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横田 渉; 奈良 孝幸; 石堀 郁夫; 倉島 俊; 吉田 健一; 湯山 貴裕; 石坂 知久; 上松 敬; 宇野 定則; 千葉 敦也; et al.
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.22 - 24, 2008/08
高崎量子応用研究所のTIARAは4基の加速器を擁し、広範囲のイオン種・エネルギーのビームをさまざまな材料開発及びバイオ技術開発に供している。各加速器の運転状況,ビーム利用の研究分野の概要を報告するとともに、多様で高度な照射のために行われているマイクロビーム形成,クラスターイオン加速に関する加速器技術開発を中心に現状を報告する。
神藤 勝啓; Vermare, C.*; 原見 太幹*; 杉本 昌義; Garin, P.*; 前原 直; 榊 泰直; 大平 茂; 奥村 義和; Mosnier, A.*; et al.
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.255 - 258, 2008/00
During 6 years of IFMIF/EVEDA project since July 2007, design, construction, operation and maintenance of a prototype accelerator as an engineering validation activity and an accelerator engineering design activity for IFMIF including the interfaces with the Li loop target system and the material irradiation test facilities will be performed. The prototype accelerator consists of a 100 keV injector equipped with an ECR ion source, a radio-frequency quadrupole (RFQ) linac accelerating the beam up to 5 MeV, the first section of the superconducting drift tube linac (SC-DTL) accelerating the beam up to 9 MeV and subsystems. Most of the accelerator components are provided by European institutions (CEA/Saclay, CIEMAT, INFN/LNL etc.), while the RF couplers for the RFQ linac, the supervision of the accelerator control system and the accelerator prototype building constructed at Rokkasho BA site for the accelerator test and beam diagnosis are provided by JAEA. The R&D activities and the future schedule of the prototype accelerator of the IFMIF/EVEDA project will be presented.
青 寛幸; 平野 耕一郎; 森下 卓俊; 浅野 博之; 内藤 富士雄*; 上野 彰; 池上 雅紀*; 長谷川 和男; 山崎 良成; Paramonov, V.*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.494 - 496, 2008/00
ACS空洞は多数の中間セルにより構成されている。量産時、中間セルは約1300枚必要であり、加工時間の短縮は非常に重要である。これまで製作したACS中間セルの1か所のスロットの加工は、約3時間かかっていた。これを仕上げ精度,形状,加工を見直して約45分に短縮した。4枚の試作セルを製作して周波数,Q値の測定を行い、Microwave Studioを用いた解析と比較した。解析と実験の差は加速モードで約11.5MHz,結合モードは約45MHzであった。
植野 智晶; 高柳 智弘; 金正 倫計; 吉本 政弘; 神谷 潤一郎; 渡辺 真朗
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.355 - 357, 2008/00
大強度陽子加速器施設(J-PARC)の3GeV RCSの入射用バンプ電磁石電源は、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)を用いた整流器とチョッパによる間接変換方式であり、任意な電流波形を励磁することができる。しかしながら、IGBTの高周波スイッチングノイズ(48kHz以上)が電源の制御系、及び、モニター系に大きな影響を及ぼす可能性がある。このノイズを除去するために、接地ラインをケーブルから銅板に変更するなどの対策を行った。結果、ノイズが飛躍的に減少し、電源の安定した運転が可能となった。
菊澤 信宏; 羽島 良一; 早川 岳人; 静間 俊行; 豊川 弘之*; 大垣 英明*; 峰原 英介
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.598 - 600, 2008/00
