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論文

小型低減速軽水炉の設計

大久保 努; 岩村 公道; 竹田 練三*; 守屋 公三明*; 山内 豊明*; 有冨 正憲*

日本機械学会2003年度年次大会講演論文集, Vol.3, p.245 - 246, 2003/08

これまで培われてきた軽水炉技術をベースとしつつ、プルトニウムの多重リサイクルが可能な低減速軽水炉を対象とした300MWe級の小型炉の設計検討を実施した。炉心に関しては、1.0を超える転換比と負のボイド反応度係数を達成するとともに、燃焼度65GWd/tでサイクル長25ヶ月の自然循環冷却可能な炉心の設計を達成した。システムに関しては、小型炉におけるスケール・デメリットの克服のために、受動的安全機器等の導入も実施して、システムの単純化・簡素化を図り、本炉の初号機ベースでは、単位出力当たりの建設単価において、ABWRと比較してスケール・デメリットを1.35倍程度まで抑制できる見通しを得た。さらに、小型炉において期待できる量産効果や複数基発注効果等を考慮すると、ABWRと同程度以下の建設単価を達成できる見込みである。

報告書

PWR型低減速軽水炉心の設計研究; シード・ブランケット燃料集合体採用炉心の検討

嶋田 昭一郎*; 久語 輝彦; 大久保 努; 岩村 公道

JAERI-Research 2003-003, 72 Pages, 2003/03

JAERI-Research-2003-003.pdf:3.82MB

PWR型低減速スペクトル炉心設計研究の一環として、軽水冷却のシード・ブランケット燃料集合体採用炉心の検討を行った。最適化検討の結果、シード13層・ブランケット5層の集合体を採用し、この集合体を163体配列した炉心についてMVP-BURNによる計算を行い、次の炉心性能が得られた。3バッチ取替え方式で、各サイクルの運転期間15ヶ月とすると、取り出し燃料燃焼度は集合体平均(内部ブランケットを含む)約25GWd/tである。転換比は約1.0で、ボイド反応度係数はBOCで約-26.1pcm/%void,EOCで-21.7pcm/%voidである。Pu中に約10%のMAを混入させると、同じ燃焼度を得るためには転換比が約0.05減小する。ボイド反応度係数は大幅に増加するので、対策が必要である。また、全Pu重量の約2%のFPが同伴すると、反応度が約0.5%$$Delta$$k/kだけ減少し、ボイド反応度係数は多少正側に移行するが、いずれも設計余裕の範囲である。プルトニウムマルチリサイクルの検討として、サイクル末期に取り出された燃料を再処理して得られるプルトニウムをリサイクルする計算を第4サイクルまで行った。MA,FPのリサイクルは考慮していない。Pu富化度15.5wt%でマルチサイクルが可能である。

論文

Design study on Reduced-Moderation Water Reactor (RMWR) core for plutonium multiple recycling

大久保 努; 岩村 公道; 竹田 練三*; 山内 豊明*; 岡田 祐之*

Proceedings of International Conference on Global Environment and Advanced Nuclear Power Plants (GENES4/ANP 2003) (CD-ROM), 8 Pages, 2003/00

軽水炉技術をベースとして、プルトニウムの多重リサイクルによる燃料の有効利用を目的として、低減速軽水炉の研究開発が進められている。この原子炉は、持続的なプルトニウム・リサイクルの観点から、MOX燃料を使用して1.0を超える転換比の達成が可能である。特に、プルトニウム多重の観点から、現行のピューレックス再処理法よりも低い除染係数を持つ先進的再処理法に関して、プルトニウム多重リサイクル時の炉心特性を検討し、1.0を超える転換比と負のボイド反応度係数の達成が可能であること等を示した。

論文

Design of small Reduced-Moderation Water Reactor (RMWR) with natural circulation cooling

大久保 努; 鈴木 元衛; 岩村 公道; 竹田 練三*; 守屋 公三明*; 菅野 実*

Proceedings of International Conference on the New Frontiers of Nuclear Technology; Reactor Physics, Safety and High-Performance Computing (PHYSOR 2002) (CD-ROM), 10 Pages, 2002/10

