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論文

Comparisons between passive RCCSS on degree of passive safety features against accidental conditions and methodology to determine structural thickness of scaled-down heat removal test facilities

高松 邦吉; 松元 達也*; Liu, W.*; 守田 幸路*

Annals of Nuclear Energy, 162, p.108512_1 - 108512_10, 2021/11

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)

受動的安全性を持つRCCSは、大気を冷却材として使用するため、冷却材を喪失することはないが、大気の擾乱の影響を受けやすいという欠点がある。大気放射を利用したRCCSと、大気自然循環を利用したRCCSを実用化するためには、想定される自然災害や事故状態を含むあらゆる状況下で、常に原子炉からの発熱を除去できるのか、安全性を評価する必要がある。本研究では、2種類の受動的RCCSについて、熱除去のための受動的安全性の大きさを同一条件で比較した。次に、自然災害により自然対流による平均熱伝達率が上昇するなどの偶発的な条件をSTAR-CCM+でシミュレーションし、除熱量の制御方法を検討した。その結果、受動的安全性に優れ、伝熱面の除熱量を制御できる、大気放射を利用したRCCSが優れていることを明示できた。最後に、自然対流と輻射を再現するためにスケールダウンした除熱試験装置の肉厚(板厚)を決定する方法を見出し、加圧室及び減圧室を用いた実験方法も提案した。

報告書

HTTR(高温工学試験研究炉)の内部溢水影響評価

栃尾 大輔; 長住 達; 猪井 宏幸; 濱本 真平; 小野 正人; 小林 正一; 上坂 貴洋; 渡辺 周二; 齋藤 賢司

JAEA-Technology 2021-014, 80 Pages, 2021/09

JAEA-Technology-2021-014.pdf:5.87MB

2011年3月の東京電力福島第一原子力発電所事故を受けて制定された新規制基準対応としてHTTRの内部溢水に係る対策及び影響評価を実施した。影響評価にあたっては、高温ガス炉の特徴を考慮し、機器・配管の想定破損による溢水、火災の拡大防止のために設置される系統からの放水による溢水及び地震に伴う機器・配管の破損による溢水を想定し、それぞれに対して没水、被水、蒸気による溢水の影響評価を行った。また、放射性物質を含む液体の管理区域外への溢水についても影響評価を行った。この結果、HTTRで発生した溢水は、対策をとることによって原子炉施設の安全機能に影響を及ぼさないことを確認した。

論文

多様な原子燃料の概念と基礎設計,5; 高温ガス炉と溶融塩炉の燃料

植田 祥平; 佐々木 孔英; 有田 裕二*

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 63(8), p.615 - 620, 2021/08

日本原子力学会誌の連載講座「多様な原子燃料の概念と基礎設計」の第5回として「高温ガス炉と溶融塩炉の燃料」の題目で解説を行う。高温ガス炉の燃料である被覆燃料粒子は、高温ガス炉の高温の熱供給や優れた固有の安全性を支える鍵となる技術の一つである。本稿では高温ガス炉燃料の設計,製造技術,照射性能,実用化並びに高度化開発について述べる。一方、溶融塩炉で用いる溶融塩燃料は燃料自体が液体という特殊なものである。安全性や事故時の環境への影響など優れた性能が期待されているが、まだまだ明らかにすべき課題も多い。その現状について概説する。

論文

Comparison between passive reactor cavity cooling systems based on atmospheric radiation and atmospheric natural circulation

高松 邦吉; 松元 達也*; Liu, W.*; 守田 幸路*

Annals of Nuclear Energy, 151, p.107867_1 - 107867_11, 2021/02

 被引用回数:1 パーセンタイル:83.53(Nuclear Science & Technology)

受動的安全性を備えた新しい炉容器冷却システム(RCCS)を提案する。RCCSは連続した2つの閉じた領域から構成される。1つは原子炉圧力容器(RPV)を囲む領域、もう1つは大気と熱交換をする冷却領域である。新しいRCCSはRPVから発生した熱を輻射や自然対流によって除去する。最終的なヒートシンクは大気であるため、電気的または機械的に駆動する機器は不要である。RCCSの特徴を理解するために、受動的安全性および除熱量の制御方法について、大気放射を用いたRCCSと大気の自然循環を用いたRCCSを比較した。受動的安全性の大小関係は、熱伝導$$>$$輻射$$>$$自然対流の順である。よって、前者のRCCSは後者のRCCSより、受動的安全性が高いことがわかった。また、除熱量を制御する方法については、前者のRCCSは伝熱面積を変えるだけである一方、後者のRCCSは煙突効果を変える必要がある。つまり、ダクト内の空気抵抗を変える必要がある。よって、前者のRCCSは後者のRCCSより、簡単に除熱量を制御できることがわかった。