ERL型加速器の応用の一つとして、レーザーコンプトン線による放射性同位元素の検知技術を提案し、放射性廃棄物の処理処分への応用の可能性について研究している。この検出システムの概念設計のために、GEANT4に光核共鳴散乱(Nuclear Fluorescence Resonance:NRF)の拡張を行い、シミュレーションコードの開発を行っている。十分なシミュレーションを行うためには計算時間の短縮化が問題となったので、計算速度を向上させるためにMPI(Message Passing Interface)による並列化を行い、原子力機構のクラスタ計算機(Altix350:Intel Itanium2 1.6GHz最大64CPU)にて実行できるよう移植した。ベンチマーク計算を行った結果、64CPUで45倍の高速化を実現した。本報では光核共鳴散乱コードの開発とシミュレーションコードによる同位体検出の原理検証について報告する予定である。
永井 良治; 沢村 勝; 羽島 良一; 西森 信行; 菊澤 信宏; 飯島 北斗
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.601 - 603, 2008/00
ケーブルでRFを分配するシステムではケーブルの電気長が温度,気圧などの周辺環境で変動してしまうが、高品位ビームの加速を行うにはこの変動を十分に小さくする必要がある。これまでは、ケーブル(同軸管)の温度,気圧を一定に保つことで変動が抑えられた。さらに、大きな加速器ではこの方法での電気長の安定化では不十分であり、光ファイバーを用いた補償システムが採用されている。しかし、RFの位相精度を要する中規模以下の加速器では光ファイバーを用いたRF分配システムは複雑で効率的ではない。そこで、RF信号だけで受動的にケーブル電気長の安定化を行う方法について提案する。実際のRF素子の特性に起因する誤差について検討し、この方法の実証試験の結果について報告する。
西森 信行; 永井 良治; 飯島 北斗; 羽島 良一; 沢村 勝; 本田 洋介*; 武藤 俊哉*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.595 - 597, 2008/00
エネルギー回収型リニアック(ERL)による次世代放射光源のための電子銃開発を行っている。平均電流10100mA,規格化エミッタンス0.11mm-mradの高輝度高電流電子ビーム生成を最終目標とし、NEA半導体を光陰極としたDC電子銃のプロトタイプを開発中である。エネルギー250keV,バンチ電荷77pC,バンチ長20ps FWHM,繰り返し周波数83.3MHzの電子ビーム生成を当面の目標に据えている。この電子ミクロバンチ長測定のため、偏向空洞とスクリーン(又はスリット)を用いたビーム診断システムの開発を行っている。偏向空洞は499.8MHzの同軸型である。250keVの電子ビームを3.5keVキックするのに(14mrad)必要なRFパワーの計算値は185Wで、手持ちの400W RF電源の範囲内である。400WのRF投入テストを行ったところ、チューナーと内軸導体の距離が近すぎて、RFが安定にかからないことがわかった。チューナーを遠ざけるための空洞の加工を予定している。開発状況について報告する。
Schnase, A.; 絵面 栄二*; 原 圭吾*; 長谷川 豪志; 野村 昌弘; 大森 千広*; 島田 太平; 鈴木 寛光; 高木 昭*; 田村 文彦; et al.
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.340 - 342, 2008/00
J-PARC RCS (Rapid Cycling Synchrotron) is under commissioning and reached the milestones of acceleration to 3 GeV and extracting the beam to MLF and MR (Main-Ring). We found a discrepancy between expected synchrotron frequency as function of voltage seen by the beam and measured value at injection energy. Also we saw a difference between expected and measured synchronous phase during acceleration. The voltage seen by the beam seemed to be lower than the voltage by the acceleration cavities. We found that the High Voltage probes used at calibration gave a too high value due to unwanted capacitive coupling. We reduced the coupling by probe tip extension and calibrated all 10 RCS cavities again. In RCS beam operation we confirmed that the discrepancy was resolved, so that the beam sees the expected voltage. This knowledge was used in MR calibration. We confirmed that expected and measured synchrotron frequency match very well. Expected and voltage seen by the beam are within 2%.
