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伊藤 辰也; 永石 隆二; 桑野 涼*
Nuclear Technology, 210(8), p.1427 - 1443, 2024/08
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)福島第一原子力発電所の多核種除去設備における凝集沈殿(共沈)プロセスから排出される放射性廃棄物のような強アルカリ条件下で、水の放射線分解によって発生した水素(H)気泡の保持を、マグネシウムとカルシウムの混合沈殿物である懸濁物固体(SS)からなる炭酸塩スラリーの高粘度懸濁液中で定量的に研究した。親水性の異なる2種類の炭酸塩スラリー、親水性の「現行型」と疎水性の「返送型」についてH
保持特性を評価し、それらの特性を別の懸濁液であるベントナイトの粘土懸濁液の特性と比較した。SS粒子表面の化学吸着量とスラリー中のH
Oの量の比較から、SS粒子間でH
O分子が共有されている必要があり、この共有により粘土懸濁液中で微細な粘土鉱物間の静電的な結合が形成する粘性とは異なる構造粘性が形成されることが確認された。スラリー中のH
気泡の保持は、
Co
線照射後のスラリーの撹拌前後で観測されたH
発生量の差から評価した。親水性スラリー、疎水性スラリー、粘土懸濁液、処理水の保持特性の比較から、親水性スラリー中のH
気泡は構造粘性だけでなく立体障害によっても保持されると示唆された。
中塩 信行*; 大杉 武史; 黒澤 重信; 石川 譲二; 邉見 光; 池谷 正太郎; 横堀 智彦
JAEA-Technology 2022-016, 47 Pages, 2022/08
日本原子力研究開発機構の原子力科学研究所は、低レベル放射性固体状廃棄物の処分を視野に入れた廃棄物処理のために高減容処理施設の運用を開始した。処理対象廃棄物のうち、放射性非金属廃棄物の均一化条件を明らかにするために、焼却・溶融設備の固定炉床型プラズマ加熱式溶融炉を用いて予察試験を実施した。これまでの文献調査や小規模溶融実験装置での試験を通じて、均一化条件を左右する溶融廃棄物の流動性は、廃棄物の化学成分と溶融温度によって一義的に決まる粘性に大きく左右されることが分かっている。予察試験では、200Lドラム缶に装荷した模擬廃棄物にコールドトレーサーを添加して溶融した。廃棄物化学成分(塩基度、酸化鉄濃度)をパラメータとして、溶融固化体の化学成分の均一性を調査し、均一化条件について考察すると共に、溶湯のトレーサーの残存率を確認した。溶融廃棄物の粘度を測定し、均一性との相関を調べた。また、今後の実操業に向けて、予め押さえておくべき技術要件を検討した。
四辻 健治*; 舘 幸男; 河村 雄行*; 有馬 立身*; 佐久間 博*
粘土科学, 58(1), p.8 - 25, 2019/00
分子動力学シミュレーションによってモンモリロナイト層間間隙中の水分子やイオンの物性を調査した。膨潤挙動や安定な水和状態に対する層間陽イオンや層電荷による影響が最初に評価された。層間間隙中の水分子や陽イオンの拡散係数はバルク水と比較して小さく、層間間隙が広がるにつれてバルク水に近づくことが確認された。推定された層間間隙水の電粘性効果による粘性係数の変化は、1層あるいは2層水和状態において、また層電荷が高い条件において顕著であった。これらのMD計算によって得られた傾向は、既存の実測データや先行するMD計算事例とも整合することが確認できた。さらに、現状の拡散モデルに用いている電粘性効果を表現するモデルとパラメータは、MD計算結果と実測データの比較を通じて改善できることが示された。これらのMD計算によって得られる分子レベルでの現象理解は、圧縮モンモリロナイト中の拡散モデルの開発と改良に有益な情報を与えるものである。
河口 宗道; 宮原 信哉; 宇埜 正美*
熱測定, 45(1), p.2 - 8, 2018/01
