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求 惟子; 安掛 寿紀; 柳澤 宏司
JAEA-Technology 2024-015, 30 Pages, 2025/01
NSRR定期事業者検査の反応度抑制効果確認検査(正ペリオド法、制御棒落下法)において使用している制御棒校正表について、その妥当性の検証を行った。制御棒校正表は、逆時間方程式により即発臨界未満でのステップ状の反応度投入量と正ペリオドの関係を計算した表(DOUBLING TIME-REACTIVITY)と遅発臨界状態からステップ状の負の反応度を投入した場合の出力減衰曲線から改良落下法により反応度投入量を計算した表(DECAY OF NEUTRON FLUX AFTER INSTANTANEOUS REDUCTIONOF REACTIVITY)で構成され、その作成は1975年頃に遡る。この制御棒校正表には、数値の出典、計算に使用したデータ等の記録が十分に示されていないため、その妥当性について改めて検証を行った。検証では、NSRRのパラメータを使用した逆時間方程式により正ペリオドと反応度の関係を解析的に評価するとともに、改良落下法については軽水型原子炉動特性解析コードEUREKA-2によって制御棒校正表の数値の再評価を行った。その結果、再評価した数値と、制御棒校正表の各表に示されている数値との差の標準偏差は、いずれも0.035%未満であり、実用上十分な一致を示すことから、制御棒校正表は妥当であることを確認した。
柳澤 宏司; 梅田 幹; 求 惟子; 村尾 裕之
Proceedings of 12th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC2023) (Internet), 10 Pages, 2023/10
国際臨界安全ベンチマーク評価プロジェクト(ICSBEP)ハンドブックのIEU-COMP-THERM-013(ICT-013)のTRIGA原子炉について、MVPコード第3版を用いたベンチマーク解析をJENDL-5を含む日米欧の核データライブラリにより実施した。中性子実効増倍率(k)に関する解析は、ICT-013と同様にICT-003で定義された別のTRIGA原子炉に対しても実施した。その結果、計算されたk
はライブラリによって0.8%の範囲で変わることが確認された。またICT-013では、計算されたk
に未知のバイアスが含まれていることが示唆された。ICT-013の制御棒価値に関する解析では、制御棒価値のライブラリ間の差異はk
の差異よりも小さくなることが確認された。制御棒価値は二種類のk
の逆数の差として得られるため、k
の誤差の多くは相殺されると考えられる。ICT-013で定義された制御棒価値のベンチマーク計算方法と代替計算方法の違いについて、これらの方法による水平方向の中性子束分布の違いの観点から検討することを試みた。その結果、遅発臨界状態で全引き抜き状態の2本のシム制御棒については、制御棒価値の違いを上記の試みにより良く理解することができたが、一方遅発臨界を達成するために部分挿入された調整用制御棒については、その違いが十分に説明できないことが分かった。
柳澤 宏司; 梅田 幹; 求 惟子; 村尾 裕之
JAEA-Technology 2022-030, 80 Pages, 2023/02
連続エネルギーモンテカルロコードMVPと評価済み核データライブラリJENDL-5によって、ウラン水素化ジルコニウム燃料棒を用いるTRIGA型原子炉体系の臨界ベンチマーク解析を行った。解析対象は、国際臨界安全ベンチマークプロジェクト(ICSBEP)のハンドブックに掲載されているIEU-COMP-THERM-003とIEU-COMP-THERM-013の二種類のデータであり、中性子実効増倍率、制御棒等の反応度価値について旧バーションのJENDLを使用した結果と比較した。その結果、JENDL-5による中性子実効増倍率はJENDL-4.0よりも0.4から0.6%大きく、制御棒等の反応度価値は、JENDL-5とJENDL-4.0との有意な差は無いことが分かった。これらの解析結果は今後予定しているNSRRの制御棒反応度価値等の解析において、計算精度の確認の参考になるものと考えられる。
Mahmood, M. S.; 長家 康展; 森 貴正
JAERI-Tech 2004-027, 30 Pages, 2004/03
ICSBEPハンドブックに掲載されているTRIGA Mark-II炉心のベンチーマーク実験を核データライブラリーJENDL-3.3, JENDL-3.2及びENDF/B-VI.8とモンテカルロコードMVPを用いて解析した。また、MVPコードとMCNPコードの比較のためにENDF/B-VI.6を用いたMCNPの計算も行った。炉心構成の異なる炉心132及び133についてMVPコード及びJENDL-3.3, JENDL-3.2, ENDF/B-VI.8を用いて得られたC/E値はそれぞれ0.999, 1.003, 0.998であった。MCNPコードを用いて得られたC/E値は炉心132と133についてともに0.998であった。すべての結果は実験値と実験誤差の範囲内で一致した。MVPとENDF/B-VI.8及びMCNPとENDF/B-VI.6を用いて得られた結果は炉心132については0.02%、炉心133については0.01%の差異しか見られなかった。
