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論文

Implementation of a gyrokinetic collision operator with an implicit time integration scheme and its computational performance

前山 伸也*; 渡邉 智彦*; 井戸村 泰宏; 仲田 資季*; 沼波 政倫*

Computer Physics Communications, 235, p.9 - 15, 2019/02

陰的時間積分スキームを用いてSugama衝突演算子をジャイロ運動論的ブラゾフコードGKVに実装した。新手法はオペレータスプリッティング、陰的時間積分、クリロフ部分空間反復法ソルバを用いており、線形化衝突演算子の詳細に依存しない汎用的な手法となっている。数値計算テストでは衝突項が制限する時間ステップ幅を超えて安定な計算が実証できた。データ転置を用いることで、反復計算中に通信が発生しない分散メモリシステムにおける効率的実装を実現した。これにより、本手法は計算効率向上と計算コスト削減を同時に達成し、アプリケーションの全体性能を大きく加速する。

論文

Count-loss effect in determination of prompt neutron decay constant by neutron correlation methods that employ two sets of neutron counting systems

北村 康則*; 福島 昌宏; 北村 康則*

Annals of Nuclear Energy, 125, p.328 - 341, 2019/01

単一の中性子計数システムを使用する中性子相関法では、計数ロスの影響が深刻な問題を生じることがある。一方、2組の中性子計数システムを使用する中性子相関法は、即発中性子減衰定数を決定する際に、計数ロス効果に対してロバストであると考えられている。本研究では、後者の方法における長所を、計数ロスの過程を扱うことができる厳密な理論的なアプローチに基づいて調査した。これにより、非常に高い計数率のケースを除いては、計数ロス効果に対してロバストであることを明らかにした。また、このような極端なケースに対しても、計数ロス効果を明示的に補正することが可能な新しい評価式を提案した。

論文

First-principles calculation of multiple hydrogen segregation along aluminum grain boundaries

山口 正剛; 海老原 健一; 板倉 充洋; 都留 智仁; 松田 健二*; 戸田 裕之*

Computational Materials Science, 156, p.368 - 375, 2019/01

金属の応力腐食割れメカニズム解明を目的として、アルミニウム結晶粒界に対する水素偏析の影響を第一原理計算により調べた。水素の溶解度が高い場合には、高エネルギー粒界には水素の偏析が可能であることが分かった。またアルミニウム粒界には水素が大量に偏析可能であり、それとともに粒界が膨張することで電子密度が低下していき、その結果粒界の凝集エネルギーが大きく低下することが分かった。

論文

Development of a stochastic biokinetic method and its application to internal dose estimation for insoluble cesium-bearing particles

真辺 健太郎; 松本 雅紀*

Journal of Nuclear Science and Technology, 56(1), p.78 - 86, 2019/01

不溶性放射性セシウム粒子が体内に取り込まれると、粒子として体内を移行すると予想される。この場合、溶解性粒子のように無数の放射性核種の挙動を平均的に表現して核種の壊変数を評価する手法を適用することができない。そこで、粒子が体内を確率論的に移行する挙動を模擬する手法を開発し、不溶性粒子の特性を考慮した体内動態モデルを構築した。これにより、セシウム粒子1個の確率論的な体内挙動を考慮して、各組織・臓器における壊変数を評価し、それに基づき内部被ばく線量を評価することが可能となった。この手順を多数回繰り返し、不溶性放射性セシウム粒子の吸入摂取に対する預託等価線量及び預託実効線量の確率密度関数を評価し、その99パーセンタイル値、平均値等を通常のセシウムモデルに基づく評価値と比較した。その結果、摂取粒子数が1個で線量値がごく低い場合は、預託実効線量の99パーセンタイル値は従来モデルによる評価値の約70倍程度となったが、粒子の不溶性に起因する線量の不確かさは預託実効線量が1mSv程度の被ばくレベルでは無視できる程度に小さいことが分かった。

論文

Unique helical magnetic order and field-induced phase in trillium lattice antiferromagnet EuPtSi

金子 耕士; Frontzek, M. D.*; 松田 雅昌*; 中尾 朗子*; 宗像 孝司*; 大原 高志; 垣花 将司*; 芳賀 芳範; 辺土 正人*; 仲間 隆男*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 88, p.013702_1 - 013702_5, 2019/01

