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報告書

連続エネルギーモンテカルロコードMVPとJENDL-4.0による低出力水減速試験研究炉の燃料棒で構成される非均質格子体系の最小臨界量評価

柳澤 宏司

JAEA-Technology 2021-023, 190 Pages, 2021/11

JAEA-Technology-2021-023.pdf:5.25MB

燃焼による燃料の損耗が少ない低出力の試験研究炉の燃料棒と水減速材で構成される非均質格子体系の臨界特性の解析を、連続エネルギーモンテカルロコードMVP Version2と評価済み核データライブラリJENDL-4.0によって行った。解析では、定常臨界実験装置STACY及び軽水臨界実験装置TCAの二酸化ウラン燃料棒、並びに原子炉安全性研究炉NSRRのウラン水素化ジルコニウム燃料棒の非均質体系についての中性子増倍率の計算結果から最小臨界燃料棒本数を評価した。さらに中性子増倍率の成分である六種類の反応率比をあわせて計算し、単位燃料棒セルの水減速材と燃料の体積比に対する中性子増倍率の変化について説明した。これらの解析結果は、臨界安全ハンドブックでは十分に示されていない試験研究炉実機の燃料棒からなる水減速非均質格子体系の臨界特性を示すデータとして、臨界安全対策の合理性、妥当性の確認に利用できるものと考えられる。

論文

Numerical reproduction of dissolved U concentrations in a PO$$_{4}$$-treated column study of Hanford 300 area sediment using a simple ion exchange and immobile domain model

齋藤 龍郎; 佐藤 和彦; 山澤 弘実*

Journal of Environmental Radioactivity, 237, p.106708_1 - 106708_9, 2021/10

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Environmental Sciences)

ハンフォード300エリアの堆積物を用いたリン酸処理カラム実験における溶存U濃度の数値再現に成功した。我々はダルシー速度を変動させた条件下での溶存U濃度推移曲線を、以下のパラメータの最適化によって、本研究の数値モデルにより再現することに成功した。(i)初期濃度を規定している流水に晒される土壌表面(流動領域)のウラン量と、深層土壌に分離された孤立領域の沈殿として残ったウラン量(ii)濃度の最終的な回復曲線に適合するための、流動領域と孤立領域間の混合比、及び(iii)シミュレートされた土壌表面($$Zp$$)でのUO$$_{2}$$$$^{2+}$$とH$$^{+}$$との交換反応の陽イオン交換容量(CEC$$_{Zp}$$)と平衡定数(k$$_{Zp}$$)、これらは過渡平衡濃度に適合し、バスタブ曲線の極小値を形成していた。

論文

Structure of the {U$$_{13}$$} polyoxo cluster U$$_{13}$$O$$_{8}$$Cl$$_{x}$$(MeO)$$_{38-x}$$ (x = 2.3, MeO = methoxide)

Fichter, S.*; Radoske, T.*; 池田 篤史

Acta Crystallographica Section E; Crystallographic Communications (Internet), 77(8), p.847 - 852, 2021/08

A new type of polyoxo cluster complex that contains thirteen uranium atoms, {U$$_{13}$$}, was synthesised and characterised as [U$$_{13}$$($$mu$$$$_{4}$$-O$$_{rm oxo}$$)$$_{8}$$($$mu$$$$_{4}$$-O$$_{rm MeO}$$)$$_{2}$$($$mu$$$$_{2}$$-O$$_{rm MeO}$$)$$_{24}$$Cl$$_{x}$$(O$$_{rm MeO}$$)$$_{12-x}$$] (x = 2.3, MeO = methoxide) (I). The complex crystallises from methanol containing tetravalent uranium (U$$^{rm IV}$$) with a basic organic ligand. The characterised {U$$_{13}$$} polyoxo cluster complex possesses a single cubic uranium polyhedron at the centre of the cluster core. The observed shortening of U-O bonds, together with BVS calculations and the overall negative charge (2-) of (I), suggests that the central uranium atom in (I), that forms the single cubic polyhedron, is presumably oxidised to the pentavalent state (U$$^{rm V}$$) from the original tetravalent state (U$$^{rm IV}$$). Complex I is, hence, the first example of a polyoxo cluster possessing a single cubic coordination polyhedron of U$$^{rm V}$$.

