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椎名 保顕; 稲垣 照美*
日本機械学会論文集,B, 69(681), p.1233 - 1241, 2003/05
潜熱蓄熱の蓄熱媒体を多孔体金属に含浸させた複合蓄熱体について、実効熱伝導率が融解特性に及ぼす影響を解析的に調べ以下の結論を得た。解析で想定した蓄熱媒体はOctadecane,水,LiCO
,NaCl,多孔体金属は銅,アルミニウム,炭素鋼である。(1)複合蓄熱体の実効熱伝導率を向上させることにより融解時間を減少させることができることを示した。蓄熱媒体の熱伝導率が低いほど、また、伝熱流体の熱伝達率が高いほど融解時間の減少率は大きくなる。(2)Stが小さい場合に、融解時間を表す近似解析結果を求め、数値解析結果とよく一致することを示した。(3)複合蓄熱体を用いるとフィンの場合より数倍から十倍程度相変化時間を短縮できる可能性がある。(4)非一様熱伝達率を用いた場合と、一様熱伝達率を用いた場合の融解時間の差はたかだか10%程度であり、一様熱伝達率を用いても大きな誤差は生じない。
渡邉 雅之; Mirvaliev, R.*; 館盛 勝一; 竹下 健二*; 中野 義夫*; 森川 公私*; 森 良平*
Chemistry Letters, 31(12), p.1230 - 1231, 2002/12
被引用回数:40 パーセンタイル:72.94(Chemistry, Multidisciplinary)カプセル化可能なセミポダンドタイプの6座配位子TPENを用いて、Am(III)を希土類元素から分離することに成功した。本報告で紹介する抽出系は、他の錯化剤,改質剤などを使用する必要のない初めての例である。
加治 芳行; 松井 義典; 北 智士; 井手 広史; 塚田 隆; 辻 宏和
日本原子力学会誌, 43(2), p.160 - 167, 2001/02
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)日本原子力研究所(原研)では材料試験炉(JMTR)を用いて照射下で材料試験片等のひずみを直接測定するための技術開発を行っている。本報告では、カプセル型抵抗線ひずみゲージ及び光ファイバ技術を応用したひずみファイバーセンサーを炉内で使用する場合の耐久性及び問題点の検討のために行った炉外試験及び照射下試験の結果について報告する。カプセルゲージについては、照射の影響によってゲージファクタ自体はほとんど変化せず、ゲージ抵抗値のみが減少し、それに伴ってひずみが減少することがわかった。また原子炉が定格出力中であれば、カプセルゲージの抵抗値の変化率を測定することによって、中性子照射量の推定が可能であると考えられる。光ファイバセンサーについては、炉外試験と同様の温度特性を示すことから照射下での歪み測定の可能性は示されたが、照射後7日後に照射の影響でブラッグ反射波のピークが検出できなくなった。
阿部 弘亨
炭素素原料科学と材料設計,3, p.5 - 14, 2001/00
イオン注入/照射下においては物質中に格子欠陥を注入イオンが蓄積する。その結果、非晶質化などの相変態や新規注入が形成される。本稿では炭素系において観測される非晶質化ならびに同心球状黒鉛ナノ粒子(カーボンオニオン)について、最近のわれわれの研究成果を総説した。まず、非晶質化線量の温度依存性からイオン注入条件を確立した。すなわち700K以上の高温では非晶質化せず、黒鉛の結晶構造が保持され、イオン注入で形成されるオニオンの結晶構造が安定であるとの指針を得た。またイオン注入後ならびにその場観察実験によって、オニオンの核形成・成長・集積過程を明らかにした。さらに多量生産に関する技術的基盤を整えた。
吉永 真希夫; 中村 武彦; 山崎 利*
JAERI-Tech 2000-017, p.59 - 0, 2000/03