出力300MWe程度の小型低減速スペクトル炉(RMWR)概念の検討を進めている。炉心の設計としては、1を超える高転換比達成のために、高い炉心平均ボイド率のBWR型炉概念に基づいた稠密格子燃料棒配列を導入した。同時に、負のボイド反応度係数の達成も要求され、非常に扁平な短尺炉心概念採用した。この炉心の設計は、炉心の自然循環冷却を可能とするうえでも不可欠なものである。この炉心の設計で、60GWd/tの燃焼度と24ヶ月の運転サイクルも達成可能である。システムの設計としては、自然循環冷却に加え、受動的安全機能を採用してシステムの単純化を図ることを、プラントコストを低減させる基本的な方策とした。その例として、ポンプを使用する高圧注水系を受動的な蓄圧注水系に変更して、非常用ジーゼル発電機を削減することができ効果的にコスト低減を行った。これにより関連機器のコストを20%低減出来た。また、RMWRのMOX燃料のプルトニウム富化度は約30wt%で高燃焼度となるため、燃料安全評価を実施し、先ず熱的な成立性の観点から許容範囲内であるとの結果が得られた。

論文

低減速スペクトル炉の設計研究

大久保 努; 岩村 公道; 山本 一彦*; 岡田 祐之*

日本機械学会第8回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集, p.571 - 574, 2002/00

これまで培われてきた軽水炉技術をベースとしつつ、1を越える高転換比の達成が可能な水冷却炉である低減速スペクトル炉の概念設計研究を進めている。これまでに1以上の高転換比と負のボイド反応度係数を達成可能な炉心概念を構築するとともに、炉心性能の向上に加え、プルトニウム多重リサイクル性の検討や制御棒計画の立案等の炉心概念の詳細な検討を進めて来た。その結果、低除染再処理を想定した多重リサイクルが可能であることや、超扁平二重炉心に対しても、炉心各部の出力を安全に制御することが可能であることを確認した。

論文

Conceptual designing of reduced-moderation water reactor with heavy water coolant

日比 宏基*; 嶋田 昭一郎*; 大久保 努; 岩村 公道; 和田 茂行*

Nuclear Engineering and Design, 210(1-3), p.9 - 19, 2001/12

 被引用回数:22 パーセンタイル:15.97

1以上の転換比と負のボイド反応度係数を有するMOX燃料新型水冷却炉である低減速スペクトル炉の概念設計を行った。炉心はPWRの概念をもとにしており、重水を冷却材とし、燃料棒配列は三角稠密格子となっている。シード燃料集合体は、上下のブランケット領域に加え、中間ブランケットを有する軸方向非均質炉心で、ブランケット集合体をシード燃料集合体の間にチェッカーボード状に径方向に導入した径方向非均質炉心構成となっている。なお、径方向ブランケット領域は、シード燃料領域より短く設計されている。本研究では、この炉心により、1.06~1.11の高転換比と負のボイド反応度係数が達成できるとの結果が得られた。

報告書

高転換比BWR型低減速スペクトル炉の安全性および炉心改良の検討

大久保 努; 竹田 練三*; 岩村 公道

JAERI-Research 2001-021, 84 Pages, 2001/03

JAERI-Research-2001-021.pdf:11.26MB

現在原研で研究を実施している低減速スペクトル炉の設計の一つとして検討が進められている高転換比BWR型炉に関しては、炉心の長さが短くかつ炉心流量が小さいことから、炉心部での圧力損失が小さく自然循環が可能な設計となっていたことに着目し、経済性の向上を主な目的として、インターナルポンプを使用しない自然循環のシステムを前提として、インターナルポンプが占めていた空間を炉心部分として使用することとして、炉心出力を1,356MWeに増加させた設計が進められた。この炉心設計を受けてそれに対する安全性を検討するために、異常な過渡変化及び事故事象のうちの主要な事象に関して解析を実施するとともに安定性の検討も実施した。その結果、安全性の観点から問題となることがないとの結果が得られた。また、その炉心設計をベースとしてさらなる改良を検討し、これまで使用することとしていたY字型制御棒に代わって単純な構造の円柱型制御棒(外径60mm程度)を用いるとともに、集合体を大型化して体数を削減し経済性の向上を狙う設計の可能性を検討した。その結果、そのような炉心の設計が、これまでに設計されたY字型制御棒を使用した炉心と同様な炉心性能を有する範囲で成立可能であるとの結果が得られた。

