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廃炉国際共同研究センター; 京都大学*
JAEA-Review 2019-036, 65 Pages, 2020/03
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉国際共同研究センター(CLADS)では、平成30年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、平成30年度「ガンマ線画像スペクトル分光法による高放射線場環境の画像化による定量的放射能分布解析法」について取りまとめたものである。電子飛跡検出型コンプトンカメラ(ETCC)は、前段にガス増幅型位置検出器を用いて電子の3次元飛跡を測定することにより、従来型のコンプトンカメラの分解能を大幅に向上する技術として、これまで宇宙観測用として開発し医療への応用も進めて来た。本研究では、医療用に開発したETCCをもとに、現場での操作性を重視した軽ETCCを試作し、フィールド試験により実用性を評価する。
中尾 誠*; 西谷 健夫; 落合 謙太郎
FAPIG, (168), p.9 - 13, 2004/11
日本原子力研究所のFNS(Fusion Neutronics Source)施設にて核融合中性子のスカイシャイン実験を行った。実験内容としては、核融合中性子が発生するトリチウムターゲット真上の天井部にあるスカイシャイン実験孔を開放し、ここを通り抜けて施設外に出たスカイシャイン中性子の線量当量率を球形レムカウンターにより測定した。測定はトリチウムターゲットから約550m遠方まで行った。またモンテカルロ法を用いたシミュレーションコードMCNP及び線状線源モデルから得られた計算値と測定値を比較した。
核融合中性子工学研究室
JAERI-Review 2004-017, 163 Pages, 2004/07
核融合中性子工学用中性子源FNSは1981年に完成した、加速器型の14MeV中性子源である。FNSは中性子断面積測定,積分実験,ブランケット中性子工学実験等の核融合炉開発を目的として中性子工学実験にとって強力な研究手段である。本報告書は大学及び他の研究機関との協力研究も含めて、20012003年度のFNSの活動をまとめたものである。
西谷 健夫; 落合 謙太郎; 吉田 茂生*; 田中 良平*; 脇坂 雅志*; 中尾 誠*; 佐藤 聡; 山内 通則*; 堀 順一; 和田 政行*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 41(Suppl.4), p.58 - 61, 2004/03
核融合施設の天井から漏洩した放射線が空気と散乱して、施設周辺の地上に到達する、いわゆるスカイシャンは、核融合施設周辺の放射線安全に最も重要な項目の一つである。そこで原研の核融合中性子源FNSを用いてD-T中性子に対するスカイシャインの実験を2002年3月と2003年3月の2回にわたって実施した。FNS第一ターゲット室の天井のスカイシャインの実験用遮蔽ポート(1m1m)を開放し、上空向かって中性子を打ち上げ、散乱中性子及び2次線の分布を測定した。2002年3月の実験ではHe-3レムカウンタを用いて線源から550mまでの中性子線量率分布と200mまでの2次線スペクトルを大形NaIシンチレータ検出器及びGe半導体検出器で測定した。2003年3月の実験ではFNS建屋周辺において、NE213シンチレーション検出器を用いた中性子スペクトル測定とBGOシンチレータ検出器を用いた2次線スペクトル測定を実施した。測定された結果は、JENDL-3.3を用いたモンテカルロ計算(MCNP-4C)とよく一致し、MCNPによる計算がスカイシャインによる線量を十分な精度で評価できることを確認した。
田中 良平*; 落合 謙太郎; 中尾 誠*; 山内 通則*; 堀 順一; 和田 政行*; 佐藤 聡; 西谷 健夫
JAERI-Tech 2003-063, 62 Pages, 2003/07
原研FNSにおいて天井に設けられているスカイシャインポートを開放した状態でD-T中性子のスカイシャイン実験を実施し、2次線の測定を行った。NaI(Tl)シンチレーション検出器を用いて、中性子発生源から最大300mまで測定を行った。それにより得られた実験データをアンフォールディングしてフラックスを求め、それに線量当量換算係数を掛け合わせ線量率を算出した。この線量率をモンテカルロコードMCNP-4Bによるシミュレーション計算により得られた値と比較した結果、実験値と計算値は20%内で一致した。この測定で得られた線量率から300mまでではあるが半経験式の導出を行った。また高純度Ge半導体検出器を用いて発生中性子に起因する建屋依存による周辺での2次線核種同定の測定を実施した。その結果、建屋構造材に使用されている鉄からのピークを検出した。また、水素,ケイ素の放射捕獲反応によるピークが検出されたことから、2次線の発生源はこれまで考えられていた中性子と空気との散乱反応よりむしろ、土等によるスカイシャイン中性子の放射捕獲反応が主になっていることを示唆する結果を得た。