液体金属ナトリウム(Na)は、高い熱伝導等の特性のため高速炉の冷却材として使われてきた。しかしながら、Na漏えい事故時に鋼製ライナーが破損した場合は、Na-コンクリート反応(SCR)が発生する可能性がある。SCRは、Naとコンクリート成分の化学反応に依存して、コンクリート侵食、水素発生するために、Na漏えい事故時に重要な現象の一つである。本研究では、Naとコンクリート粉末を用いて、SCRに関する基礎的な実験を行った。ここでコンクリート粉末は、日本の原子力発電所の構造コンクリートとして一般的に使われるシリカ系コンクリートを粉末化して使用した。反応過程においては、約100C, 300
C, 500
CでNaの融解、NaOH-SiO
の反応、Na-H
O-SiO
の反応等の温度変化が観察された。特に、500
C近傍での激しい反応においては、Na-コンクリート粉末の混合割合
で
Cの温度ピークが観察され、反応熱は
kW/gと推定された。反応生成物の主成分は、X線分析からNa
SiO
、融点, 密度, 比熱, 熱伝導率, 粘度等の熱物性値は
Na
O-
SiO
(
)と同程度であることを確認した。
大谷 栄治*; 鈴木 昭夫*; 安藤 良太*; 浦川 啓*; 舟越 賢一*; 片山 芳則
Advances in High-Pressure Technology for Geophysical Applications, p.195 - 209, 2005/09
本論文は第3世代放射光SPring-8でのX線ラジオグラフィーと吸収法による高温高圧での珪酸塩融体とガラスの粘性及び密度測定技術についてまとめたものである。X線ラジオグラフィーその場観察による落下球法は、珪酸塩融体の粘性を高温下で6GPaを超える圧力まで測定することを可能にした。われわれは粘性測定の実験技術の詳細と、アルバイトやジオプサイド-ジェダイド系などの幾つかの珪酸塩の測定結果を紹介する。X線吸収法が、バサルトガラスや鉄ナトリウム珪酸塩ガラスの高温下で圧力5GPaまでの密度測定に適用された。これらのガラスの密度測定の結果は、この方法が高温高圧での珪酸塩融体の密度測定に有用であることを示している。
Konovalov, S. V.; Mikhailovskii, A. B.*; Tsypin, V. S.*; Kovalishen, E. A.*; Shirokov, M. S.*; 小関 隆久; 滝塚 知典
Physics Letters A, 318(4-5), p.429 - 434, 2003/11
被引用回数:7 パーセンタイル:46.10(Physics, Multidisciplinary)トカマク中の磁気島の回転に対する平行方向粘性の効果を調べた。プラトー領域及びバナナ領域の結果を引き継ぎ、Pfirsch-Schulter領域を考える。平行方向粘性が垂直方向粘性より大きいと仮定し、高速ドリフト磁気島を調べた。この場合、静電ポテンシャル分布はRutherford型であり、磁気島の回転周波数は円柱プラズマの非定常的分布依存と異なり、平行方向粘性の体積積分に依存することがわかった。
寺崎 英紀*; 加藤 工*; 浦川 啓*; 舟越 賢一*; 佐藤 公則*; 鈴木 昭夫*; 岡田 卓
Geophysical Research Letters, 29(8), p.68_1 - 68_3, 2002/05
高圧下における溶融純鉄の粘性その場測定を、X線影像落球法によりおこなった。約2000Kにおける粘性係数は、2.7-5.0GPaでは15-24mPa sであり、5.0-7.0GPaでは4-9mPa sであった。粘性係数の急激な減少が5GPa付近で観察された、この圧力条件では融点直下における安定固相はデルタ相(bcc)からガンマ相(fcc)に変化する。今回得られた結果は、溶融鉄の構造変化が固相の相転移と近い圧力条件において、狭い圧力幅(1GPa)で起こる可能性を示唆している。
出崎 亮; 成澤 雅紀*; 岡村 清人*; 杉本 雅樹; 田中 茂; 森田 洋右; 瀬口 忠男; 伊藤 正義*
Journal of Materials Science, 36(23), p.5565 - 5569, 2001/12
