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石田 武和*; 北村 健太郎*; 奥田 喜一*; 朝岡 秀人
Journal of the Physical Society of Japan, 70(7), p.2110 - 2113, 2001/07
被引用回数:3 パーセンタイル:27.19(Physics, Multidisciplinary)酸化物超伝導体における磁気相図の解明は、超伝導発現メカニズムを知るうえで重要な課題である。われわれは包晶反応を利用した高純度・高品質なYBaCu
O
結晶を育成し双晶境界を消去した単結晶を作製した。この結晶は異方特性が顕著な物質を理解するために不可欠な試料である。高感度な磁気トルク測定装置を用いた結晶のc軸に垂直方向に印加し、磁束格子融解下におけるイントリンシックピニングの特性を明らかにした。
Zhukov, A. A.*; de Groot, P. A. J.*; Kokkaliaris, S.*; Di Nicolo, E.*; Jansen, A. G. M.*; Mossang, E.*; Martinez, G.*; Wyder, P.*; Wolf, T.*; Kpfer, H.*; et al.
Physical Review Letters, 87(1), p.017006_1 - 017006_4, 2001/07
被引用回数:13 パーセンタイル:59.74(Physics, Multidisciplinary)Wolfら(独国)の作製したas-grownツインフリー単結晶と、朝岡ら(原研)の作製した酸素量を調整したツインフリー単結晶を用いて、高感度トルク磁気測定法により28Tまでの高磁場特性の評価を行った。この結果、超伝導発現機構を知るうえで重要な磁気相図をこれまでになく詳細に理解することができた。特に、高品質な単結晶を用いることにより新たに下部臨界磁場での履歴効果,明確なブラッグ-グラス転移の全体像などを把握することが困難になった。
石田 武和*; 北川 謙太郎*; 奥田 喜一*; 朝岡 秀人; A.I.Rykov*; 田島 節子*
Advances in Superconductivity XI, p.469 - 472, 1999/00
包晶反応を利用し、高純度、高品質なYBaCu
O
単結晶を育成し、双晶境界を消去した結晶を作製し、磁束格子融解転移に関して、交流磁化率、SQUID、磁気トルク測定を行った。磁束格子融解がH//Cに現れ、H
C方向においても一次の相転移を観測することができた。転移の異方性は有効質量の異方による。磁束格子融解転移温度以下で観測されるイントリンシックピンによるシャープなピークを磁気トルク測定において見いだした。
石田 武和*; 奥田 喜一*; 朝岡 秀人; 数又 幸生*; 野田 健治; 武居 文彦*
Advances in Superconductivity X, p.461 - 464, 1998/00
YBaCu
O
単結晶を用いて、磁気トルク測定、欠流磁化率の測定を行い磁束ピンニングと不可逆曲線に関する情報を得た。高純度、高品質なYBa
Cu
O
単結晶は包晶反応を利用し、Y
O
るつぼから育成した。またその後550
C5atm酸素アニーリングを行い酸素含有量の調整を行った。双晶境界は交点を持たず一方向のみ存在する結晶を用いたことから双晶本来の特性を評価することができた。双晶面内に自由エネルギーの最小値、シャープなピンニングピークが磁気トルク測定により観測され双晶境界がイントリッシックピンと非常によく似た振る舞いをすることを示した。
石田 武和*; 奥田 喜一*; 朝岡 秀人; 数又 幸生*; 野田 健治; 武居 文彦*
Physical Review B, 56(18), p.11897 - 11902, 1997/11
被引用回数:42 パーセンタイル:87.55(Materials Science, Multidisciplinary)CuO面内の異方性についての詳細な研究はいまだ行われておらず、超伝導起源と斜方晶との係わり、ab面内秩序パラメーターの本質的異方性の検証、面内ピンニング機構の異方性など数多くの問題がある。そこで我々はY
O
るつぼを使用し包晶反応を経た高純度・高品質なYBa
Cu
O
単結晶を育成し、更に双晶境界を完全に消去した試料を作製し、ab面内トルクの測定を行った。4回対象を示した自由エネルギーは磁場がa軸またはb軸に印加したときに極小値を示すなど高温超伝導体におけるd
対称性への可能性を示した。
石田 武和*; 奥田 喜一*; 朝岡 秀人
Physical Review B, 56(9), p.5128 - 5131, 1997/09