軽水炉の運転により生成されるプルトニウムの利用及びアメリシウム等の長半減期放射性物質の消滅処理の担い手として期待される高速炉の実用化にあたっては、軽水炉とは大きく異なる事故時燃料挙動等の解明及びこれに基づく安全評価指針類の整備が不可欠である。原研の原子炉安全性研究炉(NSRR)では、高速炉燃料をナトリウム冷却条件でパルス照射して、過渡出力事故時の燃料挙動を解明するためのナトリウム取り扱い整備として、(1)純化・充填及び試験部循環設備、(2)ナトリウム・カプセルの開発と製作・設置を行った。本報告書は、この内(2)ナトリウム・カプセルの試作品の開発及び製作について、その目的、概要、仕様、性能、運転結果等をまとめたものである。
久保 真治; 秋野 詔夫
Transactions of the American Nuclear Society, 81, p.352 - 353, 1999/11
原子炉やエネルギー機器の熱を非電力用途に利用するためには、高効率の熱輸送と熱貯蔵技術が必要である。このような熱輸送に応用可能な熱媒体を試作した。これは、大きな融解凝固潜熱を有する相変化物質(PCM)をマイクロカプセル化(MCPCM)し、さらに低粘性の搬送流体中に分散しスラリー状にすることによって、常時流動性を維持させ、かつ、大きな熱量を保持させるようにした熱媒体である。純水にMCPCMを添加することによる効果を調べるため、この熱媒体を容器内に注入し、水平円柱を用いて加熱する自然対流熱伝達実験を行った。その結果、円柱の熱伝達率は、相変化が生じる温度レベル条件では、数十%程度増加するが、相変化が生じない条件ではわずかに減少することを見いだした。この熱伝達率の増加率は、MCPCM濃度を上げるに従って増加し、また、境膜温度差を小さくするに従って増加した。
秋野 詔夫; 高瀬 和之; 久保 真治; 長島 昭*; 鷺谷 昭二郎*; 中西 真行*
第31回日本伝熱シンポジウム講演論文集, 0, p.589 - 591, 1994/00
相変化物質(PCM)の大きな潜熱を熱輸送に利用することをねらいとして、PCMをマイクロカプセル(MC)化技術によって独立・安定な微粒子とし、低蒸気圧・低粘性の液体中に分散させ、高熱輸送密度・低運動圧力・低消費動力を特徴とするスラリー状熱媒体の開発を進めている。開発課題は、耐熱性・耐久性に富むMC化粒子と長期安定なスラリーの開発、熱物性データの整備、伝熱・流動特性の解明、利用技術の確立等である。本報告は、試作したMC化粒子及びスラリーの融点・凝固点と粒子径、PCMとMC物質組合わせの関係を、示差走査熱量計を用いて測定した結果を述べるものである。成果は、融点は一定値であったが、凝固点は粒径・乾燥/湿潤状態・PCM物質・MC物質等の影響を受け、過冷却現象を生じることを見い出した。さらに、物質の組合わせによって、過冷却を回避できる可能性があることを示した。
早川 一精*; 上薗 裕史
JAERI-M 92-091, 21 Pages, 1992/07
高レベル廃棄物中の主としてアクチノイド元素の固化に適した固化体材料を見出すため、(1)結晶質マトリックス中にアクチノイド元素を固溶または化合物化する(2)耐食性化合物中にアクチノイド元素をカプセル化するの2点から検討を行った。(1)に関しては、固化体材料の主成分が耐食性化合物から成ることが考えられ、耐食性データなどによりZrO,TiO
,Al
O
,SiO
,PO
基を選択し、またアクチノイド元素が固溶できる成分としてCa
,La
,Zr
を選択して、これらの組合わせにより状態図から11種の酸化物化合物を抽出した。(2)に関しては、好ましいカプセル化の材料、形態、方法などを検討し、カプセル化の材料としてSiC、グラッシーカーボン、ZrO
,Ti-Si-C-O系セラミックスが、またそれらの出発原料として低温度で緻密化できる可能性のあるポリマーまたは微粉末が望ましいと考えられた。
丹沢 貞光; 佐藤 康士*; 藤城 俊夫; 吉江 伸二*; 岩崎 守弘*
JAERI-M 90-232, 30 Pages, 1991/01