被引用回数:40 パーセンタイル:77.80(Materials Science, Multidisciplinary)ポリカルボシラン(PCS)とポリビニルシラン(PVS)のポリマーブレンドから、繊維径が市販品の約1/2の非常に細い炭化ケイ素(SiC)繊維を合成した。この細いSiC繊維は、ポリマーブレンドの組成、及び紡糸温度を最適化することによって得られる。これらの条件を最適化するため、ポリマーブレンドの温度と溶融粘度の関係を調べた。その結果、最適な紡糸温度範囲は溶融粘度が5-10Pa・sとなる温度範囲であることを明らかにした。さらに、PVSをPCSにブレンドすることにより、PCSのみの場合よりも低い温度で溶融紡糸が可能になり、また、ポリマー系の紡糸性が改善されてより細いポリマー繊維を得ることができた。PVSの最適なブレンド量は15-20wt%であった。
寺崎 英紀*; 加藤 工*; 浦川 啓*; 舟越 賢一*; 鈴木 昭夫*; 岡田 卓; 前田 信*; 佐藤 仁*; 久保 友昭*; 葛西 志津*
Earth and Planetary Science Letters, 190(1-2), p.93 - 101, 2001/07
被引用回数:55 パーセンタイル:68.78(Geochemistry & Geophysics)Fe-FeS系融体は地球外核の主要な候補物質と考えられている。外核内部の対流ダイナミクスを考察するうえで、その粘性は最も重要な物性の1つである。われわれは、新しい試料アセンブリを用いて、X線影像落球法により、Fe-FeS系融体の高圧その場粘性測定を行った。粘性測定は、温度範囲1233-1923K,圧力範囲1.5-6.9GPa,組成範囲Fe-FeS
(wt %)において行われた。合計17回の測定で得られた粘性係数は、0.008-0.036Pa sの範囲で系統的に変化した。粘性係数の温度・圧力依存性から、粘性流動の活性化エネルギー及び活性化体積は、それぞれ30kJ/mol1,1.5cm
/molとなり、Fe
S
融体の粘性はFe融体より15%小さいことがわかった。これらの傾向は、Fe-FeS系融体の構造変化に関連付けることができる。
石澤 明宏*; 服部 裕司*
Journal of the Physical Society of Japan, 67(12), p.4302 - 4303, 1998/12
被引用回数:7 パーセンタイル:51.03(Physics, Multidisciplinary)電磁流体乱流は太陽風、トカマクのディスラプション時などにみられる、非常に乱雑なプラズマの流れである。電磁流体乱流の特徴は、自己組織化によって、この乱雑な構造の中に秩序的な構造が現れることである。電磁流体乱流の複雑性はその非常に強い非線形性に起因する。この非線形性を生じさせる非線形項は、電磁流体方程式の中にいくつかある。これらの非線形項の中でどの項が自己組織化に寄与しているのかを調べ、自己組織化の過程を理解することが論文の目的である。トカマクプラズマのような、強いトロイダル磁場がある場合、プラズマの運動はその磁場に垂直な面内に限られ二次元的になるので二次元電磁流体の乱流を考える。そして乱流の統計理論を用いて解析を行った。その結果、電磁流体方程式の中の磁場の引きのばし項によって秩序構造が生成されることを明らかにした。
岡本 芳浩; 林 博和; 小川 徹
Journal of Non-Crystalline Solids, 205-207(PT.1), p.139 - 142, 1996/00
分子動力学法を用い、実験報告のない溶融YClの粘性率の推定を試みた。計算では、従来の完全イオン性モデルに代わり、湯川型のしゃへいクーロンポテンシャルを用いた。ポテンシャルのパラメーターは、静的構造やラマン振動数などの実験報告値を満足するように決定した。計算結果は、完全イオン性モデルに比べ、静的構造はもちろん動的性質である電気伝導度においても実験値と格段に良い一致を示した。次に溶融YCl
の粘性率を、スーパーコンピューターを用いた大規模な計算から推定した。得られた値は溶融塩のモル体積と粘性率を物質固有の還元パラメーターを用いて1つの式にまとめたJanzの対応状態則に良好に合致した。また、希土類塩化物融体の対応状態則において、粘性率が結晶構造の違い(UCl
型とAlCl
型)によって分類されることを見出した。
羽田 一彦
JAERI-M 93-029, 99 Pages, 1993/03