論文

ウラン廃棄物処分における人文・社会科学的検討の必要性

保田 浩志*; 麓 弘道*; 齋藤 龍郎

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 63(8), p.610 - 614, 2021/08

自然起源の放射性核種であるウラン及びその子孫核種によって汚染されたもの、いわゆる「ウラン廃棄物」の取扱いについては、近年原子力規制委員会等において自然科学や安全工学等の知見に基づき集中的な審議が行われ、令和3(2021)年3月現在、一定の方針が示されている。一方、筆者らは、将来世代に相当の負担をもたらし得るウラン廃棄物の処分にあたっては、これまで行われてきたような理工学的視点の検討だけでなく、人文・社会科学的視点からの考察が必要であると考え、関連する分野の専門家を交えた議論を進めてきた。本報では、そうした考えをもたらした背景や今後予定している議論の方向性等について紹介する。

論文

The Kinetics and mechanism of H$$_{2}$$O$$_{2}$$ decomposition at the U$$_{3}$$O$$_{8}$$ surface in bicarbonate solution

McGrady, J.; 熊谷 友多; 渡邉 雅之; 桐島 陽*; 秋山 大輔*; 北村 暁; 紀室 辰伍

RSC Advances (Internet), 11(46), p.28940 - 28948, 2021/08

 被引用回数:0

The rate of U release is affected by bicarbonate (HCO$$_{3}$$$$^{-}$$) concentrations in the groundwater, as well as H$$_{2}$$O$$_{2}$$ produced by water radiolysis. To understand the dissolution of U$$_{3}$$O$$_{8}$$ by H$$_{2}$$O$$_{2}$$ in bicarbonate solution (0.1 - 50 mM), dissolved U concentrations were measured upon H$$_{2}$$O$$_{2}$$ addition (300 $$mu$$M) to U$$_{3}$$O$$_{8}$$/bicarbonate mixtures. As the H$$_{2}$$O$$_{2}$$ decomposition mechanism is integral to U dissolution, the kinetics and mechanism of H$$_{2}$$O$$_{2}$$ decomposition at the U$$_{3}$$O$$_{8}$$ surface was investigated. The dissolution of U increased with bicarbonate concentration which was attributed to a change in the H$$_{2}$$O$$_{2}$$ decomposition mechanism from catalytic at low bicarbonate ($$leq$$ 5 mM HCO$$_{3}$$$$^{-}$$) to oxidative at high bicarbonate ($$geq$$ 10 mM HCO$$_{3}$$$$^{-}$$). Catalytic H$$_{2}$$O$$_{2}$$ at low bicarbonate was attributed to the formation of an oxidised surface layer.

論文

Anisotropic physical properties of layered antiferromagnet U$$_2$$Pt$$_6$$Ga$$_{15}$$

松本 裕司*; 芳賀 芳範; 山本 悦嗣; 竹内 徹也*; 三宅 厚志*; 徳永 将史*

Journal of the Physical Society of Japan, 90(7), p.074707_1 - 074707_6, 2021/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Multidisciplinary)

A uranium intermetallic compound U$$_2$$Pt$$_6$$Ga$$_{15}$$ was successfully synthesized. This compound crystallizes in the hexagonal Sc$$_{0.6}$$Fe$$_2$$Si$$_{4.9}$$-type structure. Antiferromagnetic transition with highly magnetic anisotropy was established by the physical property measurements.

