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論文

Microstructural stability of ODS steel after very long-term creep test

岡 弘; 丹野 敬嗣; 矢野 康英; 大塚 智史; 皆藤 威二; 舘 義昭

Journal of Nuclear Materials, 547, p.152833_1 - 152833_7, 2021/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:81.22(Materials Science, Multidisciplinary)

本研究では、ODS鋼被覆管の強度決定因子であるナノサイズ酸化物粒子及び母相組織の高温・応力負荷下での安定性を評価するため、700$$^{circ}$$Cで45,000時間を超える内圧クリープ試験に供して破断したODS鋼被覆管の微細組織観察を行った。観察したODS鋼は、焼き戻しマルテンサイトを母相とする9Cr-ODS鋼及び再結晶フェライトを母相とする12Cr-ODS鋼の製造まま材及びクリープ破断材である。破断後の内圧クリープ試験片から切り出した板片を電解研磨にて薄膜化し、透過電子顕微鏡JEOL 2010Fにて観察した。観察の結果、ナノ粒子のサイズ及び数密度は700$$^{circ}$$Cにて45,000時間を超えるクリープ試験後においてもほぼ変化なく、高温長時間試験中に安定に存在していたことを確認した。また、9Cr-ODS鋼の強度決定因子の一つである焼き戻しマルテンサイト組織についても、製造まま材とクリープ破断材の間に大きな違いはなく、母相組織は安定であることがわかった。

論文

Inner structure and inclusions in radiocesium-bearing microparticles emitted in the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident

奥村 大河*; 山口 紀子*; 土肥 輝美; 飯島 和毅; 小暮 敏博*

Microscopy, 68(3), p.234 - 242, 2019/06

 被引用回数:5 パーセンタイル:70.99(Microscopy)

2011年に起きた福島第一原子力発電所事故により環境中に放射性Cs含有微粒子(CsMP)が放出された。CsMPは事故時に原子炉内で形成されたため、その内部構造や組成は粒子形成時の炉内環境を反映していると考えられる。そこで本研究では、電子顕微鏡(TEM)を用いてCsMPの内部構造を調べた。その結果、いくつかのCsMPではZnやFe, Csが粒子内に不均一に分布していた。またCsMP内部に含有されたサブミクロンの結晶には2価鉄が含まれていたことから、CsMPがある程度還元的な雰囲気で形成されたことが示唆された。さらにCsMPにホウ素は含まれていないことがわかった。

論文

Quasielastic neutron scattering of brucite to analyse hydrogen transport on the atomic scale

奥地 拓生*; 豊岡 尚敬*; Purevjav, N.*; 柴田 薫

Journal of Applied Crystallography, 51, p.1564 - 1570, 2018/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Chemistry, Multidisciplinary)

中性子準弾性散乱(QENS)は、鉱物結晶格子内で起こる原子スケール水素拡散プロセスを分析するための新規かつ有効な方法であることが実証されている。この方法は、凝縮体中の拡散性が高い水素原子または水分子の拡散頻度および距離を分析するために敏感であると以前から考えられていた。本論文では、水酸基として結晶格子に結合している非常に遅い運動の水素原子の拡散運動を分析する応用研究の結果が示されている。ブルーサイト鉱物( brucite)、Mg(OH)$$_{2}$$では、水素原子の単一の二次元層面内でのジャンプとそれに最も近い次の層へのジャンプの2種類の水素拡散プロセスが観察された。ブルーサイトの結晶構造内で観察されるこれらの拡散プロセスは、層状構造を有する様々な種類の酸化物およびミネラル内で起こる水素拡散現象にQENS測定が適用可能であることを示している。

論文

Effect of nitrogen concentration on nano-structure and high-temperature strength of 9Cr-ODS steel

岡 弘; 丹野 敬嗣; 大塚 智史; 矢野 康英; 皆藤 威二

Nuclear Materials and Energy (Internet), 16, p.230 - 237, 2018/08

 被引用回数:2 パーセンタイル:33.17(Nuclear Science & Technology)

In determining the nitrogen concentration specifications, nano-structure and high-temperature strength of 9Cr-ODS steel have been investigated as a function of the nitrogen content with the aim of obtaining technical knowledge that makes the specification reasonable. The hardness and tensile strength showed degradation with increasing nitrogen content. For a microstructure, the decrement of residual ferrite phase was confirmed. Since the nitrogen is an austenite stabilizer, the increment of nitrogen enhanced an alpha to $$gamma$$ transformation, resulted in the decrease of the residual ferrite phase. It is considered that the reduction of the strength is due to the decrease of the residual ferrite phase.

