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論文

Application of OpenPET as 3-D imaging device of carbon distribution in fruit

栗田 圭輔; 三好 悠太*; 長尾 悠人*; 山口 充孝*; 鈴井 伸郎*; 尹 永根*; 石井 里美*; 河地 有木*; 日高 功太*; 吉田 英治*; et al.

QST-M-29; QST Takasaki Annual Report 2019, P. 106, 2021/03

Research on the distribution and dynamics of photoassimilates in plants, especially those in fruits, is important for improving food production. Positron emission tomography (PET) and carbon-11 ($$^{11}$$C) isotope technique are valuable to obtain 3-D images of photoassimilates. For plant experiments, however, it is important to adjust a system to plant's growth environment. General PET devices, even small-animal PET devices, are not suitable for plant studies. This can be solved by using a small OpenPET prototype which is a compact PET device that has an open space in its field of view (FOV). In this work, we upgraded the OpenPET system for the PET study of fruits and successfully realized the 3-D imaging of a photoassimilate labeled with $$^{11}$$CO$$_2$$ in a fruit of a strawberry plant.

報告書

Neutron-photon multigroup cross sections for neutron energies up to 400MeV:HILO86R; Revision of HILO86 library

小手川 洋*; 中根 佳弘; 長谷川 明; 田中 俊一

JAERI-M 93-020, 25 Pages, 1993/02

JAERI-M-93-020.pdf:0.62MB

代表的遮蔽材である、水、普通コンクリート、鉄、空気、グラファイト、ポリエチレン、重コンクリート、鉛、アルミニウム、土の10物質に対し、巨視的多群断面積ライブラリーHILO86Rを作成した。このライブラリーは、DLC-119/HILO86の改訂版であり、19.6MeV以下の断面積を、JENDL-3微視的断面積ライブラリーを処理して作った断面積と置き換えたものである。水、コンクリート、鉄中の、いくつかのエネルギー中性子線源による中性子のエネルギースペクトルと線量当量減衰率に対し、HILO86RとHILO,HILO86との間で比較を行った。その結果、19.6MeV以下の断面積の影響が、400MeV中性子線源に対する線量当量減衰率の場合において、無視できないことが示された。

報告書

ガス噴出試験によるSWACS水噴出率計算モジュールの検証 : LMFBR蒸気発生器伝熱管破断時の水噴出率に関する試験研究(第1報)

広井 博*; 三宅 収; 佐藤 稔*

PNC TN941 81-194, 75 Pages, 1981/10

PNC-TN941-81-194.pdf:7.81MB

LMFBRのSGにおける大リーク・ナトリウム-水反応解析コード-SWACS-において,破損伝熱管からの水噴出率は重要なパラメータの一つであり,その解析用計算モジュール(SWAC-11)の検証のため,流体の流出に伴なうスラスト力に注目し,計算結果と比較した。本報告書は,流出流体として窒素ガスを使用したガス噴出試験結果をまとめたものである。本報告書の目的は以下の2点にある。1)ガス噴出試験結果および解析解と比較して,SWAC-11の数値計算上の妥当性を確認する。2)スラスト力の速い過渡変化が計測可能な測定法および解析法の妥当性を確認する。得られた結論は次のとおりである。SWAC-11の数値計算上の妥当性が確認された。しかし,より詳細には,出口圧力を低めに,運動量流束を大きめに予測する傾向があることが分かった。スラスト力測定に,ばね・質量モデルを適用することで,短時間の過渡変化が測定可能となった。SWAC-11のスラスト力解析モデルには「セル中心近似」が最もよいことが,ガス噴出の解析解との比較で分かった。本試験で確認された測定法を使って,高温・高圧水を用いた噴出試験が実施されたが,その結果は第2報で報告する。

口頭

イチゴ種子の有無が果実への光合成産物の転流へ及ぼす影響

三好 悠太*; 栗田 圭輔; 長尾 悠人*; 山口 充孝*; 鈴井 伸郎*; 尹 永根*; 石井 里美*; 河地 有木*; 日高 功太*; 吉田 英治*; et al.

