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大山 直幸; Gohil, P.*; Horton, L. D.*; Hubbard, A. E.*; Hughes, J. W.*; 鎌田 裕; 神谷 健作; Leonard, A. W.*; Loarte, A.*; Maingi, R.*; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A171 - A181, 2006/05
被引用回数:87 パーセンタイル:92.52(Physics, Fluids & Plasmas)Type I ELMを伴うHモード運転はITERの標準運転シナリオとして考えられているが、type I ELMによる瞬間的な熱・粒子束によるダイバータの損耗が懸念されている。近年、世界中のトカマク装置で振幅の小さなELMを伴うHモード放電の研究が進展しており、幾つかの新しい運転領域が発見されている。本論文は、Alcator C-Mod, ASDEX Upgrade, DIII-D, JET, JFT-2M, JT-60U and NSTX各装置で得られている小振幅ELM放電について、ペデスタル特性の観点から運転領域,周辺揺動,周辺部MHD安定性について比較・要約した結果を報告している。また、ITERプラズマへの適用に向けた研究課題についても議論している。
浦野 創; 神谷 健作; 小出 芳彦; 滝塚 知典; 大山 直幸; 鎌田 裕; JT-60チーム
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A193 - A199, 2006/05
被引用回数:10 パーセンタイル:33.63(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uにおいて、異なるトロイダル磁場リップルで、トロイダル運動量入力を変化させたパワースキャンを行い、Hモードのペデスタル構造の特性を調べた。ペデスタル圧力は高速イオンの損失パワーの減少とともに増大することがわかった。一方で、トロイダル回転によって、ペデスタル圧力は大きく変化しなかった。しかしながら、リップル損失の少ないHモードプラズマでもプラズマ電流に対して順方向のトロイダル回転が大きいほど、高エネルギー閉じ込めが得られることがわかった。
Hubbard, A. E.*; 神谷 健作; 大山 直幸; Basse, N.*; Biewer, T.*; Edlund, E.*; Hughes, J. W.*; Lin, L.*; Porkolab, M.*; Rowan, W.*; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A121 - A129, 2006/05
被引用回数:15 パーセンタイル:45.34(Physics, Fluids & Plasmas)Alcator C-ModのEDA H-modeとJFT-2MのHRS H-modeとを比較するために、両装置にてプラズマ断面形状を合わせた条件でのパラメータスキャンを実施した。EDA/HRSへのアクセス条件は両装置ともに規格化衝突頻度が1以上の領域にあることが明らかになった。このことは運転領域を決定する共通の物理があることを示唆するものであり、プラズマ周辺部における特徴的な揺動の発生がペデスタル特性の変化と関係しているものと考えられる。また両装置ともに第一壁のボロン化処理後に本運転領域が得られていることから、無次元パラメータ以外の別の要素もアクセス条件にとって重要である。
Stober, J.*; Lomas, P. J.*; Saibene, G.*; Andrew, Y.*; Belo, P.*; Conway, G. D.*; Herrmann, A.*; Horton, L. D.*; Kempenaars, M.*; Koslowski, H.-R.*; et al.
Nuclear Fusion, 45(11), p.1213 - 1223, 2005/11
被引用回数:43 パーセンタイル:76.86(Physics, Fluids & Plasmas)JET装置では、閉じ込めがよく、かつELMの小さな運転領域を開発している。ASDEX Upgrade装置におけるtype II ELM、Alcator C-mod装置におけるEDA H-modeそしてJT-60U装置におけるgrassy ELMを再現する実験をJET装置で行った。その結果、安全係数の高い領域でポロイダルベータ値を高くするという、JT-60U装置で開発されたgrassy ELMの運転シナリオを用いたときに、振幅の小さなELMを得ることに成功した。プラズマ電流の高い領域での試験はされていないが、この運転シナリオはITERに適用できる可能性を持っている。
大山 直幸; 坂本 宜照; 諫山 明彦; 武智 学; Gohil, P.*; Lao, L. L.*; Snyder, P. B.*; 藤田 隆明; 井手 俊介; 鎌田 裕; et al.