論文

Derivation of ideal power distribution to minimize the maximum kernel migration rate for nuclear design of pin-in-block type HTGR

沖田 将一朗; 深谷 裕司; 後藤 実

Journal of Nuclear Science and Technology, 58(1), p.9 - 16, 2021/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

高温ガス炉の燃料健全性の観点から、通常運転時の核移動速度を抑制することは非常に重要である。最大核移動速度を最小化するための理想的な軸方向出力分布の存在は、設計作業の効率化を可能にする。そこで、本研究では、最大核移動速度を最小化するための理想的な軸方向出力分布を得るために、熱設計を考慮したラグランジュ乗数法に基づく新たな手法を提案する。原子力機構が実施した既存の概念設計を対象として、従来設計目標として用いられてきた燃料最高温度を最小化するための出力分布の場合と比較して、最大核移動速度を最小化するために本研究で提案した出力分布から得られる核移動速度は、約10%低い値を示した。

論文

Innovation for flexible use of nuclear power in JAEA

上出 英樹; 柴田 大受

NREL/TP-6A50-77088 (Internet), p.35 - 38, 2020/09

The flexibility of nuclear technology is one of the significant capabilities for advanced reactors when we consider their commercialization. JAEA has several research and development activities aiming at innovation that will provide further flexibility, including a sodium-cooled fast reactor (SFR) and an HTGR. These activities are as follows: (1) Development of an innovative design evaluation code system for SFR and other advanced reactors, (2) Codes and standards for maintenance of innovative reactors, (3) Fast neutron irradiation using the experimental fast reactor, Joyo, (4) Demonstration of higher safety performance of HTGR and the capability of its application to hydrogen production. The details of these activities and how they contribute to improving the flexibility (i.e., operational flexibility, deployment flexibility, and product flexibility) of advanced reactors, such as SFR and HTGR, are explained in this paper.

報告書

令和元年度研究開発・評価報告書; 評価課題「高温ガス炉とこれによる熱利用技術の研究開発」(中間評価)

高速炉・新型炉研究開発部門

JAEA-Evaluation 2020-001, 128 Pages, 2020/08

JAEA-Evaluation-2020-001.pdf:7.44MB

日本原子力研究開発機構は、外部有識者からなる高温ガス炉及び水素製造研究開発・評価委員会に、2017年4月から2020年3月までの高温ガス炉とこれによる熱利用技術の研究開発に係る第3期中長期計画の中間評価を諮問し、評価を受けた。その結果、3名の委員がS評価及び7名の委員がA評価と評価し、総合評価としてA評価を受けた。また、HTTR-熱利用試験施設の建設段階へ進むに当たっての判断は、HTTRが運転再開を果たし、熱負荷変動試験等の結果を評価してからの判断が適切であり、判断時期を2年程度延期することが妥当であるとされた。本報告書は高温ガス炉及び水素製造研究開発・評価委員会の構成, 審議経過, 評価項目について記載し、同委員により提出された「高温ガス炉及び水素製造研究開発課題評価報告書」を添付したものである。

論文

Proliferation resistance evaluation of an HTGR transuranic fuel cycle using PRAETOR code

青木 健; Chirayath, S. S.*; 相楽 洋*

Annals of Nuclear Energy, 141, p.107325_1 - 107325_7, 2020/06

 被引用回数:1 パーセンタイル:42.23(Nuclear Science & Technology)

PREATORコード及び68の属性入力データを用いて、高温ガス炉のTRU燃料サイクルにおける不活性母材燃料の核拡散抵抗性を評価し、軽水炉を用いたウラン-プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料サイクルと比較した。本研究の目的は不活性母材燃料の化学的安定性や燃料照射による核拡散抵抗性に対する影響を同定することである。不活性母材燃料特有の低いプルトニウム含有量や黒鉛セラミックス被覆、$$^{235}$$U不使用といった物質的特性がMOX燃料に対する相対的な核拡散抵抗性の向上に寄与することを明らかにした。また未照射不活性母材燃料(1か月の転用適時性検知目標を有する未照射直接使用物質)の包括的核拡散抵抗値は照射済MOX燃料(3か月の転用適時性検知目標を有する照射済照射直接使用物質)と同程度であることを明らかにした。最終結果は不活性母材燃料の管理における保障措置の査察頻度の低減を示唆している。

論文

Research and development on high burnup HTGR fuels in JAEA

植田 祥平; 水田 直紀; 佐々木 孔英; 坂場 成昭; 大橋 弘史; Yan, X.

