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高見澤 悠; 飛田 徹; 大津 拓与; 勝山 仁哉; 西山 裕孝; 鬼沢 邦雄
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 7 Pages, 2015/07
使用済み監視試験片から採取可能なミニチュアコンパクトテンション(CT)試験片を用いたマスターカーブ法による破壊靭性評価が提案されている。CT試験片及び、予亀裂付シャルピー試験片の寸法や形状の違いによる亀裂先端の拘束効果への影響について有限要素解析を行った。ミニチュアCT試験片における拘束効果を拘束の程度を示すパラメータであるT応力,Qパラメータを用いて評価したところ、他のCT試験片とで大きな違いは見られなかった。ミニチュアCT試験片の予亀裂導入条件についても解析を行い、既往規定より短い予亀裂長さとしても破壊靭性試験に影響しないことを明らかにした。また、ミニチュアCT試験片を用いたマスターカーブ法に基づく破壊靭性評価で得られる参照温度が他の試験片から得られる結果と相違ないことを示した。
山口 義仁; 勝山 仁哉; Li, Y.; 鬼沢 邦雄
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 8 Pages, 2015/07
日本の幾つかの原子力発電所は、従来の設計基準地震動を超えるような大きな地震を経験している。これに加え、長期運転に伴い、配管系において亀裂の存在が確認されている。これらより、亀裂を有する配管における地震時亀裂進展評価手法を確立することは、非常に重要である。設計基準地震動を超えるような地震による地震応答荷重は、ランダムな繰返し荷重波形であるとともに、小規模降伏条件を超える可能性があるため、従来の亀裂進展評価手法による評価ができない。著者らは、これまでに、小型試験片を用いた亀裂進展試験を通して、設計基準地震動を超えるような地震による地震応答荷重に対応した亀裂進展評価手法を提案してきた。小型試験片と配管とでは形状や負荷形態が異なるため、提案手法の配管への適用性を確認する必要がある。そこで、本研究では、周方向貫通亀裂を有するステンレス鋼及び炭素鋼配管に模擬地震応答荷重を負荷する亀裂進展試験を実施した。その結果として、亀裂進展量に関する試験結果と提案手法による評価結果が材料によらずによく一致したことから、提案手法の配管への適用性が確認できた。
永江 勇二; 山本 賢二*; 大谷 知未*
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 7 Pages, 2015/07
The most important failure mode to be prevented is creep-fatigue at elevated temperatures in fast reactors. 316FR stainless steel is a candidate material for the reactor vessel and internal structures. Evaluation method for creep-fatigue life, based on the time fraction rule, has been already developed in base metal of 316FR stainless steel. Development of procedure in evaluating creep-fatigue life is also necessary for the weldment of 316FR stainless steel by using similar filler or 16-8-2 filler. Compared between mechanical properties of weldment and those of base metal, strength-reduction factors for weldment have been evaluated. Strength-reduction factor for fatigue has been proposed. It is considered that strength-reduction factor for creep strength is not necessary. Creep-fatigue life could be evaluated for weldments of similar filler and 16-8-2 filler in the same way, because a difference in mechanical properties between both filler metals is negligible. Creep-fatigue life by the time fraction rule using analytical relaxation curve for weldments were compared with experimental data, and the evaluation method of creep-fatigue life for the weldments of 316FR stainless steel has been proposed.
Lacroix, V.*; 長谷川 邦夫; Li, Y.