引地 裕輔; 荻原 徳男
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.343 - 345, 2008/00
J-PARC RCS真空システムにおいてビームラインを排気するためにイオンポンプとTMPを使用している。スクロールポンプをTMPのファアラインポンプとして用いている。このときTMPの背圧を監視するためにタングステンフィラメントを用いたピラニ真空計を採用している。この真空計を、スクロールポンプの到達圧力(110Pa程度)で長時間使用すると、感度変化が起こることが判明した。そこで、実験室系で再現実験を行い、この感度変化がTMPの運転に与える影響を評価した結果、感度変化したピラニ真空計の指示値は、初期のものと比べ5Paから大気圧の間で、60%以内の誤差であるためTMPの背圧監視を行ううえでは、なんら支障がないことが明らかとなった。
三尾 圭吾; 荻原 徳男; 引地 裕輔; 丸下 元治*; 荒井 秀幸*; 後藤 敬一*; 西澤 代治*; 古郡 永喜*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.252 - 254, 2008/00
J-PARC 3GeV RCS真空システムは、大強度陽子加速に伴う高放射線場下において、安定稼動すること、並びに、保守作業の被曝低減の観点から、高い耐放射線性が必要である。特に、シンクロトロン(主)トンネル内では、運転期間を30年とした場合に想定される放射線量は、10MGy100MGyである。上記理由から、主トンネル内に設置される真空機器等の耐放射線性を実証することを目的として、照射試験を行った。3GeV RCS真空システム機器のうち、主トンネル内に設置される、ケーブル,スパッタリングイオンポンプ(SIP)フィードスルー,冷却ファン,ベーキングヒーター(マントルヒーター),配管シール材に対して、それぞれ機器に応じて、照射前と照射後の試験項目を設定し、耐放射線性を評価した。その結果、今回評価した機器に関してはいずれも10MGy以上の耐放射線性を確認することができ、主トンネルに設置することが可能となった。これら機器は、今後の運転に伴う放射線に耐え、RCSの安定稼動に寄与することが期待される。
林 直樹; 廣木 成治; Saha, P. K.; 佐伯 理生二; 豊川 良治*; 山本 風海; 吉本 政弘; 荒川 大*; 平松 成範*; Lee, S.*; et al.
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.243 - 245, 2008/00
J-PARC RCSは、2007年秋よりビームコミッショニングを開始した。短期間の間に、入射軌道の確立,周回及び3GeVまでの加速,光学系の測定,(410ppbで)50kW相当のビームパワー出力を達成した。ビームモニターシステムは、このスムーズなビームコミッショニングに大変重要な役割を果たした。本報告は、このシステム、BPM,入射モニター,IPM,電流モニタ,チューンメータ,ロスモニタの現状報告を行う。
田村 文彦; Schnase, A.; 野村 昌弘; 山本 昌亘; 鈴木 寛光; 島田 太平; 長谷川 豪志; 吉井 正人*; 大森 千広*; 戸田 信*; et al.
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.337 - 339, 2008/00