Mechanical Engineering Journal (Internet), 7(3), p.19-00571_1 - 19-00571_12, 2020/06

原子力機構において、750$$^{circ}$$Cから950$$^{circ}$$Cの様々な高温熱利用を目的とした小型実用高温ガス炉や第四世代原子炉フォーラムの提案する超高温ガス炉のための燃料設計が進められてきた。これらの高温ガス炉の経済性を高めるため、原子力機構は従来のHTTR燃料よりも3$$sim$$4倍高い燃焼度においても健全性を保持可能な高温ガス炉燃料の設計手法の高度化を進めてきた。その最新の成果として、カザフスタンとの国際協力の枠組みで実施している高燃焼度高温ガス炉燃料の照射後試験において、燃焼度約100GWd/tにおける高速中性子照射量に対する燃料コンパクトの照射収縮率が明らかとなった。さらに、高燃焼度高温ガス炉燃料の実現に向けた今後必要とされる研究開発について、実験結果に基づいて述べる。

論文

Conceptual design study of a high performance commercial HTGR for early introduction

深谷 裕司; 水田 直紀; 後藤 実; 大橋 弘史; Yan, X.

Nuclear Engineering and Design, 361, p.110577_1 - 110577_6, 2020/05

 被引用回数:1 パーセンタイル:42.23(Nuclear Science & Technology)

早期導入を目的とした商用高温ガス炉の概念設計をこれまで積み上げてきたHTTRの設計、建設運転の経験及び、商用炉設計であるGTHTR300の設計の経験に基づき実施した。熱出力は165MWtであり、入り口出口の冷却材温度は325$$^{circ}$$Cおよび750$$^{circ}$$Cであり、工業用蒸気を供給する。しかしながら、設計要求として炉心出力30MWtのHTTRよりも小さな圧力容器を用いなければならず、高性能な炉心設計を実現するためには、HTTRよりの燃焼度増加、長い燃料交換機関、改良された燃料交換法、燃料要素など挑戦的な技術課題に取り組む必要があった。

報告書

HTTR(高温工学試験研究炉)の試験・運転と技術開発(2018年度)

高温工学試験研究炉部

JAEA-Review 2019-049, 97 Pages, 2020/03

JAEA-Review-2019-049.pdf:4.66MB

HTTR(高温工学試験研究炉)は、黒鉛減速ヘリウムガス冷却型、熱出力30MW、原子炉出口冷却材温度950$$^{circ}$$Cの日本原子力研究開発機構大洗研究所で建設された我が国初の高温ガス炉である。HTTRの目的は高温ガス炉技術の基盤の確立及び高度化のための試験研究であり、現在まで、定常運転,安全性実証試験,長期連続運転,高温ガス炉の研究開発に関する各種実証試験を実施しており、高温ガス炉の運転・保守経験を蓄積している。2018年度は、昨年度に引き続き、2013年12月に施行された試験研究用等原子炉施設に対する新規制基準への適合確認のための原子炉設置変更許可申請に対する審査対応等を行い、2011年東北地方太平洋沖地震以来運転停止しているHTTRの運転再開に向けての活動を継続している。本報告書は、2018年度に実施された新規制基準への対応、HTTRの運転・保守管理状況、及び、実用高温ガス炉に向けた研究開発、高温ガス炉関係の国際協力の状況等についてまとめたものである。

論文

Study on plutonium burner high temperature gas-cooled reactor in Japan; Introduction scenario, reactor safety and fabrication tests of the 3S-TRISO fuel

植田 祥平; 水田 直紀; 深谷 裕司; 後藤 実; 橘 幸男; 本田 真樹*; 齋木 洋平*; 高橋 昌史*; 大平 幸一*; 中野 正明*; et al.

Nuclear Engineering and Design, 357, p.110419_1 - 110419_10, 2020/02

 被引用回数:1 パーセンタイル:42.23(Nuclear Science & Technology)

固有の安全性に優れ高効率なプルトニウムの利用が可能なプルトニウム燃焼高温ガス炉が提案されている。プルトニウム燃焼高温ガス炉に用いるセキュリティ強化型安全(3S-TRISO)燃料においては、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)を不活性母材とするPuO$$_{2}$$-YSZ燃料核へ、遊離酸素ゲッターの特性を有する炭化ジルコニウム(ZrC)を直接被覆する。本論文では、プルトニウム燃焼高温ガス炉の成立性および3S-TRISO燃料の研究開発について報告する。