NSRRでは、反応度事故時の燃料挙動を究明するために、試験燃料をカプセルに封入して照射する実験を実施している。実験に使用するカプセルは、実験時に発生する動的な圧力を相当静圧換算係数を用いて静的に圧力に変換し、弾性または弾塑性設計を行い製作している。現在用いている相当静圧換算係数は簡易圧力波伝播計算に基づいて導出された値であるため、非常に保守的な値となっている。カプセルの現実的な設計を行うためには実験により動的及び静的な歪に基づいた相当静圧換算係数を導出し用いる必要がある。このため、耐爆実験用カプセルの静圧歪測定試験を実施し、別途実施した耐爆実験の結果と併せて相当静圧換算係数を試算した。
丹沢 貞光; 藤城 俊夫; 吉江 伸二*; 岩崎 守弘*
JAERI-M 90-186, 12 Pages, 1990/10
NSRRでは、反応度事故時に燃料が破損した場合に、破損に伴って発生する力を低爆速火薬によって模擬し、カプセルの耐衝撃応答を調べる耐爆実験を実施している。また、解析コードを用いて実験結果の解析を平行して進めているが、カプセル変形時の歪速度が非常に大きいため、通常のミルシートに付加されている静的な引張試験による応力-歪線図を用いたのでは、精度の良い解析を行うことは不可能である。このため、耐爆実験用カプセル製作時に同一材料により試験片を製作し、高速引張試験を実施した。試験の結果、材料の降伏点は歪速度が10~2s
の範囲では約20%増加するが、引張強さは降伏点ほど歪速度依存性がないことが明らかになった。
丹沢 貞光; 藤城 俊夫; 吉江 伸二*
JAERI-M 90-159, 80 Pages, 1990/09
NSRRにおいて使用するカプセルと同一スケールの試験体を製作し、低爆速火薬により衝撃的な圧力を発生させ、燃料破損時の挙動を模擬した実験を実施した。これにより、カプセルの衝撃応答挙動を把握する上での基礎的な知見を得た。主な成果は以下のとおりである。(1)現状の設計によるカプセル試験体において、反射波、スラグ・インパクトを含む圧力波伝播挙動が明確となった。(2)水塊はカバーガスと爆源の燃焼ガスによりバウンディング効果があり、爆源に二次圧力波が発生することがわかった。(3)水塊は最大速度を有する速度履歴を持ち、速度履歴はカバーガス高さと密接な関係を持つ。カバーガス高さによってスラグインパクトによる容器首下部変形の程度が異なる。(4)カプセル試験体の外側に設置した外部容器と、円環部の流体の存在によって、カプセルの変形が軽減される傾向を把握した。
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PNC TN7410 89-009, 13 Pages, 1988/11
深部地下水採取装置(タイプB)は、深さ100m以内の岩盤内を流れる地下水をボーリング孔内で採取して地下水の化学分析に供するために設計製作された地下水採取装置でである。本装置は「サンプリングカプセル」と「地下水サンプラー」から構成されている。サンプリングカプセルは地盤内の特定のクラックを通過して流れる地下水だけを採取し、その他のクラックや地表からの水とガスが採取したサンプルに混じるのを防ぐために、クラック周辺の孔壁を上下2個のパッカーで被覆するように設計されている。またカプセルの中心部に2インチ径のパイプが設置されていて、その下端には地下水中に含まれる風化土などの固形物をろ過するため、フィルターチップがついている。サンプリングカプセルをボーリング孔に沿って降下させ、フィルターチップがクラックの位置に一致するようにセットした後、パッカーを膨張させるとカプセルをその位置で固定し、クラック周辺の孔壁はパッカーのゴム膜で被覆する。この装置は地下水とそれに含まれるガスを地盤内と同じ圧力と温度で採取することができ、採取されたサンプルは外気に触れることなく実験室に運搬することができる。またサンプル容器に採取された水とガスの比率を随時観測することができるように、サンプル採取中にサンプル容器内の圧力を測定する装置が付いている。また、サンプルの採取に先立って、地下水の地盤内圧力も測定することも可能である。地下水を採取するには、地盤内の地下水圧よりもサンプル容器内のガス圧を低い状態にして地下水を容器に吸引するが、地盤内の地下水圧とサンプル容器内のガス圧の差が大きいとクラックを通過する地下水流の速度が速くなり、そのためにクラック表面の、クラックが閉塞されること(めずまり)がある。このような現象を防ぐためにサンプル容器に通ずる回路に毛細管路を設置して地下水流速をコントロールできるように設計した。
