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論文

An Analytical model to decompose mass transfer and chemical process contributions to molecular iodine release from aqueous phase under severe accident conditions

Zablackaite, G.; 塩津 弘之; 城戸 健太朗; 杉山 智之

Nuclear Engineering and Technology, 56(2), p.536 - 545, 2024/02

 被引用回数:1 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)

Radioactive iodine is a representative fission product to be quantified for the safety assessment of nuclear facilities. In integral severe accident analysis codes, the iodine behavior is usually described by a multi-physical model of iodine chemistry in aqueous phase under radiation field and mass transfer through gas-liquid interface. The focus of studies on iodine source term evaluations using the combination approach is usually put on the chemical aspect, but each contribution to the iodine amount released to the environment has not been decomposed so far. In this study, we attempted the decomposition by revising the two-film theory of molecular-iodine mass transfer. The model involves an effective overall mass transfer coefficient to consider the iodine chemistry. The decomposition was performed by regarding the coefficient as a product of two functions of pH and the overall mass transfer coefficient for molecular iodine. The procedure was applied to the EPICUR experiment and suppression chamber in BWR.

論文

Prediction of critical heat flux for the forced convective boiling based on the mechanism

小野 綾子; 坂下 弘人*; 山下 晋; 鈴木 貴行*; 吉田 啓之

Proceedings of 12th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS12) (Internet), 7 Pages, 2022/10

本研究では、新しい機構論に基づいた限界熱流束予測手法を提案する。適切な安全評価を行うため、また、設計コストを削減するために、メカニズムに基づくCHFの予測方法の確立が、長い間望まれてきた。核沸騰の高熱流束域からCHFまでの加熱面付近の気液挙動に関するいくつかの実験結果から、われわれは、加圧水型軽水炉でのCHFを予測するにはマクロ液膜ドライアウトモデルが適用できると考えている。マクロ液膜ドライアウトモデルを用いてCHFを予測するには、燃料表面のマクロ液膜の厚さとその上面を覆う蒸気泡の通過期間を予測することが必要となる。本研究では、著者らが提案したマクロ液膜の厚さの予測手法と蒸気泡の通過期間の予測手法を組み合わせることで、強制対流沸騰におけるCHFを評価する。評価した結果と強制対流沸騰におけるCHFの実験データを比較することで、その妥当性を検証する。

論文

Development of the simplified boiling model applied to the large-scale detailed simulation

小野 綾子; 山下 晋; 坂下 弘人*; 鈴木 貴行*; 吉田 啓之

Proceedings of 13th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-13) (Internet), 12 Pages, 2022/09

原子力機構ではVOF法に基づいた詳細熱流動解析手法を開発している。詳細解析において壁面からの沸騰を再現するには、ミクロスケールの気液挙動を考慮するがあり、膨大計算コストを必要とする。そこで、本研究では、計算コストを削減した簡易的な沸騰モデルを開発し、開発したモデルを用いてJUPITERで沸騰の再現解析を行い、実験から取得した気液挙動のデータと比較した結果を示す。

論文

界面追跡法に基づく詳細二相流解析手法のための簡易沸騰モデルの開発

小野 綾子; 山下 晋; 坂下 弘人*; 鈴木 貴行*; 吉田 啓之

第26回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(インターネット), 4 Pages, 2022/07

原子力機構では、原子炉心部の二相流挙動に対して界面追跡法に基づく機構論的熱流動解析手法であるJUPITERやTPFITを適用する試みを行っている。より詳細な炉内熱流動を把握する計算手法を得ることで、安全評価の適正化や新型燃料の最適設計に資するため、開発が望まれている。しかしながら、界面追跡を用いた解析手法において、伝熱面から沸騰させるためには極めて微小な解析格子を設定する必要があり、原子炉燃料集合体などの大規模な計算体系への適用は不可能であることが大きな課題であった。そこで本研究では、大規模計算体系に対して計算コストを削減した、新しい簡易的な沸騰モデルを開発して、強制流動沸騰について熱流束および流速を変えた再現解析を実施した結果について報告する。

論文

Quasi-Monte Carlo sampling method for simulation-based dynamic probabilistic risk assessment of nuclear power plants

久保 光太郎; Jang, S.*; 高田 孝*; 山口 彰*

Journal of Nuclear Science and Technology, 59(3), p.357 - 367, 2022/03

 被引用回数:6 パーセンタイル:56.19(Nuclear Science & Technology)

