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斉藤 淳一; Monbernier, M.*
Surfaces and Interfaces (Internet), 41, p.103248_1 - 103248_8, 2023/10
被引用回数:4 パーセンタイル:58.64(Chemistry, Physical)Contact angle is an indicator of the wettability between liquid Na and pure metals. This has been evaluated using the atomic interactions obtained from the calculations of the electronic structure of the interface. This study aims to investigate the applicability of the atomic interactions of the interface to the alloys. An interface model between Cu and Na with an alloying element was constructed, and the electronic states of the interface were calculated by the molecular orbital calculation. The bond order, which indicates the strength of the covalent bonding at the interface, and ionicity, which indicates the amount of charge transfer, were obtained as theoretical parameters from the calculation. The contact angles between the Cu or Cu alloys and liquid Na were measured using a droplet of liquid Na at 423 K in a high-purity Ar atmosphere. The contact angles of the Cu alloys were evaluated using these theoretical parameters. As a result, a correlation was obtained between the ratio of the bond order between the substrate metal atoms to the bond order between the Na atom and the substrate metal atoms and the contact angle, which is consistent with previous studies. Furthermore, for the first time, the correlation between the ionicity or difference in the ionicity and contact angle was clarified. The difference in ionicity is the difference between the ionicity of Na atoms and that of the alloying element, indicating the strength of the ionic bonding. It was suggested that Cu and Cu alloys should consider covalent and ionic bonding when evaluating wettability, because Cu has an intermediate electronic state between transition and nontransition metals. Further, it became clear that the evaluation of the contact angle using the atomic interactions at the interface are applicable not only to pure metals but also to alloys.
阿部 洋*; 山田 武*; 柴田 薫
Journal of Molecular Liquids, 264, p.54 - 57, 2018/08
