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井口 一成
日本写真学会誌, 68(1), p.56 - 59, 2005/02
日本原子力研究所(原研)では、原子力関連施設における未申告活動検知を目的とする保障措置環境試料の分析技術の開発を行っている。保障措置環境試料分析法には、核物質を含む個々の粒子を分析するためのパーティクル分析があり、二次イオン質量分析法(SIMS)が有効であるが、粒径1m以下の粒子ではその検出限界から分析は困難である。そこで原研では、フィッショントラック(FT)法を応用した分析法の開発を進めており、本報告ではその分析法の概要について述べる。
Lee, C. G.; 井口 一成; 伊奈川 潤; 鈴木 大輔; 江坂 文孝; 間柄 正明; 桜井 聡; 渡部 和男; 臼田 重和
第26回核物質管理学会(INMM)日本支部年次大会論文集, p.171 - 178, 2005/00
フィッショントラック(FT)-表面電離質量分析(TIMS)法によるパーティクル分析法は、二次イオン質量分析計では測定が難しい粒径1m以下の核分裂性物質を含む微細粒子に対しても同位体比分析が可能であることから、保障措置上有効な分析手法とされている。われわれがこれまでに開発したFT-TIMS法では、核分裂性物質を含む粒子をFT検出器の中に閉じこめるので、高い検出効率,試料調製の簡便さ,ウラン濃縮度別検出の可能性などの長所がある。しかし、検出器のエッチングの際、ウラン粒子の一部が溶解することがある。そこで、粒子保持層とFT検出器部を分離した2層式FT試料調製法の開発を行っている。この方法では粒子層と検出器の一端を固定することにより、従来の2層式試料で見られた検出器のFTと目的粒子との位置ずれを解決し、目的粒子の検出効率を向上させた。最近のFT-TIMS分析法の開発状況について紹介する。
江坂 文孝; 渡部 和男; 福山 裕康; 小野寺 貴史; 江坂 木の実; 伊奈川 潤; 井口 一成; 鈴木 大輔; Lee, C. G.; 間柄 正明; et al.
第25回核物質管理学会日本支部年次大会論文集, p.128 - 135, 2004/00
原研は、保障措置環境試料分析のためのパーティクル及びバルク分析法の開発を行い、2003年1月にIAEAネットワーク分析所の一員として認定された。パーティクル分析法では、原子力施設内で拭き取りにより採取された試料(スワイプ試料)中の個々の粒子中に含まれる核物質の同位体比を測定できるためより詳細な情報を得ることができる。まず、二次イオン質量分析法(SIMS)をパーティクル分析に適用するとともに、試料中の粒子を試料台上にインパクター方式で回収し全反射蛍光X線分析法でスクリーニングを行う方法を開発し、一連の技術として確立した。現在、本法により国内及びIAEA保障措置スワイプ試料の分析を定常的に行っている。さらに、SIMSでは分析が困難な粒子径1マイクロメートル以下の粒子の分析を可能とするために、フィッショントラック法と表面電離質量分析法を組合せたより高感度なパーティクル分析技術の開発も開始している。
臼田 重和; 渡部 和男; 桜井 聡; 間柄 正明; 半澤 有希子; 江坂 文孝; 宮本 ユタカ; 安田 健一郎; 齋藤 陽子; 郡司 勝文*; et al.
KEK Proceedings 2001-14, p.88 - 92, 2001/06
原研では、IAEA新保障措置制度に対応するため、クリーンルーム施設「高度環境分析研究棟」を整備し、保障措置を目的とした環境試料中の極微量核物質の分析技術を開発する計画を進めている。現在は、既存の実験施設で予備的な実験を行っているが、完成(5月末完成)後は、当面おもに極微量のウランやプルトニウムの同位体組成比を分析する技術を開発する。発表では、高度環境分析研究棟、開発中のスクリーニング,バルク及びパーティクル分析技術の概要、さらに極微量分析の将来計画について紹介する。
安達 武雄; 臼田 重和; 渡部 和男; 桜井 聡; 間柄 正明; 半澤 有希子; 江坂 文孝; 安田 健一郎; 齋藤 陽子; 高橋 正人; et al.
