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阿部 加奈子*; 中嶋 秀夫; 濱田 一弥; 奥野 清; 角井 日出雄*; 山岡 弘人*; 丸山 直行*
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 16(2), p.807 - 810, 2006/06
被引用回数:12 パーセンタイル:53.19(Engineering, Electrical & Electronic)ITERのTFコイルは68kA, 11.8Tで運転されるため、巨大な電磁力が発生する。この電磁力を支持するために、TFコイル導体はTFコイルケース内のラジアルプレート(RP)と呼ばれるD型構造体(13.8m8.7m,幅610mm,厚み112mm)に加工された溝に埋め込まれる。RPは大型のため、複数の圧延板を既存加工機が使用できる大きさに溶接接合して、溝を機械加工し、最終的に溶接で一体化する製作方法が考えられる。原研は、実現可能なRP製作方法を検討するとともに、RPの加工方法及び加工時間を評価するために、実機RP素材である316LNを用いて、加工条件や工具寿命を測定した。また、高溶着TIG溶接と、溶接部の収縮を最小にするレーザー溶接の適用性を検討し、実際に316LNで溶接を行い溶接性や変形,溶接速度等を実測した。これらのR&Dに基づき、実機と同じ溝寸法を持つ小規模RP(750mmW1000mmL,11溝)を試作し、製作方法を検証した。完成したRP試作体の平面度は1mm以下であることを確認した。以上の結果、RPの現実的な製作方法についての見通しを得た。
飯田 浩正; Petrizzi, L.*; Khripunov, V.*; Federici, G.*; Polunovskiy, E.*
Fusion Engineering and Design, 75(1-4), p.133 - 139, 2005/11
ITER装置の設計は2001年に報告され、最善のコードと核データを用いた核解析が行われた。建設段階が近づくに伴い、装置の主要な機器設計の最適化/固定化とともに、設計の部分的変更が行われた。この設計変更により、確認のための核解析が必要である。設計変更のうちの幾つかは、核特性上クリテイカルな部分を緩和するために提案されているものである。本論文はブランケットや真空容器の設計変更に伴いTFコイルの装置中心側直線部の核特性がいかに緩和されるかに重点を置き、最近の核特性解析の結果について述べるものである。
高橋 良和; 吉田 清; Mitchell, N.*; Bessette, D.*; 布谷 嘉彦; 松井 邦浩; 小泉 徳潔; 礒野 高明; 奥野 清
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 14(2), p.1410 - 1413, 2004/06
被引用回数:10 パーセンタイル:47.85(Engineering, Electrical & Electronic)ITERトロイダル磁場(TF)及び中心ソレノイド(CS)コイル用導体は、外径約0.8mmのNbSn超電導素線を約1000本撚線したものを金属製コンジットの中に挿入したCIC型である。その定格電流値は、40-68kAである。CSモデル・コイル計画において開発した2種類のジョイント(ラップ型とバット型)は、その目標性能が通電実験により達成された。TFコイルの場合、D型の巻線部から離れた位置にジョイント部を置くことにより、その最高磁場は2.1Tとなり、巻線部の最高磁場11.8Tに比べて、かなり低減できる。CSコイルのジョイント部は、スペ-スが限られているため巻線部の外周に埋め込み、ジョイント部の最高磁場を3.5Tに抑える。これらのジョイントは、導体巻線部の出口に直列に繋げられ、冷却される。ジョイントの電気抵抗による冷媒の温度上昇を、冷凍機への熱負荷の制限により0.15K以下に設計した。ITER実機コイルの運転条件において実験デ-タをもとに性能を評価し、これらのジョイントがITER実機コイルに適用可能であることを明らかにした。
武田 信和; 中平 昌隆; 多田 栄介; 藤田 聡*; 藤田 隆史*
日本地震工学会論文集(インターネット), 4(3), p.298 - 304, 2004/04
ITERはトカマク型の国際核融合実験装置であり、主要機器は、超伝導コイル,真空容器等で、運転温度は4Kから200Cまでと幅広い。このため、主要機器の支持構造はトーラス構造の半径方向に柔軟,鉛直方向に剛となるよう、多層板バネ構造を採用している。この結果トカマク装置の水平方向固有振動数は4Hzと低く、さらに地震に対しては国際標準のIAEAに照らし、地表加速度0.2gで標準設計しており、これを超える地震を想定する場合は免震が必要となる。これらの特殊事情により、ITERの動的特性を把握するための解析,実験を日本で実施している。動解析では、日本のサイト及び免震を考慮した地震動により装置の健全性を確認した。この裏付けデータ取得のため、縮小モデルの振動試験体の製作を開始した。最初の試験として、コイル単体及び支持脚単体の固有振動数及び剛性データを取得した。本論文では、ITER主要機器の動特性を把握する日本の解析及び実験の現状と計画を述べる。
