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津田 孝; 栗田 源一; 藤田 隆明
Journal of Plasma Physics, 72(6), p.1149 - 1152, 2006/12
被引用回数:3 パーセンタイル:10.91(Physics, Fluids & Plasmas)中心を外れた自発電流や電流駆動が十分に大きいときは中心部に電圧が逆にかかり逆方向の電流が流れるはずである。しかし実験ではほとんどゼロの電流密度の領域(電流ホール)が観測される。以前の論文において磁気流体シミュレーションにより電流ホール形成機構を解析した。ところが電流ホールを持つ配位はダブル・テアリング・モードが不安定となる可能性があるため、磁気流体シミュレーションにより電流ホール形成にこのモードが果たす役割を検討した。
津田 孝; 栗田 源一; 藤田 隆明
Journal of the Korean Physical Society, 49, p.S83 - S86, 2006/12
トカマクでは自発電流や周辺部への電流駆動が大きい場合、中心部に掛かる電圧が逆向きになる場合がある。このとき中心部の電流は逆方向には流れず、ほぼ電流密度がゼロの領域が出現する。このような凹状の電流分布ではダブル・テアリング・モードが不安定となることが予想される。実際、JETの実験では電磁現象が観測されている。一方、JT-60の電流ホール実験ではそのような揺動は観測されていない。簡約化磁気流体コードを用いたシミュレーションにより、電流ホール現象においてダブル・テアリング・モードが果たしている役割を明らかにする。
林 伸彦; 滝塚 知典; 小関 隆久
Nuclear Fusion, 45(8), p.933 - 941, 2005/08
被引用回数:13 パーセンタイル:41.65(Physics, Fluids & Plasmas)電流ホール配位トカマクプラズマの分布形成と維持を、電流ホール内に三磁気島平衡に基づく電流制限モデルを適用した1.5次元輸送コードを用いて調べた。負磁気シア領域で急に減衰する異常輸送モデルが、JT-60Uで観測された分布の時間発展を再現でき、負磁気シア領域で輸送は新古典レベルになり、その結果、大きなブートストラップ電流を介して内部輸送障壁と電流ホールのある分布が自律的に形成されることがわかった。新古典レベルの輸送で決まる内部輸送障壁幅は、JT-60U実験と一致し、内部輸送障壁内に閉じ込められるエネルギーは、JT-60U閉じ込め則と一致する。この閉じ込め則は、内部輸送障壁内のプラズマがMHD平衡限界に支配され、閉じ込めエネルギーが自律的に制限されることを意味する。大きな電流ホールを持つプラズマは、ブートストラップ電流による完全電流駆動により維持される。一方、小さな電流ホールでブートストラップ電流割合が小さいプラズマは、誘導電流の染込みにより収縮してしまう。適切な外部電流駆動により、この収縮を妨げ、さらに電流ホールの大きさを制御することができる。電流ホールプラズマが、外部電流駆動に対して自律的に反応することを明らかにした。核融合炉への電流ホールプラズマの適用性を議論した。
藤田 隆明; 鈴木 隆博; 及川 聡洋; 諫山 明彦; 波多江 仰紀; 内藤 磨; 坂本 宜照; 林 伸彦; 濱松 清隆; 井手 俊介; et al.
Physical Review Letters, 95(7), p.075001_1 - 075001_4, 2005/08
被引用回数:14 パーセンタイル:61.14(Physics, Multidisciplinary)軸対称トーラス形状の磁場閉じ込め高温プラズマにおいて、いったん中心部の電流密度がゼロ近傍となる(電流ホール)と、電気伝導度が高いにもかかわらず、中心部で電流が流れないことを発見した。この電流クランプは、JT-60Uトカマクの実験において、トロイダル電場や高周波を用いた電流駆動に対して観測された。これは、軸対称トーラスプラズマにおける新しい、硬直な、自己組織化された磁場構造である。
林 伸彦; 滝塚 知典; 小関 隆久
Proceedings of 20th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2004) (CD-ROM), 8 Pages, 2004/11
電流ホール配位トカマクプラズマの分布形成と維持を、1.5次元輸送コードを用いて調べた。輸送コードでは、電流ホール内に三磁気島平衡に基づく電流制限モデルを適用した。異常輸送が負磁気シア領域内で急に減衰する輸送モデルが、JT-60Uで観測された分布の時間発展を再現できることがわかった。つまり、負磁気シア領域内では輸送は新古典レベルになり、その結果、大きなブートストラップ電流を介して内部輸送障壁と電流ホールがある分布が自律的に形成される。新古典レベルの輸送で決まる内部輸送障壁幅は、JT-60U実験とよく一致する。また、内部輸送障壁内に閉じ込められるエネルギーは、JT-60U閉じ込め則と一致する。この閉じ込め則は、電流ホールプラズマでは閉じ込めエネルギーが自律的に制限されることを意味する。大きな電流ホールを持つプラズマは、ブートストラップ電流による完全電流駆動により維持される。一方、小さな電流ホールでブートストラップ電流割合が小さいプラズマは、誘導電流の染込みにより収縮してしまう。適切な外部電流駆動により、この収縮を妨げ、さらに電流ホールの大きさを制御することができる。電流ホールプラズマが、外部電流駆動に対して自律的に反応することを明らかにした。
玉井 広史; 石田 真一; 栗田 源一; 白井 浩; 土屋 勝彦; 櫻井 真治; 松川 誠; 逆井 章
