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森田 泰治; 西原 健司; 津幡 靖宏
JAEA-Data/Code 2018-017, 32 Pages, 2019/02
分離変換技術の適用対象であるアクチノイド元素の回収率目標値を設定するためのデータを整備することを目的とし、経口摂取した場合の被ばく線量として与えられる潜在的放射性毒性を元素ごとに評価し、経時変化及び各元素の毒性全体に対する割合から、潜在的放射性毒性の観点から見たアクチノイド元素の重要度の比較を行った。検討した4種の使用済燃料いずれにおいても、Amが最も重要で、例えば加圧水型軽水炉の使用済燃料から発生する高レベル放射性廃棄物において、核分裂生成物の潜在的放射性毒性が減衰した10年後におけるAm潜在的放射性毒性はアクチノイド全体の93%を占める。また、再処理で99.5%回収した後の残留Puも無視できない寄与を示すことがわかった。軽水炉燃料で燃焼度が高くなった場合は燃焼度に比例するような形で潜在的放射性毒性が上昇するが、MOX燃料となった場合、及びマイナーアクチノイドリサイクル型の高速炉では、それ以上に潜在的放射性毒性が大きくなった。燃料が異なる場合のアクチノイド元素回収率の目標値設定には十分な考慮が必要であり、今後の課題である。
Shelley, A.*; 秋江 拓志; 高野 秀機; 関本 博*
Journal of Nuclear Science and Technology, 38(2), p.134 - 142, 2001/02
ThO,UO
,あるいはEr
O
などの添加物を加えた、兵器級及び原子炉級プルトニウム岩石型酸化物燃料(PuO
-ZrO
: ROX)の燃焼特性を、軽水炉燃料セルについて検討した。これらの添加物はROX燃料炉心の反応度係数及び出力ピーキングの改善のため重要である。プルトニウムの核変換特性に及ぼすThO
の影響は小さい。3種類の添加物とも
Amと
Cmの生成量を大きく減少させる効果がある。一方マイナーアクチニド核種でも、
Npと
Amの生成量はUO
あるいはEr
O
を添加することにより増加する。Er
O
添加物により、さらに長寿命FP核種の
Csの生成量も増える。これらの結果、使用済み燃料の放射能の毒性は添加物により増加し、特にEr
O
添加物の場合はMOX使用済み燃料と同程度あるいはそれ以上となるケースもある。
Shelley, A.*; 秋江 拓志; 高野 秀機; 関本 博*
Progress in Nuclear Energy, 38(3-4), p.439 - 442, 2001/02
被引用回数:9 パーセンタイル:55.19(Nuclear Science & Technology)プルトニウム燃焼のために考えられている2種類のウラン・フリー燃料、岩石型燃料(PuO-ZrO
:ROX)とトリチウム酸化物燃料(PuO
-ThO
:TOX)、にマイナー・アクチニドを添加した時の使用済み燃料の放射能毒性を、軽水炉においてMOX燃料と比較して検討した。MAの添加量はROX燃料中の重核+Zrの0.2at.%から1.0at.%とした。それはPWRの出力1GWeあたり約200~1000kgに相当する。1150MWeクラスのPWRで1200日燃焼後の燃料の放射毒性を比べるとROX+MA燃料とTOX+MAやMOX+MAよりも少ない。取り出し後10
年の時点での毒性は、ROXはTOXの1/3、MOXの1/4であり、10
年後にはROX+MA燃料はTOX+MAの1/4でMOX+MA燃料の1/20の放射能毒性しか持たない。
高野 秀機; 滝塚 貴和; 北野 照明*
JAERI-Review 2000-014, 134 Pages, 2000/10
ADSにおける液体ターゲット及びブランケット冷却材の第1候補は、液体金属鉛・ビスマスである。Pb-Biの使用に関するメリットは、不活性、低吸収断面積、低融点、高沸点及びボイド反応度が負であることであるが、反面鋼材腐食が顕著であるという重要な欠点がある。本調査検討では、国内外のPb-Biの使用実績のある施設を調査し、材料腐食、水反応、伝熱・流動特性、化学毒性、ポロニウム揮発率、Biの資源量など広範囲に渡って調査した。その主な結果は、(1)国内の精錬所での長期間の使用実績があり、自然対流下では腐食は小さい。(2)ロシアでの開発実績及び使用経験により酸化被膜調整により腐食の問題は解決可能である。(3)高温Pb-Biと水との反応実験であり相互作用は小さい。(4)PoはPbPoを形成し、Po単体より揮発率は数桁小さい。(5)Bi資源量はADS使用には十分である。
Afroza, S.*; 秋江 拓志; 高野 秀機; 関本 博*
Nuclear Technology, 131(2), p.197 - 209, 2000/08