論文

Incorporation of U, Pb and rare earth elements in calcite through crystallisation from amorphous calcium carbonate; Simple preparation of reference materials for microanalysis

宮嶋 佑典*; 斉藤 綾花*; 鍵 裕之*; 横山 立憲; 高橋 嘉夫*; 平田 岳史*

Geostandards and Geoanalytical Research, 45(1), p.189 - 205, 2021/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Geochemistry & Geophysics)

LA-ICP-MSによる方解石の同位体分析における不確実性は、主にデータの正規化と検証のために使われる標準試料の均質性によって支配される。本研究では、元素・同位体組成の均質な方解石の標準試料を作製するために、元素をドープした試薬溶液から沈殿させたアモルファス炭酸カルシウムを経由して、熱と圧力をかけて結晶化し、U, Pbと希土類元素を方解石に取り込ませた。X線吸収スペクトルから、Uは合成された方解石中にU(VI)として存在し、水性のウラニル・イオンとは異なる構造で存在することが示唆された。本研究の方解石へのUの取り込み率は、既報研究に比べ高かった。合成した方解石中の元素濃度のばらつきは12%未満で、概ね7%以内であった。$$^{238}$$U/$$^{206}$$Pb比のばらつきが各元素濃度のばらつきに応じて3-24%程度である一方で、$$^{207}$$Pb/$$^{206}$$Pb比のばらつきは1%以下であった。この合成方解石を標準試料として用いて、天然の方解石標準試料(WC-1)の年代測定を行ったところ、3%以内の不確かさで年代が求められた。本研究で提示した合成手法は、元素濃度を任意に調整した均質な方解石の合成に有効であり、また、合成試料はU-Pb地質年代学のための天然標準試料に代わる有望なものである。

論文

Supercritical water pretreatment method for analysis of strontium and uranium in soil (Andosols)

永岡 美佳; 藤田 博喜; 相田 卓*; Guo, H.*; Smith, R. L. Jr.*

Applied Radiation and Isotopes, 168, p.109465_1 - 109465_6, 2021/02

 被引用回数:1 パーセンタイル:81.22(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

原子力施設周辺では、環境試料中の放射化学分析(環境モニタリング)が行われる。環境試料中の$$alpha$$, $$beta$$核種の前処理は、従来、酸を用いて有機物を分解し、$$^{90}$$Sr, U, Pu等の対象核種を抽出する方法で行われている。そこで、酸の代わりに超臨界水を用いた環境に優しい新しい前処理法を開発した。本研究では、茨城県の土壌(黒ボク土)を用いて水熱前処理を行い、放射性Sr及びUの前処理を行った。その結果、Sr及びUの回収率はそれぞれ70%及び40%であった。また得られた回収率は、水の密度との相関関係にあることが分かった。開発した方法により、放射化学分析の前処理法における環境負荷を低減することができる。

報告書

ウラニル錯体化学に基づくテーラーメイド型新規海水ウラン吸着材開発(委託研究); 令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 東京工業大学*

JAEA-Review 2020-026, 41 Pages, 2020/12

JAEA-Review-2020-026.pdf:3.25MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEA とアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、「ウラニル錯体化学に基づくテーラーメイド型新規海水ウラン吸着材開発」の令和元年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究では、海水中におけるウラン支配種であるウラニルイオンが他の金属にはまず見られない平面5座配位を好むというユニークな錯体化学的特徴を示すことに基づいて海水ウラン吸着材の吸着部位となる配位子構造をデザインし、海水ウラン回収技術における既存課題の解決およびまったく新しい海水ウラン吸着材の開発を行う。その第1フェーズとして、本研究ではウラニルイオンに対して特異的配位能を有する平面5座開環キレート配位子の開発およびその基本性能評価を行うことを目的とする。

報告書

ウラン濃縮研究棟の廃止措置

石仙 順也; 赤坂 伸吾*; 清水 修; 金沢 浩之; 本田 順一; 原田 克也; 岡本 久人

JAEA-Technology 2020-011, 70 Pages, 2020/10

JAEA-Technology-2020-011.pdf:3.37MB

日本原子力研究開発機構原子力科学研究所のウラン濃縮研究棟は、昭和47年に建設され、ウラン濃縮技術開発に関する研究等に用いられてきた。本施設では、平成元年度に発煙事象、平成9年度に火災事故が発生している。本施設は、平成10年度にウラン濃縮に関する研究は終了し、平成24年度に核燃料物質の搬出等を行い廃止措置に着手した。令和元年度、フード等の設備及び火災等による汚染が残存している管理区域の壁, 天井等の解体撤去を行い、管理区域内に汚染が残存していないことを確認して管理区域を解除し、廃止措置を完了した。解体撤去作業において発生した放射性廃棄物は、可燃性廃棄物が約1.7t、不燃性廃棄物が約69.5tである。今後は一般施設として、コールド実験等に利用される。