Zharkov, V. P.*; Dikareva, O. F.*; Kartashev, I. A.*; Kiselev, A. N.*; Netecha, M. E.*; 野村 靖; 壺阪 晃
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(Suppl.1), p.603 - 605, 2000/03
国際科学技術センター(ISTC)のプロジェクトとして「原子炉放射線の大気中散乱(スカイシャイン)実験研究」が、中性子と線との混在場でのスカイシャインベンチマーク問題の設定を目的にロシアのRDIPE(原子炉研究開発機構)、カザフスタンのIAE NNC RK(カザフスタン国立原子力センター核エネルギー研究所)及び日本原子力研究所により行われた。スカイシャイン解析時における、地面の組成や厚さ、空気の密度、空気中の湿分、等価点線源スペクトルや位置等が、中性子や線線束、線量率及びエネルギースペクトルへ及ぼす影響をMCNPコードを使って調査した。線源の中性子スペクトル及び地面の組成が熱中性子束及び2次線量率に影響することが明らかになった。
壺阪 晃; 野村 靖; 川辺 俊明*; Zharkov, V. P.*; Kartashev, I. A.*; Netecha, M. E.*; Orlov, Y. V.*
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(Suppl.1), p.610 - 615, 2000/03
国際科学技術センター(ISTC)のプロジェクトとして「原子炉放射線の大気中散乱(スカイシャイン)実験研究」が、中性子と線との混在場でのスカイシャインベンチマーク問題の設定を目的にロシアのRDIPE(原子炉研究開発機構)、カザフスタンのIAE NNC RK(カザフスタン国立原子力センター核エネルギー研究所)及び日本原子力研究所により行われた。本発表は、実験に使われた研究炉RA炉及びIVG.1M炉から大気中に漏洩する放射線をモンテカルロコードMCNP及びSnコードDOT3.5で解析し、測定値と比較することによりコードの適用性を確認したものである。RA炉は深層透過体系の、IVG.1M炉はストリーミング体系の典型的な遮蔽構造をしており、MCNP及びDOT3.5コード使用上での種々のオプション、例えば断面積ライブラリー、分散低減法、メッシュ数、Sn分点数等をパラメーターにした解析を行い測定値と比較した。また、スカイシャイン解析のための等価線源設定法について検討した。
Zharkov, V. P.*; Dikareva, O. F.*; Kartashev, I. A.*; Kiselev, A. N.*; 野村 靖; 壺阪 晃
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(Suppl.1), p.606 - 609, 2000/03
国際科学技術センター(ISTC)のプロジェクトとして「原子炉放射線の大気中散乱(スカイシャイン)実験研究」が、中性子と線との混在場でのスカイシャインベンチマーク問題の設定を目的にロシアのRDIPE(原子炉研究開発機構)、カザフスタンのIAE NNC RK(カザフスタン国立原子力センター核エネルギー研究所)及び日本原子力研究所により行われた。本発表は、MCNP及びDORTコードで種々の核断面積ライブラリーを用いたスカイシャイン解析を行い、測定値と比較したものである。使用ライブラリーは、ENDF/B-IV、ENDF/B-VI、FENDL-2及びJENDL-3.2である。解析結果は、RA炉で行われたスカイシャイン実験測定値と比較して、2次線線量率でファクター2~3の差異が見られたが、そのほかの線束、線量率及びスペクトルでは数10%以内で一致した。
Orlov, Y. V.*; Netecha, M. E.*; Vasiljev, A. P.*; Avaev, V. N.*; Vasiliev, G. A.*; Zelensky, D. I.*; Istomin, Y. L.*; Chevepnin, Y. S.*; 野村 靖
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(Suppl.1), p.598 - 602, 2000/03