Nuclear Fusion, 45(8), p.871 - 881, 2005/08
被引用回数:121 パーセンタイル:95.26(Physics, Fluids & Plasmas)grassy ELMは、type I ELMの約15倍早い、数kHzになる周期的な崩壊により特徴付けられる。ダイバータ板への熱流速はtype I ELMの10%程度であり、熱流速が小さい理由はELMによる崩壊領域が狭いためであることがわかった。このType I ELMとgrassy ELMにおける崩壊領域の違いは理想MHD安定性の計算と定性的に矛盾しない。また、grassy ELMにより失われるエネルギーはペデスタル部に蓄えられているエネルギーの0.4-1%である。高三角度領域においてプラズマ電流と逆方向のトロイダル回転を増加させると、type I ELMから周波数の高いgrassy ELMへと変化することがわかった。一方、低三角度領域では、プラズマ位置を最適化しつつ、プラズマ電流と逆方向のトロイダル回転を増加させることによりELMを安定化すること(QH-mode)ができた。プラズマ周辺部に局在化した揺動がペデスタル圧力を減少することによりQH-modeが3.4秒間にわたり維持できていると思われる。
神谷 健作; 大山 直幸; 三浦 幸俊; Hubbard, A. E.*
Plasma Physics and Controlled Fusion, 46(11), p.1745 - 1755, 2004/11
被引用回数:13 パーセンタイル:39.61(Physics, Fluids & Plasmas)JFT-2Mでは今回プラズマ周辺部のパラメータを詳細に調べ、HRS Hモードの運転領域をペデスタルパラメータの観点から調べた。HRS Hモードはプラズマ周辺部のパラメータが高密度・低温状態で観測され易く、低密度・高温状態では大振幅のELMが発生した。密度,温度、及び安全係数をスキャンした結果、プラズマ周辺部の規格化衝突周波数e*(neq95/Te2)が運転領域を決定する重要なパラメータの一つであることが示唆され、ELMy/HRS運転領域境界はe*が1付近に存在することがわかった。
大山 直幸; 朝倉 伸幸; Chankin, A. V.; 及川 聡洋; 杉原 正芳; 竹永 秀信; 伊丹 潔; 三浦 幸俊; 鎌田 裕; 篠原 孝司; et al.
Nuclear Fusion, 44(5), p.582 - 592, 2004/05
被引用回数:46 パーセンタイル:79.72(Physics, Fluids & Plasmas)ELMによるペデスタル崩壊の物理機構を理解することは、ELMに伴う瞬間的な熱・粒子パルスによるダイバータ板の損傷を防ぐために重要である。このようなELM研究を行うため、マイクロ波反射計,FIR干渉計,D線計測,磁気プローブ等の高時間分解を持つ計測器を組合せ、ELMにより密度分布が崩壊していく過程を詳細に計測した。その結果、ELMによる密度ペデスタルの崩壊が、前兆振動フェーズ,崩壊フェーズ,回復フェーズ,緩和フェーズの大きく4つに分けられること及びそれらの時間スケールを明らかにするとともに、崩壊が弱磁場側赤道面近傍に局在化していることを示した。ELMにより吐き出された熱・粒子について、スクレイプオフ層を観測する2本のマッハプローブとダイバータ領域を観測する高速赤外カメラにより計測した。弱磁場側赤道面とX点の2か所のプローブ間でイオン飽和電流のピークの時間が異なっており、この時間遅れはスクレイプオフ層を磁力線に沿って粒子が移動する時間と同程度である。また、ダイバータ板への瞬間的な熱負荷の時間幅は、X点プローブのイオン飽和電流が増加している時間と対応する。これらのことから、ELMによる熱負荷の主な部分は対流的な輸送によりダイバータ板へ到達するものと考えられる。
神谷 健作; Bakhtiari, M.; 河西 敏; 川島 寿人; 草間 義紀; 三浦 幸俊; 小川 宏明; 大山 直幸; 佐藤 正泰; 篠原 孝司; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 46(5A), p.A157 - A163, 2004/05
被引用回数:23 パーセンタイル:58.78(Physics, Fluids & Plasmas)JFT-2M装置において、第一壁のボロン化後に高リサイクリング定常(HRS)H-modeが得られる新しい運転領域を開拓した。このH-modeは定常性を有しており、大きなELMが無いのでダイバータ板への熱負荷を低減でき、高密度運転が可能である(閉じ込め改善度1.6,規格化密度/0.7)。HRS H-mode遷移時にコヒーレント成分を有する特徴的な磁場及び浮遊電位揺動が10-100kHzの周波数帯に観測されている。この揺動は粒子輸送の増加に重要な役割を果たしていると考えられ、Alcator C-Modで観測されているEnhanced Da (EDA) H-modeと類似している。通常のダイバータ配位(三角度delta0.4)におけるHRS H-modeの運転領域は比較的高い中性粒子圧力でかつ高密度(/0.4)で観測され易いが、広い範囲の安全係数(23付近の低安全係数でも)で得られている。最近の研究では、HRS H-mode運転領域はdelta0.75まで拡張可能であることがダブルヌル配位にて明らかとなっている。一方、delta0.3以下では大きなELMsが発生し、高密度あるいは高リサイクリング状態にもかかわらずHRS H-modeは得られていない。このことはプラズマ形状もELMsの安定化に重要な役割を果たしていることを示唆する。