Magnetic transitions in chiral antiferromagnet EuPtSi were investigated by means of single crystal neutron diffraction. In the ground state, magnetic peaks emerge at positions represented by $$q_{1}$$=$$(0.2, 0.3, 0)$$. Upon heating, an additional magnetic peak splitting around 2.5 K was uncovered, indicating a presence of a first-order transition with $$q^*_{1}$$=$$(0.2, 0.3, {delta})$$. An half-polarized neutron scattering for polarization parallel to Q reveled that polarization antiparallel to Q has stronger intensity in both magnetic phases. This feature clarifies single chiral character of helical structure with moments normal to the ordering vector in both ordered states. Under vertical magnetic field along [1,1,1] in the $$A$$ phase, magnetic peaks form hexagonal patterns in the equatorial scattering plane around nuclear. An ordering vector $$q_{A}$$ of the $$A$$-phase has the similar size in the periodicity to $$q_{1}$$, and could be a hallmark of a formation of skyrmion lattice in EuPtSi.

報告書

高減容処理施設の溶融設備における安全対策について; 溶融設備に係る意見交換会資料集

池谷 正太郎; 横堀 智彦; 石川 譲二; 安原 利幸*; 小澤 俊之*; 高泉 宏英*; 門馬 武*; 黒澤 伸悟*; 伊勢田 浩克; 岸本 克己; et al.

JAEA-Review 2018-016, 46 Pages, 2018/12

JAEA-Review-2018-016.pdf:12.79MB

日本原子力研究開発機構では、原子力科学研究所の雑固体廃棄物を廃棄体化する手段として、放射能評価及び減容・安定化の観点から有効な溶融処理を採用している。金属溶融設備及び焼却・溶融設備(以下「溶融設備」という。)については、過去の火災トラブルでの再発防止対策を含め多くの安全対策を施しており、この妥当性等について機構外の有識者を交えた意見交換を行うため、「溶融設備に係る意見交換会」を開催した。本稿は、意見交換会において発表した"高減容処理施設の概要"、"溶融設備の安全対策"、"溶融設備の運転管理"、"過去の国内・国外事例と当該施設との比較"及び"各委員からの他施設における事故事例及び安全対策の紹介"について、資料集としてまとめたものである。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究,年度報告書; 平成28年度

石丸 恒存; 安江 健一*; 浅森 浩一; 國分 陽子; 丹羽 正和; 渡邊 隆広; 横山 立憲; 藤田 奈津子; 雑賀 敦; 清水 麻由子; et al.

JAEA-Research 2018-008, 83 Pages, 2018/12

JAEA-Research-2018-008.pdf:11.43MB

本報は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度$$sim$$平成33年度)における平成28年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第3期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで進めている。本報では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果及び今後の課題等について述べる。

論文

Overview of computational frog models

木名瀬 栄; Mohammadi, A.*; G$'o$mez-Ros, J.-M.*

Computational Anatomical Animal Models; Methodological Developments and Research Applications, p.5_1 - 5_9, 2018/12

There are limited investigations on the computational frog models and the organ dose evaluations for frogs in environmental protection. In this article, computational frog models and their applications are reviewed to share some perspectives of frog model development in the near future. The authors hope that 3D printing frog phantoms with adequate tissue substitutes should be developed for the validation of the dosimetric quantities by the Monte Carlo simulations.

論文

Overview of computational mouse models

Mohammadi, A.*; 木名瀬 栄; Safavi-Naeini, M.*

Computational Anatomical Animal Models; Methodological Developments and Research Applications, p.3_1 - 3_27, 2018/12

The review summarizes the history of development of the computational models during the last 24 years with some provision about what to expect in the near future for their application in preclinical research, radiation dosimetry calculations and imaging physics research. Around 26 computational mouse models have been constructed for various researches in ionizing and nonionizing radiation dosimetry, preclinical imaging including multimodality imaging and instrumentation, image processing and analysis. The approach of using the computational mouse models and simulation tools are very useful comparing the experimental approach using physical phantoms or real mice due to high cost and complexity of organizing an experimental research.