J-PARC RCSのビームコミッショニングは2007年10月に開始され、同月に3GeVまでの加速に成功し、2008年2月には個の陽子の加速に成功した。現在はMLF及びMRにビームを供給しながら、ビームパワーの増強のためのコミッショニングを行っている。MRのコミッショニングは2008年5月から開始され、入射エネルギー3GeVにおけるRFによる捕獲,1秒のビーム保持及び取り出しに成功している。現在、RCSには10台、MRには4台のMA(magnetic alloy)空胴がインストールされている。MA空胴により、大強度の陽子の加速に必要な高い加速電圧を発生させることができる。これらのハイパワーシステムを制御するために、RCS, MRともにフルデジタルのLLRF制御システムを採用した。フルデジタルのシステムを採用したことで、非常に高精度かつ再現性の高い周波数,電圧及び位相の制御を行うことができる。この発表では、ビーム電流,軌道等の例を示しながら、RCS及びMRのビームコミッショニングにおけるRFの調整の現状及び今後の見通しについて述べる。
菅沼 和明; 引地 裕輔; 荻原 徳男; 祐延 悟*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.346 - 348, 2008/00
現在稼動しているJ-PARC RCSの建設当時の問題解決に関する報告である。高温で真空熱処理した純チタンの材料データが不足していたため実施した引張り試験について報告する。真空容器を構成するベローズ及び金属ダクトに純チタンを用いている。ベローズ及び金属ダクトの放出ガスを低減するため、真空熱処理と放出ガスの関係を明らかにした。しかし、高温で真空熱処理することで強度劣化する純チタンの材料データが不足していたため、引張り試験を実施した。750C, 8時間の真空熱処理を実施し、強度の低下は10%程度で、十分な強度であった。これを反映して、実機において、ベローズは650C, 8時間、ダクト及びフランジは750C, 8時間の真空熱処理を実施した。
金澤 謙一郎; 荻原 徳男; 菅沼 和明; 猪原 崇*; 和田 薫*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.391 - 393, 2008/00
TMPの磁場中の試験については2, 3の報告があるが、特定のTMPに対し使用環境下で使用可能か否かを判定することに限定されている。そこでわれわれは、TMPを均一な磁場中で試験できる磁場発生装置を準備し、評価法の標準化を図ろうと考えた。まず、TMPのロータに対する磁場の方向及び強さを精度よく制御し、垂直及び平行な磁場成分ごとに調査することとした。そのうえで、任意の方向の磁場に対し2方向の磁場成分ごとの影響を重ね合わせることで、全体の影響が論ずることが可能であるかを調べる。まず、はじめに、TMPのロータに垂直及び平行な2方向の磁場に対して、TMPの変化にどのような違いがあるか調べた。TMPにかかる磁場の方向を変えて実験した結果、ロータ軸に直交する磁場では、10Gauss程度からTMPの駆動電力,ロータ温度が増大するのが確認できた。また、ロータ軸に平行な磁場では、今回調べた範囲(max 70Gauss)ではTMPに検出しうる変化は見られなかった。このことからTMPにかかる磁場の方向によって違いがあることがわかった。本論文で実験結果の詳細を報告する。
長谷川 豪志; 原 圭吾*; 野村 昌弘; 大森 千広*; Schnase, A.; 田村 文彦; 戸田 信*; 山本 昌亘; 吉井 正人*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.394 - 396, 2008/00
J-PARCシンクロトロンでは高加速勾配を達成するため金属磁性体コアを用いたRF空胴が開発されている。さらにMR RF空胴では、Q値を26とするためカットコアが使用されている。金属磁性体コアRF空胴やカットコア,カットコアギャップ間などの高次モードを明らかにするため電磁場計算を行った。この報告では、金属磁性体コアの計算方法やカットコアや金属磁性体コアの高次モード解析の結果について述べている。
山崎 正義; 千代 悦司; 小林 鉄也; 堀 利彦; 鈴木 浩幸; 穴見 昌三*; 川村 真人*; 福井 佑治*; 南茂 今朝雄*; Fang, Z.*; et al.
