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河野 康則; 仲野 友英; 朝倉 伸幸; 玉井 広史; 諫山 明彦; 近藤 貴; 波多江 仰紀; 竹永 秀信; 井手 俊介
プラズマ・核融合学会誌, 81(10), p.743 - 744, 2005/10
ディスラプションにより発生する逃走電子プラズマが急速に消滅する際の特性理解を目的として、JT-60Uにおいて、接線炭酸ガスレーザ干渉計を用いた電子密度計測を行った。その結果、1回目の逃走電子電流急速減衰時には、直後に電子密度が急増することを観測した。また、2回目の急速減衰時には、電子密度が周期約1ミリ秒のスパイク状電子密度変動を伴い増加する場合があることを見いだした。このとき、増加した電子密度により電流減衰が速まっている可能性が示唆された。
芳野 隆治
プラズマ・核融合学会誌, 75(12), p.1337 - 1374, 1999/12
ディスラプションは、トカマクプラズマがその熱と磁気エネルギーを短時間で放出する現象であり、その放出する過程を外部より制御することはかなり難しい。このためディスラプションによりトカマク装置の受ける影響を評価するために、その特性を評価することは炉設計における最重要課題の1つになっている。緊急停止も一種のディスラプションがあるが外部より能動的に発生させること、トカマク装置の受ける影響を大きく緩和することを狙いとする点が大きく異なる。炉の緊急停止シナリオはディスラプションの研究から生み出されたものであり、炉の運転稼動率を大きく高めるために極めて重要である。加えて、ディスラプションの発生確率を大きく低減するには、ディスラプションの回避が必要である。この回避は、燃焼制御の1つと考えてよく、今後の研究課題として重要である。
江里 幸一郎*; 鈴木 哲; 功刀 資彰*; 秋場 真人
JAERI-Research 98-033, 35 Pages, 1998/07
逃走電子入射によりプラズマ対向機器(PFC)が受ける影響を解析的に評価した。本研究では、物質内の電子・光子輸送を取り扱うモンテカルロ法と熱解析を行う有限要素法からなる解析コード群を開発し、従来取り扱えなかった逃走電子入射時のPFC内の非定常温度解析を可能にした。本研究では、ITER/EDAにおける逃走電子入射条件を用いた。この条件下では、CFCアーマを持つダイバータ表面における逃走電子入射による損傷は発生しないと考えられるが、タングステンアーマを持つダイバータ及びベリリウムアーマを持つ第一壁ではそれぞれ、20、50MJ/m程度の入射エネルギー密度で表面が溶融する可能性が本解析により示された。しかしながら、これらの逃走電子入射条件下では、従来懸念されていた熱シンクの溶融や冷却管のバーンアウトが発生しないと考えられる。
芳野 隆治; 近藤 貴; 閨谷 譲; 伊丹 潔; 河野 康則; 伊世井 宣明
Plasma Physics and Controlled Fusion, 39(2), p.313 - 332, 1997/02
被引用回数:100 パーセンタイル:92.89(Physics, Fluids & Plasmas)キラーペレットは、不純物ペレットのことであり、トカマク装置に損傷を与えずに放電を急速に停止することを目的として、プラズマ中に入射される。JT-60Uでは、ネオンの氷ペレットをプラズマに入射し、(1)垂直位置移動現象の回避、(2)ダイバータ板への熱負荷の低減、(3)逃走電子の発生回避の3つを同時に達成しつつ、高速のプラズマ停止を得ることに成功した。・垂直位置移動現象は、プラズマ電流中心の初期値を中立平衡点の近傍に置くことで回避できた。・ダイバータ板への熱負荷の低減は、熱流束パルスの高さと時間幅を小さくすることで実現した。・逃走電子の発生は、磁場揺動の高い条件を得ることにより回避できた。以上の結果は、キラーペレットの入射が、安全な高速のプラズマ停止を得る有効な手段であることを示している。
芳野 隆治; JT-60チーム
Proc. of 36th IEEE Conf. on Decision and Control, 4, p.3709 - 3714, 1997/00
JT-60Uにて実証したプラズマ制御実験について示す。(1)定常・非定常状態における多変数非干渉制御によるプラズマ位置・形状の能動制御。(2)消滅速度の遅いプラズマ電流消滅における、能動的なプラズマ位置・形状制御によるプラズマと壁の相互作用の回避。(3)プラズマ電流消滅時に大半のプラズマ電流が高速の電子(逃走電子)で駆動される場合のプラズマ電流の低減とプラズマ位置・形状制御。(4)消滅速度の速いプラズマ電流消滅における、受動的に真空容器等に流れるトロイダル渦電流を用いたプラズマ位置制御(中立平衡点にプラズマの電流中心を設定すれば位置移動が発生しない。)(5)DD核融合反応で発生する中性子の発生率のフィードバック制御などの試み。
芳野 隆治; 閨谷 譲; 伊世井 宣明; 小出 芳彦; 河野 康則; A.Tanga*; Campbell, D. J.*; M.F.Johnson*; L.Rossi*
IAEA-CN-60/A5-8, 0, p.685 - 695, 1995/00