水素、一酸化炭素、二酸化炭素及びメタンの熱物性値推算パッケージを、公開文献に提案されている理論式や実験式を検討し、選定することにより構築した。熱物性値としては、密度、定圧比熱、粘性係数及び熱伝導率を対象とした。選定した推算式は次のとおりである。(1)密度については、Peng-Robinson-Redlich-Kwongの状態方程式、(2)定圧比熱については、van der Waalsの状態方程式に熱力学的な関係式を適用して求めた式、並びに、(3)粘性係数及び熱伝導率については、Thodosらが開発した次元解析法を適用した一般化関係式。これらの選定推算式を選定値集の値や試験データと比較した結果、比熱以外の密度、粘性係数及び熱伝導率の推算式の精度は、工学的に十分許容される範囲内にあることが明らかになった。
大野 英雄; 松尾 徹*
Journal of Nuclear Science and Technology, 27(1), p.45 - 48, 1990/01
LiF-BeF系(Flibe)溶融塩は原子力分野でも有用な物質と考えられているが、本稿では溶融LiBeFe
中のフッ素の挙動を核磁気共鳴法により解析した。LiBeF
の溶融状態における
Fの核スピン格子緩和時間(T
)の温度依存性を測定した結果、約813KにT
の極少が現われた。これは[BeF
]錯イオンからフッ素イオンが離脱し、液中を拡散する機構によって説明される。フッ素の平均跳躍時間は
(s)=1.9
10
exp(1.04(ev)/kT)であった。融点直上の低温領域では、別の機構、すなわち、[BeF
]錯イオンの回転による
Fの緩和が支配的であり、この領域での活性化エネルギーは、融体の粘性係数の活性化エネルギーに近い値をもつ。
中西 博*; 荒川 和夫; 早川 直宏; 町 末男; 八木 徹也*
日本原子力学会誌, 26(8), p.718 - 724, 1984/00
被引用回数:1 パーセンタイル:18.98(Nuclear Science & Technology)市販の芳香族系潤滑油7種(アルキルジフェニルエーテル4種、フェニルシリコーン、およびポリフェニルエーテル2種)について、真空中および酸素中においてCo-r線を照射した。各試料油は線量率1
10
rad/hで室温で3000Mradまで照射した。照射後、潤滑油の一般性状(動粘度、全酸価、引火点、比重、および色)変化を調べた。また、各試料油の照射の初期に生成するラジカルをESRを用いて77°Kで測定した。その結果、%Caが増加すると粘度変化、全酸価、およびラジカルのG値は減少した。芳香族系潤滑油は鉱油系潤滑油にくらべて耐放射線性に優れており、特にm-フェノキシフェノキシジフェニルが最も耐放射線性に優れている。
荒川 和夫; 中西 博*; 早川 直宏
JAERI-M 83-060, 29 Pages, 1983/04
本研究は、二種以上の芳香族系潤滑油を組合せることによって、低温特性を改良した潤滑油の耐放射線性を調べ、市販潤滑油と比較検討したものである。改良油はフェノキシフェノキシジフェニルの異性体混合油(mix-4P2E)、モノおよびジアルキルジフェニルエーテルの混合油、およびmix-4P2Eとモノアルキルジフェニルエーテルの混合油(mix-PPE)であり、比較に用いた市販油は流動パラフィン、パラフィン系ニュートラル油、ジアルキルベンゼン、およびモノアルキルジフェニルエーテルである。各試料油は真空中、空気中および酸素吹込み下でCo-
線を用いて1
10
rad/hの線量率で照射した。照射後、潤滑油の性状変化(比重、粘度、粘度指数、全酸価および引火点)から耐放射線性を検討した。その結果、mix-4P2Eが最も耐放射線性に優れ、低温特性を改良したmix-PPEの耐放射性に優れていることが明らかとなった。
中西 博*; 荒川 和夫; 早川 直宏; 町 末男; 八木 徹也*
日本原子力学会誌, 25(3), p.217 - 224, 1983/00
被引用回数:2 パーセンタイル:22.34(Nuclear Science & Technology)石油系、エステル系およびフッ素系潤滑油などの15種類の市販潤滑油(基油)について真空中、酸素吹き込み下および空気中静置の三条件で、Co-
線を1
10