安部 英昭*; 宮川 俊一; 小山 真弘
PNC TN9440 87-007, 58 Pages, 1987/10
高速実験炉「常陽」において、東北大学金属材料研究所を窓口とする国立大学(以下、大学連合)の材料試験を、昭和59年度から61年度にかけて実施した。その内容は、高速炉の炉心構造材料や核融合材料開発の基礎的研究の一環として、ミニサイズ試験片を用い、高速中性子下で照射試験を行い、材料の照射欠陥と機械的性質、照射欠陥及び照射透起析出物と照射量及び照射温度との関係、高速中性子照射と加速器によるイオン照射、電子線照射等とのシミュレーション則を調べることである。本照射試験は事業団の高速炉構造材料の照射試験用リグSMIR-6及びSMIR-7に大学連合の資料キャプセルを組み込んで実施した。これは「常陽」における初めての受託照射であり、事業団の業務範囲は,照射リグの設計、製作、計装品キャプセルの設計、製作、照射条解析、照射、解体、である。これらのスケジュールを表-1に示す。本報告書は、この照射試験に関する技術報告を行うものである。
細井 文雄; 斉藤 健司*; 幕内 恵三; 小石 真純*
高分子論文集, 42(6), p.415 - 422, 1985/00
被引用回数:2 パーセンタイル:22.21(Polymer Science)セルロースを素材とした機械的性質に優れた多孔性微粒子に線を照射したのち、アスピリンを含浸させ、さらにアクリル系モノマーを後グラフト重合させ除放性微粒子の作製を試みた。グラフト重合した試料からのアスピリンの溶出挙動を調べたところ、アスピリンは時間とともに溶出しおよそ140時間で一定値に達した。溶出挙動の結果から、アスピリンはほとんど多孔性微粒子内に吸着していること,溶出速度はグラフト重合したポリマーマトリックス中の拡散律速となっていることがわかった。多孔性微粒子内に吸着したアスピリン量は、グラフト重合により元の多孔性微粒子にアスピリンのみを吸着させたときのそれの2倍量まで増大した。また、多孔性微粒子の表面をあらかじめ二酸化チタン微粒子で処理すると、重合後のアスピリン吸着量は45~100倍増大した。
嘉悦 勲; 吉田 勝; 山田 明夫*; 桜井 靖久*; 中村 光司*; 羽生 富士夫*; 安井 平造*; 多嘉良 稔*; 洒徳 治三郎*
人工臓器, 9(6), p.1128 - 1131, 1980/00
人工材料には生体器官を模擬し、その機能を代行するために用いられる代用人工臓器と、治療のためにデザインされシステム化されたdrug delivery systemのような新しい人工臓器とがある。我々は、埋め込みによって生体内で化学療法を行うための制癌材-高分子複合体を開発し、臨床的にも試験利用される段階に達した。この複合体はビニル系合成高分子を素材とし、放射線重合法により調製されるもので、埋め込み使用に適した長期の薬品作用を有している。 この複合体の利用に当っては、癌の種類、治療の狙いなどによって、きわめて多様な形状と構造への制癌剤の高分子による複合加工が要求され、それぞれの形状、構造と溶出、薬理機能の関係を検討・把握することが求められる。
吉田 勝; 熊倉 稔; 嘉悦 勲
J.Pharm.Sci., 68(5), p.628 - 631, 1979/00
被引用回数:20-78Cのような低温において、ガラス化性モノマーを放射線重合することにより微粒子状カプセルを合成した。このようなカプセルはポリメチルメタアクリレートなどのポリマーを系中に共有させることにより得られる。この場合、粒子状モノマー表面は低温で沈澱折出するポリマーによって見かけ上被覆されるため、モノマー同士の凝固がおこらないと考えられる。完全な球状カプセルはエタノールを冷却溶媒とした時に得られた。このカプセルから薬物の除放性はUSPXIXに準じ、37