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 7 Pages, 2015/07
日本及び米国の維持規格では、機器の自由表面に接近する内部欠陥を表面欠陥に置き換える接近性ルールがあるが、その根拠は明確ではない。この背景を踏まえて、著者らはこれまでに試験結果に基づいた接近性ルールを提案した。本論文では原子炉圧力容器に内部欠陥を仮定し、従来の規格にある接近性ルールと新たに提案した接近性ルールについて、拡張有限要素法XFEMにより疲労による余寿命を求めた。異なるアスペクト比及び内部欠陥と自由表面までの距離を考慮した計算結果として、異なる接近性ルールによる疲労余寿命に顕著な違いがないことが分かった。
川崎 信史; 山本 智彦; 深沢 剛司*; 岡村 茂樹*
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 9 Pages, 2015/07
国内の地震条件は、年々増加する傾向にあり、また、機器の大型化に伴い機器の固有振動数も低下する傾向にある。その背景を踏まえ、容器の肉厚と径に着目した機器の応答加速度と座屈裕度の検討を行い、免震装置への要求仕様を再評価した。まず、最新の国内の地震条件及び原子炉構造の仕様等に基づき、従来の免震仕様を前提に、原子炉容器が据え付けられている床の応答を評価した。計算した床応答に基づき、容器の肉厚と径の条件に対する、固有振動数、発生応力、座屈裕度の関係を求めた。また、免震特性の拡張性を評価するために、免震周期を変えた応答評価も実施した。免震周期を変更した場合の床応答は、従来の免震仕様である上下8Hzの免震仕様における床応答に対する比率で整理した。これらの評価の結果、国内の地震条件は増加の傾向にあり、機器固有振動数も低下の傾向にあるが、上下8Hzの免震仕様で、座屈裕度を確保可能であると判断した。また、8Hzの免震仕様がもつ拡張性を他の免震周期と比較、考慮し、将来的な裕度拡大の方策がまだ残されていることも踏まえ、JSFRの免震仕様は、上下8Hzとした。
宇田川 誠; 勝山 仁哉; 山口 義仁; Li, Y.; 鬼沢 邦雄
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 9 Pages, 2015/07
J積分の解は、弾塑性破壊力学に基づくき裂進展解析や破損評価を実施する際に用いる重要な力学パラメータである。原子力発電プラントにおける配管系の構造健全性評価において、周方向半楕円き裂は最も重要なき裂形状の一つである。このき裂形状に対するJ積分の解としていくつか提案されているものの、き裂の最深点と表面点の両方においてJ積分値を算出できる解は無い。このため本研究では、まず有限要素解析により周方向半楕円き裂の最深点及び表面点のJ積分値を求め、次に実用的なJ積分値の解として簡便なJ積分算出式を整備した。最後に、弾性域における応力拡大係数解との比較や、材質の異なる場合における有限要素解析結果との比較により、J積分値算出式の精度と適用性を確認した。
Li, Y.; 長谷川 邦夫; 三浦 直樹*; 星野 克明*
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 10 Pages, 2015/07
原子力配管系の重要な荷重条件は、内圧、曲げ荷重及びねじり荷重である。これまでの周方向き裂を有する配管の破壊評価手法は内圧及び曲げ荷重を考慮しているが、ねじり荷重を考慮していない。この背景を踏まえ、著者らはこれまでに有限要素法による極限荷重解析により、ねじり荷重の影響も考慮したき裂を有する配管の破壊評価手法を提案した。本研究では、周方向き裂を有するステンレス鋼小型配管試験体を対象に内圧による引張荷重、曲げ荷重及びねじり荷重を同時に負荷した破壊試験を実施した。これまでに提案した破壊評価手法により予測した破壊荷重は試験結果とよく一致したことから、提案手法の妥当性が確認できた。
Li, Y.; 長谷川 邦夫; 三浦 直樹*; 星野 克明*
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 8 Pages, 2015/07
原子力配管系の重要な荷重条件は、内圧、曲げ荷重及びねじり荷重である。しかし、これらの荷重条件を全て考慮した減肉配管の破壊評価手法は確立されていない。著者らはこれまでに有限要素法による極限荷重解析により、これらの多軸荷重条件が負荷された場合の局部減肉を有する配管の破壊評価手法を提案した。本研究では、局部減肉を有する炭素鋼小型配管試験体を対象に内圧による引張荷重、曲げ荷重及びねじり荷重を同時に負荷した破壊試験を実施した。これまでに提案した破壊評価手法により予測した破壊荷重は試験結果とよく一致したことから、提案手法の妥当性が確認できた。
長谷川 邦夫; Li, Y.
