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関根 由莉奈
ゲル化・増粘剤の使い方と新しいゲルの活用事例, p.270 - 275, 2025/01
環境に優しく、毒性のないセルロースナノファイバー等を原料にしたゲル材料の展開が期待されている。しかし、セルロースナノファイバー単体でゲル化した場合に機械的強度や耐久性等が乏しいことが課題である。ゲルの物性は架橋構造に大きく依存するため、精密な構造制御によるゲル材料の強度向上や機能化を目指した様々な合成法が研究されてきた。著者らは、架橋構造を制御する手法として凍結の利用に着目した。煩雑な作業を必要としない簡易な構造制御法であることが特徴である。ここでは、水溶液の凍結時に出現する凍結凝集層を利用した高強度なゲルの合成、架橋メカニズム、物性について紹介する。
関根 由莉奈
化学と工業, 77(12), p.865 - 868, 2024/12
セルロース等の溶質を含む水溶液を0C以下にして凍らせると、氷結晶と溶質の相分離構造が形成する。この現象をハイドロゲルの架橋反応に利用することで、スポンジ状の特異な性質を持つゲルをつくりだしてきた。この架橋方法を凍結架橋法と名付けた。最近では、セルロースナノファイバーなど、さまざまな組成で凍結架橋ゲルが形成することがわかってきた。凍結架橋ゲルの作製法やその応用について紹介する。
熊田 高之; 中川 洋; 三浦 大輔; 関根 由莉奈; 元川 竜平; 廣井 孝介; 稲村 泰弘; 奥 隆之; 大石 一城*; 森川 利明*; et al.
波紋, 34(2), p.50 - 53, 2024/05
本研究では、スピンコントラスト変調小角散乱法を用いてグルコース濃厚糖溶液を急冷すると氷結晶は平面上になり、その厚みは氷晶生成臨界半径と同程度の数ナノメートルしかないことを明らかにした。本研究は、グルコース分子が氷結晶の特定面に付着してその方向の成長を完全に止めてしまうことを示唆している。
関根 由莉奈; 南川 卓也; 廣井 孝介; 大場 洋次郎*; 永川 栄泰*; 杉田 剛; 柴山 由樹; 深澤 倫子*
Carbohydrate Polymers, 327, p.121538_1 - 121538_11, 2024/03
被引用回数:11 パーセンタイル:85.06(Chemistry, Applied)セルロースの結晶転移とその後の凍結架橋反応によってナノセルロース(NC)から形成された、無毒で強靱なNCゲルを開発した。低濃度のNaOHの使用と凍結を併用すると、凍結濃縮によりセルロースIからIIへのNCの結晶相転移が誘導されることを見出した。結晶相転移後、凍結濃縮層(FCL)内のNCとCA間の架橋により、強力なNCネットワーク構造が形成され、高い機械的強度を備えたNCハイドロゲルが形成した。凍結架橋したNCハイドロゲルは、NC-NaOHゾルと粉末吸着剤を混合することにより吸着剤を内部空間に容易に保持し、高い重金属除去効率を示した。この結果は、機能性材料の開発における化学修飾されていないセルロースの多用途性を示し、実用化の可能性を示すものである。
関根 由莉奈
ファインケミカル, 52(8), p.25 - 32, 2023/08
凍結現象を利用することで、カルボキシメチルセルロースナノファイバーを主体とした無害な素材のみで 高い圧縮負荷にも耐えるハイドロゲルが形成することを発見した。鍵となるのは水溶液が凍結する時に起きる、氷結晶と溶質の相分離である。本稿では凍結架橋ゲルの形成メカニズムやゲルの特性について述べる。
関根 由莉奈
型技術, 36(8), p.70 - 73, 2021/08
凍結伴う溶媒と溶質の相分離現象を利用することにより高強度なセルロースナノファイバーゲルが形成することを発見した。詳しいゲル化メカニズムや形成したゲルの性質について紹介する。
小泉 智; Monkenbusch, M.*; Richter, D.*; Schwahn, D.*; 安中 雅彦*
Journal of the Physical Society of Japan, Vol.70, Supplement A, p.320 - 322, 2001/05