C,100rpmでおこなった。薬物の溶出速度はガラス化性モノマーの重合物の親水性が増加すると増加する傾向を示した。一方、このカプセルにポリエチレングリコール600を用いて多孔質構造を与えた場合、溶出速度は、さらにはやくなることが明らかとなった。
嘉悦 勲; 吉田 勝; 熊倉 稔; 山田 明夫*; 桜井 靖久*
人工臓器, 8(6), p.797 - 799, 1979/00
放射線を手段としてビニルポリマーに各種制癌剤を複合し、体内埋め込みに適した多様な形状と所望の溶出速度を付与する技術を開発した。動物試験、臨床試験の結果も良好であり、制癌剤の溶出が長期にわたって可能であること、副作用が認められないこと、成形加工が容易であることなどの特長をもっている。このような技術および材料は人工臓器の分野における適用の可能性について考察と提案を行う。(「人工臓器の基礎と周辺技術」のセクションにおいてワークショップの指名発言を行う)
吉田 勝; 熊倉 稔; 嘉悦 勲
Polym.J., 11(12), p.915 - 919, 1979/00
被引用回数:10酵素であるセルラーゼとポリスチレン(PSt)を含むグリシジルメタクリレート(GMA)モノマーを混合し、-78Cのアルコール媒液中に上述した混合物を滴下した。この状態で
線重合を行ない2
0.2mm
の粒状(球状)マトリックスを合成した。このマトリックスをさらにアセトン,ベンゼン,トルエン中で処理し膨潤させ、その後酵素反応に供した。マトリックス中に包括された酵素の活性収率はマトリックスの膨潤状態に依存し、膨潤比が増加するほど増加する傾向を示した。また、繰り返し反応による酵素のマトリックスからの脱離は見掛け上観察されなかった。このマトリックスの表面構造を電子顕微鏡で観察したところ、1~3
mの空孔とシワを多数認めることができた。従がって不溶性基質を用いたにもかかわらず、活性収率が高い原因は上述した因子が表面積を増大させ、表面反応を容易にしたと考えられる。
加藤 久; 木暮 広人; 立川 克浩; 伊藤 太郎
JAERI-M 7026, 21 Pages, 1977/03
高比放射線の密封Co線源の製造技術の確立を目的として、ペレット状コバルトターゲット(1.0mm
1.0mm、6.9mg/個、ニッケルメッキ)を平均熱中性子束1.2
10
n/cm
、secで最高5573時間照射した。比放射能としては最高68.1Ci/gのものが得られ、本試験製造で取り扱った
Co線源の全放射能は1.9KCiに達した。これらの
Co線源は長さ96mm、直径10mmのステンレス製カプセルへ封入して密封線源とした。密封後の線源の安全性試験としては、拭き取りおよび煮沸法による漏洩試験を行った。全製品は日本原子力研究所高崎研究所照射施設課へ出荷し、
Co大線源の試験製造計画は1976年にすべてを完了した。本報告書は、
Co大線源の試験製造の詳細と、それから得たいくつかの知見について述べたものである。
藤城 俊夫; 岩田 耕司; 菊池 隆; 吉原 文夫; 星 蔦雄
JAERI-M 5861, 37 Pages, 1974/10
NSRRによる燃料破壊実験において実験燃料を収納するカプセルは、燃料の破損にともなって生じる衝撃圧力や水撃力に十分に耐え、カプセル内に放出される燃料破損片や核分裂生成物を密閉する機能が要求される。このため、NSRRの安全審査においては火薬を用いた耐爆実験によりカプセルの安全性を確認することが義務づけられ、これに基きインパイル用標準水カプセルと同一の材質、寸法、形状のカプセルを用い、耐衝撃強度の確認および今後に予定される各種カプセルの耐衝撃設計データの収集を目的として行なったのが本耐爆実験である。実験はカプセル内に使用条件と同じく冷却水および内部構造物を入れ、実験燃料を装荷する位置に火薬を仕かけて爆発させ、カプセル各部の動的および残留変形挙動、密封性能およびカプセル固定装置の性能等を調べた。この結果、設計条件に対し耐衝撃強度、密封性能ともに十分余裕がある事が確認された。