Bcoulet, M.*; Huysmans, G.*; Sarazin, Y.*; Garbet, X.*; Ghendrih, P.*; Rimini, F.*; Joffrin, E.*; Litaudon, X.*; Monier-Garbet, P.*; An, J.-M.*; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 45(12A), p.A93 - A113, 2003/12
被引用回数:84 パーセンタイル:90.83(Physics, Fluids & Plasmas)炉心級のプラズマにおけるELMに関する実験的,理論的な研究の進展をレビューした論文である。最近の理論的なアプローチでは、線形MHD安定性解析だけでなく、ELMを含んだ非線形輸送モデルが提案されている。これらのモデルと高速なペデスタル圧力分布の崩壊,磁気揺動,スクレイプオフ層の輸送といった実験的観測との比較が行われた。現在得られているtype I ELMのスケーリングをITERに外挿するとダイバータ板への熱負荷が問題となる。近年、高三角度及び高密度領域において、高閉じ込めを維持したまま小さなELMが得られる領域が各装置で見つかっており、これら小振幅ELMの特徴とITERへの適用性に関して議論している。一方、内部輸送障壁とELMの両立性が幾つかの装置で問題になっているが、ELMの振幅を低減することで両立することが可能になった事例を報告している。さらに、周辺電流,ペレット入射,不純物入射,外部磁場摂動等を用いたELMの動的制御法の開発とITERへの適用性について議論している。
Mukhovatov, V.*; 嶋田 道也; Chudnovskiy, A. N.*; Costley, A. E.*; Gribov, Y.*; Federici, G.*; Kardaun, O. J. F.*; Kukushkin, A. S.*; Polevoi, A. R.*; Pustovitov, V. D.*; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 45(12), p.235 - 252, 2003/12
被引用回数:59 パーセンタイル:84.17(Physics, Fluids & Plasmas)ITERはDT燃焼によって約0.5GWの核融合エネルギーを発生する最初の磁場閉じ込め装置である。最近の2, 3年の間に得られた研究成果によって、ITERのHモード運転においてQ10を達成できることがほぼ確実となった。それらには、三角形度を高くすることによって得られたグリーンワルド密度付近における良好なHモード閉じ込め,理論モデルに基づく炉心プラズマ閉じ込めの予測の改良,D/Tイオンとヘリウム中性粒子との弾性衝突を考慮したダイバータモデル計算によるヘリウム灰除去効率の改善,NTM(新古典テアリング・モード)のフィードバック制御による値の改善,ELM物理の理解の進展とELM緩和法の開発,ディスラプション緩和法の検証などがある。ITERはその機動性を用いて定常及び中間領域(ハイブリッド)運転を行うことも可能である。この論文においては、おもに誘導運転のプラズマ性能、及び定常運転のために要請される性能について議論を行う。
大山 直幸; 三浦 幸俊; Chankin, A. V.; 竹永 秀信; 朝倉 伸幸; 鎌田 裕; 及川 聡洋; 篠原 孝司; 竹治 智
Nuclear Fusion, 43(10), p.1250 - 1257, 2003/10
被引用回数:16 パーセンタイル:45.98(Physics, Fluids & Plasmas)反射計によるtype I ELMの詳細測定の結果、ELMによる密度ペデスタルの崩壊はプラズマの弱磁場側に局在化していることが予想された。そこで、反射計とFIR干渉計を用いてプラズマの弱磁場側と強磁場側の同時密度計測を行い、ポロイダル非対称性を確認する実験を行った。反射計の位相変化から評価した弱磁場側反射層の変位は約5cmであった。この変位に対応する強磁場側干渉計の密度変化を評価したところと見積もられたが、実際の観測では強磁場側における密度変化は観測されていない。つまり、ELMによる密度ペデスタルの崩壊は弱磁場側に局在化していることを示している。また、ELMに伴う周辺部密度増加の詳細を調べるため、プラズマを水平方向に動かした時の密度変化を測定した。その結果、強磁場側ではELMによる密度の吐き出しは観測されない、つまり強磁場側の密度ペデスタルは壊れていないことを確認するとともに、周辺部干渉計で観測された線積分密度の増加はスクレイプオフ層とペデスタル部における密度増加が支配的であることを明らかにした。
杉原 正芳; Mukhovatov, V.*; Polevoi, A.*; 嶋田 道也
Plasma Physics and Controlled Fusion, 45(9), p.L55 - L62, 2003/09
被引用回数:40 パーセンタイル:74.41(Physics, Fluids & Plasmas)トカマクのHモード時の周辺ペデスタル圧力に関する従来の比例則を、形状因子の導入により改良した。この 形状因子の物理背景は、磁気井戸効果により限界圧力勾配が高くなることである。すなわち磁気井戸が深くなるに従い、ピーリングモードと理想バルーニングモードは分離され、限界圧力勾配は中間領域モード数により決まることになり、限界値は大幅に高くなる。この改良された比例則はITERデータベースに格納されたASDEX-U, JET, DIII-D及びJT-60Uのデータをうまく再現する。
東島 智; 朝倉 伸幸; 久保 博孝; 三浦 幸俊; 仲野 友英; 木島 滋; 伊丹 潔; 櫻井 真治; 竹永 秀信; 玉井 広史; et al.