論文

Comparative methodology between actual RCCS and downscaled heat-removal test facility

高松 邦吉; 松元 達也*; Liu, W.*; 守田 幸路*

Annals of Nuclear Energy, 133, p.830 - 836, 2019/11

 被引用回数:2 パーセンタイル:44.1(Nuclear Science & Technology)

輻射及び自然対流による受動的安全性を持つ革新的な原子炉圧力容器冷却設備(RCCS)を提案した。このRCCSは、連続した2つの閉空間(RPV周囲にある圧力容器室、大気と熱交換を行う冷却室)から構成される。また、RPVからの放出熱を、できるだけ輻射を用いて効率的に除去するため、今までに無い新しい形状を採用している。さらに、崩壊熱除去を行う際、作動流体及び最終ヒートシンクとして空気を用いることで、それらを失う可能性が大幅に低減される。そこで、本冷却設備の優れた除熱性能を示すために、等倍縮小した除熱試験装置を製作し、実験を開始した。本研究では、実機のRCCSと等倍縮小した除熱試験装置を比較する方法を提案する。

論文

Conceptual design of direct $$^{rm 99m}$$Tc production facility at the high temperature engineering test reactor

Ho, H. Q.; 石田 大樹*; 濱本 真平; 石井 俊晃; 藤本 望*; 高木 直行*; 石塚 悦男

Nuclear Engineering and Design, 352, p.110174_1 - 110174_7, 2019/10

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

This study proposed a conceptual design of direct $$^{rm 99m}$$Tc production facility from a natural MoO$$_{3}$$ target at the high temperature engineering test reactor (HTTR). $$^{rm 99m}$$Tc is produced by a beta decay of $$^{99}$$Mo, which is formed via the $$^{98}$$Mo(n,$$gamma$$)$$^{99}$$Mo reaction. $$^{rm 99m}$$Tc is then extracted from the MoO$$_{3}$$ target by sublimation method to take advantage of the high temperature of the HTTR core. The foremost advantage of this concept is that the MoO$$_{3}$$ target is heated up inside the reactor without pulling out for external electric heating, and as a result, $$^{rm 99m}$$Tc could be extracted directly during irradiation. With 1 kg of MoO$$_{3}$$ target, the HTTR could produce about 6.8$$times$$10$$^{8}$$ MBq of $$^{rm 99m}$$Tc activity in comparison with 3.0$$times$$10$$^{8}$$ MBq of total $$^{rm 99m}$$Tc supplied in Japan in 2017.

報告書

HTTR(高温工学試験研究炉)の試験・運転と技術開発(2017年度)

高温工学試験研究炉部

JAEA-Review 2019-006, 97 Pages, 2019/07

JAEA-Review-2019-006.pdf:10.18MB

HTTRは高温ガス炉技術の基盤の確立及び高度化のための試験研究を目的としており、2017年度は、2013年12月に施行された試験研究用等原子炉施設に対する新規制基準への適合確認のための原子炉設置変更許可申請に対する審査対応等を行い、HTTRの再稼働に向けての活動を継続している。本報告書は、2017年度に実施されたHTTRの運転・保守管理状況、国際協力の状況等についてまとめたものである。

論文

Research and development on high burnup HTGR fuels in JAEA

植田 祥平; 水田 直紀; 佐々木 孔英; 坂場 成昭; 大橋 弘史; Yan, X.

Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 8 Pages, 2019/05

原子力機構において、750$$^{circ}$$Cから950$$^{circ}$$Cの様々な高温熱利用を目的とした小型実用高温ガス炉や第四世代原子炉フォーラムの提案する超高温ガス炉のための燃料設計が進められてきた。これらの高温ガス炉の経済性を高めるため、原子力機構は従来のHTTR燃料よりも3$$sim$$4倍高い燃焼度においても健全性を保持可能な高温ガス炉燃料の設計手法の高度化を進めてきた。その最新の成果として、カザフスタンとの国際協力の枠組みで実施している高燃焼度高温ガス炉燃料の照射後試験において、燃焼度約100GWd/thmにおける高速中性子照射量に対する燃料コンパクトの照射収縮率が明らかとなった。さらに、高燃焼度高温ガス炉燃料の実現に向けた今後必要とされる研究開発について、実験結果に基づいて述べる。

論文

Study of SiC-matrix fuel element for HTGR

水田 直紀; 青木 健; 植田 祥平; 大橋 弘史; Yan, X.

Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 5 Pages, 2019/05

実用高温ガス炉においては、安全性と燃料要素冷却性能の向上が望まれている。耐酸化SiC母材燃料コンパクトを用いたスリーブレス燃料要素と両側直接冷却構造を採用することにより、ピンインブロック型高温ガス炉の安全性と冷却性能の向上が期待できる。燃料コンパクトの中性子照射後の有効熱伝導率は、ピンインブロック型高温ガス炉の核熱設計において重要な物理的性質である。高温ガス炉心の冷却性能を向上させることができる燃料コンパクトの中性子照射後の有効熱伝導率を議論するため、両側直接冷却構造を有するピンインブロック型高温ガス炉の定常運転時の最高燃料温度を解析的に求めた。この結果から、高温ガス炉心の冷却性能向上に望ましい中性子照射後のSiC母材の熱伝導率を議論した。加えて、SiC母材燃料コンパクトに適した製造方法を、焼結温度,純度,大量生産性の観点から検討した。

論文

Improvement of heat-removal capability using heat conduction on a novel reactor cavity cooling system (RCCS) design with passive safety features through radiation and natural convection

高松 邦吉; 松元 達也*; Liu, W.*; 守田 幸路*

Annals of Nuclear Energy, 122, p.201 - 206, 2018/12

 被引用回数:3 パーセンタイル:47(Nuclear Science & Technology)

輻射及び自然対流による受動的安全性を持つ革新的な原子炉圧力容器冷却設備(RCCS)を提案した。このRCCSは、連続した2つの閉空間(RPV周囲にある圧力容器室、大気と熱交換を行う冷却室)から構成される。また、RPVからの放出熱を、できるだけ輻射を用いて効率的に除去するため、今までに無い新しい形状を採用している。さらに、作動流体及び最終ヒートシンクとして空気を用いることで、崩壊熱除去を行う際、それら作動流体及びヒートシンクを失う可能性が大幅に低減される。本研究では、熱伝導を利用したRCCSの除熱能力の向上を目指した結果、除熱できる熱流束が2倍となり、RCCSの高さを半分に、または熱出力を2倍にすることが可能となった。

論文

Nuclear and thermal feasibility of lithium-loaded high temperature gas-cooled reactor for tritium production for fusion reactors

後藤 実; 奥村 啓介; 中川 繁昭; 稲葉 良知; 松浦 秀明*; 中屋 裕行*; 片山 一成*

Fusion Engineering and Design, 136(Part A), p.357 - 361, 2018/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:18.37(Nuclear Science & Technology)

高温ガス炉にリチウム化合物を装荷し、$$^{6}$$Li(n,$$alpha$$)反応を用いて核融合炉用燃料であるトリチウムを製造する方法が提案されている。一般的な高温ガス炉の設計においては、過剰反応度を抑制するために、可燃性毒物としてホウ素が炉心に装荷される。本研究では、熱エネルギーとトリチウムの生産を両立するために、リチウムをホウ素の代わりに炉心に装荷することとした。リチウムを装荷した高温ガス炉の成立性を確認するために、核特性値及び燃料温度を計算した。これらの計算結果は設計要求を満たし、熱エネルギーとトリチウムの生産を両立するリチウム装荷高温ガス炉の成立性を確認した。

論文

Experimental study on heat removal performance of a new Reactor Cavity Cooling System (RCCS)

細見 成祐*; 明石 知泰*; 松元 達也*; Liu, W.*; 守田 幸路*; 高松 邦吉

Proceedings of 11th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-11) (Internet), 7 Pages, 2018/11

受動的安全性を備えた新しい炉容器冷却システム(RCCS)を提案する。RCCSは連続した2つの閉じた領域から構成される。1つは原子炉圧力容器(RPV)を囲む領域、もう1つは大気と熱交換をする冷却領域である。新しいRCCSはRPVから発生した熱を輻射や自然対流によって除去する。最終的なヒートシンクは大気であるため、電気的または機械的に駆動する機器は不要である。RCCSの性能を理解するためにスケールモデルを使用して実験を開始した。ヒーター壁と冷却壁に異なる放射率を設定し、3つの実験を実施した。ヒーターから放出された総熱出力および壁面温度分布に関するデータが得られた。モンテカルロ法を使ってヒーターから放出された総熱出力に対する放射の寄与を評価した。ヒーター壁を黒く塗った場合、総熱出力に対する放射の寄与は約60%まで増加できた。つまり、実機においてRPVの壁面の放射率を高くすることは有効である。同時に、冷却領域の壁面の放射率も高くすれば、大気への放射を増加できるだけでなく、RCCS内の対流熱伝達も促進できることがわかった。

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