国際科学技術センター(ISTC)のプロジェクトとして「原子炉放射線の大気中散乱(スカイシャイン)実験研究」が、中性子と線との混在場でのスカイシャインベンチマーク問題の設定を目的にロシアのRDIPE(原子炉研究開発機構)、カザフスタンのIAE NNC RK及び日本原子力研究所により行われた。本発表は、実験に使われた2つの研究炉RA炉とIVG.1M炉からの大気中へ放出される放射線の測定及び炉から1.5kmまでのスカイシャイン放射線の測定について述べたものである。炉から放出される放射線は、炉心上側3高さ位置で高速・熱中性子束及び線線量率の径方向分布が、放射化検出器及び熱蛍光線量計で測定された。また、中性子スペクトルが閾及び放射線化検出器で測定された。炉から1.5kmまでのスカイシャイン放射線については、高速・中速・熱中性子束、中性子・線線量率及び中性子・線スペクトルが、種々の検出器を用いて測定された。スカイシャイン放射線は、気象条件(気圧、温度、湿度)に依存すること、また、中性子線量率の方が8~20倍線線量率より大きいことが実験的に確かめられた。測定データは計算手法の検証に使用される。
遮蔽安全性実証解析専門部会
JAERI-Review 96-002, 30 Pages, 1996/01
本報は「核燃料施設遮蔽安全ガイド資料 Q&A編」として、遮蔽安全設計やその評価に携わろうとする人々が共通して持つ疑問(Q)に対し、解答(A)を示したものである。Q&Aとしては、約40項目あり、これらは、(1)遮蔽の概要、(2)遮蔽設計の方法、(3)遮蔽材、(4)バルク遮蔽、(5)ストリーミング、(6)スカイシャイン、および(7)遮蔽性能の確認、の7分野に分けて記載されている。本報の作成に当たっては、日本原子力研究所の核燃料施設安全性研究委員会の下に編成された「遮蔽安全性実証解析専門部会」のメンバーが原稿の執筆を担当し、さらに同専門部会で検討を加えた。ここで、本報には、日本原子力研究所が、科学技術庁から受託した「平成5年度遮蔽安全性実証解析」の成果の一部を含んでいる。
佐藤 聡; 真木 紘一*; 関 泰; 高津 英幸; 森 清治*
Proc. of the 8th Int. Conf. on Radiation Shielding, 0, p.946 - 953, 1994/00
核融合実験炉の第一壁等の冷却水は、運転中放射化され、強力なガンマ線源となる。これらの放射化冷却水は、クライオスタット等の外側まで導かれており、敷地境界での線量当量率を増大させる重要な因子である。そこで、放射化冷却水からのガンマ線による、敷地境界でのスカイシャイン線量当量率及び建家天井の遮蔽性能を評価した。誘導放射能計算コードCINAC、一回衝突線源計算コードGRTUNCL、及び二次元SコードDOT3.5を用いて、スカイシャイン解析を行った。天井の厚さを200cmとした場合、1年間の連続運転で、国際熱核融合実験炉(ITER)で想定している敷地境界(建家からの距離が1000m)での線量当量率は約5Sv/yとなり、ITERでの暫定的な基準値100Sv/yを満足する事が判った。また、建家から約250m離れる毎に、スカイシャイン線量当量率は1桁減衰する事が判った。天井の厚さ約45cmで、線量当量率は、1桁減衰する事が判った。
竹内 清*; 田中 俊一
Journal of Nuclear Science and Technology, 18(8), p.581 - 594, 1981/00
被引用回数:2 パーセンタイル:36.79(Nuclear Science & Technology)HENRE加速器およびBREN原子炉に対して、空気-地面媒質における地面上の中性子およびガンマ線線量の測定値とPALLASによる計算値を比較したところ、良い一致が得られた。空気-地面形状で地面を無視した場合は地面を考慮した場合に比べて、中性子およびガンマ線線量とともにファクター2程度の過少評価となり、一方無限空気媒質の場合は、中性子および2次ガンマ線線量ともに線源からの距離と共に過大になる。 また、14MeV中性子線源から発生する2次ガンマ線の主成分は空気中での速中性子の非弾性散乱に原因し、一方核分裂線源からのものは地面および空気中での中性子の捕獲反応に原因する。
龍福 廣; 沼宮内 弼雄; 宮坂 駿一; 南 多善*
JAERI-M 8171, 136 Pages, 1979/03
本プログラムはガンマ線スカイシャイン計算のために、輸送計算コードANISNおよびDOT、点積分核法計算コードG-33およびSPANを簡単かつ有効に使用するために作成された。各コードの入力形式は共通の形式に統一されており、入力方法の簡易化のために計算体系のパターン化および標準データファイルの採用などが行われている。また、複雑な線源および遮蔽条件を取り扱うために、各コードを互いに結合して使用する結合計算法が可能である。
田中 俊一; 笹本 宣雄
JAERI-M 7288, 30 Pages, 1977/09
最近、ALAP等の関係で原子炉や加速器、それに、各種の放射線取扱い施設からのスカイシャインによる線量を正しく評価できる方法を確立することが緊急の課題になっている。ここでは、これまで報告されているスカイシャイン実験で、ガンマ線や中性子のスカイシャイン計算コードの計算方法や計算精度の検証に役立つと判断された実験をもとにスカイシャイン計算コード評価のための問題が作成された。本報告書には、核分裂中性子、Coガンマ線、14Me中性子を線源とLたAir-over-Ground二次元形状でのスカイシャイン問題が含まれている。