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遠藤 貴志*; 舘 幸男; 石寺 孝充; 寺島 元基
日本原子力学会和文論文誌, 20(1), p.9 - 22, 2021/03
デンドリマーを用いた圧縮ベントナイト中のコロイドの拡散・ろ過挙動の評価手法を構築した。サイズが5.77.2nmのPAMAMデンドリマーコロイドの拡散・ろ過挙動を、塩濃度0.0050.5mol/L NaCl溶液で飽和させた乾燥密度0.8Mg/mのベントナイトを対象に、透過拡散試験によって調査した。得られた破過データと内部プロファイルから、デンドリマーコロイドの実効拡散係数とろ過率を導出した。取得された実効拡散係数は、塩濃度とともに増加する傾向を、ろ過率は逆に塩濃度とともに減少する傾向を確認した。これらの傾向は、先行研究で得られたイオンやコロイドの拡散データと整合するほか、塩濃度の変化に伴う間隙構造や静電的相互作用等から推定される傾向と一致するものであり、ここで構築したコロイドの拡散・ろ過挙動の有効性が確認された。
辻 正邦*; 小林 伸司*; 佐藤 稔紀; 見掛 信一郎; 松井 裕哉
Proceedings of 8th Nordic Grouting Symposium, p.171 - 185, 2016/09
本論文は、瑞浪超深地層研究所(MIU)の大深度地下において実施したコロイダルシリカを用いたグラウト(CSG)の適用性を示している。瑞浪超深地層研究所では、深度300mにおけるポストグラウト試験で3年以上にわたりその耐久性と適用性が確認された。さらに、スウェーデンのプロジェクトとこの試験に関して、CSGの適用性を比較した結果、MIUにおいてスウェーデン式の理論的設計の適用性が示された。これを受け、MIUの深度500mの坑道においてさらなる湧水抑制とグラウチング手法の開発のためにスウェーデン式のグラウチング設計法を用いたCSGを実施し、このポストグラウチングによって湧水の低減が図られ、グラウチングした岩盤の透水係数は10m/sより小さいと評価された。
松永 武; 長尾 誠也*; 上野 隆; 武田 聖司; 天野 光; Tkachenko, Y.*
Applied Geochemistry, 19(10), p.1581 - 1599, 2004/10
被引用回数:35 パーセンタイル:54.50(Geochemistry & Geophysics)溶存有機物(腐植物質)濃度の高いチェルノブイリ事故地域の河川水・湖沼水において、Sr, Pu, Amと水中のコロイドとの結びつきを実験的に研究した。「限外ろ過」とよばれる手法でコロイドサイズの浮遊粒子を分別して、核種分析を行った。この結果、60-80%のPu, Amは分子量相当サイズ10000daltonを超えるコロイド成分に偏在する一方、Srは1000dalton以下の成分にその90%以上が見いだされた。コロイド成分の元素分析,有機炭素分析,分光特性分析の結果は、Pu, Amと結びついている大きな分子量サイズのコロイドが、腐植物質であることを強く示唆している。一般に、腐植物質に含まれるフェノール基等と放射性核種が錯体をつくることが知られている。この錯体形成反応をモデル化した計算を行った結果、チェルノブイリ地域で見いだされた上記の実験結果を説明することができた。また、腐植物質の濃度が低い国内河川環境でも溶存するPu, Amの多くは腐植物質と結びついた状態となることが推定された。以上の結果、腐植物質を主成分とする有機物コロイドが表面水系におけるアクチニドの存在形態を定めるという役割を一般的に有することが明らかとなった。
熊田 政弘; 中山 真一; Vandergraaf, T. T.*; Drew, D. J.*
JAERI-Conf 99-004, p.395 - 410, 1999/03
天然の亀裂岩盤試料を用いた原位置条件下における放射性核種及びコロイドの移行実験をカナダの地下研究施設で実施した。地下240m実験坑道壁面に観察されたほぼ垂直の亀裂から亀裂岩盤試料を切り出し、亀裂が開かないようにステンレスベルトで締めつけ、表面をシリコン樹脂でコーティングした。試料側面に設けた注入口から、ネプツニウム、プルトニウム等の放射性核種、及び0.034~1.0mのコロイドを5ml/hの速度で亀裂面へ注入した。亀裂面における核種の分布をアルファスキャン等により調べた結果、プルトニウムの大部分は注入口近くに留まっており、強い遅延が確認された。コロイドは粒子サイズが異なると分布も異なっており、コロイドサイズが移行に影響していることが明らかとなった。さらに、ネプツニウムなどの多価原子価の移行には、微生物の活動が影響していることが示唆された。
Dai, Z.*; 山本 春也; 楢本 洋; 鳴海 一雅; 宮下 敦巳
1998 International Conference on Ion Implantation Technology Proceedings, Vol.2, p.1159 - 1162, 1998/06
