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高瀬 和之; 功刀 資彰*; 関 泰; 秋本 肇
Nuclear Fusion, 40(3Y), p.527 - 535, 2000/03
被引用回数:11 パーセンタイル:34.93(Physics, Fluids & Plasmas)国際熱核融合実験炉(ITER)の熱流動安全性研究として、真空容器内冷却材侵入事象(ICE)及び真空境界破断事象(LOVA)下における伝熱流動特性をICE/LOVA予備実験装置を使って明らかにした。ICE予備実験では、冷却材侵入後の圧力上昇速度と温度の関係を把握するとともに、水蒸気凝縮の促進によって圧力上昇を抑制できることを原理的に実証した。一方、LOVA実験では、真空破断後に真空容器内が真空から大気圧になるまでの時間と破断面積の関係を実験的に把握した。また、破断口部に発生する置換流の定量測定結果を基に置換流に同伴される放射化ダクトの飛散分布を予測した。これらICE/LOVA予備実験の成果は核融合実験炉用熱流動安全性評価解析コードの検証に利用された。さらに、ITER工学設計活動の延長期間中に行う計画であるICE/LOVA統合試験の概要、試験項目及び試験スケジュールを示した。本試験の目的は、核融合実験炉における熱流動安全性の考え方の妥当性やICE/LOVA事象下でのシステム安全系の総合性能を実証し、核融合実験炉の安全評価に備えることである。
大島 宏之; 堺 公明; 永田 武光; 山口 彰; 西 義久*; 植田 伸幸*; 木下 泉*
JNC TN9400 2000-077, 223 Pages, 1999/05
実用化戦略調査研究PhaseIの一環として、各種炉型における崩壊熱除去性能評価、炉心・燃料体熱流動評価、および伝熱流動相関式の調査を実施している。本報告書はこれらについて平成11年度の成果をまとめたものである。崩壊熱除去性能評価については電力中央研究所との共同研究として実施し、プラント動特性解析によりナトリウム冷却炉炉壁冷却系(RVACS)の除熱性能に対する各種設計パラメータの影響を把握するとともに、除熱限界の予備評価によりその適用上限を電気出力50万60万kW程度と推定した。また、ガス冷却炉および重金属冷却炉(鉛、鉛-ビスマス)用の動特性解析手法の整備を行うとともに、仮想プラントを対象として予備解析を実施し、定性的な過渡特性を把握した。さらに各プラントの自然循環力比較のための無次元数を導出した。炉心・燃料体熱流動評価においては、重金属冷却炉やガス冷却炉のピン型燃料集合体、ヘリウムガス冷却炉の被覆粒子燃料体、ダクトレス炉心に対応する熱流動解析手法の整備を行った。また、予備解析として、鉛冷却炉とナトリウム冷却炉の燃料集合体内熱流力特性の比較、炭酸ガス・ヘリウムガス冷却炉の燃料体内熱流力特性の把握、およびナトリウム冷却炉における内部ダクト付燃料集合体内熱流力特性の把握を行った。伝熱流動相関式の調査では、ガス冷却炉、重金属冷却炉に対して、主に炉心・燃料体の熱流動評価の際に必要となる圧力損失相関式や熱伝達相関式を、文献をベースに調査、比較検討を実施し、信頼性と利用しやすさの観点から層流領域から乱流領域までをカバーできる相関式群を推奨した。また、同時に詳細設計への適用には信頼性が不十分と思われるものを、今後データを充足すべき課題として摘出した。
高瀬 和之; 功刀 資彰*
Proc. of 5th ASME/JSME Joint Thermal Engineering Conf. (CD-ROM), 8 Pages, 1999/00
核融合炉真空破断(LOVA)時における微粒子ダストの飛散挙動並びに温度差に起因する置換流挙動を予測するための数値解析コードの開発を行っている。今までに、圧縮性流体の式、微小粒子の運動方程式及び置換質量計算式を既存の解析ソルバープログラム内に付加し、LOVA予備解析を実施した。本報は予備解析の結果をまとめたものである。予測した真空容器内の平均圧力と時間の関係は実験値とよく一致し、開発中のコードは十分な計算精度を有することを確認した。また、減圧下におけるダストの移行挙動や置換流によるダストの流出挙動の予測に成功した。今後はダスト衝突・付着モデル等の開発を行うとともに、広範囲な条件で感度計算を行ってコードの予測性能を評価する考えである。
not registered
PNC TN1000 98-001, 73 Pages, 1998/05