高分子ゲルは、高分子準濃厚溶液に化学架橋を導入した物質であり、このため一般の溶液と異なり流動性を失う。言い換えれば、ずり弾性率などの力学量が固体と同様に検出できる。このことは微視的には、濃度揺らぎの一部が架橋構造によって凍結され、個々の高分子鎖の相互位置関係が時間変化しないということに相当する。しかしながらゲルは大量の低分子溶媒(水など)を含むため、自由に変形でき液体的な側面も十分に残しており、微視的には時間とともに緩和できる濃度揺らぎが部分的に存在していることになる。本研究は、中性子スピンエコーと中性子小角散乱の併用で、凍結された濃度揺らぎの構造因子を小角散乱の領域で定量的に観察した。その結果、ポリイミドプロピルアクリルアミドゲルでは摂氏28度において、前方散乱強度の約35%が凍結されていることがわかった。またこの凍結成分は温度とともに増大し、体積相転移点(摂氏34度)付近では、約55%に増大することがわかった。またその構造因子は波数qについて、qで急激に減衰し、固体から液体へのクロスオーバーが、ゲルの編み目構造との相対的な長さ関係で決定されることが確認された。
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PNC TJ1615 98-002, 5 Pages, 1998/03
東濃地科学センター(旧中部事業所)においては東濃鉱山における研究や開発の行為が周辺環境に及ぼす影響の有無を把握すると共に自然環境下においても起こりつつある変化の状態を認識するための鉱山周辺の環境調査を、調査坑道の開坑前の昭和46年度以来、継続して実施している。この調査においては、東濃地科学センターが測定したデータと比較するため、調査坑々内外のラドン及びその娘核種の濃度の測定を行うとともに、調査坑周辺の大気中の粉塵、河川水、飲料水、土壌、生物等の試料を採取しウラン、ラジウム等の含有量の分析測定を行った。本年度の調査結果を見る限りでは自然状況による変動はあるものの鉱山の影響は見られなかった。
大越 実
JAERI-Review 97-009, 32 Pages, 1997/08
低レベル放射性廃棄物の埋設処分施設の人工バリア材として使用される鉄筋コンクリートの劣化要因及び劣化速度の評価手法について、文献調査を実施するとともに、その調査結果を基に劣化速度の試算を行った。その結果、主要な劣化要因としては、鉄筋の腐食、水酸化カルシウムの溶出、硫酸塩による侵食、凍結溶解及びアルカリ骨材反応を考慮すれば十分であることがわかった。また、調査結果及び試算結果によれば、製作時における品質保証及び品質管理が適切に実施されれば、鉄筋コンクリート構造物は、相当長期間にわたってその健全性を維持することができるものと考えられ、米国等において要求されている処分施設としての寿命期間である500年を十分満足するものと判断された。
山井 忠世*; 若松 尚則*; 中島 誠*; 小汐 真由美*; 高遠 俊一*
PNC TJ7361 97-003, 188 Pages, 1997/02
不凍液のテンシオメーターへの使用により観測結果への影響を把握するため、脱気水と不凍液をそれぞれ使用したテンシオメーターによる土壌水分の比較観測をDU3B地点において行った。その結果、不凍液の使用によるテンシオメーターの観測結果への影響として、以下のことが把握された。(1)テンシオメーター内の溶液に不凍液を使用した場合、少なくともpFO2.06(飽和
圧力水頭
=115cmH2O)の範囲の土壌水分を測定することが可能であった。(2)不凍液を使用したテンシオメーターの圧力水頭測定値(
PG)と脱気水を使用したテンシオメーターの圧力水頭測定値(
w)の関係は1次回帰式で表すことが可能であり、
PGに乗じる係数は1.03
1.13であった。この係数は、深度が大きいほうが大きくなく傾向にあった。(3)テンシオメーター内の不凍液には、98日間で約14
17%あるいは69日間で約8%の濃度低下が見られた。テンシオメーター上部における不凍液の濃度が下部に比べて最大で約20%低くなる傾向が確認された。(4)土壌水分フラックスを算定した結果、不凍液の使用により圧力水頭測定値に最大で約10%の影響が現れた場合においても、土壌水分フラックスの算定値に及ぼす影響がほとんどなかった。
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PNC TJ7439 96-004, 24 Pages, 1996/12