被引用回数:15 パーセンタイル:59.84(Chemistry, Physical)Nano-confined water (a water pocket) was spontaneously formed using an ionic liquid (IL), 1-butyl-3-methylimidazolium nitrate ([Cmim][NO]), in [Cmim][NO]-HO and [Cmim][NO]-DO mixtures. The static average size of the water pocket in [Cmim][NO]-80 mol% DO has been estimated to be around 20, determined via small-angle neutron scattering measurements. In this study, the dynamics of the water pocket in the IL were directly examined using incoherent quasielastic neutron scattering. Using the H-D difference of a neutron incoherent scattering cross section, the extent of the diffusion of the water molecules in the water pocket was determined. The water pocket could be characterized due to the slow dynamics of the water compared with those of bulk water.
平出 哲也
Acta Physica Polonica A, 132(5), p.1470 - 1472, 2017/11
被引用回数:3 パーセンタイル:27.81(Physics, Multidisciplinary)室温イオン液体の陽電子消滅寿命測定では通常の液体中と異なる現象が見出された。最終的にこの現象は、室温イオン液体中でポジトロニウムによるバブル形成が遅れて起こるためであることが、陽電子消滅寿命-運動量相関(AMOC)測定で明らかとなった。さらにバブルが安定するまでにオルソーポジトロニウムの消滅率の振動が起きることを見出し、これはおそらくバブルの振動を反映していると考えられる。ステパノフらはバブルの大きさの変化をいろいろな液体について計算しているが、液体ヘリウム以外では振動は起こらないとしている。これは室温イオン液体におけるナノスケールの構造が、通常の液体と非常に異なることを示唆している。さらに室温イオン液体中におけるオルソーポジトロニウムの消滅率はその巨視的な表面張力から予測されるものに対して小さすぎるものとなっていることも分かってきた。陽電子消滅法を用いることで、他の手法では不可能な室温イオン液体のナノスケールにおける構造に関する研究が可能となる。
長尾 誠也; 妹尾 宗明
Humic Substances and Organic Matter in soil and Water Environments: Characterization,Transformations, 0, p.71 - 79, 1996/00
放射性廃棄物として固化された放射性核種が地下水中に溶出すると、地下水中の溶存有機物の大部分を占める腐植物質と錯体等を形成し、コロイドとして地質媒体中を保持されることなく移行する可能性がある。錯体形成及び移行挙動を理解するためには、腐植物質の特性を詳細に把握する必要がある。本研究では、錯体形成及び移行挙動に密接に関連している腐植物質の分子量分布に着目し、ゲル濾過高速液体クロマトグラフィーにより、複雑な濃縮等の前処理を行わずに簡易に測定する方法を検討した。その結果、通常のpH及びイオン強度範囲においてクロマトグラフは一致し、試水の化学的性質の違いによる影響は認められなかった。フミン酸0.5~100ppmのクロマトグラフの基本的な形状は一致し、再現性良く測定することができた。以上の結果は、本測定法により天然水中溶存腐植物質の分子量分布を直接測定できることを示唆している。
大野 英雄; 古川 和男
First Inter.Symp.on Molten Salt Chem.Technol.,J-315, p.449 - 452, 1983/00
イオン性液体中でのイオンの分極・変形効果(可変形イオン模型-deformable ion modelと呼んでいる)は、アニオン・カチオン半径の和(r+r)およびそれらの比(r/r)とならんでアルカリハロゲン化物液体の構造・物性を支配する重要因子の一つである。すでに、融点における体積変化ならびに動径分布函数の第1ピーク位置に関して、イオンの分極・変形効果の重要性を証明してきた。本稿では、イオン性液体の動的挙動を最もよく代表し、また測定精度が高い電気伝導度に関して、最近の新しいデータをもとに考察を試みた。
古川 和男
金属物理セミナー, 6(1), p.11 - 23, 1983/00