主ディスラプションは、トカマク型核融合炉を開発する上で大きな問題であり、大型トカマク装置JT-60UとJETでは、主ディスラプションの緩和を目的とした研究を進めてきている。本論文は、これら両装置における最新の実験成果について報告し、ITERなどの大型トカマク炉におけるディスラプション回避とその緩和策について指針を与えることを目的としている。特に、以下の3点についての実験結果を示す。(1)主ディスラプションの緩和と回避(2)プラズマ電流クウェンチ中の垂直位置不安定性と逃走電子の抑制(3)ロックモードディスラプションの回避
H.-W.Bartels*; 功刀 資彰; A.J.Russo*
Atomic and Plasma-Material Interaction Data for Fusion, Vol. 5, 0, p.225 - 244, 1994/00
本論文は、IAEAのAtomic and Plasma-Material Interaction Data for Fusionのシリーズ第5巻に特集されるMaterial properties data compendium for fusion reactor plasma facing componentsに寄稿されたものであり、核融合炉プラズマディスラプション時に発生する可能性のある逃走電子(Runaway Electron)のプラズマ対向壁への影響について、これまで実施された研究の成果をレビューしたものである。
功刀 資彰
Fusion Engineering and Design, 23, p.329 - 339, 1993/00
被引用回数:6 パーセンタイル:51.65(Nuclear Science & Technology)核融合炉ディスラプション時の逃走電子によるプラズマ対向機器へのエネルギー沈着量を評価するため、電子光子輸送コードEGS4に磁場効果を加えた逃走電子シミュレーションを実施した。炭素層及びMo層から成る単純モデルに対し、運動エネルギー10~300MeV、入射角0.5゜~25゜で照射された逃走電子の磁場下での挙動を追跡し、材料内でのエネルギー沈着量を評価した。その結果、磁場を考慮したことによる沈着量の増加は、Mo層内で約8倍にも達し、逃走電子解析における磁場効果の重要性が示された。しかし、電子エネルギーが100MeV以上では、エネルギーの大きさ及び入射角度の影響は殆ど無いこと及び磁場の傾斜角度の影響も本解析範囲内では顕著でないことが分かった。ITER/CDAの3種ダイバータについても磁場の存在により電子が深く侵入するため、冷却管への高い沈着がみられダイバータ材料及び構造の改善の必要性が示された。
芳野 隆治; 閨谷 譲; 細金 延幸; S.W.Wolfe*; 松川 誠; 二宮 博正
Nuclear Fusion, 33(11), p.1599 - 1612, 1993/00
被引用回数:34 パーセンタイル:71.07(Physics, Fluids & Plasmas)ディスラプションにおける、プラズマ電流低減速度の緩和(低速化)と、逃走電子の抑制に関わる一般的手法の開発を目的として、JT-60Uダイバータプラズマにおける電流クウェンチを調べた。その結果、1)エネルギークウェンチ時の不純物発生の軽減、2)その不純物の主プラズマへの混入の抑制、及び、3)電流クウェンチ時の電子温度の高温化が、プラズマ電流低減速度を緩和するのに有効であることを明らかにした。具体的な手法としては、エネルギークウェンチ直前の蓄積エネルギーを下げることにより、不純物発生量を低減できること、実効安全係数を増大することにより、不純物の主プラズマへの混入を抑制できること、さらに、電流クウェンチ時のNB加熱により、電子温度の低減を抑制できることを示した。一方、逃走電子の発生は、エネルギークウェンチ直前の電子密度を増大することにより、回避できることを明らかにした。以上の結果を用いて、-6MA/sのプラズマ電流の急速低減を実証した。
功刀 資彰; 秋場 真人; 小川 益郎; 佐藤 理*; 中村 充志*
Fusion Technology, 21, p.1868 - 1872, 1992/05
核融合炉ディスラプション時における逃走電子によるプラズマ対向機器へのエネルギー沈着量を評価するため、電磁カスケードコードEGS4(Electron Gamma Shower, ver.4)を用いたモンテカルロシミュレーションを実施した。プラズマ対向機器構造材として、炭素アーマを持つモリブデン構造を想定し、10~300MeVの運動エネルギーを持つ逃走電子が0.5°~25°で材料に入射する場合を解析し、CERNで開発された同種コードである。GEANT3の結果と比較検討した。その結果、EGS4はGEANT3に比べ、炭素及びモリブデン両層で高いエネルギー沈着を示すこと、また炭素-モリブデン界面で低いピーク沈着エネルギーを示すことが分かった。さらに、本コードをITER(International Thermonuclear Experimental Reactor)で提案されている3種類のダイバータ構造に適用し、運動エネルギー300MeV、入射角0.5°の場合の解析結果を示した。