1.高レベル放射性廃棄物地層処分研究開発幌延町における深地層試験(環境技術開発推進本部)2.放射性廃棄物処理・処分核燃料サイクル廃棄物の廃棄体化の技術開発(環境技術開発推進本部)3.MOX燃料製造技術の高度化MOX燃料製造工程の簡素化(ショートプロセス)に関する研究開発(核燃料施設計画部)(プルトニウム燃料工場)4.高速増殖炉高速炉におけるナトリウム伝熱流動数値実験に関する研究(動力炉開発推進本部)(大洗工学センター)
高瀬 和之; 功刀 資彰*; 秋本 肇
Proc. of 6th Int. Conf. on Nucl. Eng. (CD-ROM), 12 Pages, 1998/00
核融合炉の真空容器内冷却材侵入事象(ICE)をスケールモデルで模擬したICE予備実験の結果から、圧力上昇過程の支配因子は、(1)加熱面に衝突した水の沸騰、(2)容器内部に蓄積した水の沸騰及び(3)水侵入時のフラッシング蒸発であることがわかった。そこで、熱流動解析コードTRAC-PF1を使って圧力上昇挙動を数値的に検証した。TRACコードによる感度計算の結果、ICE時の圧力上昇過程を数値的に十分予測できることがわかった。同時に、予測精度の向上には、真空容器内に侵入した水の飛散分布及び水と接する容器内伝熱面積を正確に把握する必要があることを明らかにした。
not registered
PNC TN1410 97-031, 638 Pages, 1997/08
本書は、新型転換炉(ATR)の安全評価技術について、評価基準の考え方、評価の方針、解析・評価手法およびその妥当性等について、学識経験者の審議を通して集大成したものである。ATRの安全評価技術は、設計基準事象を評価するための「運転時の異常な過渡変化解析コードシステム」および「事故解析コードシステム」として体系化されており、前者は反応度投入事象解析コードおよびプラント過渡事象解析コードから、また後者は、大破断事故解析コード、中小破断事故解析コードおよび原子炉格納容器圧力解析コード等から構成している。これらの解析コード群には、動力炉・核燃料開発事業団(以下「動燃」)大洗工学センターに設置された重水臨界実験装置(DCA)、伝熱流動試験装置(HTL)、部品機器試験装置(CTL)及び安全性試験装置(SEL)等の実規模試験で得られた試験データに基づいて開発した各種相関式やモデルを組み込んでいる。また、これらの解析コードは「ふげん」における起動試験や前述の実規模試験による解析、国際的なベンチマーク解析等を通じて、その妥当性を確認している。さらに、ATRの潜在的リスクや安全余裕度に関する理解を深めると共に、設計基準事象を超える事象が発生した場合のアクシデントマネジメント手法を研究するために、シビアアクシデント研究および確率的安全評価手法に関する研究を実施しており、本書ではこれらについても研究の成果を集大成している。なお、本書のATR実証炉に係わる解析コードの試験による検証等には、通商産業省委託事業である新型転換炉技術確証試験の成果を用いている。
高瀬 和之
Nuclear Technology, 118(2), p.175 - 185, 1997/05
被引用回数:5 パーセンタイル:42.79(Nuclear Science & Technology)スペーサリブ付き環状燃料チャンネルの乱流熱伝達特性を、実験的及び数値解析的に調べた。実験は、最高温度1000C、圧力4MPaのヘリウムガス条件下で実施され、熱伝達率、摩擦係数、圧力損失、流路内外面温度等の各分布が定量評価された。一方、乱流計算には従来から実績のあるk-2方程式モデルを使用した。著者はすでに層流域並びにレイノルズ数が5000以上の乱流域に対して、熱伝達率と摩擦係数の各実験結果と15%以内の誤差で一致する解析を得ている。今回は特に、k-モデル定数の1つであるCu値並びに乱流プラントル数を見直すことにより、数値的に十分な精度で予測できるレイノルズ数範囲を3000にまで低下させることに成功した。本研究により、スペーサリブ付き環状流路の伝熱性能を数値解析的に十分評価できる見通しが得られた。
山口 彰
PNC TN9420 96-049, 15 Pages, 1996/07
1995年12月8日に発生した「もんじゅ」2次主冷却系ナトリウム漏えい事故の原因究明作業の一環として実施した,温度計ウェルに作用する流体力と乱流振動応答の評価の結果をまとめて報告した。内容は以下の事項を含む。1)温度計ウェルで考慮すべき荷重,2)乱流励振力のパワースペクトル,3)乱流振動による変位応答,4)乱流振動による応答変位と不確定幅,5)まとめ。結論として,乱流振動による変位応答は渦放出に伴う振動による変位振幅と比較して十分に小さな値となり,ウェル破損の要因とはなり得ないとした。