3MeVのAuをイオン注入したSiO(0001)について、イオンチャネリング法、X線回折法及び光吸収測定法について総合的に調べた。その結果、注入したAuは長距離拡散しないで基板の結晶方位と整合した微粒子を形成することを明らかにした。また、1000Cで熱処理すると、Auのプラズモンによる吸収が顕著になり、その径は光吸収測定の結果から、4.2nmと算出された。
畑田 元義*; 藤田 岩男*; 是川 圭一*
JAERI-Research 94-024, 40 Pages, 1994/10
アルゴンで飽和した安定剤を含まない塩化パラジウム酸ナトリウム(NaPdCl)水溶液を線照射し、生成した粒子の粒子径を動的光散乱装置を用いて、また生成量を可視紫外分光光度計を用いて測定した。pH=1.95HCl溶液では濁度(700nmにおける吸光度)は照射終了後増加し、その後減少した。また238nmの吸光度から求めた残存PdClは照射により減少したが、照射終了後の時間とともに一部回復することが認められた。これらの現象は照射終了後も粒子の前駆体が存在すること、及びこれが塩化物イオンと反応してPdClイオンを再生することを示している。粒子径は照射直後の20nmから成長して2.75kGyでは約40nm、8.25kGyでは80nmに達した。粒子の収量はpH=0.65HCl溶液では、pH=1.95HCl溶液の場合と比べて小さく、また粒子径は、150nm~200nmと大きなものであった。
山岸 滋; 高橋 良寿
Journal of Nuclear Science and Technology, 22(11), p.915 - 921, 1985/00
被引用回数:9 パーセンタイル:73.96(Nuclear Science & Technology)四塩化炭素-アンモニア系で首尾よくゲル化できるThOゾルの製造条件を検討した。その系は、真球度の秀れたゲル球を与えるが、高品質の原料ゾルを必要とするものである。ヘキソン-アンモニア系でのゲル化に適したThOゾル製造のために以前開発した前中和後pH制御下で中和を進める方法に、PH設定を2段階に行う方式を取入れた。その結果、コロイド粒子径を低下させることなく、ゾル中のThのコロイド等を高めることができた。これにより、ひびがなく大きな真球性ThO粒子を得ることができた。
山岸 滋; 高橋 良寿; 柴 是行
Journal of Nuclear Science and Technology, 21(7), p.528 - 537, 1984/00
被引用回数:12 パーセンタイル:74.81(Nuclear Science & Technology)外部ゲル化法でひびのないゲル微小球を得るのに適したThOゾルの製造条件を研究した。ゾルはpH制御下で製造し、得られたゾルのコロイド粒子径分布を測定した。ゲル化は、ドロップ形式媒質としてヘキソンを、ゲル化剤としてアンモニアを用いて行った。適当なpH条件で調製したコロイド粒子径が大きく、コロイド率の高いThOゾルを用いることにより、ひびなくゲル化することができた。pH制御に先立つ「前中和」も良質ゾルを得るのに重要である。ゾルのコロイド率、コロイド粒子径、結晶子径の解析により、適当pH下では、初期に生成したコロイド核が、その数を変化させるここなく、単結晶の状態で成長すること、また、それを冷却すると、凝集して大きな多結晶コロイドになることがわかった。ひび入り機構についても考察している。
市川 富士夫; 佐藤 忠
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 84(2), p.269 - 275, 1984/00
被引用回数:6 パーセンタイル:57.12(Chemistry, Analytical)4価プルトニウムの加水分解重合体コロイドの粒度分布を超遠心法により測定した。毎分回転数5000~65000で1~25時間遠心による沈降率を遠沈管内壁への吸着率で補正して相対的粒度分布を求めた。生成直後には直径1m程度の微細粒子が全体の半分を占めるが、1年後には粒径の大きな方へ分布が移行し、数10mのものが優位を占めることがわかった。
山岸 滋; 高橋 良寿; 白鳥 徹雄; 柴 是行
JAERI 1271, 37 Pages, 1981/06
硝酸トリウム溶液にアンモニア水加えてThOゾルを製造し、それに何ら高分子有機物を添加することなく造ったゾル滴をアンモニア性へのヘキソン(メチルイソブチルケトン)および濃アンモニア水中でゲル化し、洗浄、乾燥、焼結してThOの微小球を製造するゾルゲル法を、実験室規模で研究し、製造中の破損率を無視できる方法を確立した。特に、ゲル化工程でのはび入りを抑えるためには、pH制御下で造った固体粒子率の高い原料ゾルを用い、アンモニア濃度の高いアンモニア性ヘキソン中で迅速にゾル滴表面を固化することが必要であることを見出した。その他、焼結ThO微小球の密度が、原料ゾルの性質、洗浄温度、乾燥条件に依存することを見出した。
山岸 滋; 高橋 良寿; 柴 是行
JAERI-M 9477, 26 Pages, 1981/05