熱水力シミュレーションと確率論的サンプリング手法を組み合わせることにより偶然的不確実さと認識論的不確実さを取扱い可能な動的確率論的リスク評価(PRA)手法は、従来のPRAと比較してより現実的かつ詳細な評価を可能とする。しかしながら、これらの向上と引き換えに膨大な計算コストが発生する。これに対する一つの解決方法は、適切なサンプリング手法を選択することである。本論文では、我々はモンテカルロ,ラテン超方格,格子点及び準モンテカルロサンプリング手法を沸騰水型原子炉の全交流電源喪失シーケンスの動的PRAに適用した。その結果、準モンテカルロ法が仮定したシナリオにおいて最も効率的に不確実さを取扱えることが示された。

論文

原子炉における機構論的限界熱流束評価技術の確立に向けて,2; 機構論的限界熱流束予測評価手法確立に向けた研究とその課題

大川 富雄*; 森 昌司*; Liu, W.*; 小瀬 裕男*; 吉田 啓之; 小野 綾子

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 63(12), p.820 - 824, 2021/12

原子炉設計における効率的な燃料設計および最適な安全評価のために、機構論に基づいた限界熱流束評価技術が望まれている。この長年の技術課題は、近年の詳細解析技術及び計測技術の体系的統合を段階的に進めることで、打開できる可能性がある。このため本研究専門委員会では、将来的な限界熱流束評価技術の構築に向けて、過去の膨大な研究を精査することで必要な知見を整理する。これらの議論を通して、原子炉における機構論的限界熱流束評価技術に必要な研究課題を提示する。Part2では、これまでの限界熱流束機構に関する基礎研究や限界熱流束の予測手法確立に必須な数値解析手法の発展にふれ、課題提起を行う。

論文

Extension of PASCAL4 code for probabilistic fracture mechanics analysis of reactor pressure vessel in boiling water reactor

Lu, K.; 勝山 仁哉; Li, Y.

Proceedings of ASME 2020 Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2020) (Internet), 10 Pages, 2020/08

In Japan, Japan Atomic Energy Agency has developed a probabilistic fracture mechanics (PFM) analysis code, PASCAL4, for probabilistic evaluation of reactor pressure vessels (RPVs) in pressurized water reactors (PWRs) considering neutron irradiation embrittlement and pressurized thermal shock (PTS) events. Besides severe PTS events, however, transients associated with normal operations, such as the cooldown and heatup transients associated with reactor shutdown and startup, respectively, should also be considered in the integrity assessment of RPVs in both PWRs and boiling water reactors (BWRs). With regard to a heatup transient, because temperature is at its minimum, and tensile stress at its maximum on the RPV outer surface, outer surface crack and embedded crack near the RPV outer surface should be taken into account. To extend the applicability of PASCAL4, we improved the code to include analysis functions for these cracks. The improved PASCAL4 can be used to run PFM analyses of RPVs subjected to both cooldown (including PTS) and heatup transients. In this paper, improvements made to PASCAL4 are firstly described, including the incorporated stress intensity factor solutions and the corresponding calculation methods for vessel outer surface crack and embedded crack near the outer surface. Using the improved PASCAL4, PFM analysis examples for a Japanese BWR-type model RPV subjected to thermal transients including a low temperature overpressure event and a heatup transient are presented.

論文

Boron chemistry during transportation in the high temperature region of a boiling water reactor under severe accident conditions

三輪 周平; 高瀬 学; 井元 純平; 西岡 俊一郎; 宮原 直哉; 逢坂 正彦

Journal of Nuclear Science and Technology, 57(3), p.291 - 300, 2020/03

 被引用回数:8 パーセンタイル:62.42(Nuclear Science & Technology)

BWR重大事故における制御材ホウ素の移行挙動を、セシウム及びヨウ素に与える化学的影響の観点から評価するため、高温領域を移行するホウ素の化学挙動を実験的に調べた。核分裂生成物放出移行再現実験装置を用いて水蒸気雰囲気にて酸化ホウ素試料の加熱実験を実施した。放出した酸化ホウ素蒸気は1,000K以上においてステンレス鋼への凝集により多量に沈着した。さらに、この酸化ホウ素の沈着物、もしくはホウ素蒸気種とステンレス鋼が1,000K以上において反応することで、安定な鉄-ホウ素の複合酸化物(FeO)$$_{2}$$BO$$_{3}$$化合物を形成することが分かった。この結果は、重大事故時において、破損したBWR制御ブレードから放出されるホウ素は圧力容器内等の高温領域に保持されることを示している。このことから、セシウム蒸気がホウ素の沈着物と反応することで低揮発性のホウ酸セシウム化合物を形成し、圧力容器から低温領域に移行するセシウム蒸気が減少することなどが可能性として考えられる。

