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松本 太郎; 内藤 裕志*; 徳田 伸二; 岸本 泰明*
Nuclear Fusion, 45(11), p.1264 - 1270, 2005/11
被引用回数:15 パーセンタイル:44.85(Physics, Fluids & Plasmas)核融合プラズマの中心部のような高温になると電気抵抗が小さくなるとともに、電子慣性等の非衝突効果(運動論的効果)が磁気再結合過程に深くかかわる。本研究では、これらプラズマの粒子性を物理的に忠実に取り扱う観点から、ジャイロ運動論的粒子モデルを用いた3次元シミュレーションにより、反転磁気シア配位トカマクにおける磁気再結合を伴うMHD不安定性に対する運動論的効果の解明を目的とした。反転磁気シア配位において二つの共鳴面の距離が近いと、互いの共鳴面における摂動が結合し、ダブルテアリングモード(DTM)と呼ばれる内部モードが生じる。高温プラズマにおいて電子慣性により誘起される運動論的DTMは、抵抗性モデルにより予期されるものより、速い内部崩壊を引き起こし得ることが明らかとなった。さらに、内部崩壊により掃き出された電流は、DTMが作り出した静電ポテンシャルに導かれて凹型に再集中し得ることが明らかになった。本研究は、低ベータ負磁気シア実験におけるディスラプション機構の一端を示しており、またDTMを経た電流分布の再分配により負磁気シア配位を再構築し得ることを示唆している。
松本 太郎; 内藤 裕志*; 徳田 伸二; 岸本 泰明
Physics of Plasmas, 12(9), p.092505_1 - 092505_7, 2005/09
被引用回数:2 パーセンタイル:6.73(Physics, Fluids & Plasmas)磁気流体力学(MHD)不安定性の研究は、プラズマを閉じ込める磁気面の保持/再生にかかわる、トカマク炉心プラズマ研究の中心課題である。核融合プラズマの中心部のような高温になると電気抵抗が小さくなるとともに、むしろ電子慣性,有限ラーマ半径等の非衝突効果(運動論的効果)が磁気再結合過程に深くかかわる。本研究では、ジャイロ運動論的粒子モデルを用いた3次元シミュレーションにより、磁気再結合を伴うMHD不安定性に対する運動論的効果の解明を目的とした。電子慣性の特徴的長さは電子スキン長であるが、それと比較して磁気再結合にかかわる他の素過程の特性長(イオンラーマ半径,抵抗層の厚さ等)が小さい場合、キンクモードは主として電子慣性によって誘起されると考えられる。しかし、このような電子慣性が支配的な運動論的キンクモードに対して、磁力線方向の電子圧縮性がわずかに存在する場合は、磁気再結合点近傍の電流構造を非線形的にY型からX型に変化させる。それゆえ、線形成長過程において電子慣性により支配されていたモードは、非線形的に成長率を加速させ、ある一定以上の成長率に達して内部崩壊に至ることが明らかとなった。また、このような非線形加速は、DTM等の内部モードに共通して現れる現象であることも判明した。
松本 太郎; 徳田 伸二; 岸本 泰明; 内藤 裕志*
Physics of Plasmas, 10(1), p.195 - 203, 2003/01
被引用回数:5 パーセンタイル:16.72(Physics, Fluids & Plasmas)高温プラズマにおける磁力線の再結合現象の要因として、温度上昇に伴い低減する電子の衝突による抵抗に加えて、温度に依存しない電子慣性などのプラズマの粒子性に起因する運動論的な効果が重要な役割を担うと考えられる。本研究ではプラズマ中における鋸歯状振動の内部崩壊現象の非線形的な振る舞いを解明するために、ジャイロ運動論的粒子モデルに密度勾配の効果を考慮した無衝突m=1モードのシミュレーションを行ってきた。完全磁気再結合過程は変化させない程度の密度勾配が、自己形成径電場、すなわちm=0モードを生成し、この径電場が二次再結合及び安全係数分布の時間発展等の完全再結合後の現象を大きく変化させることが明かにされた。径電場の成長メカニズムは、イオンと電子のEBドリフトの差異により説明され、その差異は磁場方向の電子の速い運動が引き起こしている。m=1モードによる対照的なフローにより、一度径電場が引き起こされると、m=0モードがm=1モードと同レベルまで成長し、イオン反磁性方向にEBプラズマ回転を駆動する。完全再結合後の密度及び電流分布、そして安全係数の最小値は、m=1及びm=0モードによる非対称フローによって大きく影響される。
徳田 伸二; 芳野 隆治
Nuclear Fusion, 39(9), p.1123 - 1132, 1999/09
被引用回数:22 パーセンタイル:57.18(Physics, Fluids & Plasmas)シミュレーションによって、ディスラプション時に予想される幅をもつ磁気島は相対論的電子の無衝突損失を引き起こし、その損失率は逃走電子発生を回避・抑制するのに十分に高いことが確認された。これは、ディスラプション時の磁場揺動に対しては、トロイダル運動量保存の破れによる閉じ込め損失が相対論的電子に働く位相平均効果による閉じ込め改善を上回るためである。このシミュレーション結果は、逃走電子発生を回避するプラズマ緊急停止に関するJT-60U実験結果に対して強い裏付けを与える。
徳田 伸二; 樋口 高年*
JAERI-Data/Code 98-032, 36 Pages, 1998/11
トカマクにおける相対論的電子の軌道を追跡するコードETC-Relを開発した。このコードの開発のために、相対論的電子の案内中心運動に対する正準ハミルトン形式を新たに導いた。このとき、案内中心の運動方程式はBoozer座標で記述される。そのため、軌道を実空間(デカルト座標)で可視化するための写像ルーチンも開発した。また、ETC-Relコードを用いてシミュレーションを行い、ディスラプション時の磁場揺動が逃走電子の無衝突損失を引き起こすことを実証した。この予測は、逃走電子発生を回避するプラズマ緊急停止に関して最近行われたJT-60U実験とよく一致する。
三浦 幸俊
Nuclear Fusion, 37(2), p.175 - 187, 1997/00
被引用回数:17 パーセンタイル:51.66(Physics, Fluids & Plasmas)JFT-2Mにおいて、飛行時間型中性粒子測定(TOF)により観測される、L/H、H/L遷移、ELM時の中性粒子エネルギー分布関数の特徴的な変化についてまとめた。同時にTOF測定技術についても詳述している。L/H、H/L遷移、ELMの時に、中性粒子エネルギー分布関数は、Hの変化に先行して変化し、イオンがそれらの現象で重要な働きをしていることを示している。エネルギー分布関数の変化の特徴は、プラズマ周辺で無衝突条件を満足する約200eV以上のイオンに対応する中性粒子束が急激な増加を示すことである。この結果は、無衝突イオンの損失によりセパラトリックス内部に径電場が形成され、L/H遷移を起こすとする理論を強く支持するものである。
永島 孝; 田村 早苗; 大和 春海*; 有薗 重喜; 大塚 英男; 椎名 富雄; 吉川 允二; 森 茂
Physical Review Letters, 31(2), p.82 - 86, 1973/02
被引用回数:1原研ヘクサポール・トーラス装置(JFT-1)に於ける低ベータプラズマ中の低周波モードについての実験的研究である。トロイダル磁場を、ヘクサポール磁場に重畳した場合と、しない場合とが調べられた。観測される波の同定と、ポロイダル・モード数のモード遷移の物理的解釈が、スラブ・モデルによる線型理論の結果との比較検討からなされた。