被引用回数:30 パーセンタイル:81.74(Materials Science, Multidisciplinary)高温超伝導体の研究で混合状態の磁気相図の解明は重要な問題である。しかしながらこれまでの実験データーは1T以上でのみ観測されており1T以下(あるいは90Kから93Kの温度範囲)での観測は行われていない。これは弱磁場で試料の不純物効果が顕著になるためと説明されている。そこで我々は包晶反応を利用した高純度・高品質なYBaCu
O
単結晶を育成し、双晶境界を消去した結晶を作製し、直流法、交流法を用いた磁気的性質を測定した。その結果、磁束格子の融解温度以上でのピニング効果を見い出し、更には融解の前駆現象としての磁束格子ソフトニングピークを融解温度以下に見いい出した。
石田 武和*; 川又 修一*; 奥田 喜一*; 朝岡 秀人; 数又 幸生; 野田 健治; 武居 文彦*
Advances in Superconductivity VIII, 0, p.189 - 192, 1996/00
YBaCu
単結晶におけるc軸異方性について磁気トルク測定を行った。単結晶はY
O
るつぼを用い、るつぼ材からの不純物の混入を防ぎ、550
C 5atmの酸素アニールを行い、双相が存在するものの高質品なYBa
Cu
O
単結晶を得た。外部印加磁場・温度一定のもと、c軸と外部印加磁場との角度
に伴う磁気トルクを測定した結果、有効質量モデルに基づき異方性パラメータ
=√m
/m
~6を得た。また有効質量の異方性とイントリンシックピンによると考えられる磁気トルク安定点が
=90°に現れた他、
=0°においても安定点となることを新たに見い出すことができた。
三箇山 毅*; 石田 武和*; 奥田 喜一*; 朝岡 秀人; 数又 幸生; 野田 健治; 武居 文彦*
Advances in Superconductivity VIII, 0, p.571 - 574, 1996/00
YBaCu
O
単結晶におけるKim型臨界状態を複素帯磁率により見い出すことができた。YBa
Cu
O
単結晶はY
O
るつぼを用い育成し、550
C 5atmの酸素アニールを施した。得られた単結晶は|X
|において、シャープなピークを示し、均一な超伝導相であることが確認された。帯磁率はHdc+Hac sin wtの磁場の中、温度変化に伴う測定を行った結果、Kim型モデルとの非常によい一致をみた。このことは単結晶における双相がweak linkとしての性質を示しKim型臨界状態が現われたと考えられる。
石田 武和*; 奥田 喜一*; 朝岡 秀人; 数又 幸生*; 野田 健治; 武居 文彦*
Czechoslovak Journal of Physics, 46(SUPPL.S3), p.1217 - 1218, 1996/00
包晶反応を利用した高純度・高品質な酸化物超伝導結晶YBaCu
O
の双晶境界を除去し、可逆磁気トルク測定を行った。a-b面内においてa,b方向にイントリンシックな磁束ピンを観測した。このことはa,b方向に磁場をかけた際に4回対称の自由エネルギーの極小値を持つことになり、dx
-y
の対称性に起因したものと考えられる。
石田 武和*; 井上 和朗*; 奥田 喜一*; 朝岡 秀人; 数又 幸生; 野田 健治; 武居 文彦*
Physica C, 263, p.260 - 263, 1996/00
被引用回数:22 パーセンタイル:73.50(Physics, Applied)YBaCu
単結晶におけるab面内異方性について磁気トルク測定を行った。Y
O
るつぼを用い育成された高質品YBa
Cu
O
単結晶についてab面内異方性を最大にするため、550
C、5atmの酸素アニールを一週間行うとともに、一軸方向に力を加え双相のない単結晶を得ることに成功した。単結晶は92Kにおいてシャープな転移を示し、光学顕微鏡による観察から双相のない完全単一相であることを確認した。温度・外部印加磁場一定のもと、外部印加磁場中で試料を回転させ磁気トルクを測定した結果、有効質量モデルに基づき異方性パラメータ
=√m
/m
=7.52、
=√m
/m
=8.77、またab面内の異方性パラメータ
=√m
/m
=
/
=1.17を得ることができた。
中村 仁一; 大友 隆; 川崎 了
Journal of Nuclear Science and Technology, 30(2), p.181 - 184, 1993/02
被引用回数:7 パーセンタイル:67.16(Nuclear Science & Technology)使用済燃料の乾式貯蔵法の中で、空気中貯蔵及び事故時に不活性ガス中に空気の混入を許す貯蔵では、炉内破損燃料の場合、UOのU
O
への酸化に伴う体積膨張による燃料の破壊が最も重要である。本試験ではUO
ペレットの酸化を熱重量法で測定し、ペレットの密度と酸素分圧の効果を調べた。UO
の酸化は、U
O
の生成に対応する初期の低酸化速度の領域とU
O