論文

Activities of design studies on innovative small and medium LWRs in JAERI

岩村 公道; 落合 政昭

Proceedings of 1st Asian Specialist Meeting of Future Small-Sized LWR Development, p.7_1 - 7_9, 2001/00

原研では、持続可能性,エネルギー利用の多様化等の革新的原子炉の目的を達成するため、2種類の中小型軽水炉の研究開発を実施中である。一つは、受動安全性を具備した低減速スペクトル炉で、炉心は中性子の減速を抑えるためMOX燃料稠密炉心から構成され、電気出力は330MW,運転サイクル26ヶ月,転換比1.01,負のボイド反応度係数,60GWd/tの燃焼度を達成した。もうひとつは地域熱供給や海水脱塩等を目指した分散型小型炉で、改良舶用炉MRXをバージに搭載して熱と電気の供給を行う設計と、需要地の地下に立地して熱供給を行う小型炉の設計を実施した。

論文

低減速スペクトル炉の概念設計

大久保 努; 岩村 公道; 秋本 肇; 新谷 文将; 大貫 晃; 山本 一彦*

第7回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集 (00-11), p.250 - 253, 2000/11

将来型原子概念の一つとして、これまで培われてきた軽水炉技術をベースとしつつ、それを大幅に高度化した将来型水冷却炉である低減速スペクトル炉(RMWR)の検討を進めている。具体的には、ウラン/プルトニウム資源の有効利用による長期的エネルギー供給等を目指し、水冷却炉でありながら高速増殖炉の性能に迫る概念を検討している。これまでに、1以上の転換比と負のボイド反応度係数を有するいくつかの炉心概念を創出し、その詳細化を進めてきた。本報では、これらの研究の内容に関し、熱水力学的な検討を主として述べる。RMWRにおける熱水力学的な課題として、稠密な燃料棒配列の炉心における限界熱流束があり、これまで不足していた領域における実験データの取得とともに、それを用いた設計の評価を進め、定格運転時及び異常時に対して設計の妥当性の確認を行っている。

報告書

低減速スペクトル炉心の研究; 平成10~11年度(共同研究)

将来型炉研究グループ; 炉物理研究グループ; 熱流体研究グループ

JAERI-Research 2000-035, 316 Pages, 2000/09

JAERI-Research-2000-035.pdf:19.81MB

原研と原電は、低減速スペクトル炉心に関する主要な特性を評価するとともに同炉心に関する基礎基盤的研究を実施することを目的に、平成10年度より共同研究「低減速スペクトル炉心の研究」を開始、平成11年度に第1フェーズの研究を終了した。炉心概念の検討では、高転換比、長期サイクル運転あるいはプルトニウムの多重リサイクルが可能な炉心として、BMW型炉心3炉心、PWR型2炉心の概念を構築した。核計算手法の研究では、モジュラー型核熱結合炉心解析コードシステムの開発、及びモンテカルロ摂動計算手法の高精度化を行った。熱水力設計手法の研究では、炉心の熱工学的成立性を評価した。また、臨界実験の予備調査として、燃料棒本数、プルトニウム富化度等の概略値を求めるとともに、実験施設の改造方法を検討した。