論文

ノルウェー滞在記OECD Halden Reactor Projectへの出向レポート

端 邦樹

放射線化学(インターネット), (103), P. 65, 2017/04

OECD/NEAの下で実施されている国際協力プロジェクトであるHalden Reactor Project(HRP)へ出向となり、平成27年5月からの約1年半の間ノルウェー南部の町ハルデンに滞在した。出向中は炉内構造材料の照射誘起応力腐食割れに関する試験に従事した。現地での業務の内容や私生活に関して報告する。

論文

Critical power prediction for tight lattice rod bundles

Liu, W.; 大貫 晃; 玉井 秀定; 秋本 肇

Proceedings of International Conference on Nuclear Energy System for Future Generation and Global Sustainability (GLOBAL 2005) (CD-ROM), 5 Pages, 2005/10

37本燃料棒間ギャップ幅1.0mm定常限界出力試験データを用いて、既存相関式を改良した。全ての37本バンドルデータ(ギャップ幅1.3mm, 1.0mm, データ総数295)に対する計算精度は、標準偏差で7.35%であった。拡張性を評価するため、BAPLデータとも比較した結果、よく一致することを確認した。また、改良式は各パラメータの限界出力への効果をよく評価できることも確認した。改良限界出力相関式をTRACコードに組み込み、異常な過渡事象を解析した。その結果、過渡時のBT判定が定常用限界出力相関式の計算精度の範囲内で評価できることがわかった。

論文

Critical power correlation for tight-lattice rod bundles

Liu, W.; 呉田 昌俊; 大貫 晃; 秋本 肇

Journal of Nuclear Science and Technology, 42(1), p.40 - 49, 2005/01

 被引用回数:7 パーセンタイル:44.40(Nuclear Science & Technology)

原研7本軸方向一様発熱データ,7本,37本軸方向非一様発熱(低減速スペクトル炉の軸方向出力分布を模擬)データを用いて、稠密バンドル用限界出力相関式を開発した。低質量速度領域と高質量速度領域に分けてそれぞれの領域用の式を開発した。低質量速度領域用で(限界クオリティ-限界環状噴霧流長さ)型の式であり、高質量速度領域用で(局所限界熱流束-限界クオリティ)型の式である。新相関式は694点の全原研データを標準偏差6%の精度で計算できた。また、新相関式の拡張性を評価するため、BAPLデータとも比較した。標準偏差7.7%の精度で177点のBAPLデータを予測することができた。新相関式は各パラメータの限界出力への効果もよく評価できた。新相関式の適応領域は下記の通り:ロッドギャップは1.0-2.29mm、発熱長は1.26-1.8m、質量速度は150-2000kg/m$$^{2}$$s、圧力は2.0-11MPaである。

論文

Critical power in 7-rod tight lattice bundle

Liu, W.; 呉田 昌俊; 秋本 肇

JSME International Journal, Series B, 47(2), p.299 - 305, 2004/05

低減速軽水炉の重要な開発課題の一つが、熱工学的成立性の確認である。本研究では、330MWeの低減速軽水炉の炉心を模擬した三角格子配列7本バンドル試験体を用いて、限界出力特性を調べた。実験は、低減速軽水炉の定格運転時のホットチャンネル条件を中心に、出口圧力,質量速度,入口水温,径方向ピーキング係数を系統的に変えて、約300点のデータを蓄積した。各パラメーターの限界出力や限界クオリティへの影響を調べた。また、設計式であるArai式を検証した結果、定格運転条件近辺では、評価式が実験値と予測精度$$pm$$10%程度で一致するが、定格運転条件以外の条件において、Arai式の予測性能が低下することがわかった。

報告書

Behavior of irradiated BWR fuel under reactivity-initiated-accident conditions; Results of tests FK-1, -2 and -3