被引用回数:4 パーセンタイル:32.12(Nuclear Science & Technology)PuO+ZrO
燃料(岩石型燃料:ROX)とPuO
-ThO
燃料を用いた、減速材/燃料体積比(Vm/Vf)が0.5から3.0までの軽水炉におけるPu消滅特性を検討し、MOX燃料と比較した。さらに、マイナーアクチニドや長寿命FP生成量も評価し、使用済燃料の放射性毒性も検討した。岩石型燃料でのPu消滅率は非常に高く、ThO
型燃料でも良い消滅特性を示すものの核分裂性Pu消滅量の半分程度
Uが生成する。マイナーアクチニドの生成量はThO
型燃料で最も小さい。岩石型燃料の使用済燃料中の放射性毒性は、原子取り出し18年後以降ほかの燃料よりも低くなる。
Shelley, A.*; 秋江 拓志; 高野 秀機; 関本 博*
JAERI-Research 99-051, p.51 - 0, 1999/09
PuO+ZrO
(岩石型酸化物燃料:ROX)、 PuO
+ThO
(トリウム酸化物燃料:TOX)及びMOX燃料を装荷した軽水炉における、Pu消滅、マイナーアクチニド(MA)及び長寿命FPの生成、使用済燃料中の放射能の毒性、燃料温度及びボイド反応度係数等の特性を検討した。例えば、減速材/燃料体積比が2.0の場合、ROX燃料中で兵器級Puの初装荷量の90%が消滅し、そのうち初装荷Puの2.5%はMAに変換されることがわかった。原子炉級Puの場合は80%が消滅し、6.7%がMAに変換する。TOX燃料もPu消滅特性は良いが、消滅した核分裂性Puの半分程度の
Uが生成する。MAと長寿命FPの使用済燃料中の生成量から放射能の毒性を評価すると、ROX燃料がほかの燃料より低い。ROXの主な欠点は反応度係数であるが、これが改善されればPuワンススルー燃焼用の燃料として優れた特性をもつ。
鈴木 篤之*; 長崎 晋也*
JNC TJ1400 99-028, 62 Pages, 1999/02
前半部では、非結晶性鉄酸化物コロイド粒子へのNpO/SUB2/SUP+の吸着拳動に関して吸着平衡と吸着速度という2つの観点から検討を加えた。その結果、吸着挙動はバルク溶液とコロイド粒子外表面間の遠い吸着と、コロイド粒子内のマイクロポアに拡散し吸着する遅い吸着の2つのステップから構成されることを明らかにした。また、外表面へのNpO/SUB2/SUP+の吸着が内圏型吸着であること、マイクロポア内の表面拡散係数が2.010/SUP-13cm/SUP2/Sであることを示した。後半部では、ab initio計算法を用い、数種類のウラニル錯体の振動数を評価しラマン分光などの実測結果と比較するとともにウラニルイオンの水和の影響について考察を行った。また、銀コロイド粒子へのウラニルイオンの吸着挙動の解析を行い、ラマン分光法の実験結果とも合わせて、内圏型での吸着の可能性が高くそのときの銀-ウラン原子間距離が3A○であると評価した。
*
PNC TJ1533 96-004, 106 Pages, 1996/03
本調査研究の目的は、作業者に対する緊急時医療について、国内外の情報収集と技術的・制度的な観点から検討を行い、それらの結果を踏まえて、事業者および関連医療機関の関係者向けの実務的な緊急時医療処置マニュアル作成のための検討を行うことである。本年度は、上記目的達成のための第一段階として、以下の調査を実施した。(1)文献調査 放射性核種の生体内挙動と除去・キレート剤の毒性及び安全性・内部汚染事故時の処置に関するガイドブックなどに関する文献調査を行った。(2)キレート剤投与の現状に係る海外調査 アメリカにおけるキレート剤投与に係る現状を把握するため、これまでの投与事例、キレート剤の安全性、投与法、投与基準などを実地に調査した。(3)内部被ばく緊急時医療処置マニュアル作成のための検討 上記の調査結果などを踏まえ、プルトニウムとアメリシウムによる内部汚染を対象とした緊急時医療処置マニュアル作成のための検討を行った。
重田 典子; Lambrecht, R. M.*; 松岡 弘充; 長 明彦; 小泉 光生; 小林 勝利; 出雲 三四六; 橋本 和幸; 関根 俊明
Applied Radiation and Isotopes, 47(2), p.171 - 174, 1996/00
被引用回数:4 パーセンタイル:38.90(Chemistry, Inorganic & Nuclear)我々は、WO
濃縮同位体(99.7%)の厚いターゲットに、13.6MeVの陽子ビームを照射し、
W(p,
)
Ta核反応によるNo-Carrier-Added
Taを製造した。陽子及び重陽子核反応を利用して
Taを生成させるために、アリスコードを用いて、照射条件を理論的に決定した。さらに、植物(かやつり草)中での
Ta種の移動を、ラジオルミノグラフィー法を採用したバイオイメージングアナライザーによって、測定した。その結果、