no journal, , 

イチゴ生産において、光合成産物の転流は果実の肥大成長や物質集積を支配し、収量や品質に直接影響を及ぼす重要な生理機能である。高収益安定生産の実現のためには、光合成産物の転流におけるソース(各葉位)とシンク(各果実、根、新葉など)の対応関係を明らかにし、葉から果実への転流を適切に制御することが望まれる。我々はこれまでの研究で、植物に投与した放射性同位元素の動態を植物が生きたままの状態で可視化できるポジトロンイメージング技術(PETIS)を用い、イチゴの葉位によって異なる果実への転流動態を明らかにしてきた。その過程で、葉に投与した$$^{11}$$Cがイチゴ果実の特に種子へ集積している様子を発見した。本研究では、イチゴの種子を除去し、除去前と除去後それぞれの$$^{11}$$C転流動態をPETISおよび開放型ポジトロン断層撮影装置(Open-PET)を用いて撮像し定量解析した。イチゴ種子の除去によって$$^{11}$$C転流量が22%低下した。果実に対する種子の乾物割合は約16%であり、イチゴ種子は果実よりも強いシンクとして働いている可能性が示唆された。

口頭

イチゴの種子は果実への炭素転流を駆動する

三好 悠太*; 栗田 圭輔; 長尾 悠人*; 山口 充孝*; 鈴井 伸郎*; 尹 永根*; 石井 里美*; 河地 有木*; 日高 功太*; 吉田 英治*; et al.

no journal, , 

イチゴ生産において、同化産物の転流は果実の肥大成長や物質集積を支配し、収量や品質に直接影響を及ぼす重要な生理機能である。高収益安定生産の実現のためには、炭素転流におけるソース(各葉位)とシンク(各果実, 根, 新葉など)の対応関係を明らかにし、葉から果実への転流を適切に制御することが望まれる。そこで我々は、植物に投与した放射性同位元素の動態を植物が生きたままの状態で可視化できるポジトロンイメージング技術(PETIS)を用い、イチゴの葉位によって異なる果実への炭素転流動態を明らかにしてきた。その過程で、葉に投与した$$^{11}$$Cが果実へと転流し、特にイチゴ種子へ集積することを発見した。既往の研究では、果托や種子を含むイチゴ果実全体を炭素転流におけるシンクとして捉えているが、真にシンクとしての役割を持つのはイチゴ種子であると考えられる。本研究では、イチゴ果実への炭素転流に対する種子の影響について検討した。"福岡S6号"(あまおう)をプラスチックポットで栽培し、1$$sim$$3番果が着果した株を実験に供試した。ソース葉は9枚であった。果房直下葉に$$^{11}$$CO$$_2$$を投与し、PETISを用いて果房内の各果実への$$^{11}$$C転流動態を撮像した。撮像終了後、$$^{11}$$Cの転流が確認された複数のイチゴ果実のうち1果を、開放型ポジトロン断層撮影装置(OpenPET)で撮像し、果実内部における$$^{11}$$Cの分配部位を調べた。その後、同個体を用い、OpenPETで撮像した果実の種子を取り除き、果房直下葉に$$^{11}$$CO$$_2$$を投与して再びPETIS及びOpenPETでの撮像を繰り返した。2回のPETIS撮像で、種子を取り除かなかった果実は同様の$$^{11}$$C転流動態を示したが、種子を取り除いた果実は$$^{11}$$C転流が大きく抑制されていた。種子を取り除いた果実内部の$$^{11}$$C分配部位を調べると、果実中心の維管束にごく僅かに転流しているのみであった。イチゴ植物の炭素転流では種子が主なシンクであり、果実への炭素転流を駆動していることが示唆された。

口頭

Development of new imaging method for visualising photosynthate translocation and release in plant root systems

尹 永根*; 鈴井 伸郎*; 栗田 圭輔; 三好 悠太*; 海野 佑介*; 藤巻 秀*; 中村 卓司*; 信濃 卓郎*; 河地 有木*

no journal, , 

本研究では、陽電子放出トレーサーイメージングシステムを用いて、$$^{11}$$C光合成産物の根系への移動および土壌中に放出された$$^{11}$$C根分泌物の移動を、位置情報と併せて可視化・評価する新たな方法を開発した。新たに開発した根箱は、根系が入った四角いナイロンメッシュの袋と、一対の土が入った箱で構成されており、土壌の$$^{11}$$Cシグナルと根の$$^{11}$$Cシグナルを区別することができた。この根箱の中でホワイトルーピン(Lupinus albus)とダイズ(Glycine max)の試験植物を栽培し、$$^{11}$$CO$$_{2}$$をパルスとして供給した。同時に、$$^{11}$$C光合成産物の根系への挙動と、根圏土壌に放出された$$^{11}$$C根分泌物の分布を可視化した。