小泉 徳潔; 布谷 嘉彦; 松井 邦浩; 中嶋 秀夫; 安藤 俊就*; 奥野 清
Superconductor Science and Technology, 16(9), p.1092 - 1096, 2003/09
被引用回数:9 パーセンタイル:45.34(Physics, Applied)ITER-EDAの一環として、TFコイルの製作にreact-and-wind法を採用できることを実証するために、13T-46kA NbAlインサート(ALI)を開発した。react-and-wind法を採用した場合、導体は0.4%の曲歪を受けるため、ALI導体には、熱処理後に故意に0.4%の曲歪を印加した。したがって、導体は熱歪と曲歪を受ける。ALIの臨界電流値の測定結果から、素線が受ける熱歪,導体の曲げによる歪みは、それぞれ0.4%, 0%と評価できた。熱歪は予想値とよく一致した。他方、導体の曲げによっては、素線軸方向の歪は印加されなかった。また、歪の評価結果を、NbSn導体のそれとも比較した。NbSn導体の場合は、予想外の歪が生じたが、NbAl導体ではそのような歪は発生しなかった。これは、NbAl線の剛性が高いことに起因する。本結果は、NbAl導体が大型コイルへの適用性に優れていることを示す。
布谷 嘉彦; 杉本 誠; 礒野 高明; 濱田 一弥; 松井 邦浩; 奥野 清; CSモデル・コイル実験グループ
低温工学, 37(10), p.523 - 530, 2002/10
国際熱核融合実験炉(ITER)の工学設計活動(ITER-EDA)を、 ITER参加国である米国, 欧州, ロシア, 日本によって進めてきた。ITER-EDAの一環として、 日本原子力研究所は ロシア・エフレモフ電気物理研究所が主体になり製作したTFインサート・コイルの性能評価実験を原研の試験装置を用いてITER参加国と共同で行った。電圧タップより測定される電圧と、導体内の素線に発生している電圧の関係を定量的に考察することにより、分流開始温度の評価が正確に行われるよう考案した。これにより、定格条件(磁場12T,電流46kA)においての導体性能を把握することができ、ITER TFコイルの超伝導性能の実証を行った。
濱田 一弥; 河野 勝己; 松井 邦浩; 加藤 崇; 杉本 誠; 原 英治*; 奥野 清; Egorov, S. A.*; Rodin, I.*; Sytnikov, V. E.*; et al.
低温工学, 37(10), p.531 - 538, 2002/10
国際熱核融合実験炉(ITER)の工学設計活動において、トロイダル磁場(TF)コイル用超伝導導体の製作性や性能を実証することを目的として、TF実寸導体を使用したTFインサート・コイルを開発し性能試験を行った。流体特性として、圧力損失特性が電磁力や通電履歴に依存する特性を示すか否かを検証した。過去の研究では、撚線は電磁力によって変形し、ジャケットと撚線との隙間に新たな流路が形成され、圧力損失が変化すると考えられる。また電磁力が繰り返し加わることによって撚線断面が塑性変形し、圧力損失の永久的な変化が起きると考えられるが、過去のモデル・コイル実験では、永久的な圧力損失の変化は明確には観測されていない。測定の結果、コイルを通電すると圧力損失は低下し、電磁力の影響を観測した。また、通電を積み重ねることによって、永久的な圧力損失の変化が生じることを観測した。圧力損失の変化を説明する撚線の変形量を計算した結果、13T,46kAで撚線は電磁力により1.4mm変形したと考えられる。
高橋 良和; 小泉 徳潔; 布谷 嘉彦; 高谷 芳幸*; 辻 博史
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 12(2), p.1799 - 1803, 2002/06
被引用回数:5 パーセンタイル:34.83(Engineering, Electrical & Electronic)原研はメーカと共同でITERのトロイダル磁場(TF)コイル用NbAl素線を開発してきたが、中心ソレノイド(CS)モデル・コイルを使用して実験されるNbAlインサート・コイル用に、ジェリーロール法による素線を1トン製造した。この素線は、量産を目指した製造技術(品質管理技術を含む)を確立し、それを用いて製造されたものである。この素線の臨界電流値を広い温度範囲(4~15K)と磁場範囲(16Tまで)において測定し、ピンニング力のスケーリング法により、臨界電流値の実験式を導き出した。この式は、ITERの運転温度において、実験結果とよい一致が得られた。よって、この式は、この素線を1152本用いた13T-46kA導体の性能評価及び核融合用超伝導導体の最適設計基準の確立のために有用と考えられる。
杉本 誠; 礒野 高明; 松井 邦浩; 布谷 嘉彦; 堤 史明*; 田宮 忠俊*; 押切 雅幸*; 若林 宏*; 奥野 清; 辻 博史
JAERI-Tech 2001-085, 104 Pages, 2001/12