Taは、放射性タンタルの医薬品における研究開発や生態毒性研究のためのトレーサーとして有効であることがわかった。
若林 利男
PNC TN9410 93-226, 109 Pages, 1993/10
None
小沢 正基; 根本 慎一; 駒 義和; 田中 正二*; 島田 康*; 古木 英一*; 小野 祥子*
PNC TN8420 92-020, 22 Pages, 1992/08
Octyl(pheny1)-N,N-diisobutylcarbamoylmethylphosphine oxide(CMPO)は,高レベル廃液に含まれるAmやCmなどの三価の超ウラン元素(TRU)を除去できる抽出剤である。このCMPOを用いたTRUの回収プロセスとしては,米国アルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)で開発されたTRUEXと呼ばれるプロセスが知られており,動燃においては積極的な研究開発が進められている。CMPOの高レベル廃液に対する適用性を検討するために実高レベル廃液を用いた試験が行われ,抽出化学の分野で抽出機構の研究も行われている。しかし,TRUEXプロセスを工業レベルで実現するために必要である,溶媒そのものの安全性に関する報告はない。本報告はCMPOの安全性に関して評価した結果を示すものである。CMPOを雄マウスに経口・経皮投与し急性毒性を検討した結果,経口LD50値は3,000mg/kg以上,経皮LD50値は2,000mg/kg以上であった。CMPOの変異原性を細菌を用いた遺伝子突然変異検出系(Ames Test)および枯草菌を用いたDNA修復試験法(Rec Assay)を実施して調べた結果,CMPOの変異原性は陰性であることが明らかとなった。以上の試験の結果,CMPOに特徴的な毒性はなく,TBPと同様の取り扱いが可能であることが確認された。
吉田 浩; 岡本 真実*; 寺井 隆幸*; 小田原 修*; 芦部 楠夫*; 小原 敦*
JAERI-M 92-100, 97 Pages, 1992/07
ITER等の核融合実験炉では中性子増倍材、第1壁及びプラズマ対向材にベリリウムを適用することが検討され、今後ベリリウムに関する種々のR&Dが進められる見通しである。ベリリウムは有害性の高い物質であり、十分な安全対策を行うことによって研究者等の安全を確保するとともに周辺環境の汚染防止に努める必要がある。本報告書は、今後原研でも想定されるいろいろなベリリウム研究の安全性に資することを目的としてまとめたものであり、以下のような内容を含む。(1)各国の安全基準、(2)海外の代表的研究機関のベリリウム取扱い施設における安全管理(マニアル、考え方、実施例等)、(3)小~中規模ブランケット試験のための安全設備概念検討、(4)ベリリウムの毒性に関するデータ、自然環境分布、等。
町 末男
JAERI-M 89-228, 412 Pages, 1990/01
平成元年7月に開催された標記シンポジウムで発表された論文をまとめた。主催者及び来賓祝辞、成果総括も掲載されている。主な内容は次のとおりである。1)放射線科硫天然ゴムラテックス(RVNRL)は、柔らかで透明性にすぐれており、細胞毒性が低く、発ガン性物質であるニトロソアミンを含まない。医療用ゴム製品の原料に適している。2)また、硫黄と酸化亜鉛を含まないため、燃焼時に亜硫酸ガスが発生せず、灰も残らない。これを利用して、放射性汚染防護用ゴム手袋が日本で実用化された。3)西独で電子線加硫ラテックスのさまざまな用途が開発されつつある。4)マレイシアでRVNRL専用照射施設の建設が検討されている。5)天然ゴムラテックスを10kGy程度の低い線量で加硫する促進剤が開発された。
佐藤 友太郎*
食品と科学, (10), p.102 - 106, 1973/10
放射線による食品に殺菌は、微生物学的見地から次の3つに分類される。(1)Radappertization(2)Radicidation(3)Radurization,(1)は以前radiosterilization,(3)はradiopasteurizationとよばれていたものに近い。(2)は特定の病原菌の殺滅を目的として実用的見地から新しく設けられたもの。(1)は長期貯蔵、(3)は店頭寿命の延長、(2)はサルモネラのような病原菌の殺滅して中毒を防ごうとするものである。冷凍や添加物ではえられない照射の特長を活かした利用面が今後伸びるものと思われる。安全性については慎重に検討すべきであるが、現在のところ殺菌のための線量でも、放射能やビタミン破壊の点では不安はない。ただ毒性については各品目について毒性試験を行なう必要がある。照射コストは高価な食品であれば十分payすると考えられる。しかし放射能アレルギーを破り消費者の不安を除くためには、今後一層の啓蒙、普及の努力が必要であろう。