論文

Influence evaluation of loading conditions during pressurized thermal shock transients based on thermal-hydraulics and structural analyses

勝山 仁哉; 宇野 隼平*; 渡辺 正*; Li, Y.

Frontiers of Mechanical Engineering, 13(4), p.563 - 570, 2018/12

加圧水型原子炉(PWR)における原子炉圧力容器(RPV)の構造健全性評価において、加圧熱衝撃(PTS)事象時の荷重条件に影響する冷却水の熱水力挙動は重要な影響因子の1つである。機器の構成と寸法、運転員操作の時間が、冷却水の温度や流量、内圧等に大きく影響する。本研究では、運転員操作の時間がPTS事象中の熱水力挙動に及ぼす影響を調べるため、RPVや1次系及び2次系で構成された国内の代表的PWRプラントに対する解析モデルを整備し、システム解析コードRELAP5による熱水力解析を行った。日本と米国の規則に基づき、PTS事象が発生した後、日本の規則を参考に10分後、米国の規則を参考に30分後に、緊急炉心冷却系を止める運転員操作を想定した。その結果を用いて構造解析を行い、健全性評価における荷重条件評価も行った。以上の結果、運転員操作の時間の差異が熱水力挙動や荷重条件に大きな影響を及ぼし、日本の規則に従ったケースでは、米国のケースに比べてRPVの内圧が低下すること等を明らかにした。保守的な評価を行う観点から、米国の過渡事象は国内RPVの健全性評価に適用できることを示した。

論文

Benchmark study of DFT with Eu and Np M$"o$ssbauer isomer shifts using second-order Douglas-Kroll-Hess Hamiltonian

金子 政志; 渡邉 雅之; 宮下 直*; 中島 覚*

Hyperfine Interactions, 239(1), p.20_1 - 20_10, 2018/12

fブロック化合物に対する密度汎関数計算の精度向上を目指し、$$^{151}$$Eu, $$^{237}$$Npメスバウアー異性体シフトを指標として、二次Douglas-Kroll-Hess(DKH2)ハミルトニアンを用いて相対論密度汎関数法のベンチマーク研究を行った。純粋な密度汎関数法による電子交換相互作用とHartree-Fockによる厳密な電子交換相互作用の混合パラメータを変えて、メスバウアー異性体シフトの実験値に対する平均二乗誤差を比較した。その結果、$$^{151}$$Eu, $$^{237}$$Npメスバウアー異性体シフトに対して、厳密な交換相互作用の割合が、それぞれ30, 60%のときに、平均二乗誤差が最小になることが明らかになった。

論文

BNCTの治療効果を細胞レベルの線量分布から予測する

佐藤 達彦

Isotope News, (760), p.2 - 5, 2018/12

ホウ素中性子捕捉療法(Boron Neutron Capture Therapy: BNCT)の治療効果は薬剤の種類や濃度に依存することが知られていたが、その詳細な依存性やメカニズムは未だ解明されていなかった。そこで原子力機構では、他の研究機関と協力してBNCTの治療効果を細胞レベルでの線量解析結果から推定する新たな数理モデルを構築した。また、そのモデルを用いて、(1)薬剤治療効果比を高めるためには、より細胞核近傍に集積性を持ち細胞間に均一に分布するホウ素薬剤の開発が鍵となること、(2)治療計画を高度化するためには、薬剤治療効果比の吸収線量依存性を考慮することが重要であることを定量的に明らかにした。本稿では、開発した数理モデルの概要と特徴を解説する。

論文

メソポーラス加工を応用した新規アルミナ吸着剤の開発

福光 延吉*; 山内 悠輔*; Saptiama, I.*; 有賀 克彦*; 籏野 健太郎*; 熊田 博明*; 藤田 善貴; 土谷 邦彦

Isotope News, (760), p.15 - 18, 2018/12

核医学検査薬として最も多く使用されている$$^{99m}$$Tcの原料となる$$^{99}$$Moは我が国ではすべて輸入に頼っており、安定供給のため$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tcの国産化が望まれている。天然Moを中性子照射して$$^{99}$$Moを生成することは技術的には可能であるが、比放射能が低いことから、現在$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$TcジェネレータのMo吸着剤として用いられているアルミナの吸着性能向上が期待される。そこで、本研究ではメソポーラス技術を適用して表面積を増加させた新規アルミナの開発を進めている。アルミナは2通りの方法で合成し、一方はアルミナ-シリカ複合体でアルミナ/シリカ分子比及び焼成温度を段階的に変化させて合成する方法、一方がエタノール処理で焼成時間及び焼成温度を段階的に変化させて合成する方法である。本解説は、これらのメソポーラス加工を応用した新規アルミナの研究成果についてまとめたものである。