の出現と粉末化に伴う遷移後の酸化速度の大きい領域より成る。両領域の速化速度とも、ペレットの密度に依存し、特に95%TD以下では酸化速度は急速に増大した。低酸素分圧の1%空気-アルゴン混合ガス中では、U
O
が空気中に較べて長時間安定であり、U
O
の出現と粉末化が遅れたことから、低酸素分圧下での貯蔵では、U
O
の出現が遅れ、燃料の貯蔵時の許容温度を空気中に較べて高く設定できる可能性が示唆された。
川崎 了; 中村 仁一
Low and Intermediate Level Radioactive Waste Management,Vol. 1, p.619 - 629, 1993/00
LWR使用済燃料を酸化性雰囲気で乾式貯蔵をする場合に許容される燃料貯蔵温度を求めるために、ジルカロイ被覆管、UOペレット、未使用及び使用済燃料棒の空気中及び空気-アルゴン混合ガス中での酸化試験を行った。ジルカロイは空気中でも、Ar混合による酸素分圧が低くなっても殆んど酸化挙動に差はないが、UO
及び燃料棒では、酸素分圧の低下と共にU
O
が生成しにくくなり、これによって燃料棒の変形及び破損が起こりにくくなる。これらの実験結果から、健全燃料の許容貯蔵温度は約330
Cと推定された。損傷燃料の空気中貯蔵許容温度は約160
Cと推定され、酸素分圧の低い雰囲気での許容温度はこれよりかなり高くなると思れる。
白石 健介*
応用物理, 61(7), p.722 - 725, 1992/00
電子線あるいはガンマ線照射による、電気抵抗率および臨界電流密度の変化に関する実験結果を基に、YBaCu
O
および(Bi,Pb)
Sr
Ca
Cu
O
の放射線照射効果について考察した。酸化物高温超電導材料の粒子線照射による、超電導転移温度および臨界電流密度の変化は、格子原子のはじき出しによるものとして理解できる。なお、非常にエネルギーの高いイオン照射では、熱スパイクによって生じる円柱状の非超電導相が、これらの超電導特性の変化に寄与する。ガンマ線の照射や荷電粒子と格子原子との電子的な相互作用によって、結晶粒界などの界面に生成するアモルファス層は、電気抵抗法で測定する臨界電流密度を低下させる。さらに、YBa
Cu
O
に比べて、(BiPb)
Sr
Ca
Cu
O
の方が、放射線照射に対する感受性が高いのは、アモルファス層が生成、成長し易いことによると考えられる。
白石 健介; 伊藤 洋; 青木 康
Japanese Journal of Applied Physics, 30(1A), p.L25 - L27, 1991/01
被引用回数:2 パーセンタイル:17.22(Physics, Applied)焼結した単相のBaYCu
O
ペレットに室温で200keVの窒素イオンを0.3~6.0
10
m
・s
の線束密度で2
10
m
程度で順次照射し、電気抵抗の温度変化を四端子法で測定した。電流密度を25kA・m
より大きくして測定した超電導転移温度は上昇する。このようにして測定した転移温度の上昇が最も大きくなる照射量は、線束密度に関係なく、1
10
m
程度である。すなわち、100kA・m
の電流密度で測定した転移温度は、照射前の86.5~87.1Kから、1.3
10
m
・s
の線束密度で8.4
10
m
まで照射すると90.9Kまで上昇する。この照射量は200keVの窒素イオン照射によるBa
YCu
O
の臨界電流密度改善に最適な照射量に対応しているが、この照射によって生成する欠陥は3
10
dpaであり、試料中に入射イオンが留まらないような高エネルギーのイオン照射による臨界電流密度向上に最適な照射量より2~3桁小さい。
白石 健介; 伊藤 洋
Advances in Superconductivity III, p.79 - 82, 1991/00
超電導体BaYCu
O
の電子エネルギー損失スペクトルを透過電子顕微鏡内での電子線照射による結晶組織の変化と対応させて調べた。入射電子線のエネルギーを200keVにすると、スペクトルの測定中に欠陥集合体が生じ、測定を繰り返すと酸素濃度及び試料の厚さが減少する。しかし、酸素のK吸収端周辺の微細構造は充分観察できる。すなわち、輝度を大きくして数回スペクトルの測定を行なった後でも、536eVの吸収端の低エネルギー側にある528eVのピークは明らかに認められる。さらにBaの786及び801eVのピーク及びCuの935eV付近のピークは電子線照射によってそれほど影響を受けない。入射エネルギーを200keVにすると、100keVのものに比べて質の良いスペクトルが容易に得られるので、Ba
YCu
O
の酸素のK-吸収端周辺の微細構造の結晶方位依存性の研究に利用できることが期待される。
白石 健介; 伊藤 洋
High Temperature Superconductors, p.325 - 332, 1991/00