動燃式低水圧制御水理試験装置(深度500m対応型)の旧型バルブは、構造上・パカー圧が地上の気温変動の影響を受け、その結果試験区間の圧力が変動し、試験に多大な時間がかかる。・冬季の試験において凍結防止のためにパッカー拡張水に不凍液を用いるため、パッカー収縮時に孔内に直接不凍液を排出することとなり、孔内の地下水を汚染する。等の問題を抱えていた。また、今後揚水機能を付加した1000m対応の装置と互換を持たせるため、バルブ下に500m分のロッドを吊り下げられる強度をもたせ新型バルブに変更し、このバルブ変更を伴うことによって関連するパッカー圧力監視用圧力計等を製作することを目的とする。孔内水を用いたパッカー拡張方法は、深度1,000m対応の水理試験装置に採用されたパッカー拡張方法で以下の特長を有している。・JFTロッドがパッカー拡張用タンクおよび送水チューブの役割をする。・地下水下のJFTロッド内に導いた地下水でパッカーを拡張するため、排水時の汚染および地上気温に左右されない。・JFTロッドで送水するため送水流量が多くパッカー拡張時間が短縮できる。
佐伯 正克; 中田 正美; 正木 信行; 吉田 善行; 遠藤 和豊*; 薬袋 佳孝*; 山下 利之; 武藤 博; 間柄 正明
Hyperfine Interactions, 92, p.1177 - 1181, 1994/00
被引用回数:7 パーセンタイル:48.50(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)Np-237の発光メスバウア分光法に時間分割法を応用することの出来るクライオスタットを設計開発した。その性能は設計通り、到達温度6K以下、液体He保持時間24時間以上を達成した。さらに、14.4keVの線が合計4mm厚のBe窓を通して測定出来ることを確認した。このクライオスタットを用いて、Co-57凍結溶液による予備実験を行った。少なくとも、5.5Kにおいては、Fe(III)に由来する異常原子価状態が存在することを確認したが、Fe(II)とFe(III)の相対比は5.5Kから150Kの間でほぼ一定であった。
伊藤 均
放射線と産業, 0(55), p.37 - 41, 1992/00
多くの生物は凍結下では障害を受けるが、酵素や細菌数などは凍結下では長期にわたり安定である。多くの細菌類は凍結処理によって放射線抵抗性が2~5倍に増大する。しかし実際の冷凍エビでは室温に比べ抵抗性の増大はそれほど著しくなかった。一方、細菌芽胞は凍結下でも解凍下でも放射線感受性に大差のないことが知られている。ウイルスも室温照射では約10kGyで失活可能であるが、凍結下ではDNAウイルスは20~25kGy、RNAウイルスは30~40kGyで失活可能である。RNAウイルスには肝炎ウイルスやエイズウイルスも含まれ今後の応用が期待できる。凍結照射は生体成分の劣化を著しく抑制でき、血清蛋白は30kGyでも変性せず、酵素活性の低下も少ない。照射による食品の異臭も凍結下では著しく抑制された。このように凍結照射は生物活性の変化がない状態で殺菌できるため、食品や医療への応用が期待できる。
岡田 尚; 大内 仁; 近藤 勲; 根本 剛
PNC TN8410 91-164, 4 Pages, 1991/09
核燃料サイクル施設において扱う溶液を,凍結乾燥,低温蒸留,晶析などの低温プロセスで処理する方法がある。これは試薬を使用しないため,副生廃棄物の発生が少なく,かつ,放射性核種の環境放出量を大幅に低減すると共に,溶液などのクローズドシステム化にもつながる。そこで本報告では,核燃料サイクル施設へ低温プロセスを適用するLOTUS(Low Temperature Utilizing System)プロセス開発の一環として,硝酸プルトニウム溶液,硝酸ウラニル溶液および硝酸プルトニウム・ウラニル混合溶液の低温下(-60度C)での挙動を観察した。そして,凍結乾燥法および晶析法によるプルトニウムおよびウランの相互分離が可能なことを確認した。
館盛 勝一
Journal of Nuclear Science and Technology, 13(8), p.442 - 448, 1976/08
被引用回数:1各種の高濃度放射性物質を含む再処理廃液中のトリチウム濃度を求める方法を確立する事を目的として、凍結減圧蒸留法を検討した。蒸留によるトリチウム以外の放射性核種の除染係数およびトリチウムの同位体効果等を求めたところ、長寿命核分裂生成物の除染係数10以上、放射性ヨウ素についても溶液を中和することにより満足すべき結果を得た。トリチウムの濃縮挙動については理論的検討も行った。それらの結果をふまえて、原研再処理廃液中のトリチウム濃度を凍結減圧蒸留法と液体シンチレーション測定法により求め、0.13
Ci-mlという結果を得た。この値は、最初に燃料中に存在したであろうトリチウム量の約65%であった。