笹島 栄夫; 杉山 智之; 中村 武彦; 更田 豊志; 上塚 寛
Proceedings of 7th International Topical Meeting on Research Reactor Fuel Management (ENS RRFM2003), p.109 - 113, 2003/03
TRIGA炉燃料として世界的に使用されているウラン水素化物ジルコニウム燃料(U-ZrHx)について、事故条件下での燃料挙動データを得ることを目的とし、NSRR実験を行った。これまでに5回のパルス実験をピーク燃料エンタルピ187483J/gの範囲で実施した。483J/gの実験で被覆管表面最高温度は約840Kに達した。被覆管表面温度は、パルス出力とともに急激に高くなり、187J/g以上の実験でDNBが生じた。DNBは、UO
燃料棒を用いたNSRR実験と比べ、より低い燃料エンタルピで生じていた。燃料棒内圧は最高1MPaまで上昇した。これは、燃料から解離した水素の放出を示唆している。予備解析によると、480J/gの燃料エンタルピで、平均温度は約1300Kであり、過渡加熱条件での水素の解離圧は平衡圧に比べ十分小さい結果となった。U-ZrHx燃料ではペレットと被覆管のギャップが小さいため、比較的低いエンタルピからペレット/被覆管機械的相互作用による被覆管変形が生じ、過渡変形が最高約3%に達した。試験燃料棒は、これまでの実験範囲では破損は生じず、また337J/g以下の実験では、燃料溶融及びマイクロクラックの発生等の燃料ペレットミクロ組織の変化は観察されていない。
笹島 栄夫; 更田 豊志; 石島 清見; 黒羽 裕; 池田 良和; 会沢 啓一*
JAERI-Tech 98-031, 225 Pages, 1998/08
NSRRでは、代表的な研究・訓練用原子炉であるTRIGA炉用燃料として世界的に使用されているウラン水素化ジルコニウム燃料の反応度事故時の破損しきい値及び燃料挙動を調べることを目的として、パルス照射試験を計画し、その実施へ向けて準備を進めている。本報告書は、ウラン水素化ジルコニウム燃料の設計・製作及び組立並びにパルス照射前検査をとりまとめたものである。その実験によって得られる知見は、TRIGA炉の性能向上に大きく寄与するとともに、安全評価のデータベースを拡充し、次世代型TRIGA炉の開発、安全評価に大きく資するものと期待される。
W.S.Charlton*; T.A.Parish*; S.Raman*; 篠原 伸夫; 安藤 真樹
PHYSOR 96: Int. Conf. on the Physics of Reactors, 3, p.F11 - F20, 1996/00
これまで、原研ORNLアクチノイド研究契約に基づきマイナーアクチノイドの即発中性子放出率及び遅発中性子放出率などが測定されてきた。本研究の目的は、マイナーアクチノイドの高速中性子核分裂による遅発中性子放出率を測定することである。実験は、テキサスA&M大学研究炉(トリガ燃料プール型熱中性子炉)において行われた。炉内にBCで周囲を囲んだ高速中性子場を設けアクチノイド試料を中性子照射した。遅発中性子放出率を測定する核種は、U-235,Np-237,Am-241,Am-243である。これらアクチノイド試料は、厚さ1mm、外径5mm
、重量10mgである。照射後試料から放出される遅発中性子を計数し、各群毎の遅発中性子放出率及び半減期を測定した。U-235、Np-237試料の遅発中性子収率はこれまでの測定データと良い一致を示した。
更田 豊志; 石島 清見; 丹澤 貞光; 中村 武彦; 笹島 栄夫; 加島 洋一; 豊川 俊次; 小林 晋昇
JAERI-Research 95-005, 53 Pages, 1995/01
現在NSRRでは、TRIGA炉用燃料として世界的に使用されている、ウラン水素化ジルコニウム燃料のパルス照射実験を計画している。本報告書は、ウラン水素化ジルコニウム燃料の特性についてまとめるとともに、NSRRにおけるパルス照射時の発熱量及び燃料温度の解析結果、実験用カプセル設計に必要となる燃料破損時の衝撃圧力及び水撃力の予測最大値の評価結果を示したものである。NSRRにおいて燃料溶融に至る範囲までの実験が可能であることを示すとともに、被覆管の低温破裂、放出水素の膨張仕事及び燃料/冷却材相互作用などを考慮した検討を行い、衝撃圧力及び水撃力の予測最大値を定めた。NSRR実験によって得られる知見は、TRIGA炉の性能向上に大きく寄与するとともに、安全評価のデータベースを拡充し、次世代型TRIGA炉の開発・安全評価に大きく資するものと期待される。