論文

Effect of thermo-mechanical treatments on nano-structure of 9Cr-ODS steel

岡 弘; 丹野 敬嗣; 大塚 智史; 矢野 康英; 上羽 智之; 皆藤 威二; 大沼 正人*

Nuclear Materials and Energy (Internet), 9, p.346 - 352, 2016/12

 被引用回数:14 パーセンタイル:86.01(Nuclear Science & Technology)

The effect of thermo-mechanical treatments (TMTs) on the evolution of nano-structure in an oxide dispersion strengthened (ODS) ferritic/martensitic steel (Fe-9Cr-2W-0.22Ti-0.36Y$$_{2}$$O$$_{3}$$) was investigated. TMTs involve hot extruding and subsequent forging, which are expected to be part of a future industrial-scale manufacturing process of the ODS steel. It was shown that the ODS steel was composed of two phases - a fine-grained residual ferrite phase and a transformable martensite phase. The number density of the nano-sized particles in the residual ferrite phase was significantly higher than that in the martensite phase. The TMTs did not significantly affect the number density, but slightly affected the size distribution of the nano-sized particles in both ferrite phase and martensite phase. Moreover, the volume fraction of the residual ferrite phase decreased after TMTs. In summary, the TMT conditions could be a parameter which affects the nano-structure of the ODS steel.

論文

Stability of cascades under ion and electron irradiation in germanium

阿部 弘亨; 木下 智見*; 傅田 康貴*

Mater. Res. Soc. Symp. Proc. Vol. 373, 0, p.487 - 492, 1995/00

加速器結合型電子顕微鏡内にて、Geにイオン・電子照射を行った。イオン照射によりカスケード損傷に対応するコントラストが出現し、その密度は照射時間の1.2~1.4乗に比例して増加した。これはカスケードが直接あるいはオーバーラップによって、コントラストを呈することを意味する。またカスケードの蓄積は、同時電子照射により抑制されることが判った。さらにイオン照射後の電子照射によってカスケードのコントラストは収縮・消滅した。原子のはじき出しを生じないような低エネルギー電子照射による、カスケードコントラストの収縮・消滅も観察された。以上の結果をもとに、カスケードのオーバーラップによるコントラスト出現、電子照射によるカスケードの消滅を記述する速度論を構築し、実験結果を解析し、カスケードの安定性について考察した。

論文

Amorphization of graphite under ion or electron irradiation

阿部 弘亨; 楢本 洋; 木下 智見*

Mater. Res. Soc. Symp. Proc., Vol. 373, 0, p.383 - 388, 1995/00

高崎研イオン照射研究施設内の加速器結合型電子顕微鏡を用いた、グラファイトの照射誘起非晶質化過程に関する研究。電子照射誘起非晶質化の臨界線量の温度依存性、電子線束密度依存性に関する実験より、非晶質化が原子のはじき出しによる空孔の蓄積に因ることが判った。さらに臨界線量の電子エネルギー依存性から室温での原子のはじき出ししきいエネルギーを27eVと評価した。また100$$^{circ}$$Cでのしきいエネルギーは28eVであった。イオン照射誘起非晶質化に必要な損傷量を、200~600keVのHe$$^{+}$$、Ar$$^{+}$$、Ar$$^{2+}$$イオンについてさらに求めた。本実験範囲内では損傷量は約0.2dpaであり、照射条件には依存しなかった。これよりエネルギー密度10$$^{-4}$$~10$$^{-2}$$eV/atomの範囲内では、カスケード損傷内部での熱スパイク効果が非晶質化に影響しないことが判った。

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