Journal of Nuclear Materials, 313-316, p.1123 - 1130, 2003/03
被引用回数:18 パーセンタイル:73.94(Materials Science, Multidisciplinary)トカマク型核融合炉では、ダイバータ板への熱負荷低減が急務であり、そのためには高放射損失パワーが必要である。しかし大型トカマク装置では、高密度・高放射損失パワーを得るためにガスパフを行うと、リサイクリングの増加とともに閉じ込め性能が劣化する。アルゴン入射は、高密度・高放射損失パワー・高閉じ込めを両立する手段として有望である。JT-60Uでは、アルゴンガスをダイバータ配位のELMy Hモードプラズマに入射し、グリーンワルド密度で規格化した電子密度(nGW) が66%,吸収パワーに対する放射損失パワーの割合(frad) が80%で、閉じ込め改善度HH98(y,2)~1 の高性能プラズマを得た。今回、粒子補給を容易にすることを目的に、外側ストライク点がダイバータドーム上にあるドーム配位のELMy Hモードプラズマへ同じくアルゴンをパフした。その結果、nGW~80%,frad≧80%,HH98(y,2)~1と更に高性能のプラズマを生成できると同時に、ダイバータ板へのELM熱負荷を1/3-1/5に低減できた。講演では、アルゴン入射実験の閉じ込め性能の進展とアルゴン入射やプラズマ配位の効果によるダイバータ板熱負荷低減,放射損失の増大,ELM特性の変化についてまとめる。
波多江 仰紀; JT-60チーム
Proceedings of 6th Japan-Australia Workshop on Plasma Diagnostics (CD-ROM), 13 Pages, 2002/00
JT-60Uプロジェクトの主要な目的は、ITER及びトカマク型実証炉の科学的基盤の立証に貢献することである。さらに、われわれの最終目標は、統合高性能プラズマの連続維持の達成であり、すなわち、高ベータ,高閉じ込め,高いブートストラップ電流,完全非誘導電流駆動,熱と粒子の制御を核融合炉心級プラズマにおいて実現することである。このゴールに向けてわれわれは、弱磁気シア(高モード)と負磁気シアプラズマの研究を進めてきた。この二つの運転領域では、内部輸送障壁と周辺輸送障壁が同時に形成可能である。JT-60Uでは、加熱,電流駆動,電流分布制御のため種々の加熱装置を備えており、将来の核融合炉(ITERまたは実証炉)で要求された条件に接近する高い能力を持っている。すなわち、規格化されたラーモア半径と衝突周波数が小さいこと、高磁場,高温(TeTi),プラズマ中心への燃料供給が小さいこと、小振幅ELMなどである。この論文では、炉心級の運転領域に主眼を置き、最新の実験結果を報告する。
波多江 仰紀; Osborne, T. H.*; 鎌田 裕; Groebner, R. J.*; 滝塚 知典; 福田 武司; Lao, L. L.*
Plasma Physics and Controlled Fusion, 42(suppl.5A), p.A283 - A288, 2000/05
被引用回数:9 パーセンタイル:29.31(Physics, Fluids & Plasmas)Hモード中は、プラズマの周辺部の温度・密度分布に輸送障壁が形成される。この周辺ペデスタル領域に関する理解は、ITER物理R&Dでの緊急研究課題の一つになっている。周辺輸送障壁の幅すなわち、ペデスタル幅に関するスケーリングは、各トカマク装置で異なる種々の結果が得られており、JT-60UのELM-freeHモードプラズマでは、ペデスタル幅が、()でスケールできることが実験的に確認されている。この研究では、これまでの研究をさらに発展させ、無次元パラメタ(, , )と、ペデスタルパラメタ(周辺温度, 密度, 圧力, ペデスタル幅など)の相関について議論を行った。また、ペデスタル構造、無次元パラメタ依存性について、米国のトカマク装置DIII-Dの実験結果との比較を行った。
若谷 誠宏*; 福田 武司; 東井 和夫*; 滝塚 知典; 三浦 幸俊; 小川 雄一*; 鎌田 裕; 大藪 修義*; 波多江 仰紀