溶融塩技術の基礎に関する研究およびその応用の現状に関して、サロン様に解説したものである。同名の解説を1977年に、さらに特に「イオン性液体構造」に関して書いたのを受けて、古川が21年前に提示した「可変形イオン模型」がようやく理解されるようになったことを示し、「実験事実」に対する警告の正しかったことを示した。前に示したLi-Na-Be-FによるMg-Ca-Si-O融体のシミュレーションは一層の保証をえて、地球マントル研究への応用が考えられつつある事を述べた。新しく提案を行った加速器溶融塩増殖炉の概要と、協力を望む研究課題を紹介した。この仕事はまた慣性閉込め核融合ハイブリッド溶融塩炉へと将来発展しうることも示した。これらはまた、科学が技術への応用と密接に関連することによって、活発かつ健全な発展をするものであることを例示したものでもある。
古川 和男; 大野 英雄; 高木 喜樹*
日本化学会誌, (6), p.942 - 946, 1982/00
溶融塩のエネルギー工学への利用をはかる場合、その密度は最も基本的な物性値の一つである。液体の密度はその構造と密接な関連があり、今まで液体構造に関する情報が不足しており密度推定等は困難であった。しかし最近のX線あるいは中性子線回析実験等による溶融塩構造化学に関する研究の進歩により密度推定が可能となった。本論文では、融点Tmにおける分子容Vmを各構成イオンの最密充填させたと仮定して求めた理論的イオンモル体積Vi,電子分極率i,ならびに電荷Ziおよびイオン半径riの比Zi/riを用い解析した。錯イオンを形成しない単純イオンからなる溶融塩は10%以内の巾で最適化曲線の上によく集まり、密度推定に利用できると思われる。しかし、錯イオンを形成する場合は複雑で、錯イオンの実効体積ならびに有効な電子分極率の評価にはさらに検討を要する。
古川 和男
鉱物学雑誌, 14(2), p.34 - 50, 1980/00
岩石特にマントルなどの溶融相の研究には、まず溶融珪酸塩MgO-CaO-SiO系の高温高圧実験により、定容条件下でその液体構造の本質を理解しておくことが必要であろう。これらはイオン性液体としてとらえられるが、その構造はアルカリハライド,酵素酸塩等の研究により次第に複雑なものへの解明が進められている。近年核エネルギー工学上の要請から研究の進んでいるフッ化ベリリウム酸塩,特にLiF-NaF-BeF系溶融塩は、MgO-CaO-SiO系融体との間に相応状態原理が有効に成立している。この物質の中間組成の強度は300~400C附近であって、300~8000C,約4000atmまでの実験により、MgO-CaO-SiO系の1500~2700Cにおける定容実験を代置できる万能性がある。Ni-Mo-Cr合金を容器に使用できる便宜もある。地球化学的研究への貢献が期待されよう。
高木 喜樹*; 中村 哲朗*; 佐多 敏之*; 大野 英雄; 古川 和男
J.Chem.Soc.,Faraday Trans.,I, 75(5), p.1161 - 1168, 1979/00
溶融MnCl・2LiCl,MnCl・2KClのX線回折測定を行い。動径分布関数を求め、構造に関する考察を行った。いずれの系においても、動径分布関数の第1ピークは2.5、Mn-Clの配位数は4.0となった。さらに第2ピークは4.0になり、これは主にCl-Clの寄与によるものであった。以上より溶融MnCl・2LiCl,MnCl・2KClにおいて、正四面体の〔MnCl〕が存在するのが確認できた。この模型は、これらの系に対するラマンスペクトルおよび吸収スペクトルの効果と矛盾しないものである。
大野 英雄; 萬木 貢*; 古川 和男; 高木 喜樹*; 中村 哲郎*
J.Chem.Soc.,Faraday Trans.,I, 74(7), p.1861 - 1870, 1978/07
Pb-Cl-LiCl系溶融塩は、核融合炉の遮蔽体への応用が考えられている有用な物質系である。本稿では液体状態での諸物性値を系統的に考察するのに必要な液体構造をX線解析により研究した。この系においては、電気伝導度、分子容等の測定から、〔PbCl〕ピラミッド型錯イオンの存在が予想されていた。しかし本研究の結果、溶融PbCl中ではPbのまわりに約7個のClが存在し、rigidな〔PbCl〕錯イオンの存在は認められなかった。LiCl濃度を増加させると、PbのまわりのClの数は約6個に近づく。しかしこの場合も、rigidな〔PbCl〕錯イオンが存在していると考えるよりは、平均的にOctahedralに近いPbCl配位をしていると考えた方がよいであろう。
大野 英雄; 古川 和男
J.Chem.Soc.,Faraday Trans.,I, 74(4), p.795 - 803, 1978/04
溶融アルカリ硫酸塩、LiSO(融点860C)ならびにNaSO(融点884C)について、X線解析により動径分布函数を求め、その液体構造を考察した。これらの溶融塩中には、正四面体[SO]イオン(S-O距離1.50が存在しており、3以上で動径分布函数に大きなピークが見出されたが、これはZarzyckiの主張する硫酸イオン[SO]が完全に自由回転しているモデルでは説明できず、アルカリイオンと[SO]イオン間の特殊な幾何学的配置を考える必要がある。このことはすでに分子容の考察から指摘されていたことである。本稿ではさらに測定された動径分布函数を説明し得る三次元的構造についても考察した。