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 9 Pages, 2015/07
近年国内外の複数軽水炉プラントで確認された応力腐食割れによるき裂は高アスペクト比き裂である。しかし、これらのき裂を有する構造物の健全性評価に必要な応力拡大係数の解は提案されていない。この背景を踏まえ、配管の内表面に存在する周方向及び軸方向高アスペクト比き裂の応力拡大係数を有限要素解析により求め、薄肉配管に存在する高アスペクト比き裂の応力拡大係数は平板のそれとほぼ同じであることを確認した。その結果、これらの応力拡大係数の解を維持規格に反映する場合は、平板の解を使用することで必要な応力拡大係数の係数表を約1/3に低減できることが分かった。
長谷川 邦夫*; Li, Y.; Lacroix, V.*; Strnadel, B.*
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 7 Pages, 2015/07
日本を含めた多くの国の原子力設備の維持管理に係る規格では、機器の表面近傍にある内部欠陥について、表面欠陥に置き換える接近性ルールがある。しかし、その詳細は互いに異なり、根拠も不明確である。この背景を踏まえ、内部欠陥の応力拡大係数に対する機器の自由表面による干渉効果を求めるとともに、この干渉効果が疲労き裂進展速度に与える影響を明らかにした。そして、この疲労き裂進展速度の観点から新しい接近性ルールを提案した。
勝山 仁哉; Huang, L.; Li, Y.; 鬼沢 邦雄
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 8 Pages, 2015/07
加圧熱衝撃(PTS)時の原子炉圧力容器(RPV)の健全性評価においては、RPV内面にクラッド下き裂を想定して非延性破壊の駆動力である応力拡大係数の評価が行われる。RPV内面には、RPVを腐食から守るためステンレス鋼のクラッドが肉盛溶接されている。クラッドは延性材料であるため、応力拡大係数を評価する場合には、その塑性の影響を考慮する必要がある。フランスにおいて、その塑性の影響を考慮した応力拡大係数評価法が整備されている。本研究では、PTS時のクラッド下き裂に対する応力拡大係数評価法について検討を行うため、異なる形状のクラッド下き裂を導入した三次元モデルを用いて、荷重としてPTS時の過渡または内圧を与えた有限要素法に基づく弾性及び弾塑性解析を行った。この詳細解析の結果を基に、応力拡大係数評価に及ぼす塑性の影響を明らかにするとともに、フランスの評価法の保守性を示した。
勝山 仁哉; 勝又 源七郎; 鬼沢 邦雄; 小坂部 和也*; 吉本 賢太郎*
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 9 Pages, 2015/07
確率論的破壊力学(PFM)解析を国内の原子炉圧力容器(RPV)の健全性評価に適用するため、PFM解析コードPASCAL3の開発を進めている。本研究では、健全性評価に関連する影響因子の中で最も大きなばらつきを有する破壊靭性KとKについて、国内RPV鋼材のデータベースに基づく確率論的評価モデルについて述べる。K及びKの確率論的評価モデルを構築するにあたっては、収集したデータの有効性を確認して、それらのデータベース化を行った後、それぞれワイブル分布及び対数正規分布に基づきモデル化した。構築したモデルの有用性を確認するため、国内規格における下限包絡曲線及び米国のモデルとの比較を行った。その結果、本研究で構築したモデルの5%下限が国内規格の下限包絡曲線に相当していることが示された。また、米国のモデルと比較して、Kについては本モデルが高く、逆にKは低いことが示された。
小坂部 和也*; 眞崎 浩一*; 勝山 仁哉; 勝又 源七郎; 鬼沢 邦雄; 吉村 忍*
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 8 Pages, 2015/07
圧力バウンダリ機器の定量的な構造健全性評価において、パラメータの不確実性を合理的に取り扱う確率論的破壊力学(PFM)解析手法は、有効な手段である。この観点から米国では、原子炉圧力容器(RPV)の加圧熱衝撃(PTS)事象に対する破壊靭性の規制基準として、確率論的手法に基づくき裂貫通頻度(TWCF)評価が取り入れられている。また、原子力機構ではPFM解析を国内RPVの健全性評価に適用することを目的に、PFM解析コードPASCAL3を用いたTWCF算出のための入力データ、および解析手法の整備を進めている。本論文では、これらの入力データ、解析手法、PASCAL3の信頼性確認、およびPASCAL3を用いたPFMの標準解析要領を説明するとともに、PASCAL3を用いたモデルRPVのTWCF評価事例について示す。
勝又 源七郎; Li, Y.; 長谷川 邦夫; Lacroix, V.*
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 6 Pages, 2015/07
日本及び米国の維持規格では、機器の自由表面近傍にある内部欠陥について表面欠陥に置き換える接近性ルールがある。本論文では管に内部欠陥を仮定し、従来の規格にある接近性ルールと、新たに提案した接近性ルールを用いて、疲労による余寿命を求めた。その結果、き裂形状によっては現行規格に含まれている接近性ルールは極めて非保守的であることが分かった。
西田 明美; 飯垣 和彦; 沢 和弘; Li, Y.