報告書

核燃料物質取扱いのための基礎(第2版)

核燃料教材作成タスクフォース

JAEA-Review 2020-007, 165 Pages, 2020/07

JAEA-Review-2020-007.pdf:6.63MB

原子力科学研究所では、核燃料物質を取り扱う者の技術力の向上を目的に、核燃料取扱主任者免状を有する若手及び中堅職員で構成する核燃料教材作成タスクフォースを組織して、核燃料物質を安全に取り扱うために必要な基礎知識をまとめた。本報告書では、主に、ウラン及びプルトニウムを対象とし、核燃料物質の核的性質, 物理的・化学的性質、及び核燃料物質が物質や人体に与える影響について、基礎的なことも含めて記載した。また、核燃料物質の取扱いを安全に実施するための基礎的事項として、フード及びグローブボックスにおける取扱い、貯蔵及び輸送における注意事項、放射性廃棄物管理、放射線管理、ならびに異常時の措置などについて記載した。さらに、過去の事故・トラブルから学ぶために、国内外の核燃料物質取扱施設における事故事例をまとめた。

論文

Clearance measurement for general steel waste

横山 薫; 大橋 裕介

Annals of Nuclear Energy, 141, p.107299_1 - 107299_5, 2020/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

原子力施設の廃止措置および解体中に、大量の一般鋼廃棄物が発生する。解体プロセスで発生する放射能がクリアランスレベルを下回る非常に汚染度の低い放射性廃棄物は、一般的な用途に再利用できる。ウラン廃棄物でのクリアランス測定システムの実現可能性を検討した。鋼材(アングル, チャンネル, 配管, 角管, 切断した配管)を測定する場合、ウラン1gで実施したウラン量定量での相対誤差は30%以内であった。

論文

自然放射性核種を含む廃棄物の放射線防護に関する専門研究会の活動報告

齋藤 龍郎; 小林 愼一*; 財津 知久*; 下 道國*; 麓 弘道*

保健物理(インターネット), 55(2), p.86 - 91, 2020/06

ウラン廃棄物およびウランを含む鉱さい等廃棄物処分安全の考え方は、まだ完全には確立されていない。その理由は、子孫核種の放射能が蓄積し、数十万年以後に線量のピークが生じるウラン安全性評価の不確実性と、遠い将来発生するラドンによる被ばくである。我々「自然放射性核種を含む廃棄物の放射線防護に関する専門研究会」は、ウラン含有廃棄物と鉱さい等廃棄物に含まれる核種、U-235, U-238とその子孫の処分に関する安全事例を研究し、ICRPやIAEAなどの国際機関の考え方と比較しながら、処分の現状を総括的に議論し、不確実性及びラドン被ばくの取り組むべき重要な問題を提言した。

論文

Chemical forms of uranium evaluated by thermodynamic calculation associated with distribution of core materials in the damaged reactor pressure vessel

池内 宏知; 矢野 公彦; 鷲谷 忠博

Journal of Nuclear Science and Technology, 57(6), p.704 - 718, 2020/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

福島第一原子力発電所から取り出された燃料デブリへの効果的な処置方策を提案する上では、燃料デブリ中でUがとりうる化学形についての詳細な調査が不可欠である。特に、アクセス性に乏しい圧力容器内に残留する燃料デブリに関する情報が重要である。本研究では、圧力容器内燃料デブリ中、特にマイナー相におけるUの化学形を評価することを目的とし、1F-2号機の事故進展での材料のリロケーション及び環境変化を考慮した熱力学計算を実施した。組成,温度,酸素量といった計算条件は、既存の事故進展解析の結果から設定した。計算の結果、Uの化学形はFeとOの量によって変化し、Feの少ない領域で$$alpha$$-(Zr,U)(O)、Feの多い領域でFe$$_{2}$$(Zr,U) (Laves相)の生成が顕著であった。還元性条件で生成するこれらの金属相中には数パーセントのUが移行しており、燃料デブリの処置において核物質の化学分離を考慮する場合はこれらの相の生成に留意すべきと考えられる。