Fusion Science and Technology, 45(4), p.521 - 528, 2004/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)非定常1.5次元プラズマ輸送解析コード(TOPICS)を用いて、JT-60を超伝導化する改修装置(JT-60SC)における中心電流ホールつき非誘導電流駆動プラズマの時間発展を模擬した。JT-60Uの負磁気シア配位における実験結果から導かれた熱・粒子輸送係数を磁気シアの函数として与えて解析し、プラズマ電流1.5MA,トロイダル磁場2T,95%の磁気面における安全係数(q)4.5で閉じ込め改善度(HH
)が約1.4,規格化ベータ値(
)が3.7,自発電流割合が約75%の非誘導完全電流駆動プラズマにおいて電流ホールが小半径の約30%の領域まで達したプラズマを、約60秒と、ほぼ定常に維持できることを示した。また、電流ホールつき定常プラズマを得るには、自発電流及び内部輸送障壁の形成領域と電流ホールの位置関係が重要であることが示唆されている。得られたプラズマ分布をもとにMHD解析コード(ERATO-J)によってプラズマの安定性を評価した結果、導体壁をプラズマ近傍に設置することにより
の限界が4.5まで上昇することが示された。
滝塚 知典
プラズマ・核融合学会誌, 79(11), p.1123 - 1129, 2003/11
トカマクプラズマにおける電流ホールの形成機構を解説する。JT-60Uの実験結果を示す。内部輸送障壁(ITB)が作り出すブートストラップ電流が重要な役割を果たす。電流ホール内の電流密度はほぼ0に保たれる。電流ホールを持つトカマクプラズマの平衡の新概念を紹介する。軸対称三磁気島(ATMI)平衡と呼ばれる配位は3個の磁気島(中心磁気島には負電流、両側の2磁気島には正電流が流れる)がR方向に並ぶ。ATMI領域内の電流値が小さい時、この平衡は安定に維持される。箱型ITBを持つ電流ホール配位における閉じ込め特性について述べる。 ITB内側のコアポロイダルベータに関して導出された比例則は平衡限界を示唆している。コア閉じ込めエネルギーが加熱パワーに依存はしていないが、 ITB領域で評価された熱拡散係数は新古典拡散係数に適度な相関がある。
三浦 幸俊; JT-60チーム
Physics of Plasmas, 10(5), p.1809 - 1815, 2003/05
被引用回数:9 パーセンタイル:28.69(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60では、高pHモードと負磁気シアプラズマにより、高閉じ込め,高自発電流割合の先進トカマク研究を推進している。その研究のゴールは、輸送障壁の形成あるいはその特性のパラメータ依存性を明らかにして一般化すると同時に、さらに閉じ込めを改善し安定に維持することである。境界輸送障壁の研究では、コア部が境界に影響して境界圧力を2倍以上にすることができること、内部輸送障壁の研究では、電流分布に応じて径電場シアによりその形成条件が異なることなどの研究結果を報告する。また、負磁気シアプラズマの極限状態では、平衡状態を保つために必要と考えられていたプラズマ電流がプラズマ中心近傍に存在しない状態(電流ホール)が安定に存在しうることに関して報告する。
小関 隆久; JT-60チーム
Plasma Physics and Controlled Fusion, 45(5), p.645 - 655, 2003/05
被引用回数:23 パーセンタイル:57.62(Physics, Fluids & Plasmas)先進トカマクプラズマは、高による大きなブートストラップ電流と矛盾しない凹状電流分布及び良い閉じ込め特性を有している。凹状電流分布の極端な場合において、プラズマ中心付近の電流が殆どない電流ホールが、JT-60で初めて観測された。電流ホールは、数秒間のブートストラップ電流の安定な維持により形成された。電流ホール領域では、密度,温度などの勾配がなく、大域的MHDモードも観測されていない。本論文では、電流ホールにおける、MHD平衡,安定性,高エネルギー粒子挙動などの物理機構について述べ、定常核融合炉への展望を議論する。
滝塚 知典
プラズマ・核融合学会誌, 78(12), p.1282 - 1284, 2002/12
強い負磁気シアで電流ホールがあるトカマクプラズマの新しい平衡に関する見解を提案する。この「軸対称三磁気島(ATMI)平衡」と呼ばれる平衡配位はR方向に並んだ三つの磁気島(中心の負電流島と両側の正電流島)及びZ方向に並んだ二つのX点を持つ。この平衡は、ATMI領域内の電流値が小さく制限されているとき、エロンゲーションコイルにより安定となっている。
玉井 広史; 石田 真一; 栗田 源一; 坂本 宜照; 藤田 隆明; 白井 浩; 土屋 勝彦; 松川 誠; 逆井 章; 櫻井 真治; et al.
Proceedings of 29th European Physical Society Conference on Plasma Physics and Controlled Fusion, 4 Pages, 2002/00
JT-60を超伝導化する改修装置 (JT-60SC) における中心電流ホールつき定常運転の可能性について、核融合炉への適用性の観点から解析・検討を行った。電流ホールの核融合工学に与えるインパクトは、プラズマ中心部で電流を駆動する必要がなくなるため、中性粒子ビームエネルギーの大幅な低減をもたらすことであると考えられる。そこで、JT-60Uの実験結果から導かれた熱・粒子輸送係数を磁気シアの函数として与え、非定常の1.5次元プラズマ輸送解析コードを用いてJT-60SC における中心電流ホールつき非誘導電流駆動プラズマの時間発展を模擬した。その結果、プラズマ電流(Ip)1.5MA,トロイダル磁場(BT)2T,95%の磁気面における安全係数(q95)4.5で11.2MWのoff-axisビームにより、閉じ込め改善度(HHy2)が約1.6,規格化値(beta_N)が約4,自発電流割合が約75%,電流ホールが小半径の約30%の領域まで達したプラズマを約70秒と、ほぼ定常に維持できることが示された。この結果は、電流ホールつき定常プラズマを得るには、自発電流及び内部輸送障壁の形成領域と電流ホールの位置関係が重要であることを示唆している。