杉山 智之; 中村 武彦; 草ヶ谷 和幸*; 笹島 栄夫; 永瀬 文久; 更田 豊志

JAERI-Research 2003-033, 76 Pages, 2004/01

JAERI-Research-2003-033.pdf:17.46MB

低温起動時の反応度事故(RIA)条件下における燃料挙動を明らかにするため、燃焼度41$$sim$$45GWd/tUの沸騰水型原子炉(BWR)燃料のパルス照射実験を原子炉安全性研究炉(NSRR)において実施した。試験燃料棒は福島第一原子力発電所三号機で用いられたBWR8$$times$$8BJ(STEP I)型セグメント燃料棒を短尺加工したもので、NSRRにおいて約20ms以内の短時間に293$$sim$$607J/g(70$$sim$$145cal/g)の熱量が与えられた。その際、燃料棒被覆管はペレット・被覆管機械的相互作用により高速に変形したが、被覆管の延性が十分高く破損には至らなかった。被覆管周方向の塑性歪は最大部で1.5%に達した。被覆管温度は局所的に最大約600$$^{circ}$$Cに達しており、X線回折測定の結果はパルス照射時の温度上昇により被覆管照射欠陥が回復したことを示していた。パルス照射による核分裂生成ガスの放出割合は、ピーク燃料エンタルピ及び定常運転条件に依存して、3.1%$$sim$$8.2%の値であった。

報告書

高性能燃料被覆管材質の研究; 平成11~12年度(フェーズ1)報告書(共同研究)

木内 清; 井岡 郁夫; 橘 勝美; 鈴木 富男; 深谷 清*; 猪原 康人*; 神原 正三; 黒田 雄二*; 宮本 智司*; 小倉 一知*

JAERI-Research 2002-008, 63 Pages, 2002/03

JAERI-Research-2002-008.pdf:7.85MB

本研究は、平均燃焼度100GWd/tを目指したABWR用の超高燃焼度MOXを念頭にした「高性能燃料被覆管材質の研究」のフェーズ1である。フェーズ1は、平成10年度に実施した基礎調査結果を踏まえて、平成11年度と平成12年度の2年間にわたり実施した。フェーズ1では、現用Zr系合金の使用経験データを解析して、超高燃焼度化にかかわる長期耐久性の支配因子を摘出及び高性能被覆管の要求特性に照らして耐食合金間の相互比較,フェーズ2の中性子照射試験等の基礎評価試験用候補材の選定を行った。

報告書

沸騰水型原子炉の炉心核熱水力特性解析コードCOREBN-BWRの開発

森本 裕一*; 奥村 啓介

JAERI-M 92-068, 107 Pages, 1992/05

JAERI-M-92-068.pdf:2.79MB

沸騰水型炉(BWR)の三次元核熱水力計算を可能とするため、炉心燃焼計算コードCOREBN-BWR及び燃料履歴管理コードHIST-BWRを開発した。BWR炉心では炉心内でボイドが発生し減速材密度が大きく変化するため、炉心性能評価には核計算と熱水力計算との結合が必須となる。本コードは、炉心燃焼計算コードCOREBN2に、(1)減速材ボイド率を考慮した巨視的断面積計算機能、(2)炉心内流量配分、減速材ボイド分布、熱的余裕計算機能、(3)Halingの原理に基づく炉心燃焼計算機能、(4)炉心、燃料の熱水力に関する情報の管理機能等を追加し、BWR炉心の燃焼解析を可能としたものである。本報告書は、改良にあたり採用した計算モデル、入力データの作成方法、計算の実行方法と入力例についてまとめたものである。

報告書

軸方向非均質炉心概念を用いた高転換BWR炉心の基本特性評価

森本 裕一*; 奥村 啓介; 石黒 幸雄

JAERI-M 92-067, 35 Pages, 1992/05

JAERI-M-92-067.pdf:1.06MB

軸方向非均質炉心概念を用いた高転換BWR炉心について、基本的な炉心特性を評価するため、Halingの原理に基づき、熱水力計算と結合した三次元炉心燃焼計算を行った。1.0に近い高い転換比を達成するため、本炉心の実効的な減速材対燃料体積比を0.25程度と小さくし、また、正の冷却材ボイド反応度係数を低減させるため、炉心は軸方向ブランケット部と核分裂性燃料部の多重層として構成される。燃焼解析の結果、冷却材ボイド反応度係数は均質炉に比べて負側へ移行できることを確認した。また、取出し燃焼度を45GWd/tとした場合、提案炉心の核分裂性プルトニウム残存比は1.03となる。