論文

Structural characterization and magnetic behavior of uranium compound U$$_2$$Pt$$_6$$Al$$_{15}$$

芳賀 芳範; 菅井 孝志*; 松本 裕司*; 山本 悦嗣

JPS Conference Proceedings (Internet), 29, p.013003_1 - 013003_5, 2020/02

Crystal structure and magnetic property of U$$_2$$Pt$$_6$$Al$$_{15}$$ is investigated. A single crystal X-ray diffraction experiment identified the hexagonal unit cell with a disordered structure in the uranium containing layer. A series of superstructure reflections were found. They are successfully indexed as ($$h$$/3 $$k$$/3 0), however, with a streak along the $$l$$ direction. A layered structure model containing honeycomb arrangement of uranium atoms is proposed. Preliminary magnetization measurements on a polycrystalline sample are also presented.

論文

Systematic measurements and analyses for lead void reactivity worth in a plutonium core and two uranium cores with different enrichments

福島 昌宏; Goda, J.*; 大泉 昭人; Bounds, J.*; Cutler, T.*; Grove, T.*; Hayes, D.*; Hutchinson, J.*; McKenzie, G.*; McSpaden, A.*; et al.

Nuclear Science and Engineering, 194(2), p.138 - 153, 2020/02

 被引用回数:1 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

鉛の断面積を検証するために、燃料組成の異なる3つの高速中性子スペクトル場における鉛ボイド反応度価値に関する一連の積分実験を、米国の国立臨界実験研究センターの臨界実験装置Cometを用いて系統的に実施した。今回、2016年と2017年に実施した高濃縮ウラン/鉛炉心と低濃縮ウラン/鉛炉心の実験に引き続き、プルトニウム/鉛炉心での実験が完了した。プルトニウム/鉛炉心の構築では、アルゴンヌ国立研究所のZero Power Physics Reactor(ZPPR)で1990年代まで使用されたプルトニウム燃料を用いている。また、高濃縮ウラン/鉛炉心に関して、実験の再現性を高精度・高精度で保証するデバイスをCometに新に設置し、2016年の実験手法の再検討を行い、実験データの再評価を実施した。更に、これらの燃料組成の異なる3つの炉心における鉛ボイド反応度価値の実験データを用いて、モンテカルロ計算コードMCNPバージョン6.1により、最新の核データライブラリJENDL-4.0およびENDF/B-VIII.0を検証した。その結果、ENDF/B-VIII.0は、全ての炉心における実験データの再現性が良好であることを確認した。一方、JENDL-4.0は、高濃縮ウラン/鉛炉心と低濃縮ウラン/鉛炉心における実験データを再現する一方で、プルトニウム/鉛炉心では、20%以上過大評価することが明らかになった。

報告書

共存物質を含むウラン廃液を対象とした廃液処理作業

佐藤 義行; 青野 竜士; 原賀 智子; 石森 健一郎; 亀尾 裕

JAEA-Testing 2019-003, 20 Pages, 2019/12

JAEA-Testing-2019-003.pdf:2.08MB

放射性廃棄物管理技術課では、天然ウランを使用した試験で発生した廃液を許可条件に基づき保管してきた。保管上のリスク低減の観点からは、処理を行い固形化することが望ましいが、これまで安全かつ効率的な試験廃液の処理方法が確立されていなかった。そこで、ウラン吸着剤(タンニックス)を使用した廃液の処理方法を検討した。把握した処理条件に基づき、ウランの吸着処理等を行うとともに、最終的にセメント固化による安定化を行った。本報告では、類似した試験廃液を処理する際の参考となるように、廃液処理における一連の作業に関して得られた知見をまとめた。

論文

Thermodynamic interpretation of uranium(IV/VI) solubility in the presence of $$alpha$$-isosaccharinic acid

小林 大志*; 佐々木 隆之*; 北村 暁

Journal of Chemical Thermodynamics, 138, p.151 - 158, 2019/11

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Thermodynamics)