岩田 耕司
PNC TN9420 96-048, 10 Pages, 1996/07
1995年12月8日に発生した「もんじゅ」2次主冷却系ナトリウム漏えい事故の原因究明に関連して,ASME Codeにおける単一管の流力振動の防止指針についてまとめた。本報告では,防止あるいは抑制すべき渦励起振動のうち揚力方向振動とインライン振動を調査し不安定振動についてまとめた。またASME Code Sec.IIIApendix Nにおける動的解析法の取扱いについて調べた。
高瀬 和之; 秋野 詔夫
Proc. of the 30th Intersociety Energy Conversion Engineering Conf., 0, P. 95_169, 1995/00
HTTRのようなピン・イン・ブロック型燃料体の場合、冷却材であるヘリウムガスは燃料棒外径と冷却孔内径とで構成される燃料チャンネルを下向きに流れながら加熱される。燃料チャンネルは等価直径が10mm以下の環状流路で、燃料棒と冷却孔とのクリアランスを一定に保つために燃料棒外表面にはスペーサリブと呼ばれる突起が設けられている。本研究はスペーサリブを有する環状燃料チャンネルに対して、3次元乱流解析を行って燃料チャンネルの熱流動特性を数値的に評価したものである。数値予測した燃料チャンネルの熱伝達率や摩擦係数はHENDELにおける従来の実験結果と15%以内の誤差で一致し、本解析で得た数値データは十分な精度で実現象を模擬しているものと考えられた。本研究で明らかにしたスペーサリブ周りの局所の熱伝達率や乱流エネルギー分布等を通して、粗面付き環状流路の伝熱促進機構の解明に大きな成果を得ることができた。
森 建二*; 大音 明洋*; 井上 正明*; 青木 俊夫*; 中村 武則*; 小*; 塩田 達也*
PNC TJ9164 94-006, 133 Pages, 1994/03
本研究は、実証炉蒸気発生器の設計基準水リーク率(DBL:DESIGN BASIS LEAK)の妥当性を確認するため、既設の蒸気発生器安全性総合試験装置(SWAT-3)の適用性及び改造内容に関し、予備的検討を行ったものである。以下に成果を示す。1) 基本仕様の検討 破損箇所(管束上部、管束下部)及び水側流動状態(定格状態、30%部分負荷状態、ブローダウン状態、起動時)が高温ラプチャに及ぼす影響について、実証炉SG条件を模擬した隣接伝熱管壁温度評価を行い、次の結果を得た。a.破損箇所については、水側条件が過熱域である管束上部が厳しくなる。b.水側流動状態の影響として、管壁温度は水側条件に依存し、定格状態、部分負荷、ブローグウンの順で厳しくなる。c.上記結果より、水リーク率約1KG/S, 管束上部破損、部分負荷30%条件を模擬した試験を基準ケースとして設定した。また、破損箇所(管束下部破損)、運転条件、注水継続時間、水リーク率及び接液型ラプチャディスクの有無等をパラメータとした試験ケース(計10ケース)を設定した。2) 改造に伴う系統・機器設計 a.系統・機器設計仕様の設定に当たり、試験時の注水管及び隣接管の計11本がギロチン破断した場合の大リーク解析(水噴出率解析、準定常圧解析)を実施した。水噴出率解析の結果、1本当たりの最大噴出率は7.2KG/S, その後3.1KG/Sとなる。また、前記水噴出率を用いた準定常圧解析の結果、最大圧力は注水点近傍で9.7KG/CM2A 、配管部で18.1KG-2- であり、現状のSWAT-3の設計条件の範囲内であることを確認した。 b.改造に伴う系統構成を検討し、系統図を作成するとともに、リスト類(配管リスト、弁リスト、計装品リスト)を作成した。 c.準定常圧解析結果に基づき、改造に伴い新規製作が必要となる、反応容器、水加熱器(注水管用、隣接管用)及びダンプタンクに関する、設計仕様を明確にするとともに、構造図を作成した。 d.反応容器は実証炉SGの1/3スケール(胴内径10--、全高7000MM)、ナトリウム入口ノズルは2系統設け、1試験体で2回の注水試験が可能な構造とした。伝熱管は、実証炉伝熱管寸法及び材質を模擬するとともに、本数は注水管2本、隣接伝熱管20本及び窒素ガス封入管38本から構成されている。また、改造範囲内の配管についても、