焼結した単相のBaYCu
O
ペレットから切り出した試料をアルゴンイオンを照射し薄膜化した後、加速電圧200kVの電子顕微鏡を用いた電子線照射中に生じる組織の変化を連続的に直接観察した。イオンミーリングしたBa
YCu
O
結晶では、間隔が1.17nmである(001)面の格子像に平行して、20~100nmの長さで、2~10nmの厚さの双晶薄片が観察される。また、この双晶薄片の周辺には、約10nmの大きさの欠陥集合体が優先的に生成している。通常の電子顕微鏡で組織を観察中に、欠陥集合体は徐々に大きくなり、双晶薄片は次第に消失する。これらの電子顕微鏡組織の変化は、Ba
YCu
O
ペレットを電子線照射すると、電気抵抗が増加し、高電流密度で測定した超電導転移温度が上昇することとよく対応している。
舘野 淳; 正木 典夫
Japanese Journal of Applied Physics, 29(11), p.2407 - 2410, 1990/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Applied)高温超電導物質YBaCu
O
の粉末試料のマイクロ波特性を、定在波法を用いて9.12GHzで測定した。超電導性と誘電性が共存するという前提で解析を行なった結果、粉末試料の侵入深さは0.3cmにもおよぶことが分かった。粉末の試料の侵入深さの温度依存性は、コンパクトな物質のロンドン侵入度の温度依存性とほぼ一致する。超電導転移点においては、誘電率の虚数部分が発散することが見い出されたが、これは、ゆらぎ又はジョセフソン効果によるものと考えられる。
白石 健介; 伊藤 洋; 加藤 隆彦*
Japanese Journal of Applied Physics, 29(3), p.L441 - L444, 1990/03
被引用回数:10 パーセンタイル:51.42(Physics, Applied)焼結したBiPb
Sr
Ca
Cu
O
ペレットに室温で、1または3MeVの電子線を8
10
m
まで連続的に照射し、温度の関数として電気抵抗を測定した。3MeVの電子線を照射した試料では、照射前に105.8Kであった臨界温度は電子線の照射量に比例して8K/10
m
の割合で低下する。これに対して超電導転移温度附近の115Kで測定した電気抵抗率は14.7
・mから1.5
m/10
m
の変化率で上昇する。これらの(臨界温度及び電気抵抗率)の変化率は、格子のはじき出し量を単位にとると、それぞれ16K/10
dpa及び3
・m/10
dpaで電子線のエネルギーに依存しない。さらに、電流密度を大きくして測定した超電導転移温度は、1MeV及び3MeVの電子線とも1
10
m
程度照射するとかなり上昇する。このことはMeV電子線を1
10
dpaの程度照射することによってBi
Pb
Sr
Ca
Cu
O
の臨界電流密度が向上することを示している。
川崎 了; 中村 仁一
IAEA-SR-171, 27 Pages, 1990/00
酸化性雰囲気中で使用済燃料を貯蔵する場合の燃料挙動を解明するため、ジルカロイ管、UOペレット、未使用燃料棒及び使用済燃料棒の酸化試験を空気中及びAr-空気混合ガス中で行なった。ジルカロイの酸化挙動は高温、高圧水及び水蒸気中の場合と同様であった。雰囲気中の酸素分圧が低くなると酸化則は変わらないが、反応速度は少し低下した。UO
ペレット及び燃料棒の酸化挙動は雰囲気の酸素分圧に著しく影響される。低酸素分圧下ではU
O
がより安定になり、燃料損傷速度が遅くなる。実験結果を基に、空気雰囲気で30年間貯蔵する場合の燃料許容温度を推定し、健全燃料では約330
C、破損燃料では約160
Cとの結果を得た。
白石 健介; 伊藤 洋
Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.169, p.835 - 838, 1990/00
酸化物高温超電導体BaYCu
O
の臨界電流密度向上に及ぼす放射線照射効果の機構を調べるために、加速電圧200kVの透過電子顕微鏡で観察中の試料に輝度を強くして電子線を照射し、微細組織の変化を連続的に輝察した。試料の{110}面にほぼ垂直な方向から電子線を入射すると、薄層、薄片及び幅の広い双晶組織のほかに転位ループなどの欠陥が観察される。とくに、{110}面の反射が電子顕微鏡組織に寄与する領域では欠陥の数密度が大きい。線束が1
10
e/cm
・s程度の電子線を1
10
~2
10
e/cm
の範囲で照射すると、{110}面上に5nm程度の直径をもった転位ループが生成するほか、薄片状の双晶が長く伸びるほか幅も広がる現象が観察された。これらのことは、電子線照射によるBa
YCu
O
超電導体の臨界電流密度の向上は、磁束のピンニングセンターとして作用する転位ループ及び双晶の密度の増加によることを示している。