口頭

OpenPETを用いた果実内における光合成産物の3Dイメージング

栗田 圭輔; 三好 悠太*; 長尾 悠人*; 山口 充孝*; 鈴井 伸郎*; 尹 永根*; 石井 里美*; 河地 有木*; 日高 功太*; 吉田 英治*; et al.

no journal, , 

果実内における光合成産物の分布や動態を調べるには、放射性同位元素(RI)の分布を経時的に撮像可能なRIイメージング技術が有効である。RIイメージング技術の一つであるPET測定を植物に対して行う際に、小型、かつ検出器リング間に十分な開放部を有するOpenPETであれば、供試植物の生育環境を装置視野内に再現でき、さらに植物への放射性トレーサの投与や、植物のセッティングを容易に行える。植物研究に対するOpenPETの有用性を示すため、果実内の光合成産物のイメージングを試みた。供試植物として矮化処理を施した一季成り性品種"福岡S6号"(あまおう)を用意した。この4葉(果房直下葉)に$$^{11}$$CO$$_2$$トレーサガス125MBqを投与し、OpenPETを用いて$$^{11}$$Cで標識された光合成産物のイメージングを行った。果実内における$$^{11}$$C量の経時的変化を示したグラフやイチゴ果実の断層画像から、OpenPETは果実内の光合成産物のイメージングを行うのに有効なツールであることが示唆された。

口頭

見えてきた!土の中のミラクルワールド; 根圏

尹 永根*; 鈴井 伸郎*; 栗田 圭輔; 三好 悠太*; 海野 佑介*; 藤巻 秀*; 中村 卓司*; 信濃 卓郎*; 河地 有木*

no journal, , 

地中の植物の根とその周辺の環境が互いに影響し合う空間を合わせて「根圏」と言う。我々は根圏領域を特定する上で重要な指標となる分泌物を可視化する「根圏イメージング」という新しい手法を開発した。地中の不規則な根の形を単純化してから根圏の要素である根と土を正確に分離させるため、新しく根箱という栽培容器を作製した。これを用いて、同じマメ科植物であるダイズとルーピンを育て、量子科学技術研究開発機構高崎量子応用研究所(TIARA)のAVFサイクロトロンを利用して製造した$$^{11}$$CO$$_2$$トレーサガスを空気と一緒に地上部の葉に与えると同時に、体内の$$^{11}$$Cの動きをポジトロンイメージング装置(PETIS)で撮像を行った。根箱の中の根は肉眼では見えないが、PETISを用いることで根の形にそって運ばれる光合成産物の動きを可視化することができた。ルーピンは土の養分状態に応じて個別の根の形態を変え分泌物を増すことでほかの植物には利用できない難溶性のリン酸を吸収利用する特殊な能力を持っていることが知られており、その活発な活動の位置やタイミングを正確に示すことができた。

口頭

植物根圏イメージング技術の開発

尹 永根*; 鈴井 伸郎*; 栗田 圭輔; 三好 悠太*; 海野 佑介*; 藤巻 秀*; 中村 卓司*; 信濃 卓郎*; 河地 有木*

no journal, , 

植物の根は地上部を支えるだけでなく、土壌から様々な必須栄養元素を吸収・利用する重要な役割を担っていることから、その能力の強化は肥料の利用効率と作物生産性の大幅な向上に繋がる。根は環境を選ぶことができないため、生涯環境ストレスと向き合いそれを最適化する能力をもっており、例えば、根圏と呼ばれる周辺土壌におけるpH調整や難溶性の栄養元素の可溶化、微生物との共生関係の構築などが知られている。こうした働きは根が土壌に放出した有機酸などの分泌物を介して行うが、その種類や量は根の伸長方向と各部位における土壌養分や微生物などの状況に応じて変化させていると推測されており、肝心な場所と応答機構は不明な点が多い。そこで我々は、$$^{11}$$C(半減期20分)標識二酸化炭素($$^{11}$$CO$$_2$$)とポジトロンイメージング装置(PETIS)を利用して、生きた植物根が土壌に放出した$$^{11}$$C標識分泌物の分布を可視化することで、これを指標に根圏となる場所を特定し、その作用機序の解析を可能にする根圏イメージング技術を確立した。

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