論文

Quasielastic neutron scattering of brucite to analyse hydrogen transport on the atomic scale

奥地 拓生*; 豊岡 尚敬*; Purevjav, N.*; 柴田 薫

Journal of Applied Crystallography, 51, p.1564 - 1570, 2018/12

中性子準弾性散乱(QENS)は、鉱物結晶格子内で起こる原子スケール水素拡散プロセスを分析するための新規かつ有効な方法であることが実証されている。この方法は、凝縮体中の拡散性が高い水素原子または水分子の拡散頻度および距離を分析するために敏感であると以前から考えられていた。本論文では、水酸基として結晶格子に結合している非常に遅い運動の水素原子の拡散運動を分析する応用研究の結果が示されている。ブルーサイト鉱物( brucite)、Mg(OH)$$_{2}$$では、水素原子の単一の二次元層面内でのジャンプとそれに最も近い次の層へのジャンプの2種類の水素拡散プロセスが観察された。ブルーサイトの結晶構造内で観察されるこれらの拡散プロセスは、層状構造を有する様々な種類の酸化物およびミネラル内で起こる水素拡散現象にQENS測定が適用可能であることを示している。

論文

International challenge to model the long-range transport of radioxenon released from medical isotope production to six Comprehensive Nuclear-Test-Ban Treaty monitoring stations

Maurer, C.*; Bar$'e$, J.*; Kusmierczyk-Michulec, J.*; Crawford, A.*; Eslinger, P. W.*; Seibert, P.*; Orr, B.*; Philipp, A.*; Ross, O.*; Generoso, S.*; et al.

Journal of Environmental Radioactivity, 192, p.667 - 686, 2018/12

 被引用回数:1

地下核実験検知のためには、医療用放射性同位元素製造施設から放出される放射性キセノンのCTBT観測所への影響を把握することが大変重要である。医療用放射性同位元素製造施設から放出される放射性キセノンのCTBT放射性核種観測所への影響に関する調査の一環として、オーストラリアの医療用放射性同位元素製造施設からの放射性キセノンの放出データに基づき、本施設から放出された放射性キセノンが南半球の6つのCTBT放射性核種観測所に与える影響のATM(大気輸送モデル)を用いた予測が10カ国からの参加者により行われた。

論文

Distribution and fate of $$^{129}$$I in the seabed sediment off Fukushima

乙坂 重嘉; 佐藤 雄飛*; 鈴木 崇史; 桑原 潤; 中西 貴宏

Journal of Environmental Radioactivity, 192, p.208 - 218, 2018/12

2011年8月から2013年10月にかけて、福島第一原子力発電所から160km圏内の26観測点において、海底堆積物および沈降粒子中の$$^{129}$$I濃度を観測した。2011年における海底堆積物中の$$^{129}$$I濃度は0.02$$sim$$0.45mBq/kgであった。同海域の海底への主な$$^{129}$$Iの沈着は事故後の半年以内に起こったと推測され、その初期沈着量は約0.36$$pm$$0.13GBqと見積もられた。ヨウ素は生物による利用性の高い元素であるが、事故由来の放射性ヨウ素を海産生物を介して摂取することによる被ばく量は、極めて低いと推定された。福島周辺の陸棚縁辺域(海底水深200$$sim$$400m)では、2013年10月にかけて表層堆積物中の$$^{129}$$I濃度がわずかに増加した。この$$^{129}$$I濃度の増加をもたらす主要因として、福島第一原子力発電所近傍の海底から脱離した$$^{129}$$Iの陸棚縁辺域への再堆積と、河川を通じた陸上からの$$^{129}$$Iの供給の2つのプロセスが支配的であると考えられた。

論文

Primary radiation damage; A Review of current understanding and models

Nordlund, K.*; Zinkle, S. J.*; Sand, A. E.*; Granberg, F.*; Averback, R. S.*; Stoller, R. E.*; 鈴土 知明; Malerba, L.*; Banhart, F.*; Weber, W. J.*; et al.