熊坂 勝行*; 岡部 綾夫*; 石井 孝信*; 藤又 和博*
PNC TJ9124 94-009, 164 Pages, 1994/03
次期大型炉蒸気発生器(SG)伝熱管の合理的設計基準水リーク率(DBL)の選定にあたって、高温ラプチャによる破損伝播の可能性を定量的に評価する必要がある。本予備設計では、高温ラプラャを含む破損伝播挙動を適切に評価し、合理的なDBLを選定するために必要となるa)高温ラプチャモデル(構造/破壊力学的モデル)、b)非定常熱伝導解析モデル、c)ブローダウン解析モデル、d)反応領域温度分布解析モデル等に関する全体の開発計画の設計を行った。また、ブローダウン解析モデルに対しては、高温ラプチャを評価するために必要となる解析モデルの設計を行うとともに、このモデルの設計を基に、開発に必要なコードの構成要素、要素間のつながり等に関するコードの設計を行った。なお、コードの設計にあたっては、将来的にLEAPへのカップリングが容易に行えるよう十分に配慮した設計とした。
高瀬 和之; 日野 竜太郎; 宮本 喜晟
日本原子力学会誌, 33(10), p.975 - 982, 1991/10
被引用回数:1 パーセンタイル:19.9(Nuclear Science & Technology)燃料体スタック実証試験部の1チャンネル試験装置を用いて、高温ガス炉(VHTR)用高熱流束燃料棒の伝熱流動に関する実験的研究を行った。本燃料棒は、燃料棒の外表面にリング状の矩形突起を設置して伝熱促進を図ったものである。突起は幅が0.5mm、高さが0.5mmで、ピッチは5mmと10mmの2種類で、試験はVHTRの運転条件を模擬した高温高圧のヘリウムガス条件下で行った。その結果、VHTRの炉心流動条件であるレイノルズ数が2500~8000の乱流域における熱伝達率は、従来の標準燃料棒の値よりもピッチと高さの比が10の場合で約130%、20の場合で約90%高くなり、伝熱特性が大幅に改善されることが分かった。実験結果を基にして熱伝達率相関式を導出し、また、矩形突起の乱流促進効果について調べた。
北原 種道*; 若林 利男*; 福村 信男*; 菅原 悟*; 小池 通崇*; 速水 義孝*; 河西 善充*
PNC TN1410 91-063, 239 Pages, 1991/08
新型転換炉の研究開発は、大洗工学センターの施設を中心にして「ふげん」及び実証炉のための研究開発ならびに設計研究からなっている。「ふげん」のための研究開発及び実証炉のための初期段階の研究開発の成果は、国のチェックアンドレビューの場にとりまとめ提出し、国の審議を受けた。(昭和57年)この資料はチェックアンドレビュー以降の研究開発の成果を実証炉の技術確証試験開始(昭和62年)までの研究開発と技術確証試験開始以降の研究開発を以下の内容に従ってまとめたものである。(1)プラントシステム評価研究(実用炉構想評価研究)(2)炉物理研究開発(核設計)(3)伝熱流動研究開発(熱水力設計)(4)部品機器研究開発(運転保守技術の高度化、炉心構造、システム開発)(5)安全性研究開発(6)供用期間中検査技術研究開発 平成3年度以降も継続される技術確証試験、安全研究ならびに高燃焼MOX燃料開発等今後実施していくものについては、継続して評価し取りまとめていく。
秋本 肇; 阿部 豊; 大貫 晃; 村尾 良夫
JAERI-M 91-086, 470 Pages, 1991/05
二流体モデル構成方程式に対する評価改良を広範囲に効率よく行えるようにすることを目的に、二流体モデル構成方程式評価用ドライバーコードMINI-TRACを開発した。MINI-TRACコードは、(1)一次元二流体モデルによる基礎方程式を用いている。(2)必要なコアサイズは、640kB以下であり、パーソナルコンピューターでも利用できる。(3)TRAC-PF1/MOD1コード、TRAC-BF1コード及びRELAP5/MOD2コードから取り出した3種類の構成方程式パッケージを内蔵している。(4)構成方程式ルーチンはモジュール化されているので、変更も容易であり、ユーザーがチェックしたい相関式を簡便に組み込める等の特徴を有している。本報告書はMINI-TRACコードのマニュアルであり、MINI-TRACコードで用いている基礎方程式、数値解法、MINI-TRACコードに現在組み込まれている構成方程式パッケージ及び物性値ルーチンの内容、MINI-TRACコードの使用方法、入力データの指定方法、MINI-TRACコードのプログラム構造とプログラムでの主要変数名とその内容についてまとめたものである。