rad/hの線量率で最大1000Mradまで室温で照射した。同一条件下で照射した各基油の性状(粘度、全酸価、比重、引火点、色)の変化から耐放射線性を検討した。潤滑油の性状変化は照射条件に依存し、大部分の基油は酸素吹き込み下の照射条件で著しく劣化し、特に全酸価の増加が問題になる。空気中静置照射による劣化は真空中照射に近い挙動を示し、粘度変化が大きい。今回試験した15種類の潤滑油の中では石油系潤滑油および合成炭化水素油が比較的耐放射線性に優れ、エステル系およびフッ素系潤滑油は低線量で著しい劣化を示す。
古川 和男; 大野 英雄
Trans.JIM, 19(19), p.553 - 561, 1978/00
アルカリとフルオロベリリウム酸塩またはアルカリ土類珪酸塩のようなAX-BX型イオン性液体において、次のような条件下で相応状態原理が成立することが証明された。〔A〕物質対(i)LiF-BeF
とMgO-SiO
,(ii)NaF-BeF
とCaO-SiO
,(iii)KF-BeF
とBaO-SiO
の間、〔B〕AXが30~70mole%の組成領域、〔C〕(i)に対し2.85、(ii)(iii)に対し2.80で還元した絶対温度軸において。この相応状態においては、(1)イオン充填密度、(2)粘性係数、(3)当量電導度が実験誤差内で同一値をもつことが確認できた。溶融フルオロベリリウム酸塩に対する実験的研究は、それが低融点でしかもNi合金などの容器が使えることから、溶融珪酸塩に対する実験よりもはるかに容易である。溶融フルオロベリリウム酸塩の学問的理解の向上は、溶融フルオロベリリウム酸塩のみでなく、溶融珪酸塩の関連する科学技術進歩に重要な貢献をなしうるであろう。
古川 和男; 大野 英雄
日本金属学会誌, 41(5), p.450 - 457, 1977/05
アルカリフルオロベリリウム酸塩またはアルカリ土類酸塩のようなAX-BX型イオン性液体において、次のような条件下で相応状態原理が成立することが証明された。[A]物質対(i)CiF-BeF
とMgO-SiO
,(ii)NaF-BeF
とCaO-SiO
(iii)KF-BeF
とBaO-SiO
の間、[B]AXが30~70mole%の組成領域、[C](i)に対し2.85、(ii)(iii)に対し2.80で還元した絶対温度軸において。この相応状態においては、(1)イオン充填密度、(2)粘性係数、(3)当量電動度が実験誤差内で同一値をもつことが確認できた。溶融フルオロベリリウム酸塩に対する実験的研究は、それが低融点でNi合金(Hastelloy N)などの容器がつかえることから、溶融珪酸塩に対する実験よりもはるかに容易である。溶融フルオロベリリウム酸塩のみでなく、溶融珪酸塩の関連する科学技術進歩に決定的貢献をなしうるであろう。
諏訪 武; 山口 康市; 渡辺 光崇; 栗原 寛人; 和田 武*; 武久 正昭
JAERI-M 5477, 44 Pages, 1973/12
日本原子力研究所高崎研究所で開発されたエチレンの放射線重合プロセスは第3ブタノール-水混合系を重合媒体とし、ポリエチレンはスラリー状で得られる。そこで常圧、高圧下(20~400kg/cm)の粘度およびスラリーの凝集、分散等の安定性について検討した。常圧下のポリエチレン-第3ブタノール-水系スラリーの粘度は濃度の増加とともに急激に増大する。30
Cで5、20、47g/lで粘度はそれぞれ50、1150、6760センチポイズである。高圧下のポリエチレン-エチレン-第3ブタノール-水系スラリーの粘度は圧力の増加とともに急激に減少する。400kg/cm
ではスラリー濃度が20g/l以下では数センチポイズと粘度はほぼ一定で、常圧の粘度に比較して著しく小さい。スラリーの凝集効果に対しては水およびHLBの低い非イオン性界面活性剤が有効である。
松岡 清吉*; 井戸村 泰宏; 佐竹 真介*
no journal, ,
軸対称トカマクにおいて非軸対称の摂動磁場が存在した場合、軸対称性が破れることで新古典粘性が誘起され運動量輸送やプラズマの回転分布などに影響を与える。本研究では、新古典トロイダル粘性をfull-fジャイロ運動論シミュレーションを用いて評価し、その評価法や結果の妥当性について検討している。発表では、トカマクに微小な共鳴摂動磁場が印加された場合の新古典トロイダル粘性のパラメータ依存性について、理論及び新古典輸送コードによる結果と比較することで議論する。