大野 英雄; 古川 和男; 種本 啓*; 高木 喜樹*; 中村 哲朗*
J.Chem.Soc.,Faraday Trans.,I, 74(4), p.804 - 808, 1978/04
溶融MnClのX線解析を行い、動径分布関数を求め、その構造を考察した。溶融状態での最近接Mn-Cl間距離は2.51固体2.59、MnのまわりのClの数は約4.3ケ(固体6ケ)であった。さらに最近接Cl-Cl間距離は4.1固体3.69、ClのまわりのClの数は約10ケ(固体12ケ)が得られた。これらの結果から、溶融状態においては正四面体[MnCl]イオンが存在し、各々の[MnCl]イオンが1ケのCl原子を共有している構造の存在確率が高いと考えられる。
大道 敏彦; 大野 英雄; 古川 和男
J.Phys.Chem., 80(14), p.1628 - 1631, 1976/00
溶融LiBeF中のフッ素の自己拡散係数をキャピラリー法でFを用い測定した。得られた拡散係数Dは D=6.5310 exp[-(30.63.4)10/RT] で表わされる。拡散係数の値ならびにその活性化エネルギーがともに大きい結果を説明し得る拡散機構として、フルオロベリリウム陰イオンが回転を伴い、しかも近接アニオン間でのフッ素の交換を伴うものであろう。
古川 和男; 大野 英雄
物性研究, 19(5), p.B35 - B45, 1973/05
液体の本性は、その流動性にあるといってよいが、その原因がどのような構造論的条件によって現れるかを、具体的な無機物質について考察を始め、その物性の特長をも明らかにして行こうとするのが、副題の無機液体構造化学の目的とする所である。現在までに明らかにすることができた所を単原子液体すなわち、稀ガス元素液体および純金属液体につき、まず論じ、液体合金およびイオン性液体、特にアルカリハライド液体構造研究における基本的な立場を明らかにして、今後の詳細かつ定量的な理論樹立の前提条件を明らかにした。
古川 和男
電気化学セミナー報文集, p.1 - 30, 1967/05
液体は、その構成原子または分子間の相互作用の性質により分類することができる。例えば、(1)van der Waals力を主とするもの。(2)電子的(共有結合的または金属結合的)相互作用を主とするもの、および(3)静電的相互作用を主とするもの。とに分けるとすれば、3番目即ち荷電原子または原子集団からなるイオン性液体(ionic liquid)を、溶融塩と定義することができる。
上田 祐生
no journal, ,
溶媒抽出法において使用する揮発性の有機溶媒の代替物として、イオン液体(IL)が注目されている。これまでに白金族金属(PGM)の分離を目的としたILを用いた抽出系は多数報告されているが、単一の抽出剤を使用した抽出系における、PdとPtの個別分離が可能な系は報告されていない。本研究では、PdおよびPtの個別分離を目的として、ウレア基を有する新規イミダゾリウム系ILを合成し、PdおよびPtに対する抽出能の評価を行った。その結果、従来のILでは達成されていなかったPdとPtの個別分離が達成された。さらに、抽出機構の解析から、PdとPtそれぞれの抽出機構の違いを明らかにした。
菊池 圭; 上田 祐生
no journal, ,
パラジウム(Pd)の一次資源量は少なく、産出地には偏りがある。Pdはその優れた水素吸蔵能力から、燃料電池自動車などの需要増加に伴い、高選択的な分離剤の必要性が高まっている。そこで、本研究ではPdの高効率分離のために、イオン液体(IL)の荷電化学種が抽出可能である性質、及び化学修飾により機能化できる性質に着目し、新規チオ尿素導入イオン液体を合成した。この新規ILによるPdの抽出特性を検討した結果、新規ILは比較的高い酸濃度条件において、市販抽出剤よりも高いPd抽出能力を有していた。抽出スロープ解析と、広域X線吸収微細構造により、詳細な抽出機構を決定した。
上田 祐生
no journal, ,
近年、安定的な資源確保の観点から、2次資源からのパラジウム(Pd)および白金(Pt)の効率的なリサイクルの需要は年々増加している。しかしながら、PdとPtのような化学的性質が非常に類似した金属イオンの分離効率は不十分であり、さらに、分離メカニズムに関しても不明な点が多い。そこで本研究では、尿素の配位結合および水素結合を形成できるという特性およびイオン液体(IL)の常温常圧で安定であり化学修飾が比較的容易という特性に着目し、新規尿素導入ILを開発した。PdとPtの分離特性を検討したところ、従来の分離剤では不可能であった、pH変化によるPdとPtの分離を達成した。また、EXAFS、FT-IR、およびUV-Visスペクトルによる解析から、新規ILはそれぞれPdを内圏錯体、Ptを外圏錯体として認識分離していることが明らかとなった。