再結晶化プロセスの有無が最終的な損傷形態を決定しているというシナリオで全て説明できる。
本田 充紀; 下山 巖; 馬場 祐治; 鈴木 伸一; 岡本 芳浩; 矢板 毅
e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 14, p.35 - 38, 2016/02
We developed a fluorescence XAFS system toward operando conditions using soft X-ray radiation at KEK-PF BL-27A. X-ray adsorption fine structure (XAFS) analysis in the soft X-ray region is useful for elucidating molecular structures in both atmosphere and solutions. Particularly, light elements play an important role in many cases in this energy region. The attenuation of soft X-rays in a solution is large compared to that of hard X-rays. Thus, appropriate spectral statistics cannot be obtained in the soft X-ray region. Recently, using fluorescence XAFS measurement at the S K-edge (2.4 keV), we found that biological molecules containing sulfur atoms adopt specific molecular structures under different pH conditions in a solution. However, the diameter of the beam of this beam line at BL-27A was large, leading to difficulties in uniformly irradiating only the sample surface. Therefore, it was necessary to uniformly irradiate samples using a small-area X-ray beam. To collimate the beam and improve its intensity, we installed an X-ray focusing device. Herein, we introduce a light-collecting device that uses a polycapillary X-ray lens to focus soft X-rays. After installing this lens, we confirmed that focused X-rays and a higher-intensity beam were achieved. We conclude that focusing X-rays using a polycapillary lens in the soft X-ray region is an effective method for obtaining better spectral statistics in fluorescence XAFS measurements.
松村 大樹; 西畑 保雄; 岡島 由佳*
e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 14, p.48 - 52, 2016/00
We have demonstrated in situ and real-time-resolved X-ray absorption fine structure (XAFS) observation for oscillatory creation and removal reactions of surface oxide layer of Pd and Cu metal nanoparticles during cyclic flow of oxidative and reductive gases every 10 s. Pd and Cu -edges XAFS spectra were collected at about 1-2 Hz. Precise observation of edge position was utilized for monitoring surface oxidation and reduction reactions. Reaction rate of surface oxide layer creation by NO for Pd metal nanoparticle is faster in the case of H/NO cyclic ow than in CO/NO. Fast and two-step surface oxidation and reduction reactions were revealed in Cu metal nanoparticles.
石川 法人; 大久保 成彰; 田口 富嗣
Nanotechnology, 26(35), p.355701_1 - 355701_8, 2015/09
被引用回数:32 パーセンタイル:75.85(Nanoscience & Nanotechnology)UOの模擬物質として研究されることが多いCeOセラミックス材料に、200MeV Auイオンを斜入射方向から照射し、照射後試料を透過型電子顕微鏡(TEM)で微細観察した。その結果、イオン一つ一つが照射表面に形成するナノサイズの隆起物(ヒロック)が、試料表面に形成されるだけでなく、試料端のクラック面にも形成されることが分かった。試料端のヒロックは、TEMで直接観察することが可能なため、ヒロックの結晶性が本研究で初めて明らかになった。観察されたヒロックは、ほぼ均一で結晶性を有していること、さらには結晶方位が母相と同じことが分かった。さらに、ヒロックが球状形状をしていることが分かったので、表面に入射したイオンの入射点において材料の局所的な溶融を引き起こし、溶融した隆起物が表面張力によって球状に変化したプロセスが示唆された。