Journal of Nuclear Materials, 512, p.450 - 479, 2018/12

あらゆる種類の放射線影響の科学的理解は、一次損傷、すなわち、高エネルギー粒子によって開始された原子弾き出し事象の直後に生成される欠陥から始まる。このレビューでは、過去数十年にわたり一次損傷の性質について繰り返し行われてきた広範な実験およびコンピュータシミュレーションの研究を検討する。我々は、材料における結晶学的または位相的欠陥の生成、ならびに原子混合、すなわち結晶学的位置の原子が他のものと位置を交換することも検討する。我々はまた、このエネルギー粒子の損傷を定量化するための現在の国際標準であるNorgett-Robinson-Torrens(NRT)-dpaの代替案を提供するための最近の取り組みについて考察する。我々は、NRT-dpaを拡張する新しい補完的な変位量推定(athermal recombination corrected dpa: arc-dpa)と原子混合(replacements per atom: rpa)関数を詳細に提示し、それらの利点と限界について議論する。

論文

New insights into the Cs adsorption on montmorillonite clay from $$^{133}$$Cs solid-state NMR and density functional theory calculations

大窪 貴洋*; 岡本 拓也*; 河村 雄行*; Gu$'e$gan, R.*; 出口 健三*; 大木 忍*; 清水 禎*; 舘 幸男; 岩舘 泰彦*

Journal of Physical Chemistry A, 122(48), p.9326 - 9337, 2018/12

モンモリロナイトに吸着したCsの吸着構造を核磁気共鳴法(NMR)によって調査した。Cs置換率や含水率の異なるCs型モンモリロナイトのNMRスペクトルを測定するとともに、Cs吸着構造とNMRパラメータの関係を明らかにするために、第一原理計算に基づいてNMRパラメータを評価した。NMR実験と第一原理計算との比較の結果、Cs置換率が低いモンモリロナイトでのCs吸着形態は4面体シートでAl置換されたサイトの近傍に吸着したCsであること、Cs置換率と含水率が高い条件においてもCsの一部は脱水和状態で吸着していることを明らかにした。

論文

燃料デブリ分布と再臨界予測における多相多成分詳細流体解析手法と連続エネルギーモンテカルロコードとの連成解析

山下 晋; 多田 健一; 吉田 啓之; 須山 賢也

日本原子力学会和文論文誌, 17(3/4), p.99 - 105, 2018/12

原子力機構では、原子炉過酷事故時における炉内構造物の溶融とその移行挙動を機構論的に明らかにし、既存SA解析コードが持つ溶融移行挙動解析における不確かさの低減を図ることなどを目的として、数値流体力学的手法に基づく溶融物の炉内移行挙動、蓄積予測手法JUPITERの開発を行なっている。本報告では、デブリの移行などにより変化する組成分布に基づき再臨界の可能性を推定できる手法の構築を検討するため、JUPITERにより計算したシビアアクシデントを模擬して計算した溶融燃料などの移行・蓄積によるデブリの分布に基づき、連続エネルギーモンテカルロコードMVPによる核計算を実施した。これら結果から、得られた組成分布に対する臨界の可能性の検討を行い、JUPITERとMVPを連成させた解析により、詳細なデブリ分布予測に基づき再臨界可能性を評価することができる見通しを得た。

論文

第4世代ナトリウム冷却高速炉の系統別安全設計ガイドラインの構築

岡野 靖

日本原子力学会誌, 60(12), p.764 - 769, 2018/12

原子力機構は、第4世代ナトリウム冷却高速炉の系統別安全設計ガイドラインを、安全設計クライテリア及び安全アプローチに関する安全設計ガイドラインに引き続いて構築した。構築にあたっては日本原子力学会の研究専門委員会によるレビューが行われた。本稿は、SSC-SDG構築上の重要14項目、及び、安全設計ガイドラインに対する各国SFR設計の整合性について解説するものである。

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