CSモデル・コイルの第2回実験が2001年8月より開始した。第2回目の実験では、CSモデル・コイルの内側にTFインサート・コイルを設置し、実験を行った。CSモデル・コイルとTFインサート・コイルの予冷は同年8月20日から開始して、約1ヶ月を費やした。その後直ちに9月17日より通電試験を行った。同年10月19日に通電試験を完了した。この間、実験番号は88を数え、収集したデータはバイナリ形式で4GBに達した。本報告書は5週間にわたる実験のログ(日誌)とそのリストを集めたデータベースである。
石尾 光太郎*; 中嶋 秀夫; 布谷 嘉彦; 三浦 友史; 川崎 勉*; 辻 博史
Advances in Cryogenic Engineering Materials, 44, p.73 - 80, 1998/00
ITER・TFコイル構造材は、最大約400mmの厚さを持ち、さらに高強度、高靱性が要求される。それゆえ高強度、高靱性を有する極厚母材や溶接継手開発のR&Dが必要になる。我々は、TFコイルの構造材として、1200MPa以上の0.2%耐力と200MPa√m以上の破壊靱性値を持つ、JCS(JJ1、JK2及びJN1鋼)の開発に成功した。JCSの極厚材の製造性及び溶接性を証明するために、200mm厚以上の鍛造材及び、200mm厚板のTIG溶接の試作を行った。4KにおけるJCSの強度、靱性は、たとえ200mm厚溶接でも、NISTのラインより高い値が示された。溶接部は完全オーステナイトであるにもかかわらず、割れや有害なブローホールは観察されなかった。JJ1鋼では、500mm厚鍛造材の試作に成功し、十分に高強度、高靱性が得られ、500mm厚まで供給できることを証明した。
小泉 興一; 長谷川 満*; 吉田 清
JAERI-M 91-121, 200 Pages, 1991/08
IAEAの協定に基づいてEC、ソ連、米国及び日本の四極による国際協力で実施された国際熱核融合実験炉(ITER)の概念設計は、1990年12月に3年間の共同作業を終了した。プラズマ性能と装置寸法を左右する最も重要な構成機器である超電導コイル系の概念設計は核融合実験炉特別チームが中心となり超電導磁石研究室が日本案を取りまとめた。本報告はITER用超電導コイルの概念設計に関する一連の報告書の一分冊であり、トロイダル磁場コイル、中心ソレノイド・コイル、平衡磁場コイル、並びに支持構造について有限要素法による応力解析結果を報告するものである。コイルの大型化と高磁界化に伴って増大する巨大な電磁力の支持はコイル設計の最重要課題であり各コイルに発生する電磁力と要求される性能に応じて異なる導体構造、コイル構造を採用して応力の低減とコイル性能とを両立させた。
小泉 徳潔
no journal, ,
低温工学会の要請により、ITER TFコイルの調達の進捗について、概況を説明する。日本では、実規模ダミー・ダブル・パンケーキ(DP)の巻線、熱処理、CP溶接を成功裏に完了させ、これらの成果から、既に、第一号機の全てのDP(7枚)と第二号機の2枚のDPの巻線を完了させた。加えて、4DPの熱処理も成功裏に完了させ、ITERの調達を順調に進めている。
櫻井 武尊; 井口 将秀; 齊藤 徹; 中平 昌隆
no journal, ,
原子力機構は、ITER計画において、9個のトロイダル磁場コイル(TFコイル)と19個のTFコイル構造物の調達を担当している(予備1個を含む)。TFコイル構造物は、D型形状の超伝導巻線を格納する高さ16.5m、幅9mの超大型で複雑な構造物本体と、TFコイル及び他の機器とを接続する付属品で構成される。TFコイル構造物用材料は、原子力機構が品質検証試験を実施した、窒素を添加し液体ヘリウム温度(-296C: 4K)での高強度を確保したオーステナイト系ステンレス鋼を、鍛造又は熱間圧延によって製造する。原子力機構では、4Kにおける引張特性を予測する関係式を開発し、この考え方を基にした品質保証を実施しているが、これに加えて、実機TFコイル構造物材料の品質確認と極低温における機械特性把握のため、製造した鍛造材又は熱間圧延材に4K引張試験を実施している。本稿では、これら4K引張特性の評価結果について報告する。
辺見 努; 梶谷 秀樹; 松井 邦浩; 水谷 拓海; 山根 実; 坂口 香織; 安藤 真次; 高野 克敏; 小泉 徳潔
no journal, ,
原子力機構は、ITER計画における日本の国内機関としてITERトロイダル磁場(TF)コイルの製作を担当している。実機TFコイルの製作に先立ち、実規模試作として、模擬ダブル・パンケーキ(DP)の製作に着手し、装置及び製作手順の検証を実施した。模擬DPの製作において、導体巻線では0.01%の精度での導体長管理、ラジアル・プレート製作では加工及び溶接変形を含めた2mmの平面度の確保、カバー・プレート溶接における溶接変形を含めた2mmのDPの平面度の確保を達成し、さらに超伝導生成熱処理による導体の伸び量を評価した。これらの実規模試作の結果を元に、2014年3月からTFコイル第1号機の製作に着手し、これまでに11体の巻線の製作を完了した。さらに、それらの超伝導生成熱処理を実施して、熱処理による導体の伸び量を評価し、予測値の0.02%以内であることを確認した。