宮園 昭八郎; 坂本 文男
日本機械学会論文集, 35(269), p.31 - 39, 1969/00
近年低温および高温で作動している工業機器が増加する傾向にあるが、これに伴って生ずる熱応力が問題になっている。しかし、電子計算機の高度の発達によって、かなり複雑な形状をしたものに発生している熱応力も計算によって求めることができるようになった。また一方では、これらの計算結果を実験的に確かめるためと、理論的な取扱いが困難な問題を実験によって解決するために、熱応力を実験的に求める方法が最近強く要求されつつある。
佐野 雄一; 渡部 創; 宮崎 康典; 安倍 弘; 長谷川 健太
後藤 一郎*
【課題】粒子径が従来よりも大きく、粒子径の均一性が比較的高い粒子を製造することができる粒子製造方法を提供する。 【解決手段】本発明に係る粒子製造方法は、組成物を、振動するノズルから、撹拌機により撹拌された溶媒中に滴下し、組成物が含まれる粒子を造粒する造粒工程(ステップS1)と、前記造粒工程(ステップS1)で得られた溶媒を含む粒子から、溶媒を除去し、粒子を得る溶媒除去工程(ステップS2)と、を含むことを特徴とする。
関根 由莉奈; 南川 卓也
no journal, ,
ミクロスケールでの階層構造の制御法として、凍結時に発現する凍結凝集層(FCL: Freeze concentrated layer)を"反応場"として利用することに着目してセルロースゲルベースの機能性材料を開発してきた。FCLの制限ナノ空間で分子同士を反応させることで均一相では見られないような階層的な配列が起こり、非常に簡易に力学強度の飛躍的な向上や有機-無機複合材料を実現した。本発表では凍結凝集反応を利用した様々なセルロースナノファイバーゲルの合成や物性、その応用性について論じる。
熊田 高之
no journal, ,
水は0C以下に冷やすと一旦過冷却状態になり、その中で偶発的に生成した種結晶から氷結晶は一気に成長する。水を多く含む食品、医薬品、生体組織を冷凍保存する際には、糖を凍結保護剤として添加し、細胞膜や細胞小器官などが破壊されないように氷結晶の成長を食い止める必要がある。そこで我々は、核偏極中性子小角散乱(DNP-SANS)法を用いて、ナノ構造解析から糖による氷結晶成長の阻害メカニズムを解明できないかと考えた。本測定では試料中の水素核偏極度PHを変化させると、I(Q)はQ
に比例するきつい傾斜と、Q
に比例するゆるい傾斜二つの散乱成分で成り立っており、水素核偏極度に対して前者より後者のほうが大きく強度変化している。糖溶液を急冷すると、溶液がそのまま凍結した非晶のガラス氷と、凍結前の過冷却状態で生成・成長した氷結晶の二つの相が共存する。詳細な解析の結果、ゆるい傾斜の散乱はガラス氷中の氷結晶の散乱であり、水素核偏極度に対する強度変化の割合から、ガラス氷に対する氷結晶の体積分率は0.3程度であることがわかった。一方、きつい傾斜の散乱はガラス氷の熱収縮で生じたマイクロメートル以上の欠陥によることがわかった。
眞鍋 早知; 松原 菜摘; 三枝 純; 武石 稔
no journal, ,
現在、東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う汚染水中のトリチウムについては、分離が困難であることから処理方法が定まっていない。トリチウムは他の放射性核種に比べ被ばく線量への寄与は小さいものの、漏えい等に伴う風評被害を防止するためには、多種、多数の海産物中のトリチウム濃度を迅速、正確に測定することが重要である。なお、海産物中のトリチウムには体液などにトリチウム水として存在する組織自由水中トリチウム(TFWT)、有機物の炭素や酸素と結合している有機結合トリチウム(OBT)がある。またOBTも結合力の弱いO-H等として結合している交換型OBT、結合力の強いC-H等として結合している非交換型OBTの2つに分類される。これらTFWT, 全OBT, 非交換型OBTを迅速に分析する方法を検討した。通常、分析測定に掛かる期間は1試料につき既存法ではTFWT: 約1ヶ月、全OBT:約2ヶ月、非交換型OBT:約3ヶ月を要する。そこで分析測定に掛かる期間を短縮するため、(1)環境試料を組織自由水と乾燥試料に分離回収する手法を凍結乾燥のみではなく、加温を取り入れた方法、(2)乾燥試料を燃焼する際の供試量と水の生成量の関係について検討した。その結果、測定に十分な試料水を従来よりも短い時間で回収するための基礎データが得られたので報告する。