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.485 - 487, 2008/00
大強度陽子加速器施設(J-PARC)のリニアックでは、2006年10月より高周波源の運転を開始している。ここ1年間の高周波源運転は、RCS,MLF及びMRのビームコミッショニングに対応して継続的に実施している。2007年9月から2008年6月末までにRUN#9-RUN#17の運転を9回(1週間4週間の連続)行った。高周波源の運転時間は累計で6000時間(LV-ON)を超え、2007年9月からは3000時間に達する。ビームコミッショニング時の高周波源運転状況は、繰り返し25Hz,RF幅650s,出力1.4MW(max)で行い、初期(装置立ち上げ時)のトラブルもほぼ改善され、低電力RF制御(LLRF)等のシステム充実により大きな不具合もなくおおむね順調である。メンテナンスは、ビームコミッショニング休止時の1,2週間と空洞コンディショニング時に実施している。今回はおもにクライストロン用直流高圧電源関連の機器についてメンテナンスを行い、ダウンタイムの低減に努めた。本発表では、これらの高周波源の運転状態と実施したメンテナンスについて報告する。
飯島 北斗; 永井 良治; 西森 信行; 羽島 良一
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.604 - 606, 2008/00
周波数分解光ゲート法(FROG)による中赤外領域FELの計測結果とシミュレーションとの比較を報告する。FELの計測はJAEA ERL-FELからの波長22mの光パルスに対して、完全同期長の条件で行った。計測されたパルスの時間幅は0.6ps,周波数幅は4.6THzであった。シミュレーションではそれぞれ、0.5ps,4.4THzで両者は誤差の範囲で一致した。また、周波数領域における位相の三次関数に従う変化をしていた。これはFELに特徴的なチャープであり、分散材質によるものではなく電子ビームとFELアンジュレーターに依存する自己チャープであることが実験的に確認できた。
羽島 良一; 永井 良治; 飯島 北斗; 西森 信行; 本田 洋介*; 武藤 俊哉*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.607 - 609, 2008/00
エネルギー回収型リニアック(ERL)による次世代放射光源のための電子銃開発の現状を報告する。ERL型X線放射光源の要求である、平均電流10100mA、規格化エミッタンス0.11mm-mradを満たす電子銃として、NEA半導体を光陰極とするDC電子銃を提案し、試験装置として250kV-50mA電子銃の開発を進めている。これまでに高電圧発生装置,電子銃本体,カソード調製槽,エミッタンス補償用ソレノイド磁石などの設計と製作を完了し、NEA表面の作成(GaAs表面へのCsとOの添付),光電子発生,ビーム引き出しに成功した。現在は、ビーム試験のためのエミッタンス測定用ダブルスリット,バンチ長測定用ディフレクティング空洞の製作と設置を進めると同時に、実機用の500kV電子銃の設計に着手している。
沢村 勝; 梅森 健成*; 古屋 貴章*; 坂中 章悟*; 高橋 毅*; 阪井 寛志*; 篠江 憲治*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.610 - 612, 2008/00
エネルギー回収型リニアック(ERL)の主加速器部における高調波モード(HOM)対策はBeam Breakup(BBU)等を抑制し、加速電流のしきい値を増やして、安定に加速するために重要である。われわれのHOM対策は、(1)大口径ビームパイプの採用,(2)新しい空洞形状の最適化,(3)偏心フルートの採用である。空洞計算により良好なHOM性能を得ることができたが、実際の空洞性能及び問題点を検証するために、2種類の単セル空洞と1つの9セル空洞を製作した。2つの単セル空洞に関しては表面処理を行ったのち、2K温度での縦測定を行い良好な結果が得られた。また9セル空洞に関しては現在表面処理を行っており、9月頃に空洞性能を調べるための縦測定を行う予定である。
杉本 寛*; 岡本 宏巳*; Wei, J.*; 百合 庸介; Sessler, A. M.*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.436 - 438, 2008/00
加速器中のビームを冷却すると、ビームは最終的にクーロン結晶状態になると予見されている。そのエミッタンスはゼロであり、高エネルギー衝突実験に利用すれば非常に大きなルミノシティが期待される。ビームを結晶化させるためには、ベータトロン振動数とラティスの超周期数はを満たしている必要がある。また、結晶化したビームを安定に周回させるためにはビームエネルギーはトランジションエネルギーを超えてはならない。本研究ではとが大きい蓄積リングを想定し、結晶化ビームの安定性とビームのエネルギーの関係を理論及び分子動力学シミュレーションにより検討した。その結果、がを超えると結晶は不安定になることがわかった。これはの増加に伴い結晶化ビームの感じる実効的な集束力が弱くなることが原因であると考えられる。ただし、比較的低密度のひも状結晶はの場合にも安定に周回した。以上の結果から、高エネルギーの多次元結晶化ビームを安定に周回させるためには、ベータトロン振動数と超周期数が大きなリングが必要であることがわかった。