IAEA-SM-367/10/02 (CD-ROM), 8 Pages, 2001/00
IAEA保障措置制度の強化に寄与するため、原研では環境試料に含まれている極微量核物質の分析技術開発をスクリーニング,バルク分析及びパーティクル分析について進めている。スクリーニングでは、低エネルギー線及びX線測定へのアンチコンプトン法の適用及びイメージングプレート法をとりあげた。バルク分析では、拭取り試料の前処理条件の最適化を検討し、拭取り試料に含まれるウラン不純物の影響の低減化を図った。同位体比測定手法としては、試料調整が容易なICP-MSに注目した。パーティクル分析では、TXRF,EPMA及びSIMSで共通に使用できる試料保持体の作成により、粒子ごとの測定に要する時間の短縮を目指している。TXRFによるウランの感度は0.4ngを達成した。これらの研究は、今後クリーンルームを有するCLEAR施設で実施される。2003年3月までに極微量分析技術を確立し、ネットワーク分析所としてIAEAに貢献するとともに、国内保障措置制度にも寄与する。
半澤 有希子; 間柄 正明; 江坂 文孝; 渡部 和男; 臼田 重和; 宮本 ユタカ; 郡司 勝文; 安田 健一郎; 西村 秀夫; 安達 武雄
Proceedings of OECD/NEA Workshop on Evaluation of Speciation Technology, p.167 - 172, 1999/00
保障措置強化の一環としてIAEAは環境サンプリング手法を導入した。これは環境試料中の極微量核物質の同位体比を測定することにより未申告原子力施設・活動を検知しようというものである。ここでは、特に同位体比という観点で核物質のスペシエイションが重要であり、環境試料中の極微量核物質の同位体比について信頼性のある値が得られる必要がある。このため筆者らは分析技術開発に着手した。開発すべき分析技術はバルク分析とパーティクル分析である。バルク分析では、試料中のUやPuの濃度と同位体比を、化学処理の後TIMS及びICP-MSにより測定する。パーティクル分析では、SIMSによりスワイプ試料上の個々の粒子中のUやPuの同位体比を測定する。粒子の元素組成分析と形態観察をEPMAにより行う。発表では、保障措置のための分析技術開発の計画と進捗について、スペシエイションの観点から報告する。
半澤 有希子; 間柄 正明; 江坂 文孝; 渡部 和男; 臼田 重和; 郡司 勝文; 安田 健一郎; 高橋 司; 西村 秀夫; 安達 武雄; et al.
Proceedings of the Institute of Nuclear Materials Management 40th Annual Meeting (CD-ROM), 7 Pages, 1999/00
保障措置強化・効率化の手段として導入された環境試料分析法確立のため、環境試料中の極微量核物質の分析技術開発に着手した。バルク分析では試料を化学処理し、誘導結合プラズマ質量分析計及び表面電離型試料分析計を用いてUやPuの同位体比測定を行う。パーティクル分析では、全反射蛍光X線分析によりスワイプ試料中の核物質の有無をチェックし、電子プローブマイクロアナライザにより粒子の元素組成分析と形状観察を行い、二次イオン質量分析計により個々の粒子に含まれるUやPuの同位体比を測定する。さらに、試料のスクリーニング技術やQA/QCの方法の確立も課題である。技術開発と試料分析のため、米国DOEとの協力の下、高度環境分析研究棟(クリーンラボ)の設計を行った。このラボ及び開発された分析技術は保障措置目的のほか、CTBT遵守・検証や環境科学にかかわる研究にも応用する計画である。
富田 涼平; 富田 純平; 鈴木 大輔; 安田 健一郎; 江坂 文孝; 宮本 ユタカ
no journal, ,
環境試料中に存在する微小ウラン粒子に対する同位体比をマルチコレクター型大型二次イオン質量分析装置(LG-SIMS)で正確に分析するためには、ウラン同位体組成が既知のウラン標準粒子を用いて、感度やマスバイアスの違いなどを補正することが必要である。ウランを含む標準粒子の製造は同位体組成が既知のウラン標準溶液のエアロゾルを乾燥させて得る手法を主として用いている。しかし、霧状のウラン標準溶液から粒子を製造するには特殊な設備が必要であり、容易に製造することができないため、入手可能な標準粒子の同位体組成は限定されてしまう。そこで、ウラン同位体標準溶液を多孔質の微細シリカ粒子に浸透させることで同位体標準粒子と同等の試料を作成する簡便な方法を発案するとともに、LG-SIMSにおける同位体標準粒子として利用することを目指した。得られた含浸シリカ粒子をガラス状炭素の試料台に乗せて、LG-SIMSの二次イオンイメージ機能を用いてウランを含む粒子の位置を特定したのち、ウラン同位体組成を測定した。含侵粒子のウラン同位体組成測定結果は、同位体標準溶液の保証値に対して標準偏差の1範囲で一致する良好な結果が得られた。このことから、本実験から既存の標準溶液を利用して簡便な方法でウラン同位体の測定標準粒子を作成することが可能となった。