報告書

TCAを用いた低減速スペクトル炉臨界実験計画

嶋田 昭一郎*; 秋江 拓志; 須崎 武則; 大久保 努; 碓井 修二*; 白川 利久*; 岩村 公道; 久語 輝彦; 石川 信行

JAERI-Research 2000-026, 74 Pages, 2000/06

JAERI-Research-2000-026.pdf:4.07MB

原研では軽水炉技術高度化研究の一環として、ウラン資源の有効利用、プルトニウムの多重サイクル、及び高燃焼度・長期サイクル運転等の広範囲なニーズに対応するため、軽水炉型低減速スペクトル炉を今後のエネルギーシステムの中核と位置づけて研究開発を進めている。低減速スペクトル炉は現在、概念の想像段階にあるが、今後はその成立性につき確認する必要がある。成立性の条件として、まず核設計上の2つの重要な設計要求である、転換比が1.0以上、ボイド係数が負という条件を臨界実験等によって確認する必要がある。そこで、これまでに諸外国及び原研で行われた低減速スペクトル炉に有効と考えられる実験についてレビューし、現在使用可能なデータはほとんど存在せず、新たな臨界実験の必要性を確認して、原研のTCA臨界実験装置を用いたMOX臨界実験を計画した。TCAはタンク型の軽水臨界実験装置である。低減速スペクトル炉の臨界実験のためにはMOX燃料を用意する必要があり、さらにMOX燃料使用のため実験装置の改良が必要である。本レポートは臨界実験の概略計画を立て、予備解析を行い臨界実験に必要なMOX燃料棒数と種類の概略値を求め、またMOX燃料を使用する実験方法について考察して、必要な実験施設の変更に関して検討したものである。

論文

日本原子力研究所における将来型軽水炉の研究開発

岩村 公道

原子力eye, 46(1), p.19 - 23, 2000/00

日本原子力研究所では、エネルギーの長期的確保を図るため、ウラン資源の有効利用、高燃焼度・長期サイクル運転、及びプルトニウム多重リサイクル等の広範囲なニーズに柔軟に対応できる将来型軽水炉である低減速スペクトル炉の研究開発を進めている。低減速スペクトル炉は、中性子エネルギーを現行軽水炉より高くすることで転換比を増大させている。炉心設計においては、転換比の増大とともにボイド反応度係数を負とするため、燃料格子の稠密化、炉心の扁平化、ブランケットの活用、ストリーミング効果等のアイデアを組み合わせて、最適な炉心概念の創出を目指している。これまでBWRとして、高転換比炉心、長期サイクル型炉心、ブランケット無し単純炉心を、PWRとして、プルトニウム多重リサイクル型炉心の概念を創出した。本炉を実現するためには、今後炉物理研究、熱流動研究、実証試験計画等の検討を進める必要がある。

論文

Conceptual designing of reduced-moderation water reactors, 2; Design for PWR-type reactors

日比 宏基*; 久語 輝彦; 栃原 洋*; 嶋田 昭一郎*; 大久保 努; 岩村 公道; 和田 茂行*

Proceedings of 8th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-8) (CD-ROM), p.11 - 0, 2000/00

負のボイド反応度係数と1.0程度の転換比を達成するMOX燃料を用いる水冷却炉である低減速スペクトル炉の概念検討を行った。本報では、PWR型炉の2つの炉心について検討した。一方は、燃料集合体とブランケット集合体をチェッカーボード状に配置させた非均質炉心で、重水冷却により高転換比を目指した。他方は、軽水炉冷却炉心で、六角形の集合体の中央部に燃料(シード)を配置し、その周辺にブランケットを配置したシード・ブランケット型燃料集合体を採用した。本研究により、両炉心とも負のボイド反応度係数を達成でき、非均質炉心は1.1程度の転換比を、シード-ブランケット集合体炉心は1.0程度の転換比を達成できる見通しが得られた。

論文

Conceptual designing of reduced-moderation water reactors, 1; Design for BWR-type reactors

大久保 努; 白川 利久*; 竹田 練三*; 横山 次男*; 岩村 公道; 和田 茂行*

Proceedings of 8th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-8) (CD-ROM), p.7 - 0, 2000/00

1.0程度の転換比と負のボイド反応係数の達成を目指したMOX燃料を用いる水冷却炉である低減速スペクトル炉の概念検討を行った。本報では、BWR型炉の3つの炉心について概念を検討した。一つは、ウラン資源による長期的なエネルギー供給に有効な1.1程度の高転換比を目指し、二つ目は、高燃焼度及び長期サイクル(それぞれ60GWd/t及び2年程度)運転を目指し、三つ目は、ブランケットなしの現行炉と類似の燃料集合体の使用を目指した。本研究により、各炉心とも1.0以上の転換比と負のボイド反応度係数を達成できるとともに、それぞれの目標を達成できる見通しが得られた。