ゾルゲル法でThO、(Th、U)Oなどの燃料核を製造する場合の原料ゾルを製造する装置を製作した。この装置は、出発液たる硝酸塩溶液へのアンモニアの添加を、pHを制御しながら自動的に行える能力を備えている。その制御のために、製造容器内の加熱されたゾルの一部を冷たい部分に循環し、そこでゾルのpHをモニターする。循環時間および製造容器とモニター部の温度の変動がモニターしたpHに与える影響を調べ、本装置を用いれば、ゾル製造過程は再現性のあることを確認した。アンモニア注入様式は製造過程に影響を与えること、すなわち、検討したpH領域では、コロイド核形成期にはパルス注入型の方が連続注入型より好ましい結果を与えるが、コロイド成長期にはそれほど影響はないことを明らかにした。その他本装置を用いる場合に当面する問題についても言及している。
佐藤 忠
Journal of Radioanalytical Chemistry, 43(1), p.81 - 91, 1978/01
Agをトレーサーとして用い、低濃度における銀の陽イオン交換樹脂に対する分配係数を、時間、pH、銀濃度およびNaclとNaNOの濃度の関数として測定した。低いpH領域では分配係数はlog-logスケールでpHの増加と共に+1の勾配で増加するが更にpHが増加すると-0.2~-0.3での勾配で減少する。pH2以上で、銀の濃度が下がると分配係数は減少する。銀の加水分解やラジオコロイドの生成では、これ等の現象は説明できず、イオン交換樹脂に由来する微量の物質が、銀イオンを陽イオン交換樹脂に非吸着性のスピーシーズに変えるためと思われる。
市川 富士夫; 佐藤 忠
Radiochimica Acta, 24(1), P. 49, 1977/01
水溶液中の低濃度のAgのラジオコロイド生成についてはSchweitzerらによる報告が知られているが、これを否定する報告もみられる。筆者らは、高速遠心法によりpH=3~13の範囲で510MのAgの沈降と遠沈管への吸着を比較した結果、この範囲でAgの眞コロイドの生成しないことを確かめた。(short communication)
諏訪 武; 中島 隼人; 武久 正昭; 町 末男
Journal of Polymer Science; Polymer Letters Edition, 13(6), p.369 - 375, 1975/06
著者らはエチレンの放射線乳化重合について研究してきた。その一環として、乳化剤を全く用いないCH-HO系で重合を試みたところ非常に安定なラテックスが得られた。重合反応は50C以下になると気相でも起こるが、70C以上ではほとんど液相で反応が進行する。またラテックスの形状は、50C以下では扁平な球であるが70C以上では球状粒子(約2000A)である。このラテックスはPH3以下になると不安定であるが、アルカリ性に対してはPH12以上になっても安定である。水の放射線分解で生成するイオン種はH、OHそれにeaqである。HClで伝導度滴定したところ当量点が出現した。ポリマー粒子表面にOHが吸着していると仮定して表面電荷密度を計算したところ1.5010coulomb/cmで、これは妥当な値である。このように疎水性ポリマーが乳化剤の存在しない系で安定に存在できることは非常に興味深い。
久保 和子
Journal of the Physical Society of Japan, 18(11), p.1703 - 1703, 1963/00
被引用回数:7抄録なし
笹本 広; 小原 滋*
no journal, ,
本研究は、堆積岩が分布する幌延地下研究所において、地下水中のコロイド特性を評価する手法開発の一環として行なった。試料に与える擾乱の影響を低減しつつ、地下水中のコロイドの粒径分布や濃度評価を行うため、動的光散乱法を改良した粒子追跡解析法(PTA法)を適用した。試料としては、立坑内に設置された集水リング(4試料)、および坑道内から掘削されたボーリング孔(6試料)から地下水を採取した。測定の結果、11000nmの粒径のコロイド粒子濃度は、9.110 7.810pt/mL、コロイド質量濃度は、3.410 4.2mg/Lと各々見積もられた。コロイド濃度は、集水リングから採取された地下水の方がボーリング孔から採取された地下水よりも多く、採水条件(状態)の違いが影響していると推察された。100nmよりも大きい粒径のコロイドについて、DLVO理論に基づき、コロイドの安定性を評価した。その結果、100nmよりも粒径の大きいコロイドは不安定である(凝集が生じ得る)と推定された。そこで、コロイド粒子濃度とコロイド質量濃度を再評価したところ、100nmよりも粒径の小さいコロイドの粒子濃度は、5.810 3.010pt/mLであり、質量濃度は、2.010 1.310mg/Lと見積もられた。さらに、再評価された結果に基づけば、コロイド濃度と地下水のイオン強度の間には負の相関関係があることが確認された。
香西 直文; 坂本 文徳; 田中 万也; 佐藤 隆博; 神谷 富裕
no journal, ,
生きたゾウリムシをU(VI)の水溶液に入れたあとの細胞にはUはほとんど検出されず、予め死滅させた細胞には明確に検出された。液相のUは巨大な水溶性糖タンパク質と結合し擬似コロイドを形成していた。ゾウリムシ細胞表面の水溶性糖タンパク質と本実験結果との関係を議論する。