神永 雅紀
JAERI-M 94-052, 40 Pages, 1994/03
本報告書は、研究炉の定常熱水力解析コードCOOLOD-N2について述べたものである。本コードは、板状燃料を使用する研究炉の定常熱水力解析コードCOOLOD-Nの改良版であり、棒状燃料を使用した研究炉の解析が行えるように棒状燃料の温度計算サブルーチンを新たにCOOLOD-Nに組み込んだものである。COOLOD-N2は、強制循環冷却及び自然循環冷却のいずれの場合にも適用可能である。本コードにおいてもCOOLOD-Nと同様に板状燃料を用いた研究炉用に開発された熱伝達相関式、DNB熱流束相関式等からなる「熱伝達パッケージ」が組み込まれているが、棒状燃料のDNB熱流束計算では、熱伝達パッケージの他にTRIGA炉の解析で用いられているLundの相関式による値も合せて計算する。本コードは、JRR-4改造プロジェクトの中でJRR-4 TRIGA炉心の定常熱水力解析を実施するために開発したものである。
中野 佳洋; 市川 博喜; 中島 照夫
Proc. of the 16th Int. Meeting on Reduced Enrichment for Research and Test Reactors, 0, p.313 - 320, 1994/03
JRR-4の燃料濃縮度低減化計画に基き、炉心に低濃縮シリサイド燃料と、低濃縮トリガ燃料を装荷した場合について、両者の核特性解析、炉心性能比較を行った。シリサイド燃料では、ウラン密度を3.0,4.0,4.8g/cmと変化させて計算を行った。また、トリガ燃料では、ウラン量を、20,30,45%と変化させた。その結果、ウラン量が増加すると、炉心照射孔内の熱中性子束が低下すること、シリサイド燃料の方が高い熱中性子束を得られること、トリガ燃料の方が高い燃焼度が得られること等が分かった。また、JRR-4の低濃縮燃料として、シリサイド燃料の場合には3.8g/cm
程度のウラン密度が、トリガ燃料の場合には40%程度のウラン量が適当であろうとの見通しを得た。
柳澤 和章; 宇賀神 光弘; 桜井 文雄*
核燃料工学; 現状と展望, p.285 - 304, 1993/11
日本原子力学会「極限燃料技術」研究専門委員会は、平成元年度から4年度までの調査研究活動を「核燃料工学-現状と展望-」にとりまとめた。この報告書中の第7章は、「研究炉燃料の開発状況」であり、その内容は、7.1高ウラン密度燃料の開発(桜井),7.2燃料の特性と製造(宇賀神、柳澤),7.3照射下ふるまい(宇賀神、桜井、柳澤)となっており、発表者らが共著でとりまとめた。この章に於いては、我が国のデータのみならず欧・米における研究炉燃料の開発状況が、実験的知見に基づいて平易に記述されている。また取扱いの事象も通常運転から事故と多岐に亘っている。
稲辺 輝雄; 石島 清見; 丹沢 貞光; 島崎 潤也; 中村 武彦; 藤城 俊夫; 大友 正一; 鈴川 芳弘; 小林 晋昇; 谷内 茂康; et al.
JAERI-M 88-113, 55 Pages, 1988/06
NSRRにおいては、反応度事故時の燃料挙動解明を目的とした炉内実験のために、これまで1kW以下の低出力状態から急嵯なパルス状出力を発生する運転(単一パルス運転)を行ってきた。今後はさらに、実験条件の範囲を拡張するために、10MWまでの高出力の発生と急峻なパルス状出力の発生の組合わせを行う運転(合成パルス運転)及び10MWまでの範囲の過渡出力の発生を行う運転(台形パルス運転)を、改良型パルス運転として実施する。これを実現するためには、NSRRの計測制御系統施設の改造が必要であり、このため、改良型パルス運転における原子炉の安全性を配慮した計測制御系統施設の基本設計を図った。本報告書は、安全設計に当っての基本的な考え方、改良型パルス運転の方法、計測制御系統施設の各構成設備の設計方針及び基本設計の内容、改良型パルス運転に係る主要な動特性等について述べるものである。
伊勢 武治; 中原 康明
JAERI-M 5361, 48 Pages, 1973/08
NSRR(安全性研究炉)の予備設計の一環として行われた制御棒効果の計算法とその結果を示し、合わせて、その際の問題点を指摘する。この原子炉はその構造上の特徴として中央に大きな空孔を持ち、また、小型円環状炉心を有することから、NSRRの制御棒効果について、次の結論が得られた。I)パルス発生用制御棒3本挿入のときでも、制御棒間の相互干渉は無視できず、プラスの効果を持つ。II)実験孔からの中性子の洩れは、制御棒効果に影響を及ぼす。また炉心の中性子分布にも影響を及ぼす。III)制御棒効果は、中央実験孔に存在する物質によって影響を受ける。実験物と炉心との中性子束との相互干渉は殆んどない。IV)制御棒引抜きパターンが非対称になると、拡散方程式の反復数値解法の収束性が悪くなる。