イソサッカリン酸共存下における4価および6価ウランの溶解度を、水素イオン濃度指数(pH$$_{c}$$)6$$sim$$13、イソサッカリン酸濃度10$$^{-4}$$$$sim$$10$$^{-1.2}$$ mol/dm$$^{3}$$の範囲で調査した。ウラン(IV)溶解度のpH$$_{c}$$およびイソサッカリン酸濃度依存性から、pH$$_{c}$$ 6$$sim$$12における支配的な溶存化学種はU(OH)$$_{4}$$(ISA)$$_{2}$$$$^{2-}$$と考えられた。また、ウラン(VI)については、pH$$_{c}$$ 7$$sim$$12における支配的な溶存化学種がUO$$_{2}$$(OH)$$_{3}$$(ISA)$$_{2}$$$$^{2-}$$であると考えられた。ウラン(IVおよびVI)のイソサッカリン酸錯体の生成定数を、溶解度データの最小二乗適合により算出した。得られた錯生成定数を用いることで、イソサッカリン酸共存下におけるウラン(IVおよびVI)の溶解度を熱力学的に説明できることがわかった。

論文

Uranium waste engineering research at the Ningyo-Toge Environmental Engineering Center of JAEA

梅澤 克洋; 森本 靖之; 中山 卓也; 中桐 俊男

Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 6 Pages, 2019/05

原子力機構人形峠環境技術センターは2016年12月に「ウランと環境研究プラットフォーム構想」を発表した。その一環として、われわれは、ウラン廃棄物工学研究を実施している。本研究の目的は、ウラン廃棄物の安全かつ合理的な処分に必要な処理技術を確立することである。具体的には、廃棄物中のウランや有害物質のインベントリを把握し、廃棄物中のそれらの濃度を、浅地中処分が可能な濃度に低減し、廃棄体の形態で処分する技術を開発することが必要である。廃棄物中のウランと有害物質の濃度を低減して処分するために、われわれは下記の課題に取り組んでいる。(1)ウランのインベントリ調査:ドラム缶中のウラン量や化学形態を調査している。(2)金属・コンクリート廃棄物の除染技術の開発:ウランで汚染された金属やコンクリートの除染方法を調査している。(3)有害物質の除去・無害化・固定化技術の開発:廃棄物中の有害物質の種類、量を調査している。また、有害物質の除去・無害化・固定化対策を調査している。(4)スラッジ類からのウラン除去技術の開発:多種類のスラッジに適用できる、スラッジからウランを除去する処理方法を検討している。(5)ウラン放射能測定技術:ウラン放射能測定の定量精度を向上させるとともに、測定時間を短縮化させる方法を調査、検討している。ウラン廃棄物工学研究の最終段階では、小規模フィールド試験及び埋設実証試験が計画されている。これらの試験の目的は、ウラン廃棄物の処分技術を実証することである。

論文

Investigation of the contamination on the operation floor of unit 2 based on the radiochemical analysis data

高畠 容子; 駒 義和

Proceedings of International Topical Workshop on Fukushima Decommissioning Research (FDR 2019) (Internet), 4 Pages, 2019/05

Radioactive nuclides contaminated F1NPS on the severe accident. It is necessary to discuss about radioactive waste processing and disposal. To investigate contamination process for the waste is important to establish methodologies for their management. Operation floor of unit 2 reactor building was highly contaminated, and boring cores of floor and ceiling were radiochemicaly analyzed. Comparing with distribution of $$^{137}$$Cs and dose rate indicated the difference of degree of contamination between the floor and ceiling. Contamination with $$^{238}$$Pu, $$^{241}$$Am and $$^{244}$$Cm was higher at the floor above the reactor shield plug, where is considered that the contaminated gas leaked. Degree of contamination of $$^{3}$$H, $$^{60}$$Co, $$^{99}$$Tc, $$^{241}$$Am and $$^{244}$$Cm were highest at the point of the opposite side of the blow out panel among several sampling point of the ceiling. From the activity ratio of $$^{235}$$U to $$^{238}$$U with samples, the origin of uranium was the damaged fuel.

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