小川 益郎
JAERI 1318, 44 Pages, 1989/07
高温ガス炉の熱水力設計では、過去に十分な研究の行われていない、(1)遷移域の流れ、(2)物性値の変化する流れ、(3)熱伝達の劣化する流れ、における伝熱流動特性を把握する必要がある。そこで、円管内ガス流れを対象として、遷移域における流路入口形状と遷移レイノルズ数の関係及び遷移域の摩擦係数と熱伝達率について調べた。また、層流と乱流における摩擦係数に対して、従来統一性のなかった物性値変化の影響について整理式を与えた。さらに、高熱負荷を受けた乱流の熱伝達劣化については、その原因が層流化であることを実験的に立証し、層流化過程での伝熱流動特性を明らかにした。合わせて、k-kL2方程式乱流モデルによる解析が、層流化する流れをも含めた物性値が変化する流れの伝熱流動に関する本実験結果を良く再現することを示した。
日野 竜太郎; 丸山 創; 高瀬 和之; 宮本 喜晟; 下村 寛昭
日本原子力学会誌, 31(4), p.470 - 476, 1989/04
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉(VHTR)燃料体の熱設計および安全性の評価に寄与するため、大型ヘリウムガスループ(HENDEL)の燃料体スタック実証試験部(T)に12本の電気加熱方式の模擬燃料棒を挿荷した燃料体1カラムの実寸大模型「多チャンネル試験装置」を用いて、ヘリウムガスを1000Cまで加熱する高温試験を行った。本報は、模擬燃料体カラム内の発熱分布を均一にした場合と、傾斜状に変化させて実機燃料体カラム内の発熱分布を模擬した場合の高温試験結果について報告するものである。12本の模擬燃料棒の発熱量を均一にした試験では、ヘリウムガスはほぼ一様に配分されること、熱放射による伝熱量が相当に多いこと、模擬燃料棒の熱伝達率は既報の整理式とよく一致することが明らかとなった。また、燃料体カラム内の出力を傾斜させた試験結果をもとに燃料ブロック内温度分布の数値解析を行った。
高瀬 和之
原子炉における熱流動数値解析の現状,II, p.167 - 180, 1987/00
汎用3次元熱流動解析コードSTREAMは、HENDELで得られた実験データを解析するために導入されたコードである。STREAMは、連続の式、運動量方程式及びエネルギー方程式を連立させて、非圧縮性単相流の伝熱電流動現象を解析することができる。また、k-型2方程式乱流モデルを用いた乱流解析や物質拡散を伴う流れの解析が可能である。本報は、STREAMで用いている数値解法の特徴、原子力コードとしての妥当性及び現在までに行われた主な解析実績について報告するものである。
小川 益郎; 秋野 詔夫; 椎名 保顕; 藤村 薫; 大内 光男; 江森 恒一; 河村 洋; 菱田 誠
JAERI-M 85-214, 24 Pages, 1986/02
多目的高温ガス実験炉の制御棒冷却流路における冷却材へりウムガスの伝熱流動特性を調べることは重要な課題である。そこで模擬制御棒伝熱流動実験装置を製作した。本報告では、この実験装置の流量、圧力、温度制御特性に関する試験結果について報告する。流量、圧力、温度のいずれの制御も、所期の性能どおり非常に良好に行うことができることを確認した。
高瀬 和之; 丸山 創; 日野 竜太郎; 菱田 誠; 井沢 直樹; 下村 寛昭
日本原子力学会誌, 28(5), p.428 - 435, 1986/00
被引用回数:4 パーセンタイル:48.02(Nuclear Science & Technology)多目的高温ガス実験炉(VHTR)の炉心燃料体を実寸規模で模擬した燃料体スタック実証試験部(T)を用いて、実験炉と同等の高温高圧のHeガスの条件のもとで、伝熱流動試験が行われている。本報は、燃料体スタック実証試験部のうちの1チャンネル試験装置で得られた試験結果について報告するものである。試験条件は流路入口で290~620K、0.4~4.0MPa、発熱量は最大90kW、環状流路の内外径比は0.865である。また、使用した模擬燃料棒は、軸方向に一様な発熱分布を有している。本試験の結果、模擬燃料棒の摩擦計数と熱伝達率は、平滑環状流路の値に比べてそれぞれ約20%、約15~60%高い値を示した。この原因としては、模擬燃料棒の表面に取り付けたスペーサ・リブの効果によるものと考えられる。