報告書

ハルデンHBWRによる燃料照射共同研究

市川 逵生; 柳澤 和章; 堂本 一成*; 横内 洋二*; 岩野 義彦*; 清野 赳*; 上野 信行; 渡海 和俊*; 近藤 吉明*; 寺西 智幸*

JAERI-M 84-031, 285 Pages, 1984/02

JAERI-M-84-031.pdf:7.12MB

日本原子力研究所がOECDハルデン計画に参加して以来すでに17年が経過した。この間に原研のみならず共同研究を結んだ動燃事業団並びに民間原子力企業体がハルデン沸騰水型原子炉(HBWR:ノルウェー)にて照射試験を行った燃料集合体は36体に及んでおり、更に3体の照射が近いうちに予定されている。これら燃料体の照射試験は日本の軽水型原子炉の燃料研究と深く結びついたものであり、その成果は各社の燃料の研究開発に大きく貢献している。本報は第28回ハルデン委員会開催にあたり過去17年間の国産燃料体照射試験より得られた成果の概要を、ハルデン共同研究合同運営委員会委員がまとめたものであり、1部未解析の照射試験を除き殆んどのものが収録されている。

報告書

パフモデル及び粒子拡散モデルによる主蒸気管破断事故時の被曝線量評価法

茅野 政道

JAERI-M 83-098, 21 Pages, 1983/07

JAERI-M-83-098.pdf:0.67MB

沸騰水型原子炉の運転中何らかの原因により、主蒸気管が破断した場合には、破断口から冷却材の流出がおこり核分裂生成物が、直接発電所敷地周辺へ放出される可能性がある。この主蒸気管破断事故は、原子炉立地審査指針で述べられている重大事故及び仮想事故の1つとして、用いられている。ここで、主蒸気隔離弁閉鎖前に破断口から放出される核分裂生成物による被曝評価は、半球モデルとよばれる簡単なモデルが用いられているが、このモデルの結果は、場合によってかなり過大評価となる。ここでは、より現実的なシミュレーションの可能なモデルとして、流出蒸気の浮上や、拡散を考慮したパフモデルと粒子拡散モデルを用いた評価法について検討した。

報告書

ジルカロイ-2被覆管の繰り返し応力による疲労破損に関する解析; ハルデン炉(HBWR)におけるPCMI照射実験成果

柳澤 和章; 斉藤 裕明*; 藤田 操

JAERI-M 82-155, 28 Pages, 1982/11

JAERI-M-82-155.pdf:0.86MB

水炉、ジルカロイ被覆燃料棒は炉内照射中、中性子を吸収して脆性化し機械的弾性限を上げる。炉出力変動時、燃料棒は従って弾性的なふるまいをする。本報は炉内直径変化を経時的に18GWd/tUまで測定し、出力変動により発生した弾性的円周方向繰り返し応力と1)被覆管の疲労寿命、2)PCI-SCC破損との関連を調べた予備解析結果である。計算による解析結果によれば、軸力を考慮した棒をO'DONNEL設計曲線で評価した場合、出力変動幅42kw/m、発生弾性応力333MPaのとき、日負荷追従運転による疲労寿命は約8年となった。解析に用いた各燃焼度での棒の計算円周応力とハルデン過出力試験から得た計算円周応力を比較した。比較の結果、軸力考慮の棒は非破壊域にあった。最近の照射後試験の結果、棒は健全であった事が判明した。炉内では局所的に大きな弾性変形が出力の変動の席毎に発生したが、照射後試験ではその寸法変化が殆んど検出されなかった。

報告書

A Study on Quench Phenomena During Reflood Phase, 1; Quench Models for Bottom Flooding

村尾 良夫; 須藤 高史

JAERI-M 6984, 39 Pages, 1977/03

JAERI-M-6984.pdf:1.09MB

外側加速の石英管を用いた再冠水実験の観察結果にもとづいて、次の炉底冠水時三種のクエンチ様式を提案した。1)液柱型、2)ドライアウト型、3)液滴再付着型、Blairのクエンチ速度の式、液体の過熱限界の近似式、クエンチ点上流の熱伝達は局所サブクール度の関数であるという仮定ならびにPWR-FLECHT実験データを用いて、液柱型、ドライアウト型のクエンチ速度式が導かれた。又、液滴再付着型クエンチ温度が導かれた。これらの関係は、PWR-FLECHTグループ1実験、Piggott and Porthouseの実験と比較され、かなり良い一致が見い出された。

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