論文

Conceptual designing of water-cooled reactors with increased or reduced moderation

大久保 努; 久語 輝彦; 白川 利久*; 嶋田 昭一郎*; 落合 政昭

Proc. of Workshop on Advanced Reactors with Innovative Fuels, p.127 - 137, 1998/10

原研で実施されている新型炉の概念設計のうち、中性子の減速の程度を現行のものから増加あるいは減少させた水冷却型原子炉に関する検討の結果を紹介する。その一つは、100GWd/tの燃焼度と3年サイクル運転が可能なフルMOX炉心である。このタイプのPWR型炉として、減速度を2.5~3程度に幾分増加させた設計を検討しており、核分裂性Pu富化度7%の場合に、60GWd/tの燃焼度と2年サイクル運転が可能で、同富化度12%の場合に最終目標が達成可能である。また、BWR型炉として、やや低減速の炉心により同様の目標を達成可能なものを提案している。さらに別なタイプの炉心として、1以上の転換比を目指した高転換炉を減速度を著しく減少させることにより検討している。その一つのPWR型炉として、燃料棒間隔を1mm程度とし、減速材として重水を用いたものを検討しており、有望な結果を得ている。

論文

高転換軽水炉の炉物理とFCA実験

大杉 俊隆

第30回炉物理夏期セミナーテキスト, p.118 - 137, 1998/00

高転換軽水炉では、燃料格子の稠密性と燃料濃縮度の特異性(6~8%Fissile/HM)の故に共鳴エネルギー領域の反応の寄与が増大し、従来の軽水炉或いは高速炉とは非常に異なった炉特性を示す。そして、解明すべき炉特性として、臨界性・転換比・減速材ボイド効果・制御棒反応度効果等が挙げられている。これらの特性に関する実験データを得、また、それを解析することにより高転換軽水炉に関する``Data & Method''を確立するために、FCAを用いた基礎的な炉物理実験を実施した。本報は、このFCA実験の成果をまとめたものである。また、高転換軽水炉の炉物理課題に対し、どのように挑戦したか、どのような工夫をこらしたかについて記した。

論文

Measurements of the modified conversion ratio by gamma-ray spectrometry of fuel rods for water-moderated UO$$_{2}$$ cores

中島 健; 赤井 昌紀; 須崎 武則

Nuclear Science and Engineering, 116, p.138 - 146, 1994/00

 被引用回数:15 パーセンタイル:21.39(Nuclear Science & Technology)

修正転換比は、U-238捕獲反応率の全核分裂反応率に対する比として定義される。2種類の水減速UO$$_{2}$$炉心である1.42S(標準)炉心と0.56S(稠密格子)炉心において、この比を測定するために照射燃料のガンマ線スペクトロメトリを行った。2つの炉心の水対減速材体積比は各々1.420及び0.564である。本方法では放射化箔を用いないため、箔によって生じる中性子自己遮蔽や中性子束歪みの補正は不要となる。代わりに燃料棒によるガンマ線自己遮蔽効果のみを補正すれば良い。本方法で測定された修正転換比は、1.42S炉心で0.457,0.56S炉心では0.724であった。実験誤差は3%以内と評価された。連続エネルギーモンテカルロコードVIMとJENDL-2ライブラリによる解析は、稠密格子である0.56S炉心に対して実験値を約6%過大評価した。

報告書

重水減速軽水冷却炉の中性子スペクトルの解析

田坂 完二; 後藤 頼男

JAERI-M 7128, 43 Pages, 1977/06

JAERI-M-7128.pdf:1.44MB

重水減速沸騰軽水冷却炉の炉心中性子スペクトルの解析をLAMP-Aプログラムセットを使い行った。た。その結果本体系においては重水の減速能が大きいため、熱中性子束の割合は約50%と大きく、逆に核分裂中性子束は約10%あまりと小さいことが明らかとなった。また転換比は初期炉心で約0.5、平衡炉心で約0.7であり、CANDU炉の0.9より小さいのはもちろんのこと、軽水炉の転換比よりむしろ劣ることが明らかとなった。

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