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 7 Pages, 2015/07
本研究は、原子力施設の機器・配管等の耐震評価手法の高度化に資するため、原子力施設機器の耐震評価手法の違いが評価結果に及ぼす影響を検討することを目的とする。入力地震動は、茨城県大洗地区を対象に作成した最大加速度7001100ガルの200波の入力地震動のうちの1波を選定した。原子力機構内の主冷却系機器を対象とし、質点系モデルの床応答スペクトルを用いる従来法、質点系モデルの床応答の時刻歴を入力とする多入力法、および、3次元建屋モデルの床応答の時刻歴を入力とする詳細法の3手法による応答解析および耐震評価を実施し、手法による差異をまとめた。今回実施した機器群の場合、詳細法および多入力法による応答は従来法の約半分の応答となることを確認した。また、今回得られた評価結果はいずれも許容値以下であった。本成果は、想定を超える入力地震動に対する耐震評価において今後多用が見込まれる多入力法の結果の妥当性および応答低減効果を示す結果として活用されることが期待される。
山本 智彦; 川崎 信史; 深沢 剛司*; 岡村 茂樹*; 杣木 孝裕*; 鮫島 祐介*; 正木 信男*
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 7 Pages, 2015/07
Na冷却高速炉は薄肉構造であり地震力を低減するために、免震システムを採用している。SFRに適用する免震装置は、ゴム層を厚くした積層ゴムが用いられている。過去、1/8縮尺モデルで基本的な特性試験を実施しており、今回はハーフスケールの装置を用いた力学特性試験と熱劣化特性試験の計画について報告する。
深沢 剛司*; 岡村 茂樹*; 山本 智彦; 川崎 信史; 杣木 孝裕*; 櫻井 祐*; 正木 信男*
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 10 Pages, 2015/07
Na冷却高速炉は薄肉構造であり地震力を低減するために、免震システムを採用している。SFRに適用する免震装置は、ゴム層を厚くした積層ゴムが用いられている。この積層ゴムの水平及び上下方向の剛性及び減衰定数を把握するために、直径800mmのハーフスケールの積層ゴムを用いて、水平方向の線形限界や上下方向の降伏応力を上回る範囲で試験を実施することとし、その結果と考察を報告する。
東 喜三郎*; Li, Y.; 長谷川 邦夫
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 5 Pages, 2015/07
供用期間中検査で検出された複数欠陥は、維持規格に規定されている合体基準に基づいて合体評価が行われる。この合体基準は欠陥深さを基にしたものである。しかし、最近その存在が明らかにされた高アスペクト比欠陥(長さの半分よりも深さが大きい欠陥)に対しては、この基準の適用性は明らかにされていない。本研究では、有限要素法を用いた数値解析により、膜応力に対する複数欠陥の応力拡大係数の相互作用を考察した。その結果、欠陥深さではなく、欠陥長さを基にした評価は、高アスペクト比欠陥を含めた欠陥に対する合体基準として適切であることが分かった。
高屋 茂; 田中 正暁; 藤崎 竜也*
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 7 Pages, 2015/07
ホットレグ配管の流力振動は、JSFRの設計において重要な検討課題である。ホットレグ配管内の流動場は、配管入口における乱れの影響を受けると考えられることから、上部プレナムを含めた体系に関して、非定常流動解析を実施した。また、既存の縮尺試験の結果との比較により、解析結果の妥当性を確認した。更に、ホットレグ配管の振動解析モデルを試作し、非定常流動解析結果を入力条件として解析を実施した。