プラズマ・核融合学会誌, 76(2), p.175 - 177, 2000/02
閉じ込め物理に関連する3グループが集まり、1999年の2度目の会合を開催した。「輸送及び内部障壁の物理」専門家グループは、再編成以前の専門家グループの会合を含めると、これが第10回目の会合であり、「閉じ込めデータベース及びモデリング」専門家会合は第11回目である。今年から設置された「周辺及びペデスタルの物理」専門家グループは第2回目となる。前回の会合後、米国がITER物理R&Dに参加できなくなったため、今回の会合は日・欧・露の3極の専門家による会合となった。専門家会合は、2日間の会期で開催した。1日目には合同の会合を開き、2日目は並列して個別にグループ会合を開き、最終のまとめは、合同で行った。なお、次回の専門家会合は3グループともに、2000年3月27-30日に日本(原研那珂)での開催を計画している。
三浦 幸俊; 篠原 孝司*; 鈴木 紀男; 居田克己*
Plasma Physics and Controlled Fusion, 40(5), p.799 - 803, 1998/05
被引用回数:9 パーセンタイル:31.78(Physics, Fluids & Plasmas)JFT-2MのH-モード閉じ込め特性は、NBIの入射方向により異なる。閉じ込め改善度(/)は、電流方向入射の場合(CO-NB)は平均2.1であるのに対し、バランス入射の場合(CO+CTR-NB)には平均1.7である。その原因は解明されていなかったので、径電場との関係を調べるために、トロイダル及びポロイダル回転を詳細に測定する実験を行った。H-モードの時、CO-NBではセパラトリックスのすぐ内側でトロイダル回転(V)が有限である(20-40km/sec)。この回転速度の作る径電場(VB)が正であり、ポロイダル回転が作る負の径電場と合計すると、CO-NBの場合における径電場のシア領域は、CO+CTR-NB(Vがほぼゼロ)に比較して広くなっている。CO-NBの場合には、そのシア領域拡大に対応して輸送障壁が拡大され、ペデスタル温度が高くなり、閉じ込め改善度が大きくなっていると考えられる。
波多江 仰紀; 鎌田 裕; 石田 真一; 福田 武司; 滝塚 知典; 白井 浩; 小出 芳彦; 菊池 満; 吉田 英俊; 内藤 磨
Plasma Physics and Controlled Fusion, 40(6), p.1073 - 1083, 1998/00
被引用回数:42 パーセンタイル:76.85(Physics, Fluids & Plasmas)Hモードプラズマでは、プラズマ周辺部で熱と粒子の輸送が改善される。このとき、プラズマの温度、密度分布では、表面近傍に急勾配がみられる。本論文では、この急勾配の屈曲点からプラズマ表面までの距離をペデスタル幅と定義し、JT-60UのELM-freeHモード放電における、電子温度とイオン温度分布のペデスタル幅を、1MAから4.5MAの広いプラズマ電流の範囲内で測定した。その結果、ペデスタル幅はポロイダル磁場と、エッジのイオン温度に強い相関を示すことがわかった。さらに、ペデスタル幅は、概ね3.3√で直線的にスケールができることが明らかになった。ここにはアスペクト比の逆数、はサーマルイオンのポロイダルラーマー半径である。また、実験で得られたペデスタル幅と、理論予測との比較を行った。
楢本 洋; 鎌田 耕治
Japanese Journal of Applied Physics, 17(11), p.1915 - 1923, 1978/00
被引用回数:2Pedestal法によって作製したNb単結晶法を、Langカメラ上で引張変形し、X線回折顕微法により、その場観察を行なったので、その結果について報告する。結晶は、引張変形により、35%程のYield dropを示した後、容易すべり領域に入る。降伏後、試料端から走る塑性帯が観測された。塑性帯内部からのX線反射を調べると、像のづれが起っている。これは、Burgersベクトルが引張軸に近づく様な、結晶格子の回転によって説明出来る。この解釈に従い、塑性帯先端から長さ方向に沿った歪分布が求められた。